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オールレンジ攻撃(オールレンジこうげき、All Range Attack)は、アニメ『機動戦士ガンダム』をはじめとする「ガンダムシリーズ」に登場する、架空の兵器における攻撃手法の一種である。
「オールレンジ攻撃(=全方位/範囲攻撃)」とは、発射元を中心に扇状或いは球状に砲弾をばら撒く飽和攻撃を意味する軍事用語である。ガンダムシリーズ内におけるオールレンジ攻撃はそれとは意味が異なり、遠隔誘導端末を用いたビームやミサイルによる多角攻撃、すなわち「全方位の敵に対し、その敵機を中心に全方位から攻撃できる兵器、及びその攻撃」を意味する。この戦法は複数の敵を同時に攻撃、或いはひとつの標的に対して自機とは別の方向から攻撃を加えることが可能であり、死角が存在しない。敵にとっては予想外の方向からの攻撃なため、被弾する確率は高い。
しかし、この攻撃はパイロットの空間認知能力に依存する面が大きく、宇宙世紀及びアフターウォー作品の劇中では主にニュータイプに、コズミック・イラ作品においても特別なパイロットによる運用に限られている(コズミック・イラ作品においては、後期のものは特別なパイロットでなくても扱えるよう技術が進歩している)。
また、使用する武器の特性上、大気圏内で浮遊し続ける推力を所持しておらず、宇宙空間及び月などの低重力の空間でしか使用できないと言われるが、キュベレイMk-II、サイコガンダムMk-II、コルニグス等、1Gで使用している例があり、これを覆す根拠はない。
宇宙世紀におけるファンネルミサイルは、ミノフスキー粒子の影響下でありながらミサイルに誘導性を持たせるためにサイコミュシステムを採用している。またアフターウォーにおけるビットモビルスーツだけはそれ自体が本体と同等の性能を有する遠隔操作を前提とした独立したモビルスーツであるため、本体が活動できる場所であれば使用する空間に左右されない兵器であるといえる。また、本体と同型のデザインにする事で本体をカモフラージュする効果がある。
オールレンジ兵器の明確に種類を分ける際の要因は、主に以下の5つが挙げられる。
例えば、
と分けられる。
アニメーション映画『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』を最後にオールレンジ攻撃用兵器はあまり登場しなくなったが、これは元々、巨人同士が挌闘戦をするということを理由づけるためにミノフスキー粒子などの設定を作ったのに、アニメ『機動戦士Ζガンダム』以降の作品ではファンネルを使いすぎており、これでは本来の意図から外れてしまうため、監督の富野由悠季自身があえて使わないようにしたといわれている。これについては、富野自身がインタビューで「(ファンネルを)多用すると戦闘シーンがあまりにも単調になりすぎる」という発言をしている。
注意:以降の記述で物語に関する核心部分が明かされています。
宇宙世紀を世界観とする作品におけるオールレンジ攻撃は、主にニュータイプ及び強化人間がサイコミュ制御による複数の遠隔誘導端末を用いて行う手法が一般的である。歴史的には一年戦争時、ジオン公国のフラナガン機関にて開発されたニュータイプ専用モビルアーマー・ブラウ・ブロに搭載された有線式メガ粒子砲砲塔が最初である。その後、エルメスに搭載された無線制御の小型宇宙艇・ビットが開発され、さらにグリプス戦役時にはエネルギーCAPを用いたファンネルが開発され、一般化していく。戦後、地球連邦軍も接収した公国軍の施設等から接収したサイコミュ及び周辺技術を基に独自の研究を続け、グリプス戦役期には飛躍的な発展を見せる事となる。
ニュータイプ対応兵器による戦果は圧倒的なものではあったが、オールレンジ攻撃用兵器を操作可能なレベルのニュータイプはその絶対数が限られており、パイロットの調達が極めて困難であったため、当初は戦略的な決定打とは成り得なかった。しかし、それらは単独の機動兵器としては破格の戦果を達成しており、サイコミュが持つ潜在的な戦術的・戦略的価値は計り知れないものであった。このため、サイコミュ自体の高性能化はもとより、ニュータイプ能力を持たなくてもオールレンジ攻撃に近い戦法を実現するインコム・システムや人工的にニュータイプを養成、或いは能力を付与するクローニング、強化人間等の開発技術も進められていく。これらの技術はその後幾つかの戦乱を経てより洗練された技術として確立されていくが、人道的見地からの問題点も大きく、地球連邦にとっての仮想敵であったジオン共和国の消滅と、それに伴う軍縮の動きと共に衰退していった。宇宙世紀0100年を過ぎる頃となるとサイコミュ兵器自体が影を潜めることとなり、宇宙世紀0153年頃には若干数が姿を見せるように留まっている。公式ではないが、宇宙世紀0203年を描いた小説『ガイア・ギア』では再び利点が見直され、多数の機体が搭載している。
