登録日:2020/10/1 (木曜日) 21:50:00
更新日:2024/05/23 Thu 10:31:00NEW!
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イリエワニとはワニ目クロコダイル科クロコダイル属に属するワニ。
世界最大の爬虫類として数えられる爬虫類の一種でもある。
学名はCrocodylus porosus、英語ではsoltwater crocodileといい、
別名として英語名を略したソルティーやその学名からポロサスとも呼ばれる。
【概要】
東南アジアからオセアニアにかけての熱帯地域各地に生息している大型のワニ。
体調は平均してオスは4m、メスは3mだが、これをはるかに上回る大きさに成長する個体もよく見られる。
公式記録ではフィリピンで捕獲された6m17cmもの巨体の個体が最大とされている。
さらに非公式ではあるが、なんと7mの個体も存在すると言われている。
ワニの仲間としては、アフリカにいるナイルワニと肩を並べる最大種として知られる。
爬虫類全体で見ても、オオアナコンダやアフリカニシキヘビと並び、最大・最重。
さすがに、体長だけを見るなら彼らヘビ類にかなり劣るが、脚がある爬虫類では最大クラスなのもまた事実である。
《生態》
英語名のとおり塩分に対する耐性が強い。
川や湖などの淡水に生息し“海でも見られることがある”他種のワニと違って、“海にも好んで生息”している。
また、遊泳力もワニの中で最も優れているため、外洋まで泳ぐことが可能。
そのため、本来の生息地から離れた国の海域や陸地で見つかることもたまにある。
驚くことにかつては沖縄県の西表島にも少数ながら生息していたと言われており、現在でもたまに流れ着いてくることがある。
性格も獰猛で野牛や魚、カニは勿論我々人間も捕食対象である。
このように獰猛な生物というイメージが強いが、多くのワニの仲間に共通して本種も仲間意識が非常に強い。
他の爬虫類のように卵は産みっぱなしにはせず、母ワニは我が子が孵化するまで守り、無事に孵化してからも暫くの間付きっ切りで守るのだ。
しかも、子ワニがSOSの鳴き声を出すと母ワニだけでなく、他のワニもゾロゾロと現れるので
生息地では野生の子ワニを見つけても絶対に手を出してはいけないと言われている。
《武器》
巨体から想像できる通り噛む力も凄まじく、大きな個体になるとなんと一トンものパワーになる。
これは肉食恐竜のティラノサウルスに匹敵すると言われている。
実際に地球上の生物の中で噛む力が最も強い動物の候補にも挙げられている*1のである。
一方で、開ける力はかなり弱く、ちょっと重い石を上顎に乗せられるだけであっさり開かなくなってしまうほど。
まあ、イリエワニに限らず、ワニの仲間に共通している特徴であるが、彼も例外ではない。
捕獲する際に、麻酔で眠らせた後で口にロープなどを巻き付けるという対応を取っているのをテレビなどで見たことがある人がいるかもしれない。
しかし、武器はその大顎だけかと思ったら大間違い。
外洋まで遠泳できるほどの推進力の源である太く長い尾も武器であるのだ。
一振りで牛や馬の脚を叩き折り、オマケに尻尾のギザギザもナイフのように鋭いので、当たったら裂傷と打撲を同時に負いかねない。
《生息地》
主にベトナム~フィリピンなどの東南アジアやインドやバングラデシュといった南アジア、
オーストラリアやパプアニューギニアといったオセアニアに生息している。
《天敵》
大型であり、生態系の頂点に立つ動物なので天敵は少ない。
とはいえ、皆無ではなく、インドではトラに捕食されたり、子ワニがヌマワニやオーストラリアワニといった別の種類のワニに捕食されてしまうこともある。
我々人間も、彼らにとっては捕食対象ではあると同時に天敵でもある。
国によっては、その皮を目的とする乱獲で数を減らしてしまったところも存在する。
【人間との関係】
上でも述べたが人間は天敵であると同時に獲物の一つでもありる。
フィリピンやオーストラリアでは毎年生息地の川で泳いでいた人間が襲われて負傷したり、酷いと食い殺される事故が発生している。
太平洋戦争において、ビルマのジャングルに隠れていた日本兵がイギリス軍に炙り出された際に
逃げようと川を渡ろうとしてイリエワニに襲われて阿鼻叫喚の地獄絵図になったとされている。
恐ろしい話である…。
しかし、現在では絶滅危惧種でもあるので、よほどのことがなければ駆除はされない。
生け捕りにされて保護区に移送されるか、動物園含めた飼育施設に送ると言った措置が取られることが多い。
