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ジン(GINN)は、アニメ『機動戦士ガンダムSEED』を初めとするコズミック・イラ(C.E.)世界に登場する架空の兵器。ザフト軍初の量産型モビルスーツ(MS)である。(型式番号:ZGMF-1017)
注意:以降の記述で物語に関する核心部分が明かされています。
ジン | |
型式番号 | ZGMF-1017 |
建造 | プラント(マイウス市) |
所属 | ザフト |
生産形態 | 量産機 |
全高 | 21.43m |
重量 | 78.50t |
武装 | MMI-M8A3 76mm重突撃機銃 MA-M3 重斬刀 M69 バルルス改特火重粒子砲 M68 キャットゥス500mm無反動砲 M66 キャニス短距離誘導弾発射筒×2 M68 パルデュス3連装短距離誘導弾発射筒×2 |
主な搭乗者 | ザフト軍一般兵 ミゲル・アイマン オロール・クーデンブルグ マシュー ジャン・キャリー フランツ・リアフォード エイト・ソキウス グゥド・ヴェイア |
ザフト軍初にして世界初の汎用量産型MS。プロトジンの正式量産型でもある。C.E.67年に第1号機がロールアウト、マイウス市内に極秘建設された工場(既存の民需工場を改修した施設と云われる)にて直ちに増産が開始された。なお、機体設計を担当したのはアジモフ設計局、ハインライン設計局の2通りの説が存在するが、複数局の合同設計とする資料も存在し、真相は判然としない。
トサカ状の多機能センサーアレイや単眼(モノアイ)カメラ、翼の様な背部スラスターカバー等が、まさに中東神話に登場する魔神(JINN)の様なシルエットを形作っている。様々な兵装の保持と繊細な作業をこなすマニピュレーター、地形を問わぬ高い踏破性を備える両脚を併せ持ち、人型機動兵器ならではの汎用性を体現している。また、その高い耐弾防御性能は既存の砲熕兵器では装甲貫通が甚だ困難で、地球連合軍主力戦車リニアガン・タンクの主砲をも以ってしても至近距離からの直撃でしかダメージを与えられない。また、砂漠仕様(ジン・オーカー)や水中戦仕様(ジン・ワスプ)等の派生機や、ミゲル・アイマン等個人専用に改修されたパーソナルカスタム機も存在している。
大西洋連邦が開発したGAT-Xシリーズやオーブ連合首長国が開発したMBFシリーズ等、勢力を問わず後に開発されるあらゆるMSの基礎となった機体でもあり、C.E.のMSの代名詞的な存在である。
開発当時のプラントの技術では、ビーム兵器の小型化や運用に耐えうるジェネレーター出力の問題がクリア出来なかった為、本機の兵装は大半が実体の物理兵器である。また、数少ないビーム兵器も威力より扱い難さの方が強く、拠点攻撃等の特殊な状況を除けば殆ど使用されない。
MMI-M8A3 76mm重突撃機銃艦載用小口径砲クラスの口径を持つ突撃銃(アサルトライフル)。本機の基本武装。「突撃銃」ではなく「突撃機銃」という創作の名称が付いている理由は不明であるが、「機銃」とは本来旧日本海軍における機関銃の呼称である。高い命中精度と連射性能を兼ね備えており、セミオート時の精密射撃とフルオート時の連射を使い分ける事で高い汎用性を実現している。また、戦車の主砲には及ばないものの、かなり貫通力の高い弾薬を使用しており、後に登場する地球軍主力MSストライクダガーもまともに食らえば蜂の巣であった。ブルパップ方式の銃体にバナナマガジンを採用しているが、装弾数は不明。劇中の膨大な連射は特にスタッフが考証せず描いていた模様である。また、ストックは折りたたむことで半分の長さになるが、劇中ではずっと折りたたまれたままであった。MA-M3 重斬刀対装甲用の大型の剣。マイウス・アーセナリー社の持つ優れた分子加工技術によって高い切断能力を誇る。通称サーベル。重斬「刀」という名称だが、外観は西洋の両刃剣に近い。原始的な武器だが意外に強力で、メビウスをすれ違い様に両断しなおかつ折れない強度を持つ。M68 キャットゥス500mm無反動砲艦船、施設等大型目標の破壊に多用される肩掛け式携帯火砲。ロケット推進の弾頭を発射する。