流星群(スーパーロボット大戦IMPACTコミックアンソロジー 天翔る戦士たち)

ページ名:流星群_スーパーロボット大戦IMPACTコミックアンソロジー 天翔る戦士たち_

登録日:2018/02/21 Wed 00:56:05
更新日:2024/02/19 Mon 11:47:29NEW!
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景山まどか スーパーロボット大戦impact スパロボ スパロボアンソロジー個別項目 コミックアンソロジー シーブック・アノー ギュネイ・ガス νガンダム ファンネル 銀河決戦篇 スパロボimpact



流星群(りゅうせいぐん)』とは、『スーパーロボット大戦IMPACT』の公式コミックアンソロジー
『スーパーロボット大戦IMPACTコミックアンソロジー 天翔る戦士たち』(2002年9月30日発売、光文社・火の玉ゲームコミックシリーズ)に収録された短編漫画である。
作者は景山まどか。


90年代から2009年にかけて展開されたスパロボシリーズの公式コミックアンソロジーに参加された作家の中でも、
どこか捻くれていて素直になれないキャラクターを物語の中心に添え、心温まる物語を描く俊英として知られた名手、
景山まどか氏の手がけた作品で、僅か16ページの短編ながら、作者特有の雰囲気を醸し出した代表作として、
当時アンソロジーを追っていた読者の間では結構な知名度を持つ、隠れた名作である。


時系列的には、ゲーム『スパロボIMPACT』本編における「アムロ不在時の分岐ルート中にνガンダムが搬入される」という状況のため、
大体第3部「銀河決戦篇」のムーン編分岐中の挿話に相当すると思われる。
なので、何も知らないと「なんでアムロがいないのにνガンダムが来るんだよ」と思うだろうが、そのツッコミは実際にゲームをプレイしたユーザーが既にしているのである。



登場人物


機動戦士ガンダムF91』主人公。
アムロの不在時にνガンダムが搬入されたため、パイロットを任されたが、
使い慣れていないサイコミュ兵器……フィン・ファンネルの使用のコツに要領を得られず、多少の焦りを感じていた矢先、
ファンネルを使いこなすヤクト・ドーガの操縦士、ギュネイと出会う。


景山まどかのお気に入り*1
機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』登場人物。
ネオ・ジオンよりアナハイムに出向中、ヤクト・ドーガのテストパイロットとしてテスト飛行していたところをシーブックと遭遇。
彼が敵対しつつある勢力の一員と知りながらも、素性を隠しつつ、彼のサイコミュ訓練に付き合うこととなる。


機動戦士ガンダムΖΖ』登場人物。
スパロボ補正でお馴染みプルプルズ。共に無事生存ルートを通った模様。
ファンネルの動かし方に悩むシーブックに対し、ニュータイプらしいというか、随分とアバウトなアドバイスをする。


  • ナナイ・ミゲル

『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』登場人物。
ギュネイの通信相手。シーブックに呼び止められたギュネイに対し、上手く立ち回るよう指示を出す。



登場メカ


ご存知アムロ・レイの専用機……だが、丁度部隊分けでアムロの不在時に搬入されてきたため、
チームが合流するまでの間、シーブックが代わりにパイロットとして搭乗する事に。


ネオ・ジオンのモビルスーツ。
時系列的にはシャアが事を起こすよりも大分前のため、まだギュネイがテストパイロットとして訓練飛行している段階であり、
シールドにはアナハイムの社章と共に「TEST PROT/2」のマークが記載されている。


  • ミニフォー

UFOロボ グレンダイザー』の敵勢力、ベガ星連合軍のUFO。
月面でファンネル訓練していたシーブックとギュネイを奇襲するも、彼らの「訓練成果」の試し斬りに遭う羽目に。


