レーヴェンツァーン・ネイロル

ページ名:レーヴェンツァーン_ネイロル

登録日:2012/03/16 Fri 17:09:24
更新日:2023/08/12 Sat 19:40:05NEW!
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都市シリーズ 機甲都市伯林 新世界 ライバル 茶髪 三つ編み g機関長 レーヴェンツァーン・ネイロル ネイロル家 速読歴




LOWENZAHN



川上稔の長編ライトノベルシリーズである都市シリーズの中でも最長編となる機甲都市伯林の主要登場人物の一人。


所属:大独逸帝国守護竜騎師団五大部(G機関)
役職:G機関女給/G機関長(騎師団長)
字名:速読歴(ゾフォルト・レーザー)
戦種:――――(不明)
備考:“新世界”


機甲都市伯林における主人公、ヘイゼル・ミリルドルフのライバル。登場は機甲都市伯林2 パンツァーポリス1939以降。
ヘイゼル・ミリルドルフとダウゲ・ベルガーの前に、パートナーのヘラード・シュバイツァーと共に幾度となく立ちはだかる事となる。



□概要
膝程の長さの茶髪を編み髪にした女性。
普段は独逸近郊“黒い森”の東側に位置するG機関本部の大食堂で給仕としてG機関員のために料理を運んでいる。因みに給仕として働いている理由は学費を稼ぐためらしい。
若干血の気が多く喧嘩っ早い所があるが、G機関の人間には好かれている。
戦闘……というよりは喧嘩の能力はかなり高く、作中では(下っ端ではあるものの)G機関員三人を相手に大立ち回りをし、内二人をノックアウト、最後の一人を“祖国”による「言実化」を使わざるを得ない状況にまで追い込んでみせた。


…………というのが表向きの情報。
その正体は独逸国内の騎師達を率いる「騎師団長」ことG機関の最高権力者「G機関長」にして、予言を読む力を持ち、代々G機関長の地位に就く「ネイロル家」の一人娘“速読歴”。通称「長」。
G機関のリーダーとして、予言を読むことによりG機関全体の意思決定を行う。
また、彼女がG機関長であることは五大頂と大将軍を初めとするG機関の中でも一部の有力者にしか知らされていないらしく、事実として作品開始の当初は、次期五大頂候補であるシュバイツァーも彼女がG機関長であることを知らなかった。
ただしベルマルク・フィーアは階級こそシュバイツァーの副官だが、G機関創設メンバーの一人でありレーヴェンツァーンの事は古くから知っていた。


父親のレーヴェンハイトは1918年の英国軍襲撃、母親のフロウベルは二巻時(1939)の八年前に心疾患で既に他界している。因みに母親が前G機関長で、生前は優秀な“速読歴”であったらしい。
現在は五大頂の一人、空軍部長の“不動騎師”ヘルベルト・ミューラーが彼女の養父として養育している。


曰く、ネイロルの“速読歴”は“音速裁断師”に二度助けられた、とのこと。


彼女――というよりは歴代の者達も含め全てのG機関長達は、G機関の「長」ではあるものの「主」ではない。
G機関――ひいては独逸を守護する“騎師達”は本来、救世者を主として仰ぎ、救世者にのみ頭をたれる。G機関の最高権力者という立場もまた、G機関が本来の主を得るまでのかりそめのものに過ぎない。




□強臓式心臓“新世界(ノイエ・エールデ)”


《未来は有限だけど私には見通せない
 過去は無限だけど私には聞こえない
 全てを砕き捨てましょう
 全てをやり直しましょう
 新世界とは失われることのない世界
 新世界とは失われるもののない世界
 だけど形も色も音も意志も何もかも
 それは全て失われる運命の下にある
 私は失いたくない
 何も失いたくない》


レーヴェンツァーンの心臓を材料に作り出された強臓式機械。強臓式機械の概要についてはリンク先を参照。
レーヴェンツァーン自身、心臓を患っていたため、この義体化については願ったり叶ったりだったとのこと。


ヘイゼルの強臓式義眼“救世者”と対になる強臓式機械。
その仮発動は“救世者”と同様の「他強臓式機械の操作」。発動することで“新世界”以外の強臓式機械を間接操作することが出来る。レーヴェンツァーンの言葉を信じるならば、強臓式機械の起動や停止だけではなく仮発動や駕発動の発動も出来る。
作中では“英雄”の機能を強化すると同時に“運命”と“救世者”の機能を停止してみせた。