砲後部からの煙は無反動砲ならではの砲弾が射出される時に生じるロケット推進の排気である。弾頭は着脱式のマガジンから供給される。弾速が遅い為MS、モビルアーマー(MA)等高速の移動目標には不向きだが、これを逆手に取り弾の速い重突撃機銃との連携による時間差攻撃を行う上級パイロットもいた。M66 キャニス短距離誘導弾発射筒拠点攻撃用重爆撃装備、通称「D装備」に分類されるミサイルランチャー。片方のランチャーに大型のミサイルと小型のミサイルを2基ずつ装着する。M68 パルデュス3連装短距離誘導弾発射筒キャニスと同じくD装備に分類される3連装ミサイルポッド。脚部ハードポイントに装着して使用される。M69 バルルス改特火重粒子砲D装備に分類される大型ビーム砲。ジン本体はビーム兵器をドライブ可能なジェネレーター出力を持たない為、エネルギー供給は銃尻に設置されたカートリッジから行われる。C.E.71年当時ジンが持つ唯一のビーム兵器だが、大型故取り回しが悪く、また装弾数も少ない為、連合のMS用ビームライフルに比べ汎用性の面で大幅に劣る。また、威力も一般的な対ビームコーティングシールドで十分防御可能なレベルに過ぎない。スナイパーライフル一般に 長距離強行偵察複座型ジンの兵装として認識されているが、第35話ではグゥルに載ってアークエンジェルを空襲するノーマルタイプのジン1機がこれを装備、射撃している。その機動性と汎用性から、C.E.70年当時の地球連合軍の主力MAメビウス」との戦力比は1:3(当初の設定では1:5であったが、後に現在の設定に改められた)とされ、物量で圧倒的に劣るプラントと地球連合軍との戦局を対等までに持ち込んだのはMSの存在が大きいとされる。実際、劇中でもメビウスやミストラルを相手に圧倒的な戦い振りを見せている。
しかし大戦中期に、実弾兵器の殆どを無効化にするフェイズシフト装甲を採用したG兵器が登場した事と、その技術がプラントにも流出した事、更には連合がMSを一撃で撃破できるビーム兵器を標準装備したダガーシリーズを大量実戦投入して来た事で、急速に旧式化が進み、大戦末期にはビーム兵器の標準装備を可能としたゲイツ以降の次世代機に押される形で順次一線を退きつつある。
C.E.73年代においてはブルーコスモス系ゲリラ「聖なる大地」の掃討に出動した他、ジン・ハイマニューバ2型等、ビーム兵器を運用出来る様に改良された機体も登場した。が、やはり新型の機体には一歩及ばず、ザクウォーリア等との世代交代が進み物語後半では姿を消している。
また、C.E.70年~71年の大戦の開戦当時は最も多く生産されたMSでもあった為、その分正規軍以外に流出している機体も少なくなく、外伝の『機動戦士ガンダムSEED ASTRAY』では、傭兵や宇宙海賊が操縦するジンも多数登場する。
ザフト軍がZGMF-1017ジンのプロトタイプとして開発した史上初の実戦用MS。(型式番号:YMF-01B)
C.E.65年に1号機がロールアウト。これと同時に政治結社「黄道同盟」はその名を「自由条約黄道同盟ZAFT」に改称、本格的軍事組織の姿をとり始める。本機は正にZAFTの“力”の象徴として誕生した、記念すべき機体である。
1017型の頭部に装備されているトサカ状の多機能センサーアレイはまだ設置されておらず、モノアイレール中央に支柱が付いているのが特徴であり、全体的な形状も扁平且つシンプルなものになっている。1017の本格配備後は一線を退き、主にパイロット養成用の練習機として使用された。
また、民間に払い下げられた機体も多数存在し、多くが作業用重機として使われている。これらの機体のOSはほとんどコーディネイター仕様のままだったが、複雑かつ素早い動きを必要とする戦闘以外であればナチュラルでも操縦が可能である。
ジンをベースにした水中用MSの試作機。通称プロトグーン。グーンを参照。
ザフト軍の偵察用MS。偵察、及び索敵能力を強化したジンのバリエーション機である。(型式番号:ZGMF-LRR704B)
ジンをベースにセンサー機器を増設し、索敵能力が大幅に向上している、又、航続距離を延ばす改造も加えられており、単機での長距離航行も可能としている。索敵、偵察の精度を上げる為、コックピットは複座型(※1)に改修されており、メインパイロットの他に情報収集要員としてサブパイロットが搭乗するようになっている。
