押忍!!空手部

テンプレート:漫画『押忍!!空手部』（おす！！からてぶ）とは、高橋幸二作・画の格闘漫画作品及び、それを原作とした映画作品である。

概要[]

• 1985年、「週刊ヤングジャンプ」での読切掲載からスタートし、1996年の終了まで長きに渡って連載されてきた。当初一年生の松下正が主人公だったが次第に空手部主将高木義志が主人公の座についた。
• ジャンプバトルモノの三大黄金率「努力」、「友情」、「勝利」を余すことなく取り込んでおり、主人公高木は太極拳、神極拳など修行によりパワーアップを繰り返し次々に「強さのインフレ」が発生していく。また一度倒した敵も高木に友情を感じ仲間になる。かつては苦戦した敵も味方になるとさらに強い敵が登場し、あっけなく撃破され「強さのインフレ」の原因となってしまう。前半は「強さのインフレ」を起こしながらも暴走族同士の抗争であるため死者こそ出ないが、後半から大物政治家などが登場し、死者が続出する。

あらすじ[]

大阪編[]

大阪でも有名な不良高校関西第五工業高等学校、通称「関五校」。極平凡な少年松下正は強くなりたくて、そんな高校のさらに悪名高い空手部に入部した。先輩のシゴキに耐えるも空手部部長高木義志の首を狙う不良たちとの抗争や、高木自身の起こす騒動に巻き込まれていく。

神戸編[]

高木を倒し大阪をシメるべく神戸の不良たちが大阪に奇襲をかけた。突如敵に襲われた大阪の不良たちは一時的に敵対をやめ神戸との決戦に挑む。

四国編[]

神戸を撃退し束の間平和となった大阪に四国が忍び寄る。神戸のように奇襲はせずに大阪に内紛を起こす。大阪のワルの頂点「大阪魂」の座を巡り喧嘩自慢たちが激突するが、それは大阪の弱体化を狙う四国の策略だった。

新宿編[]

大阪を離れ東京新宿の西新宿学院に転校した高木。転校先も新宿では有名な不良高校だった。高木は空手部を立ち上げ、ワルの巣窟西新宿学院応援団を撃破し新宿をシメる「影の五人衆」を敵に回す。それは東京をシメる暴走族「大東京連合」と敵対する危険な行為だったが、新宿に攻め込んできた渋谷をも撃破し高木は新宿、渋谷２区の頂点に立つ。

東京編[]

新宿、渋谷の頂点に立った高木に「ヘッド・コングレス」の招集状が届く。それは新宿、渋谷のしのぎを狙う大東京連合の罠だった。瀕死の重傷を負いながらも高木は墨田、池袋、銀座、六本木に戦いを挑む。

関東編[]

東京の頭になった高木は、サブから関東条約の存在を聞かされ関東連合の頭漆原に挨拶に行く。互いの不干渉を守る関東条約だが、千葉、埼玉、栃木、茨城の四県は関東を手に入れるために動き出す。

龍天昇編[]

善と悪編[]

登場人物[]

大阪編[]

高木義志（たかぎよしゆき）本編の主人公。松下正空手部の新入生。当初の主人公だったが、高木に取って代わられた。森上真吾（もりがみしんご）関五校空手部前主将。二代目大阪魂。安藤誠（あんどうまこと）関五校ボクシング部主将。高木と決闘するが敗北。佐川章夫（さがわあきお）日本国体育大学付属高校空手部主将。かつて、空手の試合において、事故で高木の顔面に拳を当ててしまい反則負けするも、裁定に納得のいかない高木が暴走して逆に反則勝ち。そのため、後に真の決着をつけるため決闘するが敗北。北村剛忍ヶ丘学園相撲部主将。おたふく風邪の高木に挑むが敗北。四国編で大阪魂決定戦に参戦、再び高木に敗北。龍天昇編ではゲンゲンに踏み潰される。

神戸編[]

リック・パワード通称「神戸の黒鬼」。黒人。100キロの握力を誇り、力任せの攻撃で高木を苦しめる。末永禅（すえながぜん）通称「神戸の六甲おろし」。石で作った数珠を振り回す。龍隆（りゅうりゅう）通称「神戸の死神」。太極拳の使い手。虎隆（こうりゅう）通称「神戸の死神」。龍隆と双子ならではの攻撃をする。

