ライラ

ページ名:ライラ

ライラ・グレーシャーのキャラページ

著者より:当記事は独自設定(とくにソルシエ協会に関する)を多分に含んでいます。ご了承の上お楽しみください。

キャラシート

 

資料・記録

ライラ・グレーシャーに関する調査記録 #1

ソルシエ協会に所属しながら、ライラは協会によって認可されていない魔術を扱う能力を持っている。この能力に関して、調査活動が行われた。

花畑に着くと、レイはふらつきながら座り、そのままじっとしていた。花の香りや風の音、太陽の温度、草の感触を通して、目の前に広がる風景を「観て」いたのだろう。私は邪魔にならないように隣に座り、レイの手を握っていた。いつかこんな幸福な日が「特別」でなく、いつも通りだと思える事を願いながら。 

 ライラ・グレーシャーの日記より  

【本文】

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[秘匿レベル:3]ライラ・グレーシャーに関する調査記録 #1

表題の通り、現在監視中のライラ・グレーシャーに関する資料の収集を行いました。主な目的は、特定管理魔法#4696の動作機序の仮説立てと、危険性や研究価値の再検討です。まず対象に関する基本的な情報を提示した後、#4696の動作機序に関連すると見られる情報を提示します。後者は時系列で適宜並び替えています。

担当者:メイベル・バーンズ
資料1:日記①

[秘匿レベル:1]人事シート:ライラ・グレーシャー

基本情報

【名前】 ライラ・グレーシャー
【性別】 ♀
【年齢】 22
【能力】 ムーン×ソルシエ
【所属】 認可局 初期調査班

人物像

普段のライラの性格は明るく社交的で、会話の際は誇張表現や冗談もよく使い、「少年的な」と形容できます。 また、面倒見がよく、困っている人を見掛けると積極的に支援を買って出ます。 一方で、後述するグレーシャー家の一員としては、その立場に相応した丁寧な所作を取る場面もあります。

旅行が趣味で各地の景勝地へしばしば足を運んでおり、また、遠方の調査活動がある際は前後に休暇を取り 現地で観光などを楽しんでいます。

家庭

グレーシャー家は古くから魔術師の家系であり、協会の関係者を多く輩出しています。氷属性魔法に長けた人物が多く、 彼らによって伝承されてきた魔法は「グレーシャー式魔術」として呼ばれています。 しかしライラ本人は自身がグレーシャー家の一員である事や、グレーシャー家のことについて積極的には語りません。

両親は健在ですが、ライラの弟にあたるレイは故人であり、12歳で死去しています。 幼少期から病気がちで、ほとんどの時間を家で療養して過ごしていた模様です。

戦闘技術

グレーシャー式魔術

グレーシャー式魔術には詠唱が不要な魔法が多く、近距離の攻撃もある程度可能なため、単独での戦闘にも適しています。 これらの魔術は協会によって認可済みですが、殺傷力の高いものについては一部条件付きの認可になっています。

現在判明している魔法
技名 概要
繋縛 氷の鎖を生成する。敵の拘束に使う他、即席のロープとしても転用可
鏡像 防御用の盾を生成する。敵の武器を巻き込むように生成することで攻撃を封じることもできる。
薄氷 手刀を振りかざしながら、手から氷の刃を生成し攻撃する。刃を無くして非殺傷の打撃にすることも可能。
氷花一輪 氷の矢を射出する。着弾すると矢から氷のトゲが飛び出す。力をためることで弾速や攻撃範囲を強化できる。

精神作用魔法

氷属性魔法の他に、一時的に対象の動きを封じたり、気絶させるなどの作用を持つ魔法すを使うことができるようです。 詳細は現在調査中ですが、未認可の魔法である可能性が高いため、現在、緊急時以外の利用は禁止されています。

 