有線式メガ粒子砲(ゆうせんしきメガりゅうしほう、Wired Type Mega Particle Cannon)は、アニメ『機動戦士ガンダム』より登場する、有線式のオールレンジ攻撃用兵器である。
最も原始的なタイプのオールレンジ攻撃用兵器であり、ブラウ・ブロに初めて搭載された。有線ケーブルで脳波からの命令を伝達することにより、機体に搭載されているメガ粒子砲砲塔の一部を分離して数十キロメートル以上離れたところから攻撃することを可能にしたものである。一年戦争末期には、ジオングなどのモビルスーツの腕部にこの機能を搭載した有線アーム(ゆうせんアーム、Wired Arm)として発展した。
一年戦争後は無線式のファンネルが発展したために、それほど一般的なオールレンジ攻撃用兵器とはならなかったが、ニュータイプ兵でなくても運用可能な準サイコミュの発展と相まって、有線アーム、有線クローなどの形で一部のモビルスーツに搭載されている。一部には無線式のものも存在するが、操作性やコストの問題から、採用例は極少数に留まっている。なおガンダムF91のラフレシアはテンタクラーロッド125本(25×5)を装備しているが、これは先端にメガ粒子砲とチェーンソーを備えた触手型ユニットで、やはり有線式サイコミュである。
ビット (Bit) は、アニメ『機動戦士ガンダム』より登場する、無線式のオールレンジ攻撃用兵器である。
サイコミュによって脳波で遠隔操作を行う自走式のビーム砲台で、ニュータイプおよび強化人間のみが扱える。ミノフスキー粒子が形成する立方格子の振動伝播を応用したミノフスキー通信を使うことで無線誘導が可能となり、ビットとして結実した。
ジオン公国軍のエルメスなどに初めて搭載された。ジェネレーターを搭載していたために大型であったが、後にエネルギーCAPを搭載し小型化を実現したファンネル(ファンネル・ビット)へと発展した。
α・アジールに搭載されたファンネルおよびνガンダムに搭載されたフィン・ファンネルは再びジェネレータが搭載され、稼働時間を延ばすことで攻撃の持続時間を増やす事に成功している。ジェネレータを搭載しているためこれらの兵器は厳密にはファンネルではなくビットに属するものであるとも言えるが、これらが開発された時代では既にサイコミュ制御兵器の名称として「ファンネル」の方が普及していたため、これらもファンネルの名を付けられている。
しかし、後の宇宙世紀0130年代頃は再び「ビット」の名前が普及したのか、木星帝国のMAエレファンテに搭載されたオールレンジ攻撃用兵器はビットとなっている(少なくとも劇中、キンケドゥ・ナウはビットと呼んでいる)。
なお、アニメ『機動戦士ガンダム』企画段階での名称はドクであった。en:Universal Century Technology#Funnels and Bits
ファンネル[]ファンネル (Funnel) は、アニメ『機動戦士Ζガンダム』より登場する、無線式のオールレンジ攻撃用兵器である。一年戦争に登場したエルメスに装備されていた「ビット」の発展型であり、正式にはファンネル・ビット (Funnel Bit) またはファンネル型ビット (Funnel Type Bit) というが、単にファンネルと略すのが一般的となっている。
サイコミュ(人間の脳波によって機械を思考制御するためのシステム)を用いて、母機(モビルスーツ又はモビルアーマー)から分離して無線(正確には通常の電波による無線ではなくミノフスキー通信による)で遠隔操作され、搭載されているビーム砲を用いて攻撃を行う小型兵器である。ファンネル・ミサイルと呼ばれる、ミサイルをサイコミュでコントロールすることにより攻撃を行う兵器もある。
最初に登場したファンネルは『機動戦士Ζガンダム』に登場したキュベレイに装備されたものであり、その形が漏斗(ファンネル)に似ていたため、そう名付けられた。以降、ファンネルは、この体系の兵器の一般名称となっていく。そのため、『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』では漏斗型ではなく、円筒型(ヤクト・ドーガ及びサザビー)のファンネルや板状(νガンダム)のフィンファンネルと呼ばれる兵器が登場する。