四国編[]

忌羅孝（きらたかし）関西第三工業高校空手部主将。高木の幼馴染。パンチから巻き起こる風から「風神」の異名を持つ。四代目大阪魂決定戦で圧倒的な強さを誇ったが高木に敗北。高木が東京に旅立った後に大阪魂となり大阪、兵庫、京都、奈良、和歌山をシメる。四国編以降雲龍の太禅寺で太極拳を学ぶ。龍天昇編にて高木と再会するが酒に酔ったところを我王の突きを受け死亡。享年17歳。佐久間十字郎（さくまじゅうじろう）ケンカ十段の異名を持つ。煙管を使用した攻撃をする蔵王力山（ざおうりきざん）通称「箕面の熊」。箕面熊山高校柔道部主将。かつて鬼熊と呼ばれるワルだったが改心。篠崎克夫（しのざきかつお）八尾東町高校応援団団長。四代目大阪魂決定戦で佐久間と対戦。日本刀を持ち出すも敗北。外川哲也（とがわてつや）

今宮大附属高校アマレス部主将。四代目大阪魂決定戦で蔵王と対戦。腕ひしぎ十字固めで腕をへし折られ敗北。

飯村透（いいむらとおる）通称「ムエタイの猛者」。四代目大阪魂決定戦で佐川と対戦。秘中正拳突きを喰らい一撃で敗れる。大樹直次鉄びしつきのグローブをはめていることから「鉄びしの鬼」と呼ばれる。四代目大阪魂決定戦で高木と対戦するがまったく攻撃が通用せず敗れる。高貫克己死国連合四鬼神の一人中井透死国連合四鬼神の一人田中浩之死国連合四鬼神の一人浅倉篤司死国連合四鬼神の一人黄龍雲（こううんりゅう）龍隆、虎隆の太極拳の師。高木に太極拳を伝授する。神雷功（じんらいいさお）初代大阪魂であり高木と忌羅に空手を教えた。凄まじいハンドスピードを誇り相手の血が稲妻のように飛び散ることから「赤い稲妻」と呼ばれる。高木のよき兄貴分であったが四国を率いて大阪に乗り込む。高木との対決に敗れ改心、少年院に入る。出所後東京で銃撃された高木を助け、以降も高木を助け続ける。龍天昇編で龍天昇の解読を頼みに行った大学の構内で桐山修造より差し向けられたヤクザに刺し殺される。

新宿編[]

林行治（はやしゆきはる）西新宿学院応援団副団長。坂本達也（さかもとたつや）西新宿学院応援団団長。影の五人衆の一人。応援団と空手部の試合で高木を苦しめるも正拳五段突きで吹き飛ばされる。以降高木の仲間となり共に新宿を敵に回す。大竹仁元西新宿学院応援団特攻隊長。琉球空手の使い手。常に白い学ランと赤いマフラーを身に纏っている。すぐに高木の仲間となり新宿部隊と敵対。影の五人衆の見猿、言わ猿、聞か猿に奇襲をかけるが逆襲され重傷を負う。なんとか復活し佐藤と戦うも敗北。渋谷部隊との抗争でも猪狩にKO寸前まで追い込まれる。西新宿学院に攻め込んできた池袋の田辺を坂本と共に迎撃するが巨大な鉄球を喰らい敗北、神雷に救われる。関東編で寺元と対戦。いつの間にか身につけていたムエタイで寺本を追い込むが、本気になった寺本に返り討ちにあって敗れた。佐藤昭二暴走族大東京連合新宿部隊の頭。影の五人衆のトップ。左手の手首から先が義手であり熊の爪を装着することでパワーアップする。様々な格闘技を身につけ再三高木を苦しめるが発勁を喰らい敗北。以降高木の仲間になり東京に不案内な高木を助ける。ヘッドコングレスに於いて高木共々銃撃され瀕死の重症を負ったところを神雷に助けられる。関東編では寺本と対戦、熊の爪を寺本の頭に叩きつけるが通用せず敗北。竹内烈（たけうちれつ）暴走族新宿紅蓮会総長。かつて大東京連合渋谷部隊と戦い敗北している。渋谷と新宿の抗争が終了した後アイスクリーム屋の店長となり妹と二人で経営。しかし小川に恨まれ殺し屋、真島朴を送り込まれ重傷を負う。小川小百合（おがわさゆり）大東京連合渋谷部隊の頭。狡賢く冷酷。頭の交代した新宿を狙い攻め込む。その後高木と猪狩の対マン勝負で渋谷を奪われた恨みを竹内にぶつけるが如く、真島朴に襲わせるが、のちに高木より自分の卑怯さを悟られることとなり改心、竹内を救うべく自らの血液（竹内と同じRHマイナス型だった）を輸血提供する他、雷電・田辺に襲われ、苦境に陥った高木を救うべく、少年院に入っていた神雷を東京に呼び寄せるなどで協力した。猪狩克裕（いがりかつひろ）渋谷部隊副頭。一秒間に8発のパンチが打てる。林、坂本、大竹ら新宿の猛者を歯牙にもかけないほどの強さだが、高木の発勁の2連発を受け敗れる。関東編にて寺本に挑み自慢のパンチを繰り出すがあっさりよけられ敗北。真島朴（まじまぼく）少年院帰りの殺し屋にして、六本木部隊頭・真島莎武の弟。通称「デッドボーン」。異常に頑強な骨格を持ちその指先で相手を殺す。小川に依頼され竹内と高木を殺そうとする。竹内を刺し、高木を殺しに行った先の病院で返り討ちにあう。

