概要
佐伯藩の城下町として栄えた江戸時代から「佐伯の殿様、浦でもつ」と言われており、豊富な海の幸と山の幸に恵まれ、「世界一、佐伯寿司」をキャッチフレーズとして、観光客の誘致にも力を入れている。
2005年3月3日に佐伯市と南海部郡5町3村が合併して新たに佐伯市となり、九州の市町村の中で最大の面積を持つことになった。
佐伯市総合運動公園では大分トリニータがJ2時代に一部の公式戦を行っていた。また、2002年のFIFAワールドカップの際にはチュニジア代表チームのキャンプ地となった。過去にプロ野球のオープン戦が行われたこともある。
「佐伯」の読み
本市の読みは「さいき」であり、地名・人名で一般的に使用されている通常の仮名表記の「さえき」(歴史的仮名遣では「さへき」)ではない。これは大正5年(1916年)7月に佐伯町会が、訛音に合わせて表記を「さえき」から「さいき」に変更することを決定したためである。同様の事例として広島県佐伯郡佐伯町(さえきぐんさいきちょう。1982年に表記変更、2003年に合併により廃止)がある。
しかし、同年10月25日に開業した鉄道院の日豊本線佐伯駅(さえきえき)や、昭和9年(1934年)に開隊した海軍の佐伯海軍航空隊(さえきかいぐんこうくうたい)のように、国が管轄する施設についてはこの変更決定に従わず、本来の表記である「さえき(さへき)」が使用され(佐伯駅は昭和37年(1962年)1月15日に表記を「さいき」に変更)、昭和15年(1940年)の国勢調査報告書にもSaekiとローマ字が振られている。
とはいえ、表記変更からおよそ100年を経過した今日では次第に区別が曖昧になっていき、1916年の表記改変以前に係る事柄(佐伯藩・佐伯城など)であっても、現行表記に合わせて「さいき」と書いている事例が多く見られる。
地理
大分県の南東端、大分市の南東約60kmの場所に位置する。東部は日豊海岸国定公園の豊後水道に面しており、日本有数のリアス式海岸地帯が広がっている。また、内陸部は祖母傾国定公園の山々に囲まれており、南部は宮崎県との県境をなしている。市内を流れる一級河川の番匠川によってできた県南最大の沖積平野に市街地が拓けており、県南地域の中核都市となっている。
- 河川: 番匠川、堅田川、久留須川、赤木川
- 山: 彦岳、尺間山、元越山、栂牟礼山、高平山
- 島: 大入島、大島、八島、深島、屋形島
- 半島: 四浦半島、鶴見半島(鶴御崎)
気候
おおむね南海型気候に属し、高温多湿で降雨量が多い。
気温は同じ佐伯市内でも沿岸部と山間部では差が大きく、海岸部の佐伯アメダスでは冬日は少なく(13.9日)、無霜地帯が多くなっており、夏の熱帯夜日数も10.1日と一定日数記録する。
しかし山間部では冬の冷え込みが厳しく、宇目アメダスでは1月の平均最低気温が氷点下2℃、冬日日数は81.7日と、熊本県阿蘇市乙姫や宮崎県五ヶ瀬町鞍岡など九州有数の寒冷地に匹敵する寒さであり、夏も熱帯夜となることは非常に稀である(0.3日)。
コメント
最新を表示する
NG表示方式
NGID一覧