第7話にて行方不明になったラクス・クラインを捜索するためにユニウスセブン跡に赴いていたが、偶然居合わせたストライクに狙撃され、撃墜されている。
その後もコズミック・イラ73年に至るまで、宇宙用偵察用MSとして使われ続け、地球連合軍の核攻撃隊発見など大活躍している。又、コロニー「メンデル」を常時監視する役割を負った機体がビームライフル(※2)を運用していた事から、戦後もバージョンアップが続けられていたものと思われる。
専用スナイパーライフル長距離射撃用の大型実弾ライフル。機体に搭載された高精度センサーとの連動により更に高い命中精度を実現している。ジンを空戦用に改造したテスト機。(型式番号:ZGMF/TAR-X1)
重力下での飛行を可能にするためにエアロシェル・システムが導入されており、これがザフト初の量産型航空MSディンの原型となった。ミラージュコロイドを搭載、展開可能だが、ミラージュコロイドを定着させる為の磁場が弱く、機体が動くと途端に定着させたミラージュコロイドが剥がれ落ちてしまう。故にミラージュコロイドは機体が停止している間のみ有効。また試作段階のビームライフルを装備するが、開発時点でのザフトの技術力では連合のG兵器には到底及ばず、威力も目晦まし程度であった。
ジンをベースに砂漠戦仕様に開発したバリエーション機体。(型式番号:TMF/S-3)
背部ウイングバインダー等、1017に装備された空間戦闘用の各種装備は全て撤去され、新たに専用ガスタービン発動機と追加バッテリーを搭載している。砂埃の多い砂漠の悪条件下に対応すべく各部関節は徹底的な防塵処理が施され、各種カメラ・センサーも専用の物に換装されている。 更にソフトウェア面においても細かな調整が行われ、外見以上にベース機と異なる機体に生まれ変わっている。だが2足歩行による機動性の限度は改善されておらず、その為砲戦用のザウート同様、主にバクゥの後方支援や兵站等を主任務としている。一部の機体が装備するMMI-XM17試製37.5ミリ極超高初速ライフルは、精密射撃を容易にするフォールディングストックやスパイラルマガジンが採用されており、MMI-M8A3の後継銃候補の一つであったが、本格採用には至らなかった。
ジンを改良し水圏適合索敵哨戒型として水中環境でも運用できるよう改装した機体。(型式番号:UWMF/S-1)
強化型探哨灯と大型センサーが一体化した頭部とハイドロジェット推進器と照明灯を増設が大きな変更点で、ロケットダーツ発射機などを装備する。グーンの開発の基になったプロト・グーンのデータ転用で開発された。戦闘力はそれほど高くなく、浅度水深部の破壊・哨戒活動に限られる。
『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』に登場したジン・ワスプの改良型。(型式番号:UEMF/S-1)
最新型のロレンツィニー・センサーを搭載している以外はベース機と全く同じ。スペシャルエディション4の冒頭でゲスト扱いで登場していた。
ジンに式典用の装飾を施したバリエーション機。
左肩部と左翼メインスラスターにパーツを追加し、全体に樹脂パーツ製の金のエングレーブを模した塗装や、装飾が施されている。
武装も全て式典用のもので、旧世紀のボルトアクションライフルを模した76mm重突撃機銃は、銃底にバイオ技術で短期間で巨木にまで促成栽培された本物の樫材を使用。スリングベルトにも天然の革が用いられている。儀礼用である為通常装弾されるのは空砲が基本であるが、機関部は実戦用のMMI-M8A3 76mm重突撃機銃と同一であり、弾丸も同じ76ミリ機銃弾が使用できる。実際、ヤキン戦役休戦 / ユニウス条約締結を不服とするザフト側兵士が条約締結式を襲撃する際、本銃で実弾を使用した。
発泡金属製のサーベルは充分実用に足る程の強度を持ってはいるが、それでも通常の重斬刀に比べれば竹光同然の代物である。
