銀河英雄伝説の舞台

ページ名:銀河英雄伝説の舞台

テンプレート:子記事銀河英雄伝説の舞台(ぎんがえいゆうでんせつの舞台)では、田中芳樹の小説、およびそれを原作としたアニメ『銀河英雄伝説』に登場する、固有の建物名・地名について挙げる。

目次

星域・天体[]

帝国本土[]

アニメ版の設定によれば銀河系のオリオン腕(太陽系のある腕)にある。アムリッツァ星域帝国領に侵攻した同盟軍艦隊とラインハルト率いる帝国艦隊の艦隊決戦の戦場。アルテナ星域リップシュタット戦役の序盤で戦場となっている星系。同名の恒星がイゼルローン回廊に存在する(人工惑星であるイゼルローン要塞が周回している)が、それとの関係は不明。ヴァルハラ
  • オーディン
ゴールデンバウム朝の首都星。有人惑星としては当然の事ながら多数の人工衛星が周回しているが、皇帝に対して不敬にならないように、皇宮上空を見下ろす位置になる軌道は周回しないように、徹底されている。ヴェスターラントブラウンシュヴァイク公の私領。リップシュタット戦役の最中に民衆叛乱が勃発し、それに対してブラウンシュヴァイク公が核攻撃による虐殺で報復した。キフォイザー星域宇宙艦隊副司令長官ジークフリート・キルヒアイス率いる艦隊と、貴族連合軍の副盟主リッテンハイム侯率いる艦隊が、艦隊決戦を行った戦場。クロイツナハIII読み方は「クロイツナハドライ」。娯楽/リゾート施設が整備された商用の人工衛星。アスターテ会戦の直前にキルヒアイスが休暇に訪れており、アルレスハイム星域会戦に端を発したサイオキシン麻薬事件に関わる事になった。トラーバッハ星域リンダーホーフ侯エーリッヒ(後のエーリッヒ二世)率いる艦隊が、アウグスト二世配下の艦隊を破った星域。地球近傍宙域[]西暦2630年当時、人類の生存圏は太陽系を中心に半径94光年だった。太陽系
  • 地球
人類発祥の地であるが、現在は銀河帝国辺境の一惑星に過ぎない。既に資源も産業も存在しない無価値な惑星とみなされ、それがために帝国も放置しており、地球教団という宗教団体が支配する状態となっていた。地球教の本部はカンチェンジュンガ山地下の旧地球政府シェルター跡に置かれている。
地球唯一の衛星。地球統一政府時代には月面都市(ルナシティ)に宇宙省本部が置かれ、「太陽系の首都」と呼ばれた。
  • アステロイド・ベルト
火星と木星の間にある小惑星帯。シリウス戦役において地球軍はここを最終防衛線とした。アルタイル星系
  • 第7惑星
銀河帝国の流刑星で、ドライアイスの氷河が存在する。アーレ・ハイネセンたちの「長征1万光年」はここから始まった。アルデバラン星系
  • 第2惑星テオリア
銀河連邦の首都星。帝国領に存在するはずだが、オーディンへの遷都後どうなっているかは、作中では述べられていない。ヴェガ星域シリウス戦役において2度の会戦が行われた。カノープス星系太陽系以外で最初に居住可能惑星が発見された。シリウス星系一時期、人類社会の中心となった星系。銀河連邦建国後、シリウスはどうなっているかは作中で触れられていない。銀河帝国建国後についても同様である。なお、実際にはシリウスは白色矮星との連星、アルデバランは赤色巨星であり、太陽系とは環境に差がありすぎ、たとえ惑星があったとしても、人間が住むのはまず無理だろうといわれている。
  • 第6惑星ロンドリーナ
シリウス星系の首都星。ラグラン市事件の際徹底的に破壊・略奪された。プロキシマ星系太陽系に最も近い恒星。
  • 第5惑星プロセルピナ
ラグラン・グループの4人が初めて出会った星。

同盟(新領土)[]

