男はつらいよ_寅次郎物語

ページ名:男はつらいよ_寅次郎物語

『男はつらいよ 寅次郎物語』(おとこはつらいよ とらじろうものがたり)は、1987年12月26日に公開された日本映画。男はつらいよシリーズの39作目。

目次

作品概要[]

薄幸の少年のために一緒に母親探しの旅に出る寅次郎(渥美清)が、やはり男運の悪い美人(秋吉久美子)と出会い・・・。時期的には「キネマの天地」(1986年)と「ダウンタウン・ヒーローズ」(1988年)の間に公開されている。「怒りの葡萄」(1940年)のジョン・フォードを敬愛し「家族」(1970年)や「幸福の黄色いハンカチ」(1977年)といったロード・ムーヴィを発表してきた山田監督だけに乗り気であったが、ファンの間では中途半端な「残念とする」評価が多い。美保純演じる桂あけみが出演する最後の作品になった。

ラスト、17才の満男(吉岡秀隆)の「人間はなんで生きているのかな」の問いへ寅次郎が真摯に答える「何ていうかなア。ほら、ああ生まれてきてよかったと思う事が何べんかあるだろう。そのために生きてんじゃねえのか」という発言については、100年インタビュー(NHKデジタル衛星ハイビジョン2007年11月15日放送)で山田洋次監督が幸せの価値について、やはり自作の「学校」(1993年)と併せて解説した。

あらすじ[]

急死したテキヤ仲間の息子秀吉が、ある日突然とらやを訪ねてくる。風の吹くまま、気の向くまま。一人旅をこよなく愛する寅次郎も、今度ばかりは義侠心からその子を連れて母親探しの旅に出るのであった。道中、誘拐犯に間違われたり、秀吉が高熱を出したりと次々とハプニングに見舞われる。少年の看病に四苦八苦していると、たまたま泊まり合わせた隆子(秋吉久美子)の手厚い看護で少年はたちまち回復する。隆子と秀吉を連れて、まるで家族のような時を過ごしたが、いつか隆子との結婚を夢見るようになる。その後吉野へ向かった寅次郎たちは、無事旅館で働く母親に秀吉を会わせることが出来る。喜び合った2人だが、寅次郎は駅のホームで隆子と悲しく別れるのであった。

この回は何と言ってもこの名言に尽きる。「自分のような中途半端な人間より、寅のような愚者の方を仏様は可愛がる」という御前様の発言である。

キャッチコピー[]

もし、この子を幸せにしてくださるならわたくし、女を断ちます。

キャスト[]

  • 車寅次郎:渥美清
  • 諏訪さくら:倍賞千恵子
  • 高井隆子:秋吉久美子
  • ふで:五月みどり
  • 秀吉:伊藤祐一郎
  • 車竜造(おいちゃん):下條正巳
  • 車つね(おばちゃん):三崎千恵子
  • 諏訪博:前田吟
  • 桂梅太郎(社長):太宰久雄
  • 源公:佐藤蛾次郎
  • 諏訪満男:吉岡秀隆
  • 桂あけみ:美保純
  • 御前様:笠智衆
  • 警官:イッセー尾形
  • 長吉(白雲荘主人):笹野高史
  • ポンシュウ:関敬六
  • 船長:すまけい
  • 松井真珠店の女将(君子):河内桃子

ロケ地[]

奈良県吉野、和歌山県、三重県志摩市、伊勢市二見町

スタッフ[]

記録[]

  • 観客動員:143万4千人
  • 興行収入:10億4千円
  • 上映時間:101分


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