ファンネルとビットの大きな違いとして、ビットにはジェネレータが内蔵されていたため、稼動する際のエネルギーを単体で生み出す事はできたが小型化が難しく、当時のモビルアーマーほどの大きさの母機でないと扱う事はできなかった。当時のニュータイプ用モビルアーマーは、有線式のブラウ・ブロで高さ60.2m、ビットを搭載したエルメスは同じく高さが85.4mもあった。もっともこの高さはブラウ・ブロの場合攻撃端末2機(2連装)を、エルメスの場合はビット運用用のアンテナの高さを含むものだが、いずれにしても並んだモビルスーツがおもちゃに見えるほどの大きさであった。これは、サイコミュ自体の小型化が難しかった事も一因となってはいる。
しかしグリプス戦役期以後次第にファンネルの小型化が進み、第二次ネオ・ジオン抗争期にはサイコミュ搭載モビルスーツも一般的なモビルスーツと殆ど変わらないサイズとなり、機動性の面でも一般的なモビルスーツと同等以上となった。それに伴い、当初ニュータイプ専用機の主兵装だったファンネルは、補助装備へとその位置づけが変化してゆく(勿論、ファンネルの高性能化は続けられている)。
ファンネルでは、エネルギーCAPの技術向上のため、ファンネル本体内に稼動に必要なエネルギーを蓄積する事が可能となった。そのためジェネレータをファンネル本体に搭載せず、母機(モビルスーツ等)にてエネルギーの充填を行う形で小型化が可能となった。エネルギーを母機にて再充填しながら使用する手間が増える事と活動時間がビットより短くなったのがデメリットであるが、量産化は容易となった。
宇宙世紀0203年頃(小説『ガイア・ギア』)にはニュータイプがほとんど存在しなかったため、制約はあるもののオールドタイプにも使用可能なファンネルが開発されている。
en:Universal Century Technology#Funnels and Bits
フィン・ファンネル[]フィン・ファンネル (Fin Funnel) は、アニメーション映画『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』より登場する、無線式のオールレンジ攻撃用兵器である。νガンダムに搭載された、アムロ・レイ考案のファンネルを指す。直訳すると、「ヒレの漏斗」となる。[1]
ファンネルはエネルギーCAPの採用により、その前身であるビットと比べ小型になり、ネオ・ジオン系列機のファンネルは高出力レーザーの採用等により更なる小型化が進められてきたが、フィン・ファンネルは逆に大型化し稼動時間を大幅に向上させている。よって種類別ではビットに特定される。
フィン・ファンネルは小型ジェネレータと開放型のメガ粒子加速帯(メガ粒子偏向機)を搭載し、既存のビットなどのサイコミュ制御兵器より遥かに強力なビームで攻撃が可能となっているほか、発生するメガ粒子をファンネル間に膜状に展開し、防御障壁として使用する事が可能であるフィン・ファンネル・フィールドが展開される。
また、それ自体が3つのブロックからなる羽根状のAMBACユニットとして作用するため、これを搭載するモビルスーツの運動性と稼働時間の向上にも成功している上、ファンネルそのものにも高度な運動性と稼働時間を付与することとなった。劇中でギュネイ・ガスが、ファンネルが長時間使用できることに疑問を持っているが、これはフィン・ファンネルがジェネレーターを搭載している上、AMBAC機能が付与されているため既存のファンネル以上の稼働時間を誇っていることを表している。また、通常のファンネルとは大きく外見が違うため、当初はギュネイ・ガスが放熱板と誤認している。
νガンダムに装備されたものは機体が急造だったこともあり、一度射出すると本体に戻すことが出来ないが、Hi-νガンダムではエネルギーの再充電が可能となっている。出力は3MWで1チャージで装弾数7発となる。
en:Universal Century Technology#Funnels and Bits
ファンネルミサイル[]ファンネルミサイル (Funnel Missile) は、小説『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』に登場する、無線式のオールレンジ攻撃用兵器である。