アニメ版の設定によれば銀河系のサジタリウス腕(オリオン腕よりも内側の腕)にある。銀河統一後の新銀河帝国にでは旧自由惑星同盟領を「新領土」(銀河帝国公用語読みでノイエ・ラント)と称した。初代総督にはオスカー・フォン・ロイエンタール元帥が任命された。アスターテイゼルローン回廊の自由惑星同盟側出口付近の恒星系のひとつ。会戦が行われたのは一度きりであり、帝国と同盟の係争地とはなっていないアルーシャシロン星と共に茶の産地として知られる惑星。ヴァンフリート星系イゼルローン回廊の自由惑星同盟側の恒星系の一つ。恒星ヴァンフリートが不安定(アニメ版では外縁部のみ赤く輝いて内縁部は黒くなっていた)であるため、8個ある惑星全てが劣悪な自然環境となっており、入植は行われておらず、無人の惑星である。
  • ヴァンフリート4=2
恒星ヴァンフリートの第4惑星の第2衛星。幾つかの衛星(映像では4つの衛星が確認されている)のうち、最大の衛星である。エコニア同盟軍の捕虜収容所の所在地。緑化は惑星上のごく一部可住地域に限られている人口希薄な惑星で、惑星の産業自体が捕虜によって成り立っている。捕虜も収容所の外に比較的自由に外出して、惑星の唯一の都市であるエコニアポリスでアルバイトで小遣いを稼いでいる様子である。エリューセラ星域バーミリオン会戦においてミッターマイヤーが攻略に向かった星域。エル・ファシルイゼルローン回廊の自由惑星同盟側出口付近の恒星系のひとつであり、またその恒星系の有人惑星。イゼルローン回廊の同盟側出口付近の恒星系は帝国と同盟の係争地となっているが、エル・ファシルは一般市民も多数居住する唯一の有人惑星である(ただし作中で描写された中では。他にも係争地となっている有人惑星が存在するか否かの言及は、作中には無い)。一時帝国軍に占領されたが、その際民間人を安全に退避させ、一躍名を成した一士官こそ若き日のヤン・ウェンリーであった。カッファー救国軍事会議のシンパがハイネセンでのクーデターに先立って蜂起した星の一つ。ガンダルヴァ星域
  • ウルヴァシー
帝国の新領土となった旧同盟領において、大規模な帝国軍艦隊が駐留する惑星。作中・アニメともに宇宙服などの装備が無くとも人間が生活でき、植物も存在し、テラフォーミングがされている様子だが、帝国軍が駐留するまで無人状態であった。シヴァ星域イゼルローン共和政府艦隊と、帝国艦隊が艦隊決戦を行った星域。ジャムシード星域ハイネセンからフェザーン側で最も遠い有人惑星を有する。シャンプール救国軍事会議のシンパがハイネセンでのクーデターに先立って蜂起した星の一つ。イゼルローンからハイネセンへの航路上にあったため、薔薇の騎士連隊が地上に降下、奪回した。シュパーラ星系同盟におけるフェザーン回廊側の情報収集の拠点。シロン農業によって成り立っている惑星であるらしく、お茶の産地として有名。シロン葉の紅茶はヤンも愛飲している。タッシリ星域バーミリオン星域会戦に先立ってヤンが行ったゲリラ戦の舞台のひとつ。ドーリア星域ヤン艦隊と同盟軍第11艦隊(「救国軍事会議」の唯一の艦隊勢力)が、艦隊決戦を行った星域。ネプティス救国軍事会議のシンパがハイネセンでのクーデターに先立って蜂起した星の一つ。バーラト星系自由惑星同盟首都星ハイネセンを含む星系。自由惑星同盟滅亡後、イゼルローン政府の抵抗により、帝国に対する独立を勝ち取る。
  • ハイネセン
自由惑星同盟の首都星。帝国暦218年、長征1万光年を遂げた共和主義者が発見したバーラト星系の可住惑星。降り立った16万人がここで自由惑星同盟の成立と宇宙暦の復活を宣言し、以後、人口増加と国力の充実が図られた。衛星軌道にはアルテミスの首飾りが配置されていたが、クーデター鎮圧の際ヤンによって破壊された。バーミリオン星域最も狭い意味での「バーミリオン星域の会戦」の舞台となった星域。パルメレンド救国軍事会議のシンパがハイネセンでのクーデターに先立って蜂起した星の一つ。ポレヴィト星域ランテマリオ会戦に先立って帝国軍が集結した星域。4つの惑星はすべてガス状で有人惑星は存在しない。マル・アデッタ星域自由惑星同盟宇宙艦隊の最後の会戦となった星域。戦略的には重要ではないが、多数の惑星と衛星、小惑星帯が存在しており、ミッターマイヤー曰く「(非常に)戦いにくい場所」である。ライガール星域こことトリプラ星域の間にはブラックホールが存在しており、シュタインメッツ、レンネンカンプの両名がヤンの時間差各個撃破の餌食になった。ランテマリオ星域ハイネセンから最も近い無人星域。バーラト星系に最短で到達できる最重要拠点で、作中では2度も戦場となった。リオヴェルデ星域バーミリオン会戦においてロイエンタールが攻略に向かった星域。リューカス星域バーミリオン会戦においてミュラーが攻略に向かった星域。民需用の物資の集積基地(同盟軍が守備している)と、それが建設された惑星が存在する(それ以外の恒星・惑星については言及が無い)。