だが、作中の描写から意思の力により支配権を奪還することは出来るものと思われる(無論、簡単とは言えないが)。


駕発動は「定型言実詞による時虚遺伝詞の抽出」。発動することで都市シリーズにおける「時間軸」である時虚遺伝詞を“トリスタン”を使用して抽出することが出来る。
G機関の最終目的は抽出された遺伝詞を不安遺伝詞と共に救世者が破壊することで一千年分の時間をやり直すことであった。




□作中での活躍


○二巻
冒頭、G機関本部の大食堂で若手のG機関員と喧嘩する女給仕として登場。喧嘩の原因は明らかにされていないが「G機関員が婦女子を卑しめたこと」がきっかけでレーヴェンツァーンの方から喧嘩を売ったらしい。
シュバイツァーとアルフレート・マルドリックの介入によりその場は治まる。
その夜、酒を飲みに来たシュバイツァーとともにシュバイツァーの大尉昇進を聞く。


そして中盤、G機関長に会うための試練を乗り越えてきたシュバイツァーとアルフレートに彼女の正体が明かされる。


その後は反独隊とG機関の抗争が起こるため出番無し。ただ、終盤近くに一度スポットがあてられ、グラハム、ローゼのカールスルーエの兄妹と五大頂のリーリエ・テルメッツ、カール・シュミットと共に意味深な会話をする。



○三巻
遂に救世者捕縛の予言を読む。
そしてその予言を果たすため、救世者を追ってシュバイツァーと共にボルドーゾン地方の“免罪の村”へと向かう。
途中、同様に“免罪の村”へと向かうヘイゼル&ベルガーに出会うが、ボルドーゾンでは休戦状態となる。
中盤、シュバイツァー達の旧友のエリンギウムの結婚式に参列。
終盤、ボルドーゾンから出たヘイゼル達と戦闘状態に入る。救世者を独逸から逃亡出来ないようするため、遺伝詞弾をヘイゼルに対し撃ち込むが、ベルガーにヘイゼルが庇われ「予言が実際の歴史とズレている」事を認識し、撤退した。


そして'42年6月、空爆により死亡したグラハムの変わりにハイリガー・カールスルーエを大将軍に据えると共に、自身もG機関長として歴史の表側へと姿を表すのであった。



○四巻
中盤から登場。シュバイツァーらの活躍により捕らえられたヘイゼルに対して、機甲都市化計画の真意や破滅の転輪、そしてヘイゼルが破滅の転輪から外れた事を話す。
ヘイゼルとの会話の後、シュバイツァーの元へと向かい「真実が知りたくなった時のため」とシュバイツァーに鍵を預ける。


その後四巻の終わりに“新世界”の駕発動を行うため“トリスタン”と一体化する。



○五巻
“トリスタン”と一体化しているため、終盤まで出番無し。
終盤“トリスタン”は破壊されレーヴェンツァーンの思惑も破れる。
これで一件落着と思われたが、ハイリガーにより“トリスタン”が再起動。大黒竜となり独逸が危機に陥る。
独逸を救い、ヘイゼルの“幸福の転輪”を成就させるため、G機関長として救世者に下るのであった。


戦後はG機関をヘルベルト・ミューラーに任せ、自身は人質として“免罪の村”で案外元気に過ごしている。
またG機関から『閉鎖都市 巴里』で起きた事件の顛末も報告されており、それを受けて
世界の不安を減らすためとして後々空を閉ざしてしまうような提案をG機関に薦めているが…戦後結果を見てどう感じたんだろう?(見方によって『巴里』での歴史改変の修正力ともとれるが)



□備考
○作中、数少ない「全てのこと」を知っていた人物の一人。
○レーヴェンツァーンは実際には予言を読んでおらず、全て母であるフロウベルの手記が読んだ予言をタイミングを計り公表しているだけであった。
○曰く、レーヴェンツァーンもカールスルーエも、シュバイツァーには頭が上がらないらしい。
○何世代も前になるが、ネイロルの家系には猫人の血が流れている。今はもう薄められ、残っていないが、つまりG機関は異族弾圧を掲げながらそのTOPに異族の血が流れるという矛盾を孕んだ組織であった。
○直接描写は無いが、四巻でシュバイツァーとセッションしたと思われる。





追記、修正頼みます。


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  • おお、復旧したか。新伯林は良かったなあ。 -- 名無しさん (2013-10-18 17:42:14)

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