資料2:特定管理魔法記録

[秘匿レベル:3]特定管理魔法記録 #4696

基本情報

【保持者】ライラ・グレーシャー
【管理分類】中危険度/研究の利益あり

概要

ライラ・グレーシャー(以下、「保持者」)が保有する特異性の高い精神作用魔法群に、 特定管理魔法#4696のナンバーが割り当てられています。 現在#4696には後述の#4696a(通称"White-out")と、#4696b(通称"Black-out")の2形態が確認されています。

管理状態

保持者には担当者(メイベル・バーンズ ら)による監視のもと、認可局 初期調査班にて通常の業務を行わせています。 担当者は対象による#4696の不必要な利用を阻止し、止むを得ず利用した際は可能な範囲で調査・研究を行うこととします。 機密上の理由により、対象には自身が特定管理魔法保持者であることは通知していません。その代わりに、 「該当の魔法が未認可のものであり、緊急時以外利用禁止とする」旨の指導を与えています。

詳細

#4696a:White-out

保持者の眼球を視認している者(以下、「影響者」)に対して精神や知覚に関する複数の影響を与えます。 影響は継続的な発露によって段階的に進行し、発露から解放されると次第に回復します。 保持者は影響の進行の速度や限度をある程度操作可能である可能性や、影響者の恐怖への耐性も相関するとの仮説が検証待ちです。

段階 生じる可能性のある影響
第1段階 色彩感覚の減退、恐怖感
第2段階 色彩感覚の喪失、強烈な恐怖感、平衡感覚の減退、体温の低下
第3段階 視覚の一時的な喪失、恐慌、行動不能、体温の低下
第4段階 意識の喪失、体温の深刻な低下、心拍数や呼吸頻度の減少による生命の危機

#4696b:Black-out

保持者と視線を合わせている者(以下、「影響者」)に対して、精神に関する影響を与えます。 #4696aとは異なり、影響は即座に発生し、通常10分程度で影響から脱します。

主な影響は以下の通りです:視覚の一時的喪失、強い耳鳴り、頭痛、気絶、恐慌、目を中心とした自傷の誘発

なお、影響は個人差が大きく、上記全てが必ず発生するわけではありません。

被害の処置

担当者が#4696を受けた場合、保持者の方向を向かず、特に眼球を認識しないようにしてください。 一度#4696の影響を受けた後は、保持者がその発揮を中断するまで、 影響者が目を閉じた場合や視力を喪失した場合でも効力が継続する可能性がある点に留意してください。

研究利益性

#4696は詠唱や予備動作不要ながら、影響者の行動を阻害する強力な効果を持っているため、 単独や少人数での諜報・潜入や、脱出や強襲の補助に適していると分析されています。 その為、こうした活動を行う人材へ#4696を習得させるための取り組みが検討されています。

一方、保持者は#4696の習得の経緯を明かすことに消極的であるため、現在保持者に対する調査活動が展開されています。

 

資料3:ライラ•グレーシャーの日記(抜粋)、および関連する記録群
資料3-1:日記①

2/22 晴

今日もまたレイが発作を起こした。医者がレイに薬を打って落ち着いた。ほぼ寝たきりになってから3年、最近は発作の頻度が上がっているように思える。


2/25 嵐

嵐の日は嫌でも思い出す。レイが何も見えなくなってしまった6年前のこと、怖がり悲しむレイに、ただただハグをしてあげる事しかできなかった。思えばあの頃から、あの子の病は始まっていたのだろう。


3/2 雨

レイの発作があった、今回は特に酷く、山は越えたがまだ眠っている。医者はついに「覚悟をしなければなりません」と私たちに告げた。


3/5 晴れ

2日の医者の言葉とは裏腹に、レイはこの前の発作が嘘のように調子が良い。このまま快方に向かってくれれば……

3/6 曇りのち晴れ

気づけば最近はレイの容態しか書いていなかったけど、今日も安定していたのでそれ以外の話題も少し書こうと思う。裏の山の花畑が満開になって、窓を開ければ自分の部屋まで香ってくるように思える程になった。レイがまだ元気だった頃、二人でよく遊びに行ったっけ。