イゼルローン回廊[]

帝国領と同盟領の間にある航行不能の宙域の中、僅かに通り抜けられるトンネル状の宙域のひとつ。帝国首都星オーディンより6,250光年の距離にあり、恒星アルテナ、及びその人工惑星であるイゼルローン要塞が存在する。アルテナイゼルローン回廊に存在する恒星。元来の惑星は持たず、人工惑星としてイゼルローン要塞が建設された。リップシュタット戦役の序盤で同名の星系が戦場となっているが、そちらとの関係は不明。11回にも及んだイゼルローン攻防戦や回廊の戦いなど、作中最大の激戦地であり、破壊された艦艇の残骸が帯状になって幾重も漂っている。ティアマトイゼルローン回廊の自由惑星同盟側出口付近の恒星系のひとつ。しばしば帝国軍と同盟軍の艦隊決戦が行われた戦場である。アニメ『我が征くは~』の設定資料によれば伴星といくつかの惑星があり、それぞれフェニキアの女神ティアマトの夫や子供ないし子孫の名がつけられている。名称不明の恒星系イゼルローン要塞より自由惑星同盟側へ8.6光年進んだ位置に存在する。設定ではティアマトよりも自由惑星同盟側にある。
  • カプチェランカ
公転周期は668日。その内600日以上が冬で、ほぼ毎日ブリザードが吹き荒れているため、戦闘機の類は使用されていない(ただし、ロイエンタールミッターマイヤーが中佐時代、この惑星で戦った際には猛吹雪の中、援軍として戦闘機が登場している)。豊富な鉱山資源が埋蔵されており、帝国軍と同盟軍によって小競り合いが続いている。ただし、戦略的には全く意味をなさないとラインハルトは評している。ラインハルトとキルヒアイスの最初の任地である。レグニッツァに徐々に引き寄せられており、何万年か後にはカプチェランカは粉々になると予測されている。
  • レグニッツァ
典型的な恒星系外縁部ガス惑星。第四次ティアマト会戦に先立ち、雲海の中でラインハルト艦隊と同盟軍第2艦隊の遭遇戦が起きた。

フェザーン回廊[]

