ドキンちゃん

ページ名:ドキンちゃん

ドキンちゃん(ラテン文字表記:Dokinchan)は、やなせたかし作の絵本『アンパンマン』およびその関連作品に登場する架空のキャラクター。アニメ版の声優は鶴ひろみ

目次

人物[]

バイキン星から連絡も無く、突然卵型UFOに乗ってバイキン城に突撃しようとした女の子。バイキン星でばいきんまんの噂を聞きやって来たらしい。以後、バイキン城に居候としてばいきんまんと同居している。体はオレンジ色で角は1本。一人称は「わたし」[1]。基本的に「ドキンちゃん」と呼ばれており、「ドキン」と呼び捨てで呼ばれることはほとんどなく、キャストクレジットでもジャム「おじさん」同様、常に「ちゃん」付けである[2]

なお、名前の由来は「胸がドキドキする」と「バイキン」を組み合わせたものである。また、キャラクター設定は『風と共に去りぬ』のヴィヴィアン・リー演じるスカーレット・オハラがモデルとなっている。

性格[]

他人の物を欲しがり、いつもばいきんまんに奪わせるという女王様気質のわがままな性格で、ばいきんまんを困らせる(ばいきんまんの悪事は、彼女のわがままを叶えようとした事からのものも少なくない)。バイキン城についても自分の物と思っていることも多く、勝手に城を自分の顔の形に作り変えたりしたこともある。ばいきんまんをすっかり尻に敷いているが、バレンタインデーにチョコレートをあげるなど、稀に彼に対して優しい一面も見せることがある。ばいきんまんがアンパンマンと戦うとき、彼がピンチになると、人質を取ってアンパンマンを牽制するというサポートを行うことはある。しかし、ばいきんまんがピンチになると自分だけ逃げ帰るようなずる賢さも持ち合わせている。また、悪事を犯していながら、アンパンマンの仲間たちに助けてもらえることも多く、その際は恩返しする[3]という一面もある。
やなせたかしの漫画『とべ!アンパンマン』では、最後のコマに登場し、オチを担うことも多い。その時はばいきんまんを追いかけたり話を聞いて呆れたりすることが多いが、ばいきんまんを慰めてあげることもままある(『みぎとひだりのまき』など)。

ばいきんまん同様にドキンちゃんも「バイキン」ではあるが、女の子である為か、綺麗好きでよく入浴や部屋の掃除をする。ばいきんまんが苦手である石鹸やシャボン玉も平気なため、種族が違うとも考えられる。初期は綺麗な物が苦手な様子(TV『アンパンマンとナンカ・ヘンダー』など)を見せていたが、てんどん母さんに家事を仕込まれたこと(TV『アンパンマンとてんどん母さん』)から、料理などをまれにする(大抵、家事はホラーマン任せになる)。

やなせたかしが、アンパンマンワールドのキャラクターについて語った著作の中では、「ドキンちゃんはなぜかぼくの母親の面影があり性格は妻に似ている」[4]とある。また、最初はばいきんまんの助太刀をさせるつもりだったが、書いているうちに、「作者の手を離れ」、「ドキンちゃんはどんどん強くなり ばいきんまんはあごで使われる」ようになってしまったが、それはそれで面白がっているようである[5]

人物関係[]

TV『アンパンマンとぱんどろぼう』で、しょくぱんまんの紳士的な態度に接して以降、彼に対して片思いしており、彼を「しょくぱんまん様」と呼ぶ。しかし、告白する勇気がないのか、変装して接近することが多い(終始変装して登場する話もある)。しょくぱんまんとの距離は、近付いては離れるの繰り返しであり、他の女の子がしょくぱんまんと仲良くしているのを見ると激しく嫉妬し、場合によってはその邪魔をすることもあるが、ゲストキャラクターの特技を弟子入りして教えてもらい、それを使ってしょくぱんまんを喜ばせることもある。また、ばいきんまんと一緒に悪さをしている際にしょくぱんまんに危害が及ぶと「しょくぱんまん様になにすんのよ!」とばいきんまんに制裁し、さらには寝返る場合もある。作者が雑誌で答えたインタビューによれば「しょくぱんは食品でドキンちゃんはバイ菌なので結ばれることはないが、叶わない恋をすることだってある」とのこと。

また、コキンちゃんという妹がいる。彼女には良きお姉さん的な面も見せているが、やはりしょくぱんまん絡みのことになると妹に対しても嫉妬する。

ばいきんまんの悪事に加担していないときは、アンパンマンやバタコさんたち、パン工場の面々とも仲良くしている回も見られる(TVアニメ『バタコさんとドキンちゃん』『しょくぱんまんとジャイアントドキンちゃん』『消えたジャムおじさん』など)。つららちゃんやカレン、ゆきんこユキちゃんなどの女の子の友達もいる。