シーブック本来の乗機。漫画ラストで搭乗する。



ストーリー解説

アムロ大尉の不在時に搬入されたνガンダム……その操縦者として、ニュータイプであるシーブック・アノーが任されることとなった。
……が、その操縦、特に使い慣れていないサイコミュ武装のフィン・ファンネルの運用に、どうも要領を得ない。
ファンネル装備機を操縦する同じ部隊の仲間、エルピー・プル、プルツーに助力を乞うも、
『「えーい!」とか「おりゃー!」とか思いながら』などと、アバウトな答えしか帰ってこなかった。
多少の焦りを感じで出た、月面での訓練飛行の最中……
シーブックは、同じく月面でテスト操縦されていた、鷹のような意匠を持った機体、ヤクト・ドーガに遭遇する。
ヤクト・ドーガが縦横無尽に操るファンネルの群れに、シーブックはモニター越しに目を奪われていた……


突如として、通信機より割り込んできた「すみませーん!」の声に驚く、ヤクト・ドーガのテストパイロット……ギュネイ・ガス
ロンド・ベルのMSが月面で哨戒を行っているなど聞いていない彼は、上司……ナナイ・ミゲルに交戦するか否かを問うも、
彼女からは下手に武力を行使するよりも「上手く立ち回るよう」指示を出される。


気付けば、シーブックの操縦するνガンダムは、ギュネイのヤクト・ドーガのすぐ傍らにまで接近していた。
ギュネイの素性を知る筈もないシーブックは、相手の事を機体のロゴから「アナハイムの人間」と認識したようだ。
逆にシーブックの側がロンド・ベルの所属である事を機体から理解したギュネイは、
自身の素性を隠しつつ、自身がテスト飛行中であることを告げた上で、相手の要件を問う。
……この時の声のやり取りで、シーブックとギュネイは、お互いに歳の頃が近いであろうことを察知する。
(実際、原作設定でいえばシーブックは『F91』時点で17歳、ギュネイは18歳である)


シーブックがギュネイに頼んだのは、言うまでもない、「ファンネルの動かし方」のレクチャーであった。
流石のギュネイも、この手の事ならロンド・ベルはプロの集団だろうと考えていただけに呆気に取られてしまい、
シーブックの事を不審がる。いや君の方が不審だろ(by作者)
シーブックから、本来この手の事が得意な人が出張中(?)であると言われてようやく納得できたギュネイは、
「アナハイム社のアフターサポート」という名目でのレクチャーを頼まれ、渋々ながらも受け入れる事に。


ギュネイ
「あんたニュータイプじゃないの?」


シーブック
「どうかなぁ…そう見える?」


ギュネイ
「さあ…」


シーブック
「そうだよな…」


いつの間にやらタメ口きき合ってる


とは言え、ギュネイの事を「アナハイム専属のテストパイロット」だと思いこんでいるシーブックは、
アナハイムがニュータイプのテストパイロットを擁している事に感心するも、
実際はネオ・ジオンから出向してきた身であるギュネイは内心ギクッとしながら、話を合わせて適当にはぐらかす。


何にせよ、本題はファンネルの操り方……ギュネイは、内心敵に塩を送る想いを抱きながらも、
感覚的な話だから説明しにくいと前置きした上で、ファンネルを自分の手か足と思う事が早道とアドバイスする。
例えば、手を伸ばすように、思いきり走るように、どこまでも標的を追いかける、集中して―――
と、アドバイスが功を成したのか、シーブックはフィン・ファンネルを動かすことに成功、
まるで子供のようにガッツポーズして喜ぶシーブックとギュネイの二人……


と、そこに突然の襲撃者が。ベガ星連合軍のミニフォー2機が、νガンダムを狙い撃ってきたのだ。
ギュネイは敵の襲来に気付かないなんてニュータイプ失格とシーブックを詰りつつも、いい練習相手が出来たと彼を鼓舞。
また自身も「俺はニュータイプだ!!」と暗示をかけるかのように集中する。
νガンダムの武装はフィン・ファンネルとサーベルとバルカン、訓練飛行という事もありライフルは持ってきていなかった。
焦りつつも、2人は共にνガンダムを駆り、侵略者へと挑む……


―――勝負は、一瞬のうちに決した。
νガンダムの操るフィン・ファンネルの連携が、ミニフォー2機を瞬く間に撃墜したのだ。
今、2人の内どちらがファンネルを動かしたのか……2人とも判別は出来なかった。