3/7 晴れ

今日は両親の重要な仕事が急に重なり、お手伝いさんも休みだった。無理を言って朝晩だけ顔を出してもらうようにしたけど、レイの看病は自分でやることにした。

レイと話していると裏の山の花畑の話になった。レイはそこに行きたいらしい。負担が大きいからと一度は止めたものの、どうしてもも言われてしまったので、体調が少しでも悪くなったら戻る約束でこっそり出かけることにした。

レイを車椅子に載せた時、彼の体が枝のように細くなっていたのを実感して辛かった。ここ数日は体調が良いが、それでも決して楽観できるわけでは無いと現実を突きつけられているようだった。それでも、レイの笑顔を見ると「やっぱりやめよう」ということはできなかった。

花畑に着くと、レイはふらつきながら座り、そのままじっとしていた。花の香りや風の音、太陽の温度、草の感触を通して、目の前に広がる風景を「観て」いたのだろう。私は邪魔にならないように隣に座り、レイの手を握っていた。いつかこんな幸福な日が「特別」でなく、いつも通りだと思える事を願いながら。

 

資料3-2:新聞に掲載されたレイ・グレーシャーの訃報欄

訃報

レイ・グレーシャー、幼少よりの闘病虚しく3/8、安らかに眠る。葬儀は3/10にグレーシャー邸にて行われる予定。

 

資料3-3:日記②

[日付記載なし、3/8ごろに記載と推測される]

私はバカだ


3/14 晴れ

レイが死んでからしばらく日記をつけれなかったけど、やっと整理がついてきたので再開しようと思う。 まずはここ数日のことを記さないといけない。忘れちゃいけないから。

3/7に両親が帰ってきた時点では、レイは元気に寝ていたようだった。けれども3/8の朝にはもう息をしていなかった。ベッドはほとんど乱れていなく、表情からも苦しんではなかったようだった。

3/10の葬儀には沢山の人が居たけど、レイにあったことのある人は決して多くは無いはず。彼らは「グレーシャー家の息子の死」を悼んでくれたけど、「レイ」という人を亡くした人はその中のどれほどだろうかしら……

今でも時々レイの部屋で泣くこともある。こうしている時だけ、どこかにレイがいる気がして。


3/17 雨

レイの部屋の棚に飾ってあったぬいぐるみが落ちていた。レイが子供の頃は抱き枕がわりにしてたっけ。

3/18 晴れときどき曇り

またぬいぐるみが落ちていた。置き方が悪かったかな?

3/19 晴れ

今日はぬいぐるみは落ちていなかったけど、その下の棚の小物が倒れていた。最近こういったことが続いているけど、レイの仕業?まさかね。

3/20 曇り

今日もぬいぐるみが落ちていた、というよりも、棚の下から動いている。本当にレイなの!?気になって来たから今夜はレイの部屋で過ごしてみることにする。

3/21 雨、夜は雷

今でもあれは夢じゃないかと思っているけど、昨日の夜、レイの部屋であった事を書いておこうと思う。

夜になってレイのぬいぐるみがゆっくりと動き出して、そして棚の下に落ちていった。そして立ち上がって、寝起きの悪い子供のようにふらふらと歩いていた。何故かあれはレイだと確信して、抱きかかえて泣いてしまった。ぬいぐレイもその小さな両手でハグを返してくれた。色々と話したいことはあったけど、その後は動かなくなってしまった。明日も会えるよね?

