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青島俊作(あおしま しゅんさく)は1997年1月~3月にフジテレビ系で放送された刑事ドラマ『踊る大捜査線』及びその劇場版の主人公で、織田裕二が演じた人物。
以下、踊る大捜査線 THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ!PERFECT BOOK より
平成2年 | 3月 | 青山学院大学経済学部卒 |
4月 | シンバシ・マイクロシステム入社 | |
平成5年 | 1月 | 同社を一身上の都合により退社 |
4月 | 警視庁巡査を拝命 | |
平成5年 | 4月 | 練馬警察署地域課 |
平成6年 | 10月 | 巡査部長に昇任 |
平成9年 | 1月 | 湾岸警察署刑事課強行犯係 |
3月 | 練馬警察署地域課(桜交番) | |
12月 | 湾岸警察署刑事課強行犯係 | |
平成10年 | 6月 | 海外短期研修出張(1ヵ月間:アメリカ合衆国・ロサンゼルス市警) |
平成13年 | 9月 | 海外渡航(観光:カナダ・エドモントン) |
平成14年 | 4月 | 海上自衛隊横須賀地方隊(1ヵ月間:潜水艦事件潜入捜査) |
11月 | 短期人事交流:警視庁総務部企画課犯罪被害者支援室 |
術科 | 拳銃操法 | 初段階 C+ |
警じょう操法 | 初段階 C | |
逮捕術 | 初段階 C+ | |
緊急法 | 初段階 C- |
資格 | 普通自動車免許 |
特殊無線技師(乙種) | |
セールス活動 | |
接待 | |
柔道2段 | |
趣味 | モデルガンおよび腕時計収集 |
かつてはコンピュータシステムの開発会社「シンバシマイクロシステムズ」に勤務する成績ナンバーワンの営業マンであったが、刑事ドラマの刑事に憧れ[2]、警察官に転職。TVシリーズ第1話の冒頭部分の模擬取り調べでは、容疑者役にカツ丼を勧めるなど昔風の刑事ドラマに出てくるような取り調べを行い、「刑事ドラマの見過ぎ」と言われている。交番勤務の後、湾岸署に配属され、念願の刑事になった。「脱サラ刑事」と揶揄される事もあったが、サラリーマン時代に培ったスキルが捜査に役立つ事も度々あった。
いつも市民の事を真っ先に考え、常に自分の信念に従って行動する今時珍しい男。組織内部の庇い合いや官僚主義を嫌っており、上からの命令を無視したり、はちゃめちゃな単独行動をとったりする事もしばしばある為、警視庁一の問題児と見られている。一度、捜査一課に派遣された際、出世や成績の事しか考えない本庁の捜査員と意見が対立し、事件に優劣をつける本庁捜査員の考え方や警察の縦割りなどに疑問を感じるようになってゆく。以後は事件の大小を考えず、所轄でじっくり捜査していくタイプの刑事に成長した。基本的に昇進試験や出世などに興味はない。室井慎次が昇進して現場の刑事が正しい事をできるようにしてくれる事を願っている。
恩田すみれが襲われそうになった際にはストーカー・野口からすみれを守り抜き、柏木雪乃が濡れ衣で逮捕されそうになった際には真犯人を見つけ出す事に成功した。真下正義が銃撃された事件でも室井と協力して被疑者を見つけ出すが、この際の単独行動が問題となり処分を受ける。TVシリーズ最終回のラストでは、この処分によって湾岸署刑事課を離れ、湾岸署の前に配属されていた練馬署の交番勤務となるが、それでもめげる事なく働いている。交番での勤務中に吉田のおばあちゃん(実は、吉田警視副総監の母。青島は気付いていない)と再会し、貰ったお守りに命を救われた[3]ことなどを話してその礼を述べている。この吉田のおばあちゃんと話すシーンをもってTVシリーズは終了する。
