エモーター

「『生物が強い感情を抱いた時、稀にそれが霊化することがあります。この現象を“エモーティング”、霊化した感情を“エモーター”と呼びます。』
つまりエモーターは、スケアードやタントラムたちのこと。そして彼女たちの発現がエモーティングね。」

エモーターとは、実体を持った感情のことである。

研究の沿革

古来から、感情と霊の結びつきは報告されてきた。

そんな中、1865年に世界で初めて感情と結びついた霊の存在を記録・立証したのがレオナルド・トリフォーリオである。

彼は感情と霊の関係性を深く研究、霊としての実体を持った感情を「Emozionatore(思う者)」と命名し、晩年イタリア魔術師協会に「トリフォーリオ一門」の座を受けた。

この一門は現在も、「トリフォーリオ(伊語)」を「クローバー(英語)」や「トレーフル(仏語)」のように翻訳された名前への変更を繰り返しながらも存続している。

確認されているエモーター

(アルファベット順)

アンガー(Anger)

「憤怒」のエモーター。

カーム(Calm)

「沈着」のエモーター。相互作用が強く、ヘイトや弱小なマダラスを浄化できる。

フォーカス(Concentration)

「集中」のエモーター。日本での呼称と正式名称に差異がある。

これは「Focus」の動詞としての訳「集中させる」から勘違いしたためとされている。

コンフィデンス(Confidence)

「自信」のエモーター。トラストと相互作用がある。

フェイス(Faith)

「信仰」のエモーター。

宿主の信仰の対象によって姿が変化する。

上のフェイスは「自分自身」を信仰する女子高生が生み出し、姿も彼女に酷似している。

一方下はとある教団の教祖が生み出し、教団のシンボルを身に着けている。

ヘイト(Hate)

「憎悪」のエモーター。

マドルド・ヘイト(Maddled Hate)

「混乱した憎悪」、つまり右も左も分からず、目に入ったものを無差別に憎悪する気持のエモーター。

ラブ(Love)

「愛情」のエモーター。

マドネス(Madness)

「狂気」のエモーター。

マダラス(Murderous Intent)

「殺意」のエモーター。宿主によって大きく特性が異なる。

訓練を積んでいない者は、その力に呑まれ、些細な事で殺意を爆発させ、人を殺めてしまう。

上の写真は通常のマダラス、下は強大なタイプ。

マダラス・ソウル　“カーミラ” (Murderous Soul -Carmilla-)

連続殺人鬼 錐崎刈美羅の霊と、彼女のマダラスが融合した姿。あらゆる物質を朽ちらせ、あらゆる人間に精神干渉する能力を手に入れた。

サイコ(Psycho)

「人格」のエモーター。

エモータントの精神分析能力や他のエモーターの効力を高める。

これまでに確認された例は、レオナルド・トリフォーリオのサイコのみ。

その特徴から、これをエモーターに分類すべきか議論が続いている。

レスト(Rest)

「安息」のエモーター。すべてに満足し、安定した状態。やがてどこかに消えていく。

サドネス(Sadness)

「哀惜」のエモーター。

スケアード(Scared)

「恐怖」のエモーター。

タントラム(Tantrum)

「癇癪」のエモーター。アンガーとの分類の定義で、よく論争がおこる。

トラスト(Trust)

「信頼」のエモーター。コンフィデンスと相互作用がある。