帝国領と同盟領の間にある航行不能の宙域の中、僅かに通り抜けられるトンネル状の宙域のひとつで、惑星フェザーンが存在する。フェザーンフェザーン回廊に存在する恒星フェザーンと4つの惑星から構成される星系、及びその第2惑星双方の名称。また、それを領域として帝国暦373年に成立した自治領の名でもある。名目上は帝国に従属しているが、事実上は完全に政治的独立を保っている(原作の記述より)。帝国・同盟双方との貿易で繁栄し、アニメ版では軌道エレベータも建設されていた。ラグナロック(神々の黄昏)作戦で帝国に占領され、後年、ローエングラム王朝の遷都令により帝国首都星となる。原作当初では「大気に酸素と窒素を含むが、二酸化炭素を含まないため、土着の植物も生命もいない砂漠の惑星」と描写されていた。実際には生物活動が無くても二酸化炭素は存在し得る(金星など)一方で、遊離酸素こそ生物が無くては存在し得ないので、科学考証としてかなりの誤りである。

建物・店舗など[]

帝国本土[]

ゼーアドラーまたは「海鷲の巣」。オーディンにある帝国軍の高級士官専用ラウンジ。第8次イゼルローン攻防戦が発令された後、ミッターマイヤー、ロイエンタール、ビッテンフェルト、ミュラーがテーブルを囲んでその話をしていたのを初め、何度か物語に登場する。ラウンジではベートーヴェンの「悲愴」の生演奏が行われている。新無憂宮読みは「ノイエ・サンスーシ」。ただし、アニメ版においては「ノイエ・サンスーシー」と伸ばして発音していることが殆どである(テロップは「ノイエ・サンスーシ」)。銀河帝国の首都星オーディンにあるゴールデンバウム王朝の皇宮。500年近くにわたり、ゴールデンバウム王朝の様々な宮廷陰謀やドラマが繰り広げられた舞台となった。周辺も含めた広大な敷地には大小様々な宮殿が建てられており、その地下にはさながら迷路のように通路(万が一の脱出路)が張り巡らされているとされる。開祖ルドルフ大帝の「自分の足で歩けぬ者に人類の支配者たる資格無し」という信念の元、エスカレーターやエレベーター、自動ドアのようなものは一切存在しない。ただし、あえて機械力を使わず人力を用いるのを贅沢とする風潮にも基づいていると思われ、警備も自動機械システムの類いを使わず、人間による警備に委ねている。自由惑星同盟においてはさらに尾鰭がついた噂話が流布されており、新無憂宮にはトイレが無く、貴族様たちは庭で用を足しているとされていた(ベルサイユ宮殿と混同しているものと思われる)。ラインハルトが帝国宰相となってからは宮廷費の大幅な削減により閑散としたものとなった。当然人間による警備も削減され、ランズベルク伯らがエルウィン・ヨーゼフ2世 を誘拐するのに成功する一因となった。ローエングラム王朝成立・フェザーン遷都以後は、王立博物館となっており、改装中にユリアン達が訪れている。なお、現実のドイツには「サンスーシ宮殿(漢字表記では「無憂宮」)」という名の建造物が実在する。

同盟(新領土)[]

三月兎亭または「マーチ・ラビット」。ハイネセン・ポリスにあるレストラン。店名の由来は「不思議の国のアリス」の登場キャラクターからと推測されるが、だとすれば本来の表記はマーチ・ヘア (March hare) である。手作りの落ち着いた雰囲気があるため、ヤンが気に入っており、物語の中でしばしばユリアンを連れて利用している場面がある。また、原作小説及びコミックで、イゼルローンを陥落させて帰還した時、グリーンヒル父娘と同席している。ホテル・ユーフォニアハイネセン・ポリスにあるホテル。新領土の総督となったロイエンタールがここに総督府を開設した。ラグプール刑務所オーベルシュタインの草刈りによって逮捕/拘禁された同盟の要人が収監されていた刑務所。新帝国暦3年4月16日夜に暴動が発生した。

フェザーン[]

