ジェットエンジン

ページ名:ジェットエンジン

作成日:2015/07/12 Sun 01:30:24
更新日:2024/01/16 Tue 10:57:04NEW!
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ジェットエンジンとは、内燃機関の一種である。
本稿ではガスタービンエンジンも共に解説する。



概要

高温高圧のガス流(ジェット)の反作用を利用して仕事を行うエンジン。
パワーウェイトレシオに優れ、シンプルで信頼性が高いという点で現代の航空機には無くてはならないエンジンとなっている。


一般的に「ジェットエンジン」というと、「中に巨大なファンの入った樽のお化け」、つまりターボファンエンジンを想像する場合が多いが、
広義のジェットエンジンとしてはラムジェットエンジンやパルスジェットなどのタービンを用いないものも含まれる。
「高温高圧のガスの反作用を利用する」という点では、ラムジェットやパルスジェットもれっきとしたジェットエンジンである。


一方、ジェットエンジンに近いものに「ガスタービンエンジン」というものがある。
これは高温高圧のガスのエネルギーでタービンを駆動し、それにより機械的な動力を生み出すエンジンである。


高温高圧のガスの反作用を利用するのではなく、ガス流で機械的な運動をさせるためのエンジンであるため
「ジェットエンジン」の定義からは外れるが、構造としてはジェットエンジンに非常に近い…というかほぼそのままである。
別な言い方をすれば「ジェットエンジンで風車を回して何かを動かすエンジン」なわけで。



ジェットエンジンの理屈

(ガスタービンエンジンとしてのジェットエンジンでは)最も単純な構造の「ターボジェットエンジン」を例にとって解説する。


1、吸気・・・エンジン前方から空気を吸い込む。
この際前方に巨大なファンを付けると、「ターボファンエンジン」(フロントファン方式)になる。
2、圧縮・・・回転式の圧縮機で吸い込んだ空気を圧縮する。
圧縮機には「遠心圧縮機」と「軸流圧縮機」の2種類がある。※
3、点火・・・圧縮した空気に燃料を混ぜ、さらに点火して高温高圧のガス流(ジェット)を発生させる。
4、エネルギー回収・・・ジェットのエネルギーをタービンで一部回収し、圧縮機の動力源にする。
この時に圧縮機の駆動エネルギーだけでなくプロペラやタイヤを回すためのエネルギーも拾うと、
いわゆる「ターボプロップエンジン」や「ターボシャフトエンジン」(ガスタービンエンジン)になる。
5、ガス噴射・・・ジェットを後方にものすごい勢いで噴射。反作用で機体が動く。



遠心圧縮機は車のターボチャージャー或いは掃除機のファンみたいな形状のファンを高速回転させて遠心力で空気を圧縮する方式。
構造が簡単で少ない段数で高い圧縮率を得られるが、ファンの部分で空気の流れの向きが90度変わるのでその部分で効率のロスが発生するとか、
大容量化するには半径を大きくしなくちゃいけないけどそのために前方投影面積もでかくなって「でかい空気抵抗源」になるとかの問題がある。


軸流圧縮機はファンを大量に連ねたものが中に入っている圧縮機。ファンと固定翼を交互に設置し、ファンが発生させる圧力差で空気を圧縮する。
大容量化しても前方投影面積を比較的小さくできるけど、その代わり圧縮比を高くするためには段数を増やす必要があり、また部品点数も多くなる。
この特性から遠心式は小型エンジン、軸流式は大型エンジンに使われる事が多い。
また高圧圧縮機のみを遠心式として段数を減らすというやり方もある(ハネウェルALF502など)。



ジェットエンジン/ガスタービンエンジンの特徴


シンプルで信頼性が高い
ジェットエンジンの構造は非常に簡単であり、中身は「多数のファン/タービンが連なっている」だけである。
ましてやラムジェットやパルスジェットに至っては正真正銘ただの管。
構造がシンプルなので故障箇所が少なく信頼性が高い。


高いパワーウェイトレシオ
シンプルな構造なので軽量。
しかもレシプロエンジンと違って「連続して燃焼によるエネルギーを生成する」のでパワーウェイトレシオはレシプロとは桁違いである。