東京編[]

雷電太郎（らいでんたろう）大東京連合墨田部隊の頭。「雷電ローン」を経営。グローブに仕込んだ電撃装置で高木を苦しめるが、スプリンクラーを作動させられ感電、さらには発勁を受けて敗れる。田辺勝成（たなべかつなり）大東京連合池袋部隊の頭。巨体とバカ力を持つ。太極拳も学んでおり高木以上の発勁を放つが、百歩神拳を喰らい敗北。後に酔拳も身につける。ﾃﾞﾋﾞｯﾄﾞ古谷大東京連合銀座部隊の頭。IQ300を誇る。デビッドタワーを経営。ヘッド・コングレスに出席した高木を銃撃し東京港の埋立地に捨てる。復活した高木の襲撃をデビッドタワーで受ける。数々のトラップで苦しめ、さらにはガス爆発で高木を殺そうとするが、根性で乗り切った高木のパンチを喰らい敗北。龍天昇編でヤクザの囲みを破るために手榴弾を爆発させ死亡。真島莎武（まじまさぶ）大東京連合六本木部隊の頭。真島朴の兄。ホモで弟朴とデキている。ディスコを経営。高木の襲撃に対し鼓膜を破くほどの大音量の音楽を流し対抗。青龍刀を使い高木を苦しめる。

関東編[]

漆原睦夫（うるしばらむつお）関東連合総帥。かつて血みどろの抗争をくりかえしていた関東の暴走族全てを撃破し関東連合を組織し総帥の座に着いた。癌が進行し余命一ヵ月の身。木村浩一（きむらこういち）神奈川の貴公子。意拳の使い手。新関東総和会殺戮連合の侵攻を食い止めるため高木に協力を求める。龍天昇編で麻薬中毒にされ高木らを裏切りかけるが善と悪編で新たな力を得て復活。漆原春野（うるしばらはるの）漆原睦夫の弟。岩をも砕く南拳の使い手。筑波山での戦いにおいて宗政と戦うも、あえなく敗北。宗政治（むねまさおさむ）千葉の猛牛。新関東総和会殺戮連合幹部。硬筋拳の使い手。墨田を攻め落とした際には高木を苦しめた雷電の電撃が一切通用せず、漆原の南拳も通じない筋肉を持つ。ALTA前のストリートファイトで高木の発勁を百歩神拳で迎撃し勝利している。筑波山では高木の天地神明掌に一蹴される。岩本哲男（いわもとてつお）栃木の荒業師。新関東総和会殺戮連合幹部。スパイク付棍棒を持ち真島莎武と対戦。莎武の青龍刀をへし折るが、新必殺技鳳翅刀日輪殺、鳳翅刀鷹落殺を喰らい敗北。その後パワーアップした高木と戦ったが、一撃で敗れた。しかも龍天昇編では、ゲンゲンのビンタ一発で敗れる有様。武井敏彦（たけいとしひこ）埼玉の蟷螂。新関東総和会殺戮連合幹部。蟷螂拳の使い手。神奈川の木村と戦い自爆覚悟の攻撃により相打ちになる。龍天昇編では寺本と共にゲンゲンと対決するが、ゲンゲンのスピードについていけず敗北。寺本清一（てらもとせいいち）茨城の春風。新関東総和会殺戮連合総帥。関東編ラストで佐藤、猪狩、大竹らに攻めかかられるが歯牙にもかけずに勝利。使うと寿命が５年縮む少林十八羅漢功托天勢を使用し高木を窮地に追い込むが、高木が開眼した天地神明掌により敗れた。龍天昇編にてゲンゲンと対決し敗北している。黄陳陳（こうちんちん）谷川岳に住む老人。龍雲の兄。神極拳の使い手で、かつて漆原睦夫に神極拳を伝授した。関東の争いを治めるために高木にも神極拳を伝授。奥義天地神明掌を伝授する際、自身の腕を折り拳法を失った。その後弟暗海の弟子我王によって殺される。死んだはずだが、最後の高木VS剛鬼戦でギャラリーキャラクターとして登場している。