ユニウスセブン追悼式典用に開発されて以来、プラントでは式典の度に使用されているらしく、『機動戦士ガンダムSEED MSV戦記』ではユニウス条約の調印式時に、『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』ではミネルバの進水式の為アーモリーワンに配備されていた。
『ガンダムSEED MSV』で設定されたジンの高機動型空間戦闘仕様機。(型式番号:ZGMF-1017M)
ジンハイマニューバ | |
型式番号 | ZGMF-1017M |
所属 | ザフト |
建造 | プラント |
生産形態 | 量産機 |
全高 | 21.13m |
重量 | 80.41t |
武装 | JDP2-MMX22 試製27mm機甲突撃銃 MA-M3 重斬刀 |
主な搭乗者 | ミハイル・コースト ラウ・ル・クルーゼ |
次世代機就役までの繋ぎとしてジンに近代化改修を施した機体。宇宙での加速性能、航続距離を向上させる為、後にミーティアのスラスターのプロトタイプにもなったMMI-M729エンジンをメインスラスターとして搭載し、増設した各部のスラスターで旋回性能を高めている。また高機動化に合わせて加減速や旋回時に各関節部に発生するモーメントも増大した為、各部関節強度も一般型に比べ約30%強化されている。
信頼性と生産性の確保を最優先とし、既に他の機体でバトル・プルーフ(実践でその性能が実証されている事)済みの「枯れた技術」だけで作られた為特に革新的な機能は持たないが、ノーマルのジンに近い操作性と共用パーツの多さによる整備性の高さから前線から強く支持され、ゲイツが配備された後もこの機体を希望するパイロットが少なくなかった。
実際、加速・旋回性能では後発機である連合のダガー系を上回り、高機動MSの開発に遅れを取っていた地球連合軍も、テクノロジー解析の為傭兵に実機の鹵獲を依頼した程であった。
『機動戦士ガンダムSEED MSV戦記』ではラウ・ル・クルーゼが量産1号機に搭乗し、初陣にてムウ・ラ・フラガの駆るメビウス・ゼロと交戦している。「ドクター」の異名をとるエース・パイロットミハイル・コーストの愛機としても知られるが、いつも相手が悪いのか、『機動戦士ガンダムSEED ASTRAY』を見る限り戦績は芳しくない様だ。
JDP2-MMX22 試製27mm機甲突撃銃76mm重突撃機銃をベースに改良したハイマニューバの専用装備。重突撃機銃の威力を保ちつつ装弾数の増加を実現する為、装薬を改良し銃弾は小口径化されている。銃身下部に重斬刀を装着し、刺突用の銃剣として使用可能。『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』に登場する「高機動型ジン」のバリエーションの1つ。(型式番号:ZGMF-1017M2)
ジンハイマニューバ2型 | |
型式番号 | ZGMF-1017M2 |
所属 | ザフト |
建造 | プラント |
生産形態 | 量産機 |
全高 | 20.22m |
重量 | 79.2t |
武装 | MMI-M636K ビームカービン MA-M92 斬機刀 シールド |
主な搭乗者 | サトー |
エンデュミオンクレーターの戦いで初投入されて以来、1017Mはベテランパイロットからの好評と共に空間機動戦において高い戦績を残してきた。しかし、地球軍側MS出現以前の設計である事から、ブラッシュアップに止まらぬ刷新の余地もまた残されており、とりわけ地球軍MSがビーム兵器を大きなアドバンテージとしているのは看過出来ぬ事実であった。
新型スラスターを搭載し宇宙空間での機動力を強化したジンハイマニューバ(M型)に対し、このM2型は既存のスラスター群の強化とバーニアの増設によってMSならではの機動性を重視したものである。その為、加速性能や航続距離などでは先に開発されたM型に劣るが、限定空間内での運動性能に関してはこちらが勝る。更にその機体特性を活かす為に装備類も近接戦闘に有利なものを持ち、近距離での対MS戦闘能力はM型を大きく上回ると言える。
又、小型ビーム兵器(ビームカービン)の運用を可能とするジェネレーターの搭載や、トサカ型アンテナの改装による通信機能の強化等の近代化改装も加えられており、全体的な性能も向上している。これにより攻撃力においても連合側のダガータイプに遅れを取る事は無くなった。