サイコミュにより無線誘導が可能になったミサイルであり、宇宙世紀0104年頃に完成した。このファンネルミサイルが初めて搭載されたのはΞガンダムおよびペーネロペーであり、宇宙世紀0203年頃(小説『ガイア・ギア』)には通常のビームタイプのファンネルと共にこのミサイルタイプも装備している。
宇宙世紀世界においてモビルスーツという兵器が誕生したのは、元来、ミノフスキー粒子散布下での誘導兵器が使用できないことが起因であったが、ファンネルミサイルは再度、誘導兵器を脅威とすることに成功している。また、従来のファンネルと異なりビーム発生機構を必要としないため、非常に小型化することが可能であり、モビルスーツ単機の搭載数も格段に向上している。
なお、富野由悠季の小説では、これ以前の作品でもみなビットやファンネルにはビームタイプとミサイルタイプのような描写が存在し、『閃光のハサウェイ』独自の設定という訳ではない。Ξガンダムやペーネロペーに搭載されているのがファンネルミサイルという設定になったのは、ゲーム『SDガンダム GGENERATION』シリーズに登場してからである。インコム (Incom) は、フォトストーリー『ガンダム・センチネル』(設定上はアニメ『機動戦士ガンダムΖΖ』)より登場する、有線式のオールレンジ攻撃用兵器である。
準サイコミュ制御による誘導攻撃兵器の一種であり、平たい円柱形をしたものが一般的である。内部に誘導用のワイヤーが巻かれており、これを繰り出しつつ内蔵推進器によるパルス状のロケット推進を行う事で展開する。ワイヤーは弛みが発生しない様、常に一定の張力が掛けられており、方向変換の際にはリレーインコムと呼ばれる中継器をワイヤー上に射出し、本体のベクトル変更を行う。また、ユニットの回収はワイヤーの巻取りによって行われる。このデバイスの操作は主に前述の準サイコミュによって行われるため、パイロットの特別な空間認識能力に依存する事無く、ファンネル兵器によるオールレンジ攻撃に近い戦法を実現が可能となっている。しかし、コンピュータによるアシストを経てもインコムの制御は2次元的な挙動が限界であり、ファンネルほどの複雑な攻撃は不可能である。
このシステムを本格的に搭載した初の機体が、サイコガンダムの小型普及機であり、地球連邦軍オーガスタ研究所にて開発されたガンダムMk-Vである。同機は宇宙世紀0088年初頭、小惑星ペズンに駐留していた教導隊の一部将校がニューディサイズを標榜し、エゥーゴ主導となった連邦に対し反旗を翻した「ペズンの反乱」(ガンダム・センチネル)時同組織に供与され、当時最先端のシステムを活かし多大な戦果を挙げている。また、インコムは地球連邦からの技術流出によってアナハイム・エレクトロニクスにも伝えられており、同社製のSガンダムにもその応用技術が採用されている。ニューディサイズ討伐隊の中核となったα任務部隊に配備されたSガンダムは月面都市エアーズの攻防において前述のガンダムMk-Vと相対する事となる。奇しくもインコム兵器を搭載した2機の最新鋭ガンダム・タイプMS同士の激突は、アナハイム製ガンダムとオーガスタ製ガンダムとのコンセプトの差異を明示すると共に、混沌の時代を象徴するが如き様相を展開した。
なおガンダムMk-Vはニューディサイズが入手した固体の他に2機が用意されていたが、開発に携わっていたティターンズのローレン・ナカモトの手引きによって1機がネオ・ジオンに渡り、後に第一次ネオ・ジオン抗争にて運用されるドーベン・ウルフの雛形となった。この機体にもインコム、及びその発展技術が搭載され、高い戦果を挙げている。第二次ネオ・ジオン抗争期においては、フィン・ファンネルとインコムの換装を可能とした量産型νガンダムが設計されているが、実戦配備された公式な記録はない。
また、Ex-Sガンダムの膝部には、リフレクター技術によるリフレクターインコム (Reflector Incom) が搭載されている。このデバイスは通常のインコムとは異なり、ビーム・ガンを搭載せず、Iフィールド発生器を主体としたユニットとなっている。これを有線で射出し、瞬間的にIフィールドを展開する事でMS本体からユニットに向けて放たれたビームを偏向させ、敵機に命中させるといった運用形式をとる。運用方法としてはサイコガンダムMk-IIに搭載されるリフレクタービットに近い機能を有するリフレクターインコムであるが、防御用に用いることは出来ない。なぜなら、まずこのユニットの運用にはビームをリフレクターインコムという極めて小さな的に確実に命中させること、標的の位置並びに回避行動に伴う近未来予測位置を的確に、それも瞬時に把握することが必須となるからである。Ex-Sガンダムは自機からの攻撃を行う際、これらのシークエンスを全て高性能・高精度の火器管制システム、ALICEに一任することによって実現したが、敵機から放たれる攻撃を的確に予測するためには、ニュータイプ並の高度な空間認識能力が必要とされる。