(航空用以外は)燃料の種類を選ばない
ジェットエンジンの燃料に要求されることは「燃焼熱で空気を暖める」ことだけである。揮発しづらくても別にいいのである。


航空燃料としてメジャーなケロシン、つまり灯油の親戚以外でも、
理論上は(粘度の低い)重油も、軽油も、ガソリンも、アルコールも、天然ガスも、果ては粉末化した石炭すら使える。
実際、ガスタービンエンジン動力のバスである「丸の内シャトル」は燃料に廃油をリサイクルしたものを使っていたりするし、
トリープフリューゲルは粉末石炭を燃料として使用する予定であった。
ただし航空用の場合は「僅かなトラブルが最悪の事故につながる」という可能性があるため、厳密に指定されたジェット燃料を使う。


低周波振動が少ない
ジェット/ガスタービンエンジンは高速回転をするエンジンなので低周波振動が少なく、防振設計も比較的楽になる。


大食漢
ジェットエンジンは高出力の引き換えに燃費がとにかく悪い。
そもそもが「燃料と空気をしこたまぶちこんで高出力を得る」のが基本だし、しかも連続燃焼なのでなおさらである。
後述する、キハ391の失敗理由の一つは「高速域は燃費そこそこだが、低中速域とアイドリング時が最悪」だったそうな。
つまり、線形も悪く停車駅も多い日本はともかく、なりふり構わずブン回せる条件の国・路線ならばこの弱点は回避できる……かもしれない。


アクセルワークに対するレスポンスが悪い
またジェット/ガスタービンはアクセルワークに対してのレスポンスもかなり悪い。
要するに「踏んでもすぐに回らない」のである。


そもそもターボ車だってターボラグが問題になることがあるのに、ガスタービンなんて言ったら正真正銘全部ターボなのでなおさらである。
このことは自動車や鉄道車両にとっては致命的な問題である。


この欠点を克服するためにハイブリッド方式を採用することもある。
排気にもう一度燃料を噴射して燃焼させる、ゼネラル・エレクトリックのアフターバーナーに代表される
「オーグメンター」も克服手段の一つであるが、こちらは燃費のさらなる悪化を招くため、
戦闘機用エンジン等の極限までの高出力化と軽量化が同時に要求される、ごく限られた用途にのみ利用される。


騒音が大きい
低周波振動は少ないけど、それでも「キーン」「ゴオオオ」ととにかく音がうるさい。
自動車やバイクに使う際は、エンジンよりもでかいマフラーを付けなければならないこともある。


製造・メンテに特殊な技術が必要
ジェットエンジンはシンプルな構造だが、
その一方で「高温高圧ガスのエネルギーで仮にも精密機器のタービンを駆動する」という
エクストリームな環境のエンジンなので製造やメンテには特殊な素材や技術が要求される。
特にタービンの部分は耐熱合金と冷却機構が必須である。


但し比較的低温となる圧縮機やファンの部分なら、別に特殊な耐熱合金を使わなくてもいいので、
複合材やプラスチックなどが使用される例もある。(例:RB162、CFM LEAP56など)



ジェット/ガスタービンの応用例

  • 航空機-固定翼機、回転翼機(ヘリコプタ)とも
  • 船舶
  • 鉄道車両(キハ391系、TGV初期案、APTなど)※阪神ジェットカーは違います
  • 自動車
  • 戦車(エイブラムスなど)
  • 発電機
  • ミサイル(巡航ミサイル)

ジェットエンジン・ガスタービンエンジンの種類

パルスジェットエンジン

最も原始的なジェットエンジン。
構造としては「パイプの途中に逆止弁のついた燃焼室があるだけ」という簡単なもの。
さらにパイプの形状さえ工夫すれば逆止弁すら無くす(バルブレスジェットエンジン)ことも可能。
元祖巡航ミサイルことV1ミサイルに搭載されたのもこいつである。


構造は簡潔の極みで信頼性・生産性が高いが、効率は非常に悪いので現代では航空エンジンに使われることは滅多にない。
但し「燃焼器」としてみた場合の効率は高く、パルスジェットの構造をフライヤーや湯沸し器に応用する例もある。


パルスジェットの例

  • アルグス As104 - V1ミサイルに搭載されたエンジン。

モータージェットエンジン

パルスジェットの効率を改善するために、別動力で稼働する圧縮機を使って圧縮空気を生成し燃焼室に送り込むエンジン。
効率だけならパルスジェットよりもマシだが、その一方で圧縮機の駆動用のエンジンも別途搭載する必要があるためにその分がデッドウェイトになる。
またその性質から、一部の機体の場合は「ジェットのエネルギーというよりも圧縮機の空気を噴射するエネルギーで推進しているという方が近い」となる場合もある。カプロニ・カンピーニなどの黎明期の試作機に用いられた程度。