3/22 晴れ

今日もレイに会うことができた。きっと夢じゃない。ぬいぐるみの体じゃ話すことは出来ないけど、自分の声は聞こえているみたい。それに、もっと嬉しい事もある。たぶん、レイは目が見えるようになっている!どこまで見えるかは分からないけど、きっと本人も喜んでるはず。

3/23 晴れ

今日はレイと筆談ができた。腕に紐を結んで鉛筆を持たせてみたの。とはいえ、彼の小さくて柔らかい体では文字を書くのも大変だから、質問は1つだけにした:どうやってぬいぐるみになったの?って。でも、本人も分からないって。

3/24 曇り

レイともっと楽に会話する方法を思いついた。簡単に言えば文字や単語を指差してもらうような感じ。それを使って分かったことを残しておこうと思う。

Q:今の体はどんな感じ? A:おもい でも いたくない めがみえる たのしい
Q:何か欲しいものある? A:ありがとう でも ほしいもの とくにない けれども うら の はなばたけ みたい
Q:昼間はどうしているの? A:ライラの そばにいる
Q:昼間も見えてるの? A:ひる は ライラの ちかく だけ いられる  よる は ぬいぐるみの ちかく も いられる

レイはあの日からずっと私のそばに居てくれてなんて! 明日は早速に花畑に行ってみようと思う。昼間は話せないけど、きっと喜んでくれると思う。ぬいぐるみを持って行こうか悩んだけど、万が一落としたら大変だから、私の部屋に置いておくことにした。

3/25 晴れ

昼間に花畑に行った。夜に話したら、ちゃんと見てくれたって。こんな幸福な日がもう一度来るなんて。でも、正直ちょっと不安もある。レイはいつまでここに居てくれるのだろう?いや、居ることが出来るのだろう?

3/26 雨

両親にレイのことを話して、ぬいぐるみが動いているのも見てもらったけど、信じてもらえなかった。いや、話半分に聞かれてしまったというのが正しいかも。どうやら、魔法の類だと思っているらしい。


4/3 晴れ

レイを連れて旅行に行くことにした。と言っても、ぬいぐるみは置いていく。無くしたら大変だからね。帰ってきたら思い出話ができるだろうから、今からとても楽しみ。


4/5 曇り

旅行が終わって久々にレイと話せた。見たことない景色に大喜びで、また行きたいって!これからも色々なところに行って、色々なものも見て回ろう!


4/22 曇り

レイは最初の頃よりしっかり動けるようになった、喜ぶと飛び跳ねたりする。ぬいぐるみの体になったとは言え、まさかこんな日が来るとは思わなかった。ここ最近はそんなことばっかり言っている気がする。


6/22 晴れ

レイとの時間がどれだけ残っているのか?最近はそんなことばかり気にしていたけど、答えがわからない事に悩み続けるよりも、後悔がないくらいにレイとの時間を楽しんだ方がいいことに気がついた。早速明日、どこかに遊びに行ってみよう。


11/8 雨

両親とこれからのことを相談していた。結果から言えば、ソルシエ協会のアカデミーに入るのはほぼ決定事項らしい、確かに魔法の勉強は楽しいけど、ずっと研究室にこもりきりなのは辛いなあ……


3/8 雨

レイの命日。でもレイはまだここにいる。そういう意味では、新たな人生?の始まりの日でもあるね。最近は試験勉強が忙しくてなかなか外に出れてないから、レイの為にも、たまには出かけようかな。


6/8 曇り

ソルシエアカデミーの試験に合格した!しばらくは遊ぶぞ〜


10/12 曇り

アカデミーの講義にもフィールドワークとか、遠くの講師の話を聞きに行くとかで、外に出る機会は意外と多いみたい。そういう時はレイのために寄り道しよう。

 

資料3-4:#4696の使用事案とみられる事件の新聞記事

令嬢お手柄、盗賊を返り討ち


2/23、グレーシャーの令嬢であるライラ氏が、彼女を含む通行人に襲い掛かった盗賊たちを追い払いった。ライラ氏は現場の近くの滝を訪れた後だったという。目撃者によると、ライラ氏はグレーシャー家伝統の氷属性魔法ではなく威嚇魔法を使い、盗賊たちすらも傷つけることなく解決した模様。