en:Universal Century Technology#Incoms
ミノフスキー通信の応用技術で宇宙世紀0150年前後にベスパ(旧サイド2サナリィの技術陣)により開発されたとされている。MS本体から離れた装備に対してサイコミュを用いずに遠隔操作を行うというものである。
ザンスカール帝国側のゾロのボトムターミナルのコントロールやコンティオのショットクローの制御に使用された。
詳しくはミノフスキー・コントロールを参照。
その他のオールレンジ攻撃用兵器[]オールレンジ攻撃用兵器は上記以外にも多種多様なものが開発されたが、いずれもその絶対数は多くない。
リフレクタービット (Reflector Bit)サイコガンダムMk-IIには、上記のリフレクターインコムと同じリフレクター機能を持つリフレクタービット(レフレクタービットとも)が搭載されている。こちらはサイコミュによって制御され、サイコガンダムMk-IIが発した大量のビームを反射して攻撃する。有線サイコミュ式ビーム・ソード (Wired Psycomu Beam Sword)サイコガンダムMk-IIに搭載されたサイコミュ制御による射出式の有線ビームソード。ビームソードの他、指先に1基、計5基のビーム砲を搭載する。技術的には有線サイコミュ兵器(ジオングの射出式腕部)有線サイコミュアームに近い物である。有線準サイコミュハンド (Psycomu Hand)サイコガンダムMk-IIを参考としたドーベン・ウルフの射出式腕部ユニット。有線式メガ・アームとも呼ばれる。ビーム・ガンを搭載する他、高圧電流を敵機に送り込むショック・バイトとしての機能も有する。準サイコミュによって制御され、指揮官機のものはレーザー通信による無線操作が可能。マザーファンネル (Mother Funnel) とチルドファンネル (Child Funnel)ゲーマルクは、マザーファンネルとチルドファンネルという親子式のファンネルを搭載しており、マザーファンネルを遠隔操作した後、その中にあるチルドファンネルを展開することで、より広範囲のオールレンジ攻撃を仕掛けることができる。モビルビット (Mobile Bit)うしだゆうじの漫画『ダブルフェイク アンダー・ザ・ガンダム』に登場したバギ・ドーガには、モビルビットと呼ばれるバッタ状のオールレンジ攻撃用兵器が搭載されている。このモビルビットはコンピュータ制御により半自立行動し、近接戦闘も可能となっている。アンチ・ファンネル・システム (Anti-Funnel System, AFS)松浦まさふみの漫画『機動戦士ガンダムREON』に登場したグラン・ジオングには、アンチ・ファンネル・システムと呼ばれる、オールレンジ攻撃用兵器を無効化する技術が搭載されている。対オールレンジ攻撃用兵器といえる。en:Newtype#Anti-funnel Systemテンタクラーロッド (Tentacler Rod)攻撃用兵器。ネオ・サイコミュで制御する。フェザーファンネル (Feather Funnel)富野由悠季・長谷川裕一の漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム』に登場するモビルアーマー・ディビニダドは、フェザーファンネルと呼ばれる使い捨てのファンネルを搭載している。モビルアーマー・ラフレシアが大量に装備する触手型のオールレンジ建造時代が不明なゲーム『SDガンダム GGENERATION』シリーズオリジナルモビルスーツ・フェニックスガンダムもこれを装備している。小型フェザーファンネル (Small Feather Funnel)ディビニダドのフェザーファンネルの後に小型化されたフェザーファンネルが『機動戦士クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の七人』に登場するモビルスーツ・コルニグスの大気圏内行動用パーツ「インプルース」に搭載された。ディビニダドのフェザーファンネルと違い大気圏内での使用が可能。未来世紀を世界観とする作品におけるオールレンジ攻撃については、詳細は不明である。ガンダムローズに搭載されているローゼスビット (Roses Bit)が存在する。
