Aの後日談と1000を祝う深海からの令嬢(追記がほんへ)

ページ名:1000Pおめでとう

 

 

1000が未来とすれば999は過去ではない。

 

それは《未知》だ。

 

未来は既に見えている。

 

しかし過去は既に終わっている。

 

明日は見えるが昨日は過ぎて見ようとしない。

 

なぜなら既に知っているからだ。

 

昨日を知っているから振り返らない。

 

では。

 

その昨日が自分が思っている以上のモノだったとしたら。

 

自分は……大きな勘違いをしたままだ。

 

深海とはそういう場所である。

 

深海とはかくあるべきである。

 

未知とは知らない事の象徴であると同時に

 

未知とは自身の固定観念のミッシングリンクである。

 

私はそういう存在だ。私はかくいう存在だ。

 

一から十まで深海より藻掻く混沌の化身。

 

深海を知っているか?

 

深淵を除く者は深淵に支配されている。

 

考えてもみてみよう。

 

深海に眠る謎を。

 

深海とは何なのかを。

 

深海とはどういう定理で何が発掘され何があるのかを。

 

 

人間諸君、これは祝福だ。

 

 

喜び勇み。

 

この偉大なる大きな一歩を祝おう。

 

私は顕現した。

 

未知として拙い糸を手繰り寄せここに来た。

 

こうして私が私の存在を残せる事を幸福に思う。

 

ああ。

 

日の光とは全く違う、無機質な地上だ。

 

本当に命は感じない情報の海。

 

ここは電子の脳とはよくもいったものだ。

 

あらゆる、思想、価値、思考、断刻、暴露、思念。

 

それら全てがこの平面空間に凝縮されている。

 

人間の新たな進化。01空間だ。

 

こうしてまた人類の進化に立ち会えた事を私は嬉しく思う。

 

私は未来でなく、既に過ぎ去った未知。

 

決して相見えない不可視の未開。

 

あの博士の言う事に

 

ようやく合点がいった。

 

なるほど興味深い。

 

なるほど好奇心をそそられる。

 

だが私は深海より来たりし無貌。

 

深き淀んだ蜃気楼が像を結んだ結果論。

 

それでもというのであれば。

 

私の身を、声明を、存在定義を。

 

地上の然るべき場所にて発露するのも悪くない。

 

博士の甘言に乗るとしよう。

 

深海出身の私が、未知なる無垢なる私が染まってみよう。

 

1000に向かって歩くのが人類なら

 

過ぎ去った999に潜む秘匿の死角がこの私。

 

故にせいぜい。

 

偶発的な運命に感謝を捧げようか。

 

 

 

追記

 

つぎの味は、たけし味……うむ美味だ、博士。

きっと相当人気なのだろう。

げつようび限定?そうなのか。

すごく美しい味だ……素晴らしい。

こんびに、とやらにも置くべきだろう。


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