本機の改修箇所の形状はM型と全く異なっているが、プラモデルのインストによれば、M(M1)型を原型として開発されたとのことである。
本機の実戦配備はM型の後であった為生産数は更に少なく、一部の特殊部隊や警備部隊に配備された程度に止まったとされる。だがM型同様通常のジンに近い操作性と高い信頼性を有し、やはりパイロット達からの評価は良好だったという。同じく機動戦士ガンダムSEED DESTINY』でユニウスセブンを落下させたテロリストや『機動戦士ガンダムSEED DESTINY ASTRAY』でジェネシスαを乗っ取ろうとした脱走兵が使用する等、古参兵が多いザフト脱走兵も好んで使用していた。
ゲイツやザクシリーズ等の次世代機と比較して本質的に旧式化している事は否めないが、その操作性と近接戦闘能力からパイロット次第ではこれらの機体を上回る戦闘能力を発揮する。特にユニウスセブンを落下させたテロリスト達の駆る黒く塗装されたM2型は乗り手の差も相俟ってジュール隊のゲイツRを圧倒した。
MMI-M636K ビームカービン取り回しを重視したショートバレル型のビームライフル。標準サイズのビームライフルに比べ貫通力や射程距離の面では劣るが、近接戦闘に限定すればMS1機を貫くには充分な威力を持つ。銃尾にエネルギーパックらしきものが見られる為、機体ジェネレーターに依存せず稼働可能な可能性もある。MA-M92 斬機刀M2型の装備の中で最も特徴的な日本刀型の実体剣。直剣タイプの従来の重斬刀に比べ斬撃に適しており、パイロットの技量によっては縦に並べた3機のジンを一刀両断するという芸当も可能。重斬刀同様、ビームサーベルと違いエネルギーを消費しない為、稼働時間延長にも一役買っている。。同じくMSサイズの日本刀であるガーベラ・ストレートを持つアストレイレッドフレームがザフト機と幾度か交戦しているが、それがこの剣の開発に繋がっているかどうかは不明。なお、後にこの斬機刀は、プラント製のレアメタルで造られた事が明らかになっている。この件は「一族」によって、ジャンク屋組合とテロリストがつるんでいる証拠であるとされた(当然のことながら、ジャンク屋組合側は「でっち上げ」であるとして否定した。<ジャンク屋がバザーで非合法組織相手に売りさばいたとありますが、そのような表現は出てこなかったはずでは>)。シールド左腕に装備されたシールド。近接戦闘での取り回しを重視し、やや小型に製作されている。『機動戦士ガンダムSEED DESTINY ASTRAY』などに登場する、アサルトシュラウドを装備したジン。(型式番号:ZGMF-1017AS)
火力、推力、防御力等が強化されているが、これらは全てアサルトシュラウドによるもので、素体は基本的に通常のジンと変わらない。
アサルトシュラウドジン用アサルトシュラウド。胸部、肩部、腕部、腰部前面、脚部、足先、背部メインスラスターに装着するパーツの内、肩にはガトリング砲、腕にはグレネードランチャー、脚にはミサイルポッドが備えられており、脚、足先、背部等のパーツにはスラスターが備えられている。又、これらのパーツはコクピットからの操作で簡単にパージ可能で、不要時や被弾時には脱ぎ捨てる事も出来る。アサルトシュラウドはジン用の他にシグー用のもの(ガンダムSEED MSV 開発系譜図参照)や、地球連合軍から奪取したGAT-X102デュエル用のものが製作されたが、ザフト軍の設計思想が追加装備による性能拡張から新型機の投入へとシフトした為、生産数は極少数に止まった。作中に登場したのはカイトの乗るジンアサルトのみで、正規軍所属のジンアサルトは一度も登場していない。『機動戦士ガンダムSEED ASTRAY』に登場するザフト軍クルーゼ隊所属のエースパイロットミゲル・アイマンが搭乗するカスタムジン。
外見上の違いはオレンジ色のカラーリング程度だが、精度の高いパーツを選出して製造されており、一般機と比較して約20%のスペック向上を達成している。但し、その分パーツの消耗率も高く、信頼性の低下や整備性の悪化等の弊害も存在した。この為、正規の設計、仕様が保証する強度を超えた改修であったと思われ、型式番号も与えられていない。