ターボジェットエンジン

タービンを用いて排気のエネルギーを一部回収し、「自給自足」で圧縮空気を生成できるようにしたエンジン。
このエンジンの実用化で、ついにジェットエンジンが航空機の動力源としてまともに機能するようになった。
黎明期の「ジェットエンジン」はほぼこれ。


効率はパルスジェットやモータージェットと比べて格段に向上したが、
一方で「排気の速度(余裕で音速超えている)が速すぎて逆に低速の機体では非効率になってしまう」という弱点を抱えているため、
現在では特殊な用途以外にはまず滅多に使われない。


ターボジェットの例

  • ユンカース Jumo004 - Me262戦闘機に搭載されたアレ
  • ゼネラル・エレクトリック J79 - F-4やF-104のエンジンとして有名なやつ。アフターバーナーを取っ払った廉価版「CJ805」がコンベアCV880にも搭載されている。
  • プラット・アンド・ホイットニー JT3C - B707やDC-8などの初期のジェット旅客機に採用されたエンジン
  • ロールス・ロイス ニーン - 遠心圧縮式のターボジェット。MiG-15のVK-1エンジンの元ネタ。
  • ロールス・ロイス エイヴォン - 史上初の軸流式ターボジェット。開発途中で試作1号機とはほぼ別物になる。
  • デ・ハビランド ジャイロン - 超音速機向け巨大ターボジェット。「こんなデカくて重くて燃費悪いエンジンなんて使えるわけねーだろ!」と一蹴され不採用に。
  • ネ20 - 日本海軍が研究していたターボジェット。橘花に搭載の予定だった。

ターボファンエンジン

ターボジェットの低速での効率を改善するために、エンジンの前や後ろに巨大なファンを搭載したエンジン。
現在の航空用エンジンの主力となっている。


ターボファンの概念を提唱したのはイギリスである。またしても英国面が世界を変えてしまったのだ。


ターボファンエンジンのファンから出る気流に関して、「バイパス比」という比率があるが、
これはそのまま吐き出す気流:コアエンジン(ターボジェットの部分)に送り込む気流の比率である。
この比率が2:1より大きい物を「高バイパス比ターボファンエンジン」、小さいものを「低バイパス比ターボファンエンジン」という。


高バイパス比エンジンは速度はあまり出ないがその代わりパワーがあり、省エネで騒音も小さい。
このため旅客機や輸送機などに主に使われる。


一方の低バイパス比エンジンはパワーが小さい・燃費が悪い・騒音が大きいなどの問題点が多いが、
性質的にはターボジェットに近く高速航行向けの特性なので、戦闘機によく使われる。


尚、昔は旅客機でも低バイパス比エンジンがよく使われていたが、
これは単純に技術上の限界でバイパス比を大きく取れなかったというだけである。


低バイパス比ターボファンの例

  • ロールス・ロイス コンウェイ - 初の実用型ターボファンエンジン。VC-10やヴィクター爆撃機などに搭載。
  • ロールス・ロイス/チュルボメカ アドーア - R.Rとチュルボメカの共同開発によるエンジン。F-1戦闘機のエンジンといえばわかりやすいかも。
  • プラット・アンド・ホイットニー JT8D - B727用に開発され、一時代を築いた傑作エンジン。元ネタはJ52ターボジェット。
  • プラット・アンド・ホイットニー F100 - F-15戦闘機のエンジン。
  • ゼネラル・エレクトリック F101 - B-1爆撃機に搭載されたアフターバーナー付きターボファンエンジン。CFM56の元ネタでもある。

高バイパス比ターボファンの例

  • プラット・アンド・ホイットニー JT9D - 最初期の高バイパス比エンジン。B747のエンジンといえばいいかもしれない。
  • ゼネラル・エレクトリック CF34 - 小型ターボファンエンジン。ビジネス機からA-10まで様々な航空機に採用された万能エンジン。
  • ゼネラル・エレクトリック CF6 - JT9Dの事実上の後継機とも言えるエンジンの一つ。
  • ゼネラル・エレクトリック GE90 - B777のエンジン。GE90-115Bは世界最大のターボファンエンジンとなっている。
  • ロールス・ロイス RB.211 - JT9Dと並ぶ傑作高バイパス比エンジン。
  • CFMインターナショナル CFM56 - 小型旅客機に多数採用されている、推力10t級のエンジン。
  • IHI F7 - 海上自衛隊のP-1哨戒機に採用されている。推力6t。
  • GEホンダ・エアロ・エンジン HF120 - ホンダジェットに採用されている。推力1t弱。

