マツリ

ページ名:マツリ

【名前】マツリ・ヴィルケ・リーフェンシュタール
【クロスxベース】スター×ヴァイス

【年齢】17歳

【一人称】僕か私(相手がくんで呼ぶかちゃんで呼ぶかで変える)
【二人称】君、~くん、ちゃん、さん

【好き】いちごタルト
【苦手】きのこ(色が見えないため食べられるかどうかの判断ができないから)

「僕はマツリ。え?女じゃないのかって?じゃあ私はマツリ。どっちでもいいんだよ。」
「回収リストにある霊かな?……あー、逃げても無駄なんだよなぁ。右手君、捕まえて。」
「カグラぁ、もう時間が……仕方ないなぁ」

【詳細】

下位死神のフェネック獣人。
盲目、四肢欠損だが、物を操る魔法で義眼と白手袋を操り、自身は超能力でふわふわと浮遊している。
高い霊視能力で霊を察知して与えられた仕事をこなしていく。
カグラと出会い、死神を目指して共に試験に挑み無事に合格した。

義眼と手袋を「右目君」や「左手君」と呼ぶ。
かなり器用に操れるため、日常で困ることがほとんどない。
たまに何か困るとカグラになんとかしてもらっているらしい。
義眼越しに見える世界は白黒なため、いつか本当の色が見たいと思っている。

 

+マツリの体-見るんだね。

実は両性具有。
自分でそれを認識するまでは自分を男だと思っていたし、今でも彼は自分を男と思っているがこの特徴を持つため他人にどちらで見られても仕方ないと思っている。
カグラのことが好きで一緒に居たいと強く思っているが、見てわかる不満足な体の他に両性具有でもあると告白できていないため自分の恋はあきらめがちである。

-

センはショックにより記憶が曖昧になっているが、葬儀の際、病のため肉体が残らず花びらと化していたため棺桶には体は入っておらず、最後に残った花びらと弔いの花でただたくさんの花が入っていただけだった。
そのため墓も骨や肉体は入っておらず中身は空の状態である。

 

+真っ暗な世界-一つだけあったぬくもり

裕福な家庭に生まれ、一人息子として両親に愛されて育った。
両性具有の体も両親は気にすることなく、マツリの個性であると受け入れて嫌な思いをすることなく成長していった。
しかし、裕福だったことが災いしたのか12歳の時に使用人だったある男が財産を狙ってマツリの両親を殺害し、逃げようとしたマツリの両手両足を切断。
その男はマツリ自身に「両親は出て行った」と説明させるために生かし、その屋敷で2人で暮らしていた。
マツリは両親を目の前で殺されたことと、夜ごと繰り返される男からの「”どっちも”持っているんだからこうされてもおかしくないだろう?」という陰湿かつ屈辱的な行為に日に日に精神を病んでいき、あまりうまく使いこなせていなかったものを操る魔法でナイフを操り男を殺害しようとする。
が、上手く制御が出来ずに失敗してしまう。
マツリが反抗したことに激高した男は昂る感情のままに、マツリが二度とそんな気を起こさないようにと落ちたナイフでマツリの両目を潰した。
そうして完全に無力化させられたマツリは一度その視界と同じく真っ暗な絶望を覚え、この男の狂気に堕ちていくしかないと諦めてしまった。

15歳になる頃のある日の朝、マツリは異変に気付く。
隣で眠る男は起きず不思議に思い口元に頬を当ててみると息をしていなかった。
男は死んでいた。
すると、どこから入ってきたのか知らない男性の声がした。
その男性は自身を死神と名乗り、マツリの隣で冷たくなりつつある男の魂を連れていくのだと言った。
魂に何か最後に言いたいことはあるかと問われたマツリの口を突いて出たのは、なぜか「ありがとう」という言葉だった。
違う、こんなことを言いたいわけではない、恨み言の一つや二つ、両親のこと、失った体の部位のこと、踏みにじられた尊厳、それを男の魂に叫び死神に訴えれば少し心が軽くなったかもしれないのに。
その言葉たちの代わりに見えない瞳からボロボロと涙を流すマツリを見た死神は、少しうつむき何か思案して、懐からころんと丸い何かを取り出しそれをじっと見つめたあとマツリの眼前に近づけた。
マツリはその気配を感じ死神がいるであろう方向に顔を上げた。

パチンっと何かが繋がるような音がした。
マツリの目の前が真っ白になる。
真っ白?
光を感じることも困難になっていたマツリの視界が白くなるのはいつぶりの事だっただろうか。
死神の長い髪が揺れるのが見える。
その頬に蝶のあざがあるのが見える。
視界は白と黒で色がないが、あの真っ暗で孤独な空間から解き放たれた。
光の眩しさに目がくらむ。
その時薄く、ごく薄く、死神の口元が笑ったように思えた。
でもそれは気のせいだったのか、死神はどうとでもないというような顔をしてマツリに語り掛ける。
「義肢職人を迎えに行った時のお礼にもらった精巧な義眼だからあるいはと思ったが、その様子だと見えるようになったらしいな。」
あとはこれを埋め込めば、と言った死神を制止して能力でその目玉を操り、「僕にはこれで十分です。」と笑った。
それを見た死神は表情を変えることもなく、ただ「そうか」とだけ言い手袋を外して「その能力ならこれも上手く使うといい」とマツリの膝の上に置き、男の魂を従えて部屋を出ていった。

追いかけようとしたマツリはベッドから転落しかける。
しまった、と思うがなぜか床にぶつかる衝撃はいつまでたっても感じられない。
改めて自分を見ると浮遊していることに気づいた。
マツリは超能力に目覚めていたのだが、本人が男に身を委ねてしまい自身で動こうと強く念じることを諦めていたせいでその能力を発現することなく過ごしていた。
思わずさっきまで男の肉体があったベッドを振り返るが、光の粒子がキラキラと輝くだけになっており屋敷の中はまるで今日この日まで最初から何もなかったかのように静かだった。

マツリは死神の残した手袋を操り、そのままふわふわと外に出ていく。
外に出たのも久しぶりのことだった。
ざぁと風が木々を揺らす音がする。
その風はマツリの髪を弄び、空へ抜けてゆく。
それは男が夜毎マツリの頬を撫でていた仕草に似ていた。
義眼を通す視界は相変わらず白と黒だ。
そのせいでマツリには今が曇りなのか、晴れなのかは分からなかったがその頬に流れる水滴を感じて雨とはこうも心が潰されるような感情を伴うものだったのかと、マツリはしとしとと落ちる雫を伝わせたまましばしその場に留まった。

何故男の魂に「ありがとう」と言ってしまったのか。
どうして義眼を埋め込んでもらわなかったのか。
その行動も、マツリの涙の真意も、マツリにしか分からない。

これは醜く、酷くいびつに歪んだ物語。
マツリはこのあと1人の少女に出会い、その壊れた心をなんとか元の形に直していこうと進んでゆく。
祭囃子のように賑やかな光の中で1つの不安もなく生き直すことができたなら、その時マツリの視界に色が戻るのかもしれない。

 

 

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