ヴェルテーゼ仮皇宮柊館が焼失した後のローエングラム王朝の仮皇宮。元はゴールデンバウム王朝が弁務官の官邸として使用していた建物。ラインハルトが最期を迎えた場所となった。柊館または「柊宮(シュテッヒパルム・シュロス)」。フェザーンに於けるラインハルトの仮皇宮。約30室ある。元々はミッターマイヤー夫妻がフェザーンに住む為の住居として用意された建物だった。ミッターマイヤーが広すぎて嫌ったため、借り手も無くそのままになっていたが、ラインハルトがヒルダと結婚した時の住まいとして利用される事になった。しかし、5月14日に地球教徒のテロに遭い焼失した為、皇宮の機能はヴェルテーゼ仮皇宮に移された。ホテル・シャングリラフェザーンにある、ごく平均的なグレードのホテル。新帝国暦3年1月29日、このホテルのパーティー会場で、ラインハルトヒルダが結婚式を挙げた。獅子の泉または「ルーヴェンブルン」。新銀河帝国の首都星フェザーンに建設されたローエングラム王朝の皇宮。ただし完成したのはラインハルトの死後であった。

要塞[]

イゼルローン要塞銀河帝国領と自由惑星同盟領を結ぶ「イゼルローン回廊」に存在する恒星アルテナの周囲を公転する、帝国の軍事拠点。直径60kmの人工天体で、表面を耐ビーム用鏡面処理を施した超硬度鋼と結晶繊維とスーパーセラミックの四重複合装甲で覆っている(さらにアニメ版では流体金属で覆われている)。また、宇宙港は2万隻の艦船が収容可能で、400隻を同時に修復可能な整備ドックや一時間で7500本のレーザー核融合ミサイルが生産可能な兵器廠、7万tもの穀物貯蔵庫(同盟軍の帝国領侵攻時点。それが貯蔵の限界量なのか、進攻作戦時における貯蔵量なのかは不明。なお、初版ではこれが7億tとなる誤植があり、前後がかみ合わなくなっている)、20万床のベッドを持つ病院の他に、学校、映画館、民間人の居住施設も存在し、軍人・民間人を合わせると500万人の人口を有する巨大都市でもある。難攻不落をもって知られており、帝国は「イゼルローン回廊は叛徒どもの屍で舗装されたり」と豪語し、正攻法では劇中遂に一度も陥落する事がなかった。また、戦術的に陥落させたのは後にも先にもヤン・ウェンリー唯一人だけであり、他は戦略的理由で主を変えている。イゼルローン要塞は劇中4度その所有者を変えているが、うち2回は策略によって内部から攻略され、1回は守備側が戦略的理由により自ら放棄する形で陥落、もう1回は和平交渉の際に譲渡(旧同盟首都と交換)されている。要塞主砲は「雷神の鎚」(トゥール・ハンマー、アニメ版の声優の発音はトール・ハンマー)と呼ばれ、9億2400万メガワットの出力を持ち、一撃で数千隻の艦船を消滅させることも可能。なお、アニメ版では8基のエネルギー発生装置が流体金属層を変形させて砲口部を形成したり、漫画版や「エンサイクロペディア銀河英雄伝説」では要塞全面に存在する砲座の半数近くを同一目標に向けて一斉発射する戦術に対する呼称だったりとメディアにより設定が異なる。それ以外にも要塞には強力な武装が施されている。なお過去の回想シーンを除けば、本伝では帝国側からトゥール・ハンマーが発射されたことは無い(すべてヤン艦隊側からである)。外伝では第5次、第6次で帝国側から発射されている。ちなみに第5次イゼルローン攻防戦では、当時の同盟軍の司令官シトレ大将の並行追撃戦術を撃退するため、味方艦隊ごと敵を鏖殺するという暴挙に出ている。帝国と同盟はこの回廊を巡って幾度も争い、7度目にしてヤンの手で無血開城され同盟に占領される。後に宇宙暦799年(帝国暦490年)の「神々の黄昏」作戦の際には放棄されて一時帝国軍の手に戻るが、その1年後に再びヤンの手に戻った。それ以降、民主共和主義者の象徴として存在することになる。イゼルローンが本来は専制政治の権勢と横暴の象徴であったことを考えると、皮肉な話である。