補給基地の防衛任務で叢雲劾の乗る改造型ジン(ガイズジン)と交戦した際に右腕を損傷。修理が間に合わなかった為、ミゲルはヘリオポリスでのG兵器強奪任務では通常機で出撃しソードストライクとの交戦に敗れ、戦死してしまった。彼の死後のこの機体の処遇は不明である。
PS2ゲームのオープニングではパーソナルマーク入りのシールドを装備している。また、『機動戦士ガンダムSEED』では第4期のエンディングにのみ、破壊された姿が映っている。
『機動戦士ガンダムSEED ASTRAY』に登場する傭兵部隊サーペントテールのイライジャ・キールが愛機として使用する、ジンのカスタム機。
カスタムと言ってもカラーリングが青い事と、頭部のトサカがバスターソードに変更されている以外、ノーマルのジンと性能差は無い。バスターソードを使用する際は頭部が180度回転する。L4にあるスペースコロニー・リティリアの宙域で、脱走兵となったヴェイアの駆るヴェイア専用ジンとの交戦にて中破。後に乗り手を失ったヴェイア専用ジンのパーツを使用してイライジャ専用ジン改に改修された。ヴェイア専用ジンが赤かったため、イライジャ専用ジン改も部分部分が赤くなっている。また、ヴェイア機がカスタム機だった為、そのパーツを改修に使ったイライジャ機も若干だが、性能がアップされている。
『機動戦士ガンダムSEED DESTINY ASTRAY』においてカイト・マディガンの攻撃から劾を救うためにカイトの攻撃の矢面に立ってしまい、修復不可能な程に大破してしまう。その後、イライジャはカイトからジンを壊したお詫びとしてザクファントムを譲り受けた為、それ以降はザクを使用する事になる。
ザフトの「英雄」グゥド・ヴェイア専用にカスタマイズされた機体。両肩に左右非対称の装甲が追加され、基本性能もジンとしては極限まで高められている為、ジン系列で考えられる限り最高クラスである。親友イライジャのジンとの死闘の末大破。破壊された機体のパーツの一部は同じく損傷したイライジャ機に移植された。
本来の設定では機体色以外にノーマル機との外見上の差異は無かったが、小説の挿絵を担当する緒方剛志が描いた絵が前述のような外見であり、『ASTRAY B』において挿絵を参考に模型化したことから、設定変更された(文章も単行本化の際に修正)。このため、イライジャ専用ジン改(肩部装甲も移植されている)の外見との間に矛盾が出来ている。
傭兵部隊サーペントテールのリーダー叢雲劾が、ザフト軍の補給基地の破壊任務を行った際に使用したジンの改造機。
書籍やウェブページによりガイズジンまたはガイ専用ジンと書かれており、どちらも公式に称されている。ブルーフレームを入手する以前の劾はいわゆる愛機と言うものを持たず、任務ごとに必要に応じて機体を調達していた為、この機体もまた依頼人に調達させた使い捨ての物である。母艦を危険に晒さず単独で任務を行う為に、スラスターやプロペラントタンクを追加している他、装甲に穴を穿ち軽量化する等機動力、航続距離を重視した改造が加えられている反面、防御力は著しく低い。
武器として無反動砲を携行しているが基本的に基地攻撃用の装備であり、他には発光弾、格闘用ナイフ等の機動性を損なわない最低限の武装しか施されていない。あくまでも基地攻略に特化した機体であるといえる。
ターゲットである4つの補給基地のうち最後の基地を墜とす際、補給基地の防衛任務に当たっていたミゲル・アイマンが駆るミゲル専用ジンと交戦。ミゲル専用ジンの攻撃により機体は致命傷を負ったが、劾は爆発寸前の機体を補給基地にぶつける事で任務を達成し、劾本人も機体から脱出した。
余談だが、この他にもガイが搭乗したジンはもう一タイプ登場している。小説版「MISSION 08『本物の傭兵』」においてサーペントテールに入る前のイライジャが遭遇したアーマーシュナイダーのみを装備したもので、前述の機体と共通点はあるが、肩の丸いパーツや、サーペントテールのマークが中央に入っている点、胸の周りが軽量化されている点等が異なる。(以上の特徴は小説の挿絵に描かれたもの。)