この他、しらたまさんに非常に憧れており、彼女のことも「しらたまさま」と呼び、彼女のお芝居は最前列で観賞する(お芝居に参加することもある)。

その他のエピソード[]

  • 当初は刺した物の大きさを変えられる『伸び縮み槍』という武器を持っていたが、今は持っていない。フライパンを武器にし、ばいきんまんに制裁を加える際に使用していた時期もあった。絵本や漫画などでは、ボクシンググローブを使ってばいきんまんをお仕置きすることが多い。
  • 尻尾には、「刺さると脈拍が上昇かつ高熱を発し、起き上がれなくなる」という設定がある。
  • 自分を「世界で一番美しく可愛い女の子」だと信じ込んでいる。体重を気にしている割に食べ物には目がなく、また相当な大食いである(一応ダイエットはしているらしい)。料理は非常に下手だが、ゲストキャラクターに料理を教えてもらうと上手に作れる。
  • ばいきんまんに協力して一緒にアンパンマンを倒そうとすることもあるが、大抵はアンパンチを受けたばいきんまんのメカの爆発に巻き込まれたり、吹き飛ばされたばいきんまんに衝突するなどして一緒に飛んでいくパターンがほとんどで、直接アンパンマンから攻撃を受けることはほとんどない(ただし1発のパンチでばいきんまんと同時に攻撃を受けることはよくある)。また、バイキン城やバイキンログハウスなどにいる場合でも、吹き飛ばされたばいきんまんにぶつかってこっ酷く怒らす事も多い。
  • ばいきんまんと共に襲撃の際、アンパンマン達からは「ばいきんまん」とだけ言われることが多く、その時は「ドキンちゃんもいま~す」等と言うことが多い(ただし稀に「ばいきんまんにドキンちゃん」と言われることもある。また劇場版では彼女の後にホラーマンが「ホラーマンもいま~す」等ということが多い)。
  • 小さくて可愛い物(子)も好きであり、お腹をすかせたあかちゃんまんをバイキン城に連れ帰ったり、ばいきんまんに追い出されたピカルンルンを優しく迎え入れたこともある。
  • よくクレヨンを使って絵を描くが、たいていはしょくぱんまん絡みのことを描く。
  • しょくぱんまんの妄想をすることが多々あり、しょくぱんまんの登場がドキンちゃんの妄想内のみということもよくある。
  • TV『アンパンマンとユキダルマン』では、アンパンマンとアンパンマン号を撃破して喜ぶばいきんまんに、「でもアンパンマン達が無事だったら、また新しい顔に交換されて、アンパーンチ、ってなって、また爆発して、バイバイキーンってことになっちゃうんじゃないの?」と、マンネリズムを逆手に取ったネタを披露した(実際その通りだった)。
  • 映画『つきことしらたま ときめきダンシング』では、あこがれのしらたまさんにミュージカルを仕込んでもらおうとしたが、ばいきんまんが付き人のつきこちゃんをさらってきてしまったため、彼女と『夢のドキン組』(ばいきんまんが命名)を結成。しかし、結局つきこちゃんに圧倒され、『夢のつきこ組』とばいきんまんに改称され、最後は裏方に回っていた。
  • ばいきんまん同様冬の季節になるとコートを着るが、コートの色は初期の赤系のコートから途中からピンクに変更されている。
  • ばいきんまん同様変装の名人で、子供に変装した時の名前は「ドキ子」。変装の際にはくるくるメガネをよくかける。また、変装したばいきんまんと共に登場するために、本来は実在しないようなキャラクターを名乗った少々無理のある変装をすることも多い(カレーパンマンの妹と名乗るカレーパン子、らーめんてんしの友達と名乗る「らーめんてんこちゃん」など)。
  • ばいきんまんやホラーマンに「オバカ!」や「オバカー!」と言う事が多いが、「夢猫の国のニャニイ」ではロールパンナに言っている(このとき、そばにいたホラーマンと共にローリングハリケーンで吹っ飛ばされた)。「フラッペちゃんととんかちどり」では「お日様のオバカー!」、「いのちの星のドーリィ」ではかびだんだんに言っている。「リャンメンさんとカップラーメンマン」ではカップラーメンマンに言っている。
  • 作中の女性キャラクターのなかではバタコさんの次に登場回数が多く、初登場以降のエンディングには毎回クレジットされる。
  • 絵本「アンパンマンとドキン」では長身でスマートな女性キャラとして描かれ(尻尾がない)、ばいきんまんと比較しても明らかに体格が異なっていた。なお、この作品は現在は絶版となっているため入手は困難となっている。
  • 誕生日は設定されていないが、1992年10月19日(関東)に「ドキンちゃんの誕生日」というエピソードが放送された。
  • 『ダウンタウンのごっつええ感じ』のコント、『世紀末戦隊ゴレンジャイ』の中で、ほんこんがドキンちゃんに扮したことがある(キャラクターはほんこん自身のままで、ゴレンジャイが子供に愛されるヒーローになることを目指したための処置である)。
  • 『超こち亀』にやなせたかしが提供した漫画では、アンパンマン・ばいきんまんと共に、両津勘吉と共演している。アンパンマンとばいきんまんが、鳩が豆鉄砲を喰らったような顔をしているのに対して、ドキンちゃんは両さんに向かって、「セクシーよ」と、ハートマークを浮かべていた。
  • 劇場版本編で主役になったことはないが、1991年の同時上映作品『ドキンちゃんのドキドキカレンダー』では主役を得た。なお、この作品は尺が約50分と同時上映の中では著しく長く、本編の『とべ!とべ!ちびごん』より長いものであった(ただし実質ばいきんまんとダブル主演)。また、前述の『つきことしらたま ときめきダンシング』でも実質メインである。
  • ハピーの大冒険』ではイモムシにされたのにグリンガの肩を持つばいきんまんに愛想を尽かしアンパンマンの新しい顔を渡すサポートをしたことがある。