ギヤードターボファンエンジン

ターボファンエンジンの効率をさらに改善するために、ギアを用いてファンを低速で回転させるエンジン。
ターボファンエンジンのファンなんてもんは要はプロペラの親戚なわけで、
あまりガンガン高速でぶん回すと先端から衝撃波が出て効率が悪化してしまう。


できればCPUクーラーみたいに「大口径をゆっくり回転させる」方がいい。
特にバイパス比を大きくする(=ファンで生成する推力の比率を大きくする)ために、
ファンの直径をでかくすれば(ファンの先端が音速超えないようにするため)さらに低速で回した方が良い。


一方でコアエンジンの特にコンプレッサーは、逆にひたすら高速回転させたほうが効率が良くなる。
回転数を下げればコンプレッサーの効率が悪化し、回転数を上げればファンの効率が悪化する。


さて、どうすればいい?


そんなもん、歯車使ってファン「だけ」をゆっくり回せばいいじゃねーか、って発想のエンジンがギヤードターボファンエンジンである。
ただし途中にギアボックスが仕込まれているので、ギアボックスの負荷とかの面で現状では比較的小型のエンジンのみである。


ギヤードターボファンの例

  • ハネウェル ALF502 - 小型旅客機BAe146や、A-10の競合品であるYA-9に採用されたエンジン。
  • プラット・アンド・ホイットニー PW1000G - MRJやA320neoに採用されるエンジン。


ターボプロップエンジン

排気のエネルギーをタービンで回収し、プロペラを回すエンジン。
推力のほとんどはプロペラで発生するが、排気からも推力は一応発生している。
低速用の機体では非常に高効率であるが、逆にプロペラがある関係であまり高速化はできない(具体的には750km/hくらいが実用上の限度)。
なんだかんだ言っても「すごいプロペラ」なのである。
え、Tu-95?そんなものは知らん。


ターボプロップの例

  • ロールス・ロイス ダート - YS-11に搭載されたことで有名なエンジン。独特の動作音で今なおファンが多い。
  • プラット・アンド・ホイットニー PW100 - DHC-8などに搭載されているエンジン。
  • クズネツォフ NK-MV12 - 出力15000馬力を発生する世界最大のターボプロップエンジン。Tu-95やTu-114に搭載。


ターボシャフトエンジン

厳密には「ジェット排気で推力を発生させるエンジンではない」ためジェットエンジンの定義からは外れるが、一応記載。
いわゆる「ガスタービンエンジン」の部類に入るエンジンである。


排気のエネルギーをタービンで回収して機械的な動力を生み出す…まではターボプロップと同じだが、
ターボプロップと違い排気での推力はほとんど発生しない。


ただし構造上はターボプロップと殆ど同じなので、
場合によっては「ターボプロップ/ターボシャフトエンジン」とか言って一緒くたにされる場合もある。
現代のヘリを支えるエンジン。


余談であるが、ACVで登場するオーバードウェポンの一つ、
「主任砲」ことヒュージキャノンは、キャノンに搭載されたガスタービンエンジンでエネルギーをまかなっているという設定がある。


ターボシャフトの例

  • ロールスロイス・アリソン250 - 小型ヘリに多く使われているエンジン。

 ヘリで使用年数を過ぎたものを払い下げ、バイクに載せたMTT・タービン・スーパーバイクというとんでもないバイクが販売されている。
 排気の温度が高すぎて後ろの車のバンパーが溶けるとか、理論上400km/hぐらい出るけどその前にタイヤが摩擦熱で燃えるとかなんとか・・・



ラムジェットエンジン

ターボジェットより更に高速域を狙うとなると、今度はタービンブレード(タービンの羽)すらじゃまになる。
そんなわけで吸気口の形状を工夫して、吸い込むだけで空気を圧縮できるようにしたエンジン。
構造的には文字通り「ただの管」なので、「ストーブパイプエンジン」とか言われることもある。
タービンすら無いのでさらなる高速域を狙えるが、一方で構造上静止状態からは起動ができないという重大な弱点を抱えている。
このため発進時にはターボジェットたターボファン、ロケットエンジンなどで「加速を付ける」か、あるいは他の飛行機から放り投げる必要がある。