現場付近を管轄する騎士隊は、「ここ最近は現場のように人通りがある場所でも盗賊が出ており、ぜひとも注意をお願いしたい。」とコメントしている。

 

資料3-5:日記③

2/23 曇り

西の滝の近くで盗賊に襲われた。人通りもあると聞いた場所で、実際自分の他にも何人か近くにいたので、まさか襲われるとは思わなかった。

盗賊たちは自分に狙いをつけたみたいだった。相手は4人。どうにもならないと思った瞬間だった。後ろから確かに、レイが、生きてた頃の姿のまま自分の後ろにやってきて、その両手で自分の目を隠した気がした。そのあと、盗賊たちはうずくまって、怯えた様子で逃げていった。レイが守ってくれたの?

2/24 晴れ

昨日の夜、盗賊に襲われたときのことをレイに聞いてみた。レイは「ライラ まもった」と言っていたけど、そのやり方は教えてくれなかった。嬉しかったけど、少し不安でもあった。レイには自分が思っている以上の力があるのかもしれない。

 

資料3-6:#4696の発生事案に関する新聞原稿 (当原稿は押収され、実際には掲載されていない。)

盗賊、またもお仕置き


2/27、グレーシャー邸に盗賊の一味が押しかける事件があった。盗賊の動機は23日にあった、ライラ・グレーシャー氏に盗賊が襲いかかったものの返り討ちにされ逃亡した事件の報復と見られている。一味は門を破壊し、グレーシャー邸に押しかけた模様だが、全員がライラ氏による魔法を受け昏倒、数日間起きない者も居た。

盗賊の一員に話を聞くことができた。「彼女の瞳を見た瞬間全身の力が抜け、まるで雪山で遭難しているような恐怖を覚え、動けなくなってしまった。」と証言している。

 

資料3-7:日記④

2/27 雪

この前の盗賊たちが家に押しかけてきた。またレイが守ってくれたけど、その力の正体は分からない。魔法と言うには少し違うような気もする。

とにかく、この力に頼りきりになるのは良くない気がする。ちゃんとグレーシャー式魔術の練習をして、自分の身は守れるようにならないと。

2/28 雪

アカデミーで協会の人に呼び出され、昨日の事件の事を聞かれた。基本的にあった事をそのまま話したけど、レイの事だけは言えなかった。言ってしまったらレイは研究対象になったり、最悪何らかの方法で消されてしまうかもしれないと思ったから。

協会の人が言うには、レイの力は未認可の魔法である可能性があるから、本当に危ない時以外は使わないようにして欲しいらしい。これは自分も同意見だったし、レイもわかってくれると思う。

 

考察

#4696の背景に、対象の弟であるレイ・グレーシャーが関与している可能性があります。しかし、現時点では根拠に乏しく、彼の名を騙った魔族や霊的存在の関与も考慮すべきです。いずれにしても、対象が#4696の直接的な制御を保持していない可能性があります。

さらなる研究には対象の協力が必要ですが、対象はレイ(ここでは暫定的にそのように呼称することとします。)の喪失や別離を強く恐れており、協会の動きにも警戒しているものと見られます。この課題への対応を検討する必要があると考えます。

報告者:メイベル・バーンズ
 

特定管理魔法#4696に関する協議結果

  • 保持者であるライラ・グレーシャーに対する機密情報の追加開示は保留されます。ただし、対象の協会への不信が高まり、研究の障壁となることが予見された場合など、必要に応じて随時再検討されます。
  • 担当者のメイベル・バーンズは保持者と良好な関係にあり、これを活かした調査活動を引き続き行うものとします。また、レイ・グレーシャーと見られる存在に関して、保持者からの聞き取りを行えるようにすることを当分の目標とします。
  • #4696の研究利益性の再評価を行います:現在の「研究の利益あり」から「要精査」への変更の要否が焦点となります。霊的存在などが背景にある魔術は一般に再現が困難であるためです。
  • #4696の危険性の再評価を行います:現在の「中危険度」から「潜在的高危険度」へ引き上げの要否が焦点となります。保持者が直接的に#4696の制御を行うことができないと見られるためです。
  • 保持者が#4696の制御を喪失し暴走した場合など、重大な被害を及ぼす可能性があると判断された場合に備え、対象者に緊急無力化装置を装着させます。なお、この装置について、対象者には研究用データの取得機器として説明されます。