変身キャラクター[]

カッパドキンちゃん盗んだ河童の皿を頭に被せたことによって水中をすいすい泳げるようになったドキンちゃん。小鳥のドキンちゃん小鳥が好きなしょくぱんまんに近づくため、変身カードを使って小鳥に変身したドキンちゃん。しょくぱんまんに接近するが、変身カードの時間制限である夕暮れが来てしまったため、元の姿に戻ってしまい、逃げていった。大怪鳥ドキンちゃん変身カードを使って小鳥に変身するつもりが、その瞬間蜂に刺されたショックで、翼竜のような姿に変身してしまったドキンちゃん。アンパンマンやバイキンUFOを圧倒するほどのパワーを持つ。湖に映った自分の姿を見てパニックになり、その時に変身カードを吐き出して元の姿に戻った。漫画『とべ!アンパンマン』では、ばいきんまんの不甲斐なさに呆れて、変身カードで変身している。口から炎を吐いてアンパンマンを追い詰めるが、救援に現れたしょくぱんまんにショックを受け、バイキン仙人の元へ戻り、カードを吐き出して元の姿に戻った。ドキン人魚姫あくびどりの夢の中で人魚になったドキンちゃん。ニセこむすびまんニセしゅんぎくニセしょくぱんまんバイキン仙人の変身カードで、しょくぱんまんに変身したドキンちゃん。技の『しょくパンチ』を繰り出すが、失敗した。ニセすすきちゃんニセミントちゃんニセバタコさんジャムおじさんに変装したばいきんまんとセットで登場することが多い。ニセメロンパンナ茶碗蒸し姫カレーパン子ジャイアントドキンちゃん鉄骨マシーンの誤作動で巨大化したドキンちゃん。他のキャラクターのように筋肉質にはならなかったが、しょくぱんまん号を片手で持てるほどの巨人になった。しょくぱんまんの配達の手伝いや、学校の生徒たちと一緒に遊ぶなど、普段より寧ろおおらかな性格だった。ばいきんまんが持ってきた鉄骨マシーンが壊れたことで元に戻った。らーめんてんこちゃん

脚注[]

  1. 初期では「あたい」の時もあった。「ドキンちゃん」「ドキン」と言うこともある。
  2. ただし、ばいきんまんに「ドキン君」、かつぶしまんに「ぞうきんちゃん」と呼ばれたことがある。
  3. たいていばいきんまんを制裁し、ピンチを救う。
  4. 『アンパンマン伝説』1997年、フレーベル館、p7
  5. 『アンパンマン伝説』p21


・話・編・歴
アンパンマン
メディア展開
登場人物一覧
アンパンマン - ばいきんまん - ドキンちゃん
関連楽曲
関連施設
関連項目
やなせたかし - 日本テレビ - トムス・エンタテインメント - JR四国2000系気動車 - アンパンマン (小惑星) - おねがい!サミアどん(映画第1作目『キラキラ星の涙』の併映作)- ロボタン(おねがい!サミアどんと内容が同一)- かいけつゾロリ(映画第5作目『恐竜ノッシーの大冒険』の併映作)


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