モデルは明らかにスター・ウォーズのデス・スターである。ガイエスブルク要塞帝国の軍事拠点で、その名は「禿鷹(はげたか)の城」を意味する。直径45kmの人工天体で、収容艦艇は1万6千隻。要塞主砲である硬X線ビーム砲(アニメ版においては「ガイエスハーケン」(禿鷹の鉤爪)と名付けられている)は、出力7億4000万メガワットを誇り、その威力はイゼルローン要塞主砲「雷神の鎚」に匹敵するとみられる。アニメ版ではイゼルローン要塞と同じく流体金属で覆われているが、建造から年月が経ち流体金属が蒸発したため、骸骨を思わせる構造物が見え隠れする醜悪で忌まわしい外観となっている。その構造物に囲まれた流体金属の「湖」の一つが禿鷹の模様に見えることから、何時しかガイエスブルクと呼ばれるようになったとされている。ゲーム版では流体金属が血のように赤い色に変更され、この要塞の忌まわしさがさらに強調されていた。リップシュタット戦役時に、貴族連合の拠点となっていた。その後、科学技術総監シャフト大将の提案で移動要塞に改造され、イゼルローン要塞攻略作戦に使用された。しかし、ヤンに弱点を見抜かれ破壊された。本作の数少ないSFガジェットの一つ。要塞というより、駐留基地や造兵廠を自由に動かすことができれば、戦術・戦略に革命的な(SF的な)変化をもたらすはずだが、むしろそれゆえに作者から「禁じ手」とされたのであろう。ちなみにヤンからは「大艦巨砲主義の極致」と酷評された。なお、同盟軍からの攻撃を受けそうもない位置に帝国第二の要塞がなぜ建設されたかについて、作中に説明はない。しかし、帝国においては、同盟との戦争より国内での内乱の方が長く多かったことは確かである。むしろ元々はガイエスブルクこそが(治安維持を目的とした)帝国最強の要塞であり、後からさらに強大なイゼルローン要塞が「対外防衛」のために建設されたと思われる。ガルミッシュ要塞帝国領内にある軍事拠点で、球形の人工天体(アニメ版では球体をW型に組み合わせた要塞)。リップシュタット戦役における門閥貴族連合の拠点のひとつであった。防空レベルの砲台はあるが、要塞主砲は存在しない。(ボーステック社のPCゲームでは硬エックス線ビーム砲、というものが設定されているが、その威力は上記のトゥール・ハンマーやガイエスハーケンに比べて非常に低い)レンテンベルク要塞帝国領内にある軍事拠点で、小惑星をくりぬいて作られた勾玉のような形状をした要塞。帝国における標準的な要塞で、防空レベルの火砲はあるが、要塞主砲は存在しない。リップシュタット戦役における門閥貴族連合の拠点の1つであり、ロイエンタール、ミッターマイヤー両提督と、貴族連合軍の猛将オフレッサー上級大将との凄惨な白兵戦が繰り広げられた。(ボーステック社のゲームでは、ガルミッシュ要塞と同じく威力の低い要塞主砲が装備されている)シャーテンブルク要塞ローエングラム王朝成立後、新首都星フェザーンの安全保障上の要請から、フェザーン回廊の旧同盟領側出口に建設が開始された新要塞。名前は「影の城」を意味する。ドライ・グロスアドミラルスブルク要塞ローエングラム王朝成立後、新首都星フェザーンの安全保障上の要請から、フェザーン回廊の旧帝国本土側出口に建設が開始された新要塞。名前は「三元帥の城」を意味し、ラインハルト旗下の提督の内、先に戦没したキルヒアイスシュタインメッツファーレンハイトの三元帥を偲んで命名された。ビッテンフェルトからは、提督の戦死者が増えれば名前も変わるのかと無粋な冗談を言われたこともある。なお、この要塞と上記のシャーテンブルクは、アニメ版ではイゼルローンと同じく流体金属の装甲に覆われており、完成すれば「トゥール・ハンマー」クラスの要塞主砲が装備されるものと思われる。

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