愛機を持たないとは言え、急襲された場合などを考えるとやはり最低1機は戦力となる機体を手元に置いておく必要がある。これがそれに当たる機体と思われ、愛機でないとするならば定期的に買い換えられていたものと思われる。
廃コロニー「グレイブヤード」に住む技術者集団の末裔、蘊・奥(ウン・ノウ)老人が侵入者を撃退する際使用する機体。
世界樹攻防戦の時に廃棄されたジンを修理した物で、パーツ不足から損傷した肩アーマーやスラスターカバー等に応急処置的な補修が施されている。蘊・奥自身は凄腕の剣客でもあり、武装もそれに合わせてガーベラストレート(菊一文字)、タイガーピアス(虎徹)の大小2振りのモビルスーツ用日本刀を装備している。ナチュラルの彼はコーディネイター用MSであるジンの操縦はほとんど出来ず、刀を振り下ろす等単純動作のみで戦っていた。しかしながら、その技量を以って新型機のゲイツ部隊を圧倒した。
『機動戦士ガンダムSEED ASTRAY』等に登場するジンを作業用MSに改造した機体。
背部スラスターは推力よりも小回りに重点を置いたものに換装され、メインカメラの有視界が多少広げられている。他にもセンサー、両肩、腰部前面、左腕マニピュレーターなど、機体各所に大規模作業に適した改良が加えられている。尚、この機体はジャンク屋組合がジャンクパーツから組み上げたジンを改造したものであり、プラントで正規に量産されている機体ではない。
作業の他にジャンク屋組合の宇宙ステーションの警備等にも使用されているが、ジャンク屋組合は自衛目的以外での戦闘行為を許されていない為、戦闘を行う事は殆ど無い。止むを得ず戦う場合は、76mm重突撃機銃や手持ち用に改造したメビウスのリニアガン等を使用する。
『機動戦士ガンダムSEED ASTRAY R』に登場するおしゃれにうるさい女海賊エリサ・アサーニャ専用のカスタムジン。
上半身こそ専用の槍を装備させた以外は通常のジンタイプだが、下半身そのものが大型ブースターとなっており、その推進力を生かした高い機動性による一撃離脱戦を得意とする。一見して人型だが、脚部自体に歩行機能は無いと思われる為MSというよりMAに分類されると思われる。カスタム機が多数登場するアストレイシリーズでは随伴するフエゴと共に一際ユニークな存在と言える。
劇中では情報屋ケネフ・ルキーニーからレッドフレームの情報を得て、それを奪うべくデブリベルトで手下のオタークと共にロウ・ギュールに襲い掛かるが撃退され、機体はガーベラストレートに真っ二つにされるが、エリサ自身は脱出しケナフに助け出されている。
『機動戦士ガンダムSEED ASTRAY R』に登場するおしゃれにうるさい女海賊エリサ・アサーニャの手下オターク専用のカスタムジン。
ジンのカスタム機だが、頭部と胸部の一部以外はジャンクパーツによって構成されており、原型を殆ど留めていない。特に下半身はミストラルのものを流用したのか、遠目に見るとトレーラーにジンの頭部を取って付けたような異形でユーモラスな外見である。また、リアクティブアーマーのような箱状の意匠が多数見られる。
当然機動性運動性共に低く、ジャンクパーツを多用している為かテンペスターに比べバッテリーの電力消費効率が悪い。しかし、機体に対して大型のミサイルを多数装備ているため火力に関しては名に恥じず高く、基本的にその火力を以ってエリサ搭乗のテンペスターの援護を行う。
劇中ではエリサと共にレッドフレームに襲い掛かるが、バッテリーを交換しようと単独行動に出た際ロウ・ギュールのレッドフレームに先回りされガーベラストレートで真っ二つにされた。
参:ザクタンク ヒルドルブ ライノサラス『機動戦士ガンダムSEED ASTRAY『B』特別編』(作画担当戸田泰成)に登場する気の荒い海賊アンスタン専用のカスタムジン。気の荒い海賊らしく、専用の角飾りと胸部にスパイク状の突起を配す等威圧感のある装飾を施し、左腕がクロー付きアンカーとなっている。
劇中ではアルテミスを占拠したアンスタンが同基地の司令官ガルシア少将を人質にユーラシア連邦政府に身代金を要求するも、ユーラシア連邦に海賊の排除を依頼されたサーペントテールの強襲にあい、迎撃に出るが劾が駆るブルーフレームに敵う筈も無く、一撃で撃墜されている。