ただし捕獲しようとして死んでしまったりすることもたまにある。
その際は剥製にされたり、解剖されたりして被害の状況などを調べたりすることもないわけではない。
一方、食用に養殖もされている模様。
タイやオーストラリア等ではこのイリエワニと近い種のシャムワニを交配させて成長速度を速めたワニの肉が食べられるとか。
味は意外にも臭みが少なく、鶏肉に近い食感で美味。
【飼育】
ワニの中までは勿論爬虫類の中でも特に巨大化する種類の為、動物園等でも飼育・展示がされている。
中でも有名だったのは静岡県の熱川バナナワニ園。
しかも、かつて飼育されていたイリエワニは、世界的にみても珍しい白変種であった。
熱川バナナワニ園と並び、ワニ飼育のメッカとも言われる大分県の鬼山地獄ことワニ地獄では繁殖にも力を入れており、子ワニも見られる。
なお、我が国においては特定動物に該当する生物であり、許可がなければ飼えなかった。
だが、逆に言えばそうした動物を扱う資格さえあれば個人でも飼育できたのである。
しかし近年の法改正によって愛玩用としては飼えなくなった。
とはいえ、飼育下でも2mは軽く超えるし獰猛さも攻撃力も凄まじいので、禁止はある意味正解だったのかもしれない。
実際イリエワニを飼育しているある人は、餌代どころか設備に膨大な維持費がかかる上、
飼育者すらほぼ餌としか見ておらず、油断すれば食い殺されると言っていたという。
一方でワニ特有の知能の高さもあるようで、ケガをしたりするとその処置をするように催促する行動をとることもあるとのこと。
【余談】
ブラック・ウォーターという映画でワニが登場するが、舞台がオーストラリアであることから登場するワニも恐らくこの種類と思われ
る。
動物園経営ゲームPlanet Zooにも登場。
キャッシュで導入可能でありながら長寿、高アピール値、強気なので来園者からの視線管理不要、ハードシェルター不要、充実品の一部が研究なしで開放済み、
フェンスレベル低めで高さもいらない、肉食にしては食費安め等々の経営にありがたい面が揃っている。
インドクジャクあたりと並ぶ序盤の救世主動物。
水場が必要なので地形生成する必要がある、水中フェンス貫通バグで脱走する…といった問題がなくもないが「序盤に導入出来るならとりあえずワニ入れとけ」と言われるほどには優秀な動物である。
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- よかった。ヌーやシマウマの時のようにカオスじゃなかった(笑)。 -- 名無しさん (2020-10-02 01:00:21)
- ワニはトリビアのカタマリでこういう記事で読むと楽しい -- 名無しさん (2020-10-02 04:43:22)
- 不思議やと思わんか?熱帯最強のワニがなんで絶滅の危機にあるんや? -- 名無しさん (2020-10-02 19:28:06)
- ↑逆に一個体は小さく無力なネズミやゴキブリはまず絶対に絶滅しなさそうというね… -- 名無しさん (2020-10-03 00:08:50)
- 爬虫類全体で最大ならその一部であるワニの中で最大なのは当たり前だと思うのだが、書き方おかしくないかな。~だが○○に限定しても~、ってのはイメージに反してそこまででは無い物に使う言い方だと思います。やるなら、ワニの中で最大かつ爬虫類全体でも最大、じゃないか。 -- 名無しさん (2020-10-03 00:20:35)
- ↑ついでにアフリカニシキヘビやオオアナコンダに比べれば差は大きい一方、"脚のある爬虫類"では最大であることも追記しました。 -- 作成者 (2020-10-03 00:37:35)
- 別にここに限った話じゃなくなんだかそういう但し書きが増すたびにスッキリしない項目になっていく気がする。重箱の隅をつつかれるのを恐れて予防線張り過ぎなんじゃないか? -- 名無しさん (2020-10-03 01:30:28)
- 静岡iZooに雄雌二頭が仲間入り 雄は日本最大級 -- 名無しさん (2021-06-18 18:09:56)
- なんか改行が変じゃない?PCで見てるからかな。 -- 名無しさん (2022-07-29 14:18:24)
- ↑6~7 頂点捕食者程数が少なくて絶滅しやすい -- 名無しさん (2022-07-29 16:09:28)
- 一文が長くてダラダラした印象だったので、適宜修正しました -- 名無しさん (2024-01-11 09:57:12)
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