▼ Doohn Vol.1 あとがき ▼
2020年12月31日
Doohn! Vol.1 編集長 雨月
▼1.目指した本について
聖地巡礼本と言えばどんな本を思い浮かべますか?
その問いに対しては皆が皆、思い浮かぶ本が異なってくるでしょう。世の中にある聖地巡礼本を見渡せば、一つとして同じ本はありません。では、トライナリーと聖地巡礼を題材にするとどんな本になるでしょうか?
Doohn!では私が思い描く聖地巡礼ガイドを制作してみました。それはどんな本かと言うと、読者の方に対しては……
「聖地巡礼にあまり出掛けたことが無い人にもその聖地の良さが伝わるような本」
「いろいろな聖地に巡礼したことがある人にも新しい発見があったり資料として使える本」
こんな本になるように制作しました。ただ、実際は100%読者のために制作したわけでは無く、自分で本を制作する都合上、自分が作りたい本というのは存在します。それはどんな本かと言うと……
「トライナリーのこんな聖地ガイドが欲しい!」
「自分ならこんな本を見かけたら自分なら買う!」
という本を目指しました。その自分が目指した本の詳細はと言うと……
「トライナリーで舞台になった聖地がどの地域のどの場所にあるかわかる、網羅性と正確性を有した本」
「舞台になった場所と、私たちの世界の聖地と比較するとどのくらい似ているのかわかる本」
「飲食店が聖地の場合は、どんなお店で何が名物で何が美味しくて、彼女たちはどんなことに言及したのかわかる本」
「自分が聖地巡礼に行くときに持って行きたくなる本」
「企画ページが充実していて、読むだけでも楽しい本」
「取材のように、そこにしか収録されていないという価値がある本」
「誌面デザインがきれいで、読みやすい本」
「当時の聖地を記録した資料<アーカイブ>として保管しておきたくなる本」
上記のような本を目指して、Doohn!を制作しました。けれど、結果として全ての要素を完璧に満たせたわけではありません。90%以上の完成度がある要素もあれば、そうでない要素もあるでしょう。
編集後記でも取り上げた話題ですが、聖地を特定して巡礼する中で、閉店してしまったお店/これから閉店してしまうお店がいくつもある事実を知りました。トライナリーでは個人が経営しているオシャレなお店が多く登場しているので、どうしても2020年のコロナウィルスのような出来事に弱く、閉店してしまうことも致し方ないことです(コロナ関係なく閉店するお店もありますが)。2021年もまた閉店してしまうお店が出てくることでしょう。お店だけでは無く、風景も時の経過とともに変わっていきます。それゆえに、今現在の聖地の風景を残すための本の制作を決意し、資料的価値(アーカイブ性)を何よりも重視したために今のような形式の本になりました。
そして結果としては、個人的には十分に満足できる聖地巡礼ガイドに仕上がったと自負しています。
私が作ろうとした方針に対し、読者が求めている聖地ガイド本が必ずしも一致するとは限りません。満足していただけている読者の方もいれば、そうでない方もいるでしょう、全ての読者の方が喜ぶものではないかもしれませんが、せめて資料としておいてもらえれば幸いです。そしてよろしければ、本書のご意見、ご感想をお聞かせください。
▼2.可能なら掲載したかった記事
欲を言えば聖地とは関係ないまでも、その地域を楽しむためのガイド的な要素も詰め込みたかったところです。
例えば、掛川なら聖地では無い掛川城やステンドグラス美術館をあえて掲載していますが、そんな感じでその地域のトライナリーに関連した魅力的なスポットを紹介できればと考えていました。
けれどそれは、ページ数が100ページを超えそうになった段階から削減対象になってしまいました。ページ数が増えるとどうしても頒布価格が上がってしまうので泣く泣くです。可能ならもっと聖地を楽しむガイド的な要素も入れ込みたいですね。その地域の美味しいお店とか、名産品とか、お酒とか、語りたいし、誰かに語ってもらいたいですよね!
