悪魔の歯車とは、意志を持った魔法兵器である。
あるいはヒトを操り世界の経済を裏で動かしたり、あるいは世界戦争の引き金として軍事利用目的として使われるコトを前提に作り上げられた違法兵器である。
ある年のクロアリオ暦：グランデルーナにて有名な大国で極秘に行われたプロジェクト。
それはソノ国が世界でトップに立つために行われようとしていた。非人道的で危険な実験。
とある上級貴族のある女性が第一責任者としてこのプロジェクトを引き受けた。
「己の意思を持ち使用者を惑わせあたかもソノ人が行ったように操る為の装置」として作り上げられたのがこの悪魔の歯車と呼ばれる兵器であった。
研究は第一責任者の天才的な思考と、国から直接補助された莫大な資金でわずか３か月でひとつめの兵器ができあがる。
それから実際に奴隷や孤児を用いての兵器使用実験を重ね。翌年のクロアリオ暦：アクエルーナに完全体としてできあがった。量産化もスムーズに行いおおよそ２００もの歯車が出来上がったが、その翌月：ブロンテルーナにてすでに出来上がっていた歯車の一つが性格に難があり研究施設を半壊させ逃亡。
その時の爆発事故が原因で違法研究が摘発され、プロジェクトは永久停止となり国も早い段階で関与していた証拠を隠蔽。
第一責任者以外の生存していた研究員と、施設に半壊され動けず残っていた歯車が押収、収容され。のちに回収された歯車は破壊処分が施された。
この時、収容される前にうまく雲隠れした当時の第一責任者は行方が分からず、今もなお世界的に指名手配が出されている。
逃亡した歯車も行方不明になっているが、施設から逃亡する際に他の歯車たちが追っており、今は世界の各地に散らばって例の歯車をさがしている。
また、歯車たちは機械物であれば擬態を行える為、悪魔の歯車と悟られないよう普段は日常のモノになりすましていたり、ある者は機械生命体のサモンとして兵器として使用可能の適正値のある少年少女にとりついていたりする。
適正値のある者達が兵器として扱われる様子は詳しくは淆法少女を参照。
［0000000.00：21：04］
博士が付けたオレの名前はウォンベルト・ロレオン
博士と同じベルトという名前の一員らしい。くだらないな。
［0000000.01：00：33］
オレサマはどうやら人の為に使われる存在らしい。気に入らないな。
しかしながら、製造されながら兵器使用の適正値がほかの歯車より極端に低いらしい。
つまるところ、失敗作だ。ざまあみろ。
［0000001.22：10：09］
失敗作のオレサマは実験が他より少ないから暇つぶしにこの施設のデータベースにアクセスして
他のやつの実験の妨害をしてやった。博士にひどく怒られた。愉快だ。
しかしココのやつらは同族を使って人道に沿わない実験を行う…それもコドモとよばれる小さな個体でだ。
…兵器ながら、残酷だと思う。
………
［0002051.18：00：79］
何もかもが気に入らない。オレサマはオレサマだ…。
他人の指図も受けたくねぇ。なにが歯車だ。なにが悪魔だ。
おまえらの方がよほど悪魔だ。
適正値を上げるプログラムなんて片っ端から食いちぎってやる。成功しないのも当たり前だ。
お前らの言いなりになんてなるもんか。
オレサマはきめた。この施設を壊してやる。
お前らを一人残らず消し去ってやる。悪魔の歯車なんて壊してやる。
適正値の波長が合わなくたってオレサマ一人でおまえらの不意をつけばやれる。
［0002051.18：37：81］
はは、どうだ見たか。３０分だ。３０分で施設の半分が死んだ。
まだ生きている者も居たがさすがにオレサマが持たなかった。しかし気分がいい。
いつか必ず、残った他の歯車と、博士も殺してやる…
今は…オレサマを反逆者とみなし追いかけてくるあの大量の歯車からふりきる。
覚えておけ…ハハ、愉快だ。とても愉快だ。自由になってやる。ははは。
……
［0002056.10：05：22］
オレサマの夢もここまでか。
ここはどこだろうか学校という場所だったかな。
今いるのは、兵器資料室…だった気がする。
ちょうどいいところに旧世界の兵器…これは。
…そうだクレイモア地雷という名だったな。ソレに擬態だけはなんとかできた。
が、オレサマ自体の魔力を擬態で全部使い切っちまったみたいだ。
数年前のアレからずっとここに居るがもう擬態を解くことも動くことも出来なくなっている。
やはり…、オレサマも…適正値のある使用者がないと。オレサマの夢はかなわないのか。
もうしばらく眠ロウ。数年だけだだ。だ。そう……ニ、ジ…２０…年…ダだけ…。
後のこトは……それか……ラ…。…アん？……誰かカカ来た、よう……ダ…。
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