ブリサエル :
キミという名工を得て、僕の胃袋にも平穏な日々が訪れました。
キミほどの腕前なら、より大きな「名声」を得てもいい頃……
そういうことを考える、心の余裕も出てきたところです。
そんな折、キミにふさわしい、栄えある仕事が舞い込みました。
なんと騎士の国、イシュガルドの名門貴族からの依頼です!
騎士道の本場で名をなす……まさに鍛冶師にとって最高の名誉!
依頼人の「フレモンダン」様は、お忍びでこの街に滞在中です。
「溺れた海豚亭」で、詳しい話をうかがってきてください。
フレモンダン :
ブリサエルどのより紹介いただいた、鍛冶師どのですな?
私は、山の都イシュガルドの「ジェルヴァン家」にて、
家令を務めまする、フレモンダンと申す者。
依頼とはほかでもない……
わが主にして現当主、「ロリス・ド・ジェルヴァン」様を、
鍛冶師として支えていただきたいのでございます!
当家は過去に名だたる騎士を幾人も輩出した、名門中の名門。
しかしながら、今は往時の所領を失い、先代も霊災で急逝……
ひとり娘のロリスお嬢様が、再起を期して奮闘中です。
ロリス様は栄えある「神殿騎士」をめざし、修行に励む毎日。
みごと叙任がかない、いつかお家の再興なりし暁には……
「英雄の陰に名工あり」と、国中が誉めたたえましょう!
遺憾ながら、かかる事情ゆえ、お約束できる報酬は「名誉」のみ。
それでもこの話、お受けいただけるならば……
どうか、イシュガルドの「宝杖通り」まで、お越しください。
フレモンダンに話しかける :
……さて、帰りの路銀が尽きてしまったが、どうするか。
まあ、帰途は野宿でしのげば……
……や、聞こえておりましたか!?
いやいや、これはこちらの話……ただの独りごとにございまする!
フレモンダン :
おお、鍛冶師どの……先のお頼み、引き受けてくださるのですな!
遠方よりご足労いただき、まことに恐縮至極……!
わが主、ロリス様の武具周りのご後見、何卒お願い申しまする。
……実は私め、逼迫した家計を支えるため、
そこの店で、副業をしておりましてな。
このことはロリスお嬢様には、どうか内密にしていただきたく……
???? :
……何やら、私の名前が聞こえたようだけど?
フレモンダン :
ろろろ、ロリスお嬢様!?
剣術の稽古に、出かけられたはずでは……!
ロリス :
……もう終わったわ。
ところで、そちらの御婦人は……?
フレモンダン : これは失礼……この方こそ、
先だって、お話させていただいた敏腕鍛冶師、
Hugaどのにございまする!
ロリス :
そう……あなたが噂の名工ね。
これから、世話になるわ。
じい、私は宿に戻る。
何か切らした食材があれば、途中で買っておくけれど?
フレモンダン :
それでしたら、パンプキンをふたつばかりお願い申しまする。
何しろ、じいは、まだここで副業が……
いやいやいや、鍛冶師どのとの打ち合わせがありますゆえ!
ロリス :
……だったら、下層の行商まで足を延ばすわ。
遠まわりだけど、店じまい前を狙えば、2割も安く買えるし!
フレモンダン :
ジェルヴァン家の当主ともあろうお方に、
食費節約の算段をさせるなど……不甲斐のうございます。
そもそもジェルヴァン家は代々、教皇庁直属の神殿騎士団に仕え、
コマンドはもとより、最高位の総長をも輩出した尚武の血筋。
ロリス様のお父上にあたる先代も、武名を馳せた騎士でしたが……
貴族どうしの鞘あてに足許をすくわれ、突然の失脚。
再興を期すも、先の霊災にて、無念の最期を遂げられました。
かつては3桁を下らなかった使用人も、今では私ひとり……。
しかしながら、お家再興の希望は、ついえておりませぬ!
ロリス様は、類まれなる剣技の素質をお持ちの方。
わが眼には、救国の聖人「聖フィネア」の再来と映るほど……!
近く、神殿騎士のお歴々を前に行われる「上覧試合」……
各地の有望な若者が集うこの剣術試合にて、
有力騎士の目に留まれば、ロリス様にも仕官の道が拓けまする!
ロリスお嬢様は、まだ鍛えられざる鋼の原石。
いつかまばゆく輝く日まで、鍛冶師どのの力をお貸しください。
具体的な依頼につきましては、また、この場所にて……。
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