ソルシエ協会 魔法管理局 特殊活動部隊

 

【本文の解説】

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  • ライラが保持している未認可の精神作用魔法は、その特異な性質から、協会によって「特定管理魔法#4696」に指定されている。しかし、この「特定管理魔法」というシステム自体がそれなりに機密事項であるため、ライラにはその事は通知されていない。(ライラには、単に「その魔法は未認可だからあんまり使わないでね」とだけ伝えている。)
  • メイベルは、ライラと同じ初期調査班の一員だが、一方で「魔法管理局 特殊活動部隊」なる部署にも関係がある。この特殊活動部隊は、メイベルにライラの日記を調べさせる(あるいはそれを当然に許容する)ところを見ると、諜報機関のような側面がある模様。
  • 調査の結果、ライラの弟のレイが、死後幽霊のような存在になって#4696を行使している可能性が高いことがわかった。しかし、この存在が、本当にレイなのかは現時点では確証がない。(ライラ本人は彼がレイだと強く信じている。)
  • 魔法管理局は調査の結果を受け、#4696は当初見積もられたよりも危険で、利用価値が高くない(厳密には、利用するのが難しい)のではないかと考えた。その上、ライラに対して「緊急無力化装置」を装着させることにした。(ライラには、この装置を「研究用の計測機器」と説明する予定。)

 

【小ネタ・本文にはない設定の補足】

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本文にはない設定の補足

  • 「特定管理魔法」は、簡単に言えば「ソルシエ協会が規定する魔法の体系に大きく外れているため、特別な研究対象になっている魔法」のこと。当然、基本的には禁術か非認可の魔法である。
  • (この物語の)協会は、長年「魔法の動作の仕組みには元素の移動や変化を中心とした法則がある」と信じてきた。そのため、それから外れる魔法(時間や空間への作用、精神への作用、魔族などとの契約など)は異端としてきた。
    しかし最近になって、こうした魔法を特定管理魔法として研究する動きがある。主な目的は以下の通り。
    • これまで異端だった魔法も含めて、すべての魔法を統一する理論を完成させる。
    • これまで協会が扱えなかった強力な魔法を手に入れ、協会の力を強化する。
  • 「秘匿レベル」は文章の機密度のこと。レベル1は一般的な団体の「関係者外秘」相当といったところで、協会所属なら(必要があれば)誰でも閲覧は可能。レベル3は「秘」相当であり、文章の管理者から直接閲覧権限を付与された者しか閲覧できない。認証用の魔法もかけられている。
  • 「ソルシエアカデミー」は協会が運営する魔法に関する高等教育機関(大学と大学院という理解でOK)。卒業生の多くは魔法技術者や研究者、魔法講師などになる。庶民にとっては学費が高いが、優秀であれば返却不要の奨学金をもらうこともできる。
  • 「緊急無力化装置」は、協会によって囚われた人や、危険な魔法を保持する人、諜報活動を行う人員などに装着される装置で、自動もしくは遠隔操作で体内の魔力操作や簡易的な魔法の発動が行える。基本的には装着者に対して警告や気絶による無力化を行う物だが、最終手段として頸部の切断などによる殺害も可能になっている。
    腕輪や首輪として装着するタイプや、体内に埋め込むタイプがあり、ライラには後者が適用される予定。

小ネタ(ややメタ的な話)

  • 特定管理魔法#4696の「4696」は「白黒(しろくろ)」の語呂合わせ。
  • 「グレーシャー」は「glacier 【名詞】氷河」から。:

 

 

 

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