ターボラムジェットエンジン

「ラムジェットは静止状態からの起動ができない→じゃあラムジェットとターボジェットを合体させればいいんじゃね」という発想のエンジン。
発進時はターボジェットとして、高速巡航時はラムジェットとして稼働する。
尚、SR-71のエンジン(J58)が一部では「ターボラムジェット、あるいはラムジェットなんじゃないか」と言われることがあるが、
J58の正体はものすごーく乱暴に言えば「速度が出るとラムジェットっぽい動作をするターボジェットエンジン」であり、
ラムジェットでもターボラムジェットでもない。



スクラムジェットエンジン

ラムジェットよりさらに高速域を狙うためのエンジン。
ラムジェットとの違いは「燃焼室内でも気流が超音速で流れている」という点がある。
空気を減速する必要がないのでジェットエンジンの限界と言われるマッハ15までを(理論上は)狙えると言われている。


ただし超音速燃焼なので並みの燃料と点火装置では動作しないので、
燃料には燃焼の速い水素を使う・点火装置にはプラズマトーチを使うなどが検討されている。



原子力ジェットエンジン(熱核ジェットエンジン)

燃料の燃焼熱ではなく核反応で発生した熱で空気を膨張させ、ジェット排気を発生させるエンジン。
その構造上、「外燃機関」に相当するエンジンである。


※ジェットエンジンは"熱で空気を膨張させて仕事をさせるエンジン"なので、熱源なんて燃焼熱でなくても構わないのである。
 このため熱機関としても独立したジャンルで扱われるエンジンとなっている


核反応の熱で空気を膨張させる…どういうことか、気づいたよね?


そう、このエンジンは構造によっては放射線を帯びた排気を大気中に盛大に撒き散らすヒジョーに物騒なエンジンなのだ。


一応、一時冷却材を介して空気に熱を伝えるという方法で放射能汚染を減らすことはできるが、
そうすると今度は一時冷却系の分だけ重量が増えてしまう。
どう考えても現実世界では地球上で実用化してはいけないエンジンである。


しかし例えばガンダム世界のように
「そもそも放射能汚染が極限まで少ない核エネルギー技術」が普遍的なものとなっている世界では、割りとよく使われるエンジンでもある。


マクロスのVF-1以降のエンジンもこれである。



アニオタ的にはガンダムシリーズにおける、MS筆頭の兵器類の動力源としての採用が有名かもしれない。
特に「ドム」は強力な原子力ジェットエンジンで浮上・高速走行を行うMSとして著名である。



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  • 読んでててエンジンの文字がゲシュタルト崩壊してきた… -- 名無しさん (2015-07-12 03:30:22)
  • ジェットエンジンの起動音は堪らなく好き。まさに漢のロマン -- 名無しさん (2015-07-12 13:35:54)
  • 濃い記事だなぁ・・w -- 名無しさん (2015-07-12 15:39:30)
  • 第二次世界大戦の火葬戦記とかでジェットエンジンとか冶金技術無いから無理って話よく見かけるけど構造自体はシンプルなのね 信頼性が高いって事はそれだけ発展したって事か -- 名無しさん (2015-07-12 18:07:59)
  • ドムってそんな危ないモン積んでたんだ。やっぱりミノフスキー粒子ってすごい。改めてそう思った。 -- 名無しさん (2015-07-12 18:25:59)
  • エアライドのジェットスターを思い浮かべてしまったが、ジャンプ台から飛び出ただけで一気に急加速出来る事を考えるとジェットエンジンとはかなりかけ離れてるなぁ… -- 名無しさん (2015-07-13 23:37:44)
  • ガンダムシリーズで言えば、近年の設定ではガンタンクがガスタービンエンジンを積んでることになってるね。THE ORIGINのアニメではそれを反映してか「キィィィィン」とジェットエンジンめいた甲高い音が聞こえることもあった。 -- 名無しさん (2019-08-28 10:17:45)
  • ケン・イシカワ世界には、原子力ジェットエンジンの原子炉をゲッター炉心に置き換えた「ゲッタージェットエンジン」も存在するのかもしれない。 -- 名無しさん (2022-09-11 18:56:49)

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