TVシリーズの時点では、当時の東京都知事青島幸男と同じ姓(そもそも「青島」の名はここからきている[4])であった為、「都知事と同じ名前の青島です」が自己紹介の決まり文句であった。ちなみにこのセリフは世界都市博の中止で湾岸地区の開発に一旦ブレーキがかかったその空き地に都市博中止の決定を下した男と同じ名前の刑事がやって来るという皮肉が込められている。『THE MOVIE』パンフレット巻末のプロファイリングによれば、都内の所轄における始末書の数は漫画『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の両津勘吉と1、2を争う程の多さである。尚、名前の「俊作」は亀山千広が『探偵物語』の主人公・工藤俊作から取って名付けた[5]。
『踊る大捜査線 歳末特別警戒スペシャル』では、当初杉並北署捜査資料室にいた[6]。当初は室井と警察幹部との約束では半年で湾岸署に戻ってくる事になっており、本庁は約束通り半年後に湾岸署に戻る辞令を出したにも関わらず、杉並北署でその辞令が書類の中に埋もれて忘れられ放置状態になっていた。後に青島が湾岸署に戻っていないことに室井が偶然気づいた事で、青島はやっと湾岸署に帰ってくる。だが湾岸署ではどの部署も青島を引き受けるのを嫌がり結局課長同士で押しつけあった結果、交通課が引き受ける事になるが、小学校の傷害事件の為にミニパトを走らせた為、警務課へ異動。更に小学校の傷害事件の捜査をした為、生活安全課へ異動。その後も小学校の傷害事件犯人を見つけ勝手な行動をとった為に地域課へ異動といろいろな課を回されたが、最終的には刑事課に戻ってくる。
『湾岸署婦警物語 初夏の交通安全スペシャル』では青島はアメリカ合衆国のロサンゼルス市警に一ヶ月の研修出張しており、登場するのは同作終盤のみである。
『踊る大捜査線 秋の犯罪撲滅スペシャル』では、コンピュータ会社のサラリーマンだった経歴を生かして潜入捜査を行い、犯人を突き止めるといった功績を挙げたりもした。(余談だがこの時、数件の大口契約を成立させた模様)しかし、別の事件で犯人の女に同情して匿っているのではないかと疑われた恩田すみれを調べるように命令されたが、それに逆らって本部へ情報を伝えなかった為、減俸処分になる。その際に警察庁監察官だった室井と大きな対立を生むが、『踊る大捜査線 THE MOVIE』で和解した。
『踊る大捜査線 THE MOVIE』では、副総監誘拐事件の犯人坂下始の母親に包丁で腰を刺され重傷を負う。刺された直後は死んだのかと思われたが、実は3日間寝ずに働いていた為に疲れて寝込んでしまっただけであった。『THE MOVIE』における青島の「事件は会議室で起きているんじゃない。現場で起きてるんだ!」というセリフは、映画のヒットも相まって流行語となった。
『踊る大ソウル線』の時点ではカナダのエドモントン]行っているため湾岸署にはいない(これは青島を演じている織田がこの時期世界陸上競技選手権大会のスポーツキャスターを務めていた事に引っかけての事である)。
『踊る大捜査線 THE GAME 潜水艦に潜入せよ!』では、室井慎次の指揮でコンピュータ技師に扮して潜水艦「むつしお」内で起きた殺人事件を調べ、犯人逮捕に成功するも海上自衛隊に公務員職権乱用罪で告訴され、津田誠吾の弁護を受ける。映像作品では触れられていないが、シナリオガイドブックなどの公式資料によると青島は2002年に湾岸署を離れて警視庁総務部企画課の犯罪被害者支援室勤務となり、2003年に湾岸署に戻っている。この人事異動が潜水艦事件と関係があるのかどうかは不明である。
『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』では、序盤に特殊急襲部隊(SAT隊)との演習の際に犯人役を務めたが、警察庁や警視庁の幹部が見ている中、犯人役を務めながらSAT部隊全員をやっつけてしまうという前代未聞の不祥事を起こしてしまった為に、湾岸署の署員達全員が減俸処分にされてしまうという事になり、危うく近くにいた同僚達にリンチされる寸前であった。また、「もっとしゃきっとした事件は無いんですか」といった初心を忘れて事件をえり好みするような発言もしている。最