龍天昇編[]

我王圭司（がおうけいじ）邪極拳の使い手。谷川岳で陳陳を殺害。木村、忌羅ら関東、関西の猛者が束になってもかなわないほどの強さを誇るが高木に倒される。その後高木に邪極拳の真髄である超集中力を教える。黄暗海（こうあんかい）陳陳、龍雲の弟。かつて太極寺の館主であったが悪行が過ぎ二人の兄によって両手を切断され追放された。その後50年復讐を夢見、弟子を育てていた。太極寺の膨大な財宝のありかと究極の武術が示された「龍天昇」を狙い日本に来る。桐山修造（きりやましゅうぞう）関西最大の暴力団集英組の会長。暗海と手を組み龍天昇を狙う。木村を麻薬中毒にした張本人で、数々の悪事を行ったが、最後は高木に敗れ、逃亡するところで、立ちふさがった赤松剛鬼に大型拳銃（デザートイーグル）で暗海とともに射殺され、しかも乱射されたため死体は原型を留めぬほどであった。西陣菊丸（にしじんきくまる）京都の頭。妖刀剣の使い手。龍雲の弟子の孫。遠藤彦介（えんどうひこすけ）奈良の頭。平城流兵術の使い手。龍雲の弟子の孫。天道真紀（てんどうまき）和歌山の頭。中国宮廷秘拳花架拳の使い手。龍雲の弟子の孫。ゲンゲン暗海の最高の弟子。羽田空港でトントンが取り逃がした木村をあっさり捕まえる。大阪に集まった関東勢を追う際に寺元と対決。托天勢を使用した寺元を撃破。その場にいた岩本、武井もほとんどついでに倒す。森上と戦った際は眼をつぶされ苦戦したがKO寸前まで追い詰めるも、このときは高木が救援に訪れた。トントン暗海の弟子。肥満にも見える巨体ながらすばやい動きをする。大阪空港で木村を追い詰めるが高木の機転により取り逃がしてしまう。黄天昇（こうてんしょう）陳陳、龍雲、暗海の父。暗海によって毒殺され、龍雲に龍天昇を伝授しきらずに死亡。「あの世」にて高木に修行をつける。

映画版[]

1990年、松竹系にて公開された。主演の松田勝は、原作通りに稲妻カットを行い、迫力あるアクションを披露した。

キャスト[]

• 高木義志＝松田勝
• 本田桃千代＝坂上香織
• 松下＝尚舞
• 斎藤＝彦摩呂
• 神雷直人＝新兵衛
• 武井由貴＝網浜直子
• 加馬田稲作＝山本顔之介
• 佐川章夫＝我王銀次
• 神雷功＝中康治
• 大沢＝宇梶剛士
• お好み焼き屋のおばちゃん＝正司歌江

スタッフ[]

• 製作：エクセレント・クリエイティブ
• 製作者：高倉英二
• 監督：村川透
• 脚本：日暮裕一
• 監督補：白井政一
• 音楽：長谷部徹
• 技斗：中瀬博文

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