ローゼスビット[]ローゼスビット (Roses Bit) は、バラの花ないし蕾を模した形状をもつビットである。有重力下でも自力で浮遊する能力を持ち、一機に一門のビーム砲を搭載している。ガンダムローズの左肩を覆う可動式シールド内に多数格納されている。宇宙世紀におけるファンネルと同等のようなものであり、脳波コントロールにより操作されるというが、具体的な技術は明らかになっていない。小説版では、直接敵機にぶつけるファンネルミサイルのような描写だった。
アフターコロニーを世界観とする作品において、オールレンジ攻撃の概念はほとんどないようだが、モビルドール(MD)を人間の意志で遠隔操作するシステムはアフターウォーのビットモビルスーツと同様、一種のオールレンジ攻撃ともいえる。
モビルドール[]モビルドール(MD)とゼロシステムのリンクにより、多数のMDをチェスの駒のように自在に操れる。終盤のリーブラ攻防戦において、ドロシー・カタロニアがリーブラ内部からMDビルゴIIの大軍を指揮。従来のMDとは一線を画した巧みな用兵で、ヒイロたちを窮地に追い込んだ。
en:After Colony technology#Mobile Doll system
アフターウォーを世界観とする作品におけるオールレンジ攻撃は、主にニュータイプ及び人工ニュータイプがフラッシュシステムを用いて制御を行うのが一般的な手法であり、宇宙世紀における手法と何ら代わりはない。
パトゥーリアに搭載されている有線ビーム砲(ゆうせんビームほう、 Wired Beam Cannon)は、宇宙世紀における有線式メガ粒子砲とほぼ同じものであり、またベルティゴに搭載されているビット (Bit) は、宇宙世紀におけるファンネルとほぼ同じものである(ただし重力下でも問題なく使用可能な点がファンネルと異なる)。また、この世界における特色はビットモビルスーツと呼ばれる多数の無人モビルスーツを攻撃端末として用いることが可能という点である。
en:After War Era technology#Bits
ビットモビルスーツ[]ビットモビルスーツ (Bit Mobile Suit) は、『機動新世紀ガンダムX』より登場した無人モビルスーツ。ニュータイプが母機となるモビルスーツよりフラッシュシステムによって遠隔操縦する。
ガンダムタイプ各機にはそれぞれ専用の、母機と同様の能力や武装を有するビットモビルスーツが制作され、母機一機あたり12機のビットモビルスーツが割り当てられ一つの部隊を構成していた。これらのうちガンダムレオパルド用のGT-bit、ガンダムエアマスター用のGW-bitは第7次宇宙戦争でことごとく失われたようで、劇中に登場するのはガンダムX用のGX-bitのみである。
ガンダムタイプ以外でも戦後制作されたラスヴェートのためにビットモビルスーツが制作されている。これは母機と外見が頭部含め全く同じという特徴を持つ。これは敢えて同じ外見にすることで母機の存在を隠匿し、集中攻撃を避ける目的があると思われる。
月面基地には自衛用のビットモビルスーツが配備され、D.O.M.E.の意志によって動かされていた。月面基地を制圧しようとするものを退ける一方で、真実を知るべき人々に対してはこれを導く役目も果たした。
en:After War Era technology#Bit Mobile Suits
正暦を世界観とする作品におけるオールレンジ攻撃は、ターンXが数回使用している。
ブラディ・シージ[]ターンXには宇宙世紀の技術の延長としてサイコミュによる操作系が組み込まれているとされ、機体を頭部・上下半身・両手足に分割し、制御のための頭部を除いた各部分をファンネルのように操ることができる。ブラディ・シージとは、それぞれを小型ビーム砲台のようにして相手をかく乱しながら射撃する攻撃方法で、テレビゲーム『SDガンダム GGENERATION』シリーズで名称された。劇中、スモーや∀ガンダムに対して数回使用し、圧倒した。
en:Cosmic Era technology#DRAGOON System
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