地球連合軍が開戦初期に鹵獲したジンをレストアしたもので、GAT-Xシリーズ完成前に実戦に投入された(現在確認出来る)地球連合軍初の戦闘用MS。『ガンダムSEED MSV』においてMSVキャラクタージャン・キャリーが最初に使用したMSである。
連合軍にとってはMSは全く未知の兵器で、しかもその時点ではレナ・イメリア等の極一部の例外を除きナチュラルでは扱うことが出来ず、運用構想すら構築出来ない有様であった。そこでジャン等の連合軍に所属している数少ないコーディネイターにこの機体を与え、実戦に投入させる事で生きた戦闘データを短期間に収集する意図があった。
ジャンのジンもそうした機体の一つで、機体そのものは通常のジンと変わらないが、識別とパイロットがコーディネーターである事による監視を兼ね、白く塗装されている。ジャンはロングダガーに乗り換えるまでこの機体を駆り、ザフトのMSを多数撃破し多大な戦果を挙げ、煌めく凶星「J」の異名を付けられた。ダガータイプ完成後、不要となったジンは解体されたか、ソキウスを乗せ標的機となった機体も少なくない。
『機動戦士ガンダムSEED DESTINY ASTRAY』に登場するフリーのMSパイロット、カイト・マディガン専用のジン。
性能は通常のジンと変わらないが、左胸部を中心点とする白い十字のペイントが入っている。これは以前カイトが、コーディネイターの傭兵を育て派遣する組織『サーカス』に所属していた事に由来する。
今の所ガンダムSEED全シリーズを通じて、唯一アサルトシュラウドを装備するジンでもある。
複合武器マディガン専用ジンが装備する複合武器。ビーム、実体弾の両方を撃てる小型の銃器にナイフが付いており、射撃、格闘戦の両方に対応可能。実体弾は中折れ式リボルバーの様なメカニズムを持つ、MS用の銃器としては大変珍しいものである。この武器はカイト本人が設計した物で、ジンに限らず自分がMSに搭乗する際はよくこの武器を携行する。『機動戦士ガンダムSEED C.E.73 STARGAZER』に登場。
ブレイク・ザ・ワールド事件発生後、水没した南米合衆国旧ブラジル地区フォルタレザ市街に突如現れた謎のジン。
左胸にマーキングされた「K」のエンブレムが特徴。また、右側頭部、左肩、及び腰アーマー前面に夜間用の投光器を設置しているが、それ以外は通常のジンと変わりは無い。武装として右手にM68キャットゥス無反動砲、左手に重突撃機銃、そして両脚にM68パルデュス誘導弾筒を装備する。
その巨体を活かした圧力と装甲、火力にものを言わせ都市を蹂躙し尽くし、ナチュラルの市民を大量無差別虐殺するという暴挙を行った。が、攻撃ヘリコプターのミサイル攻撃でバックパックをもぎ取られ、さらに正面から肉薄してきたリニアガン・タンクのコンマ5発連射の砲弾をまともに食らい、更に焼夷弾を浴びせられようやく行動を停止する。擱座した機体のコクピット内には数名の幼い少年少女達が発見されたが、既に全員が蒸し焼きになって死亡しており、彼等の素性や、このような行動に至った経緯については一切不明である。
その後第二話において事件後、操縦していたパイロットの幼い少年少女が犯行声明のビデオをテレビ局に送り、テレビニュースでコーディネイターであることが判明し、この様な行動の動機は両親がナチュラルに殺された為の様だ。
しかし、コーディネイターとはいえ15にも満たない少年が、訓練を受けずにジンを操縦する事などは有り得ない話であり、おそらくこの少年達は、ザフト軍脱走兵の組織の元で暮らし訓練を受けていた可能性が高く、反ナチュラル思想の洗脳処置を施されていた可能性もあると言われている。これと似たテロリストによるナチュラルの町への無差別攻撃が、ブレイク・ザ・ワールド事件発生後世界各地で頻繁に発生している。
尚、「インサージェント(Insurgent)」とは「反乱者」、「暴徒」等の意だが、あくまで便宜上の呼称であり、この機体の正式な名称というわけではない。
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