▼3.聖地本を作るのはトライナリーが初
聖地巡礼は私自身趣味でよくやっていて、旅行に行った際にはそのモデルとなっている作品の聖地に訪れることが多々あります。ゼロから聖地を特定することもたまにやりますが、たいていの場合はWEBサイトや聖地巡礼特集本を片手に巡礼することが多く、いつか聖地巡礼本を作ってみたりしたいなぁと思っていました。
トライナリーの情報誌を制作するにあたっては、なんでもありの形式の本を制作するということで、聖地巡礼の特集も取り組みたいと企画当初から考えていました。しかし、トライナリーの聖地はほとんど関東近郊に集中しているので関西住みの私には現地での写真撮影や取材が難しい企画でした。とかなんとか言って、できない理由を並べても仕方がないので、聖地本を作るからにはと、この機会にいろんな聖地に出掛けることにしました。結果2019年以降は片道400km以上ある場所に毎月レベルの頻度で出掛けることになりましたが、出掛けること自体楽しかったので良かったと思っています。あと、この点では関東住みのHOSAKA!さんと協力して作れたことが何よりも大きいです。
聖地本を制作するにあたっては、自分自身が聖地のことをよく知らなければならないということで、本書に掲載している聖地には全て足を運びました。自分で観測しないと気が済まないというか、本書の考証・校閲的なところを自分でも保証したかったので、この機会にトライナリーの聖地の8割以上を踏破しました。特定した聖地が果たして正しいのか、解説文は適切なのか、それを保証するためにです。全国各地の聖地に何度も足を運んだので、どこかで聖地巡礼に関するエッセイ的なものを書いたりしたいですね。
▼4.聖地本をもっと拡張するなら?
聖地巡礼という行為からどんなコンテンツを作ることができるだろう?
どんな領域に拡張できるだろう?
そんなことを情報誌第1号 制作時には考えていました。例えば、聖地の写真を載せるだけでなく、情報誌第1号の「彼女たちのお気に入りスポット」のように軽いSSを追加するだとかですね。これはDoohn!でもやりたかったんですけど、スケジュール的に間に合いませんでした。なので第3号でやれたらと考えています。他にも聖地に合わせたイラストを載せるだとか、エッセイ的なものを載せるものいいですよね。聖地に関わる人に取材もしたいです。それからARやGPSと連動させたりしていろいろな仕掛けを作るのも楽しいですよね。
しかし残念ながら、自分の編集能力とディレクション能力では時間が足りず、1年でこの本を作るまでが精一杯でした。最低限成し遂げたかった網羅性とアーカイブ性を重視した結果です。ただ、もうトライナリーの聖地に関してはある程度把握できているので、聖地関連の企画ならなんでもできるはずです。この本も編集作業と同じくらい各聖地に訪れること自体に時間がかかっているのですが、第2号からは今までに撮った写真が使えるのでそれほど制作に時間がかからないはずです。なので、プラスアルファも何か出来るかもって考えています。
▼5.どーん!と勧誘
第1号は私のタスク量的に制作人員を最小限に絞りましたが、第3号以降はタスク量的に余裕があります。もしよろしければ一緒に作りませんか? 熱意のあるBotさんなら大丈夫です。
詳しくは下記、読者アンケートで制作募集の設問があるので、そちらに記入して下さい。
▼6.Doohn!Vol.2,Vol.3の制作について
次のDoohn!Vol.2はVol.1と同じ路線の本を制作します。記録映像のAct4~6(三崎口/横須賀/神楽坂/押上/松代/長野/後楽園)の特集ですね。次のコミックマーケットが2021年5月に開催されれば、そのタイミングで発行したいと考えています。その次のDoohn!Vol.3以降ではアーカイブ的な内容とは別に、聖地にまつわる様々な企画記事を収録できればと考えています。おそらく、LOVE TALKで彼女たちといった場所の特集だとか、彼女たちのお気に入りカフェ特集、Vol.1と2で掲載できなかった聖地(渋谷・品川・芝公園・浅草・都電荒川線・その他都内・その他国内)の特集になるかなと思います。海外も特集を組みたいのですが、それは今のご時世だと既に渡航経験のある方の協力がないと難しいですかね。
上記のような予定で引き続き第2号も制作を進めていきます。
それでは、Doohn!Vol.2以降も、よろしければお付き合いください。
聖地を巡る全てのBotさんに、素敵な聖地の旅を!
コメント
最新を表示する
NG表示方式
NGID一覧