一先ず危機は去り、シーブックもファンネルを動かす「コツ」を得た事で、ギュネイはその場を去ることとする。
こんなにも道草を食ってしまい、上司に怒られることを懸念するギュネイ。
シーブックは自分達の艦長から事情を話すことを提案するも、
ギュネイは実はまだ極秘の開発中の機体のテストであり、黙っててもらえた方がありがたいと告げる。
人の良いシーブックもまた、改めてギュネイに対して悪い事をしてしまったと少し反省。
シーブックもシーブックで、軍属でない民間人をガンダムに乗せたなんてバレたら怒られる訳で、
2人乗りは楽しかったが、今日の事はお互いに秘密だと約束、手を合わせてサヨナラする。


―――そして、ギュネイは去り際に、


ギュネイ
「しかし…ガンダム…あらためていけ好かない機体だ」


と漏らす。
その言葉の意味を、シーブックは多少気になりながらも、特に気に留めることなくギュネイの事を見送った。
そして、ギュネイが去って暫く経ってから、自分も相手も、お互いの名前すら名乗らなかった事に気付く。


シーブック
「そーいや名前…きかなかったな。オレも名乗らなかったけど」




―――時は流れ、地球を狙う数多の侵略者、そしてアインストシリーズとの戦いを制したロンド・ベル隊の前に
立ちはだかった新たな敵対者……地球連邦政府に対して反乱を起こしたシャア・アズナブル率いるネオ・ジオン。
アクシズ近海を舞台にした攻防戦の中、本来の愛機・ガンダムF91に搭乗したシーブックもまた、戦場でギュネイと再会するのであった……


ギュネイ
「なんだ、今日は違うガンダムか」


シーブック
「これが本当の俺の愛機だから」


ギュネイ
「言ったろ、ガンダムは気に入らないって」


シーブック
「そこ、通してもらうよ。アクシズへ――…」



アクシズと地球を背景に、無数の「流星群」が激突する中、2人もまた――――





追記・修正は、ニュータイプもしくは強化人間の技能がレベル8以上の方がお願いします。


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  • こういうif展開を本編でもやって欲しいな -- 名無しさん (2018-02-21 09:16:34)
  • 懐かしい、これ火の玉ゲームコミックシリーズのだし持ってるなあ。景山先生と言えば、OG1の話でビアン戦の後にライとクロの交流のがあったり、IMPACTの4コマで『ゲットしたはいいが長いこと使わずに放置していた火星丼を開けたら腐って異臭を放っていて、どうしようか考えてたらいっそアルトアイゼンのクレイモアにでも詰めるか?』とかもあったなあ。 -- 名無しさん (2018-02-21 10:59:27)
  • 周回で持ち込んでる火星丼って絶対そうだよね… これ結局ギュネイにファンネルを披露することがなかったのはなんというか奥ゆかしい -- 名無しさん (2018-02-21 13:23:00)
  • またスパロボアンソロ復活しないかな -- 名無しさん (2018-02-21 13:24:14)
  • 氏のアンソロ漫画だとDのもギュネイ推しがあったなそういえば、と思い出した(そのコミックス持ってたし) -- 名無しさん (2018-02-21 15:05:26)
  • おお、懐かしい。景山先生といえばMXの冥王様の話で知ったわ。あとKのスウェンとシン、イザークの話も良かった -- 名無しさん (2018-02-21 15:14:53)
  • 景山さんストーリーも好きだけど何といっても絵が本当に美しいと思う -- 名無しさん (2018-02-21 17:02:45)
  • 言われてみれば今のところシーブックが操縦経験があることが明らかになってる機体でビット搭載機はないし「ニュータイプ適性は高いけどサイコミュの扱いは不得手」はあってもおかしくないのか -- 名無しさん (2023-04-16 07:28:52)

#comment

*1 当時景山氏はスパロボやGジェネのアンソロジーで活躍していたが、ギュネイの登場率は非常に高い。

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コメント

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