酸化物ガラスの組成
広範な組成を包括する組成系であり、ケイ酸塩ガラスの基本形ともいうべき形態。
ガラス形成酸化物としては主にケイ酸が使われるが、ホウケイ酸ガラスではBやAlが比較的少量だがはいることがある。
Bは融剤として働きR2O成分の量を減らすことができる
Alも限られた範囲内の添加で融剤として働くが含量が過剰になると著しい溶融性の低下を来す。
Rは単価金属で、周期表一族の元素、リチウム (Li)やアルカリ元素(Na,K,Rb) が入る。
特にNa,Kの利用が多い。
アルカリ元素は融剤としてガラスに製造適性をもたらす効果が大きいが、強度・硬度を低下させたり熱膨張係数を過大にして耐熱衝撃性を低下させたり耐水性を劣化させたりといった、望ましくない作用ももたらす。光学的には低屈折率成分として働く。
特にB,Alを含まない場合はRは溶融性を確保する融剤として必須的に導入される。
融剤としての作用は原子量の小さい元素ほど大きいが耐久性の悪化などの弊害も同様に大きい。
Mはアルカリ土類などの二価金属(MgCaSr,BaZn, Cd, Pb, )が入る。
多量に導入しても溶融性の悪化が比較的少なく、アルカリ成分で悪化した耐水性を改善できる。また光学的には高屈折率化成分として働く。
二価金属のうちBaとPbは20世紀中ごろまで高屈折率ガラスや高分散ガラスを作成するための主要な成分であった。
光学ガラス以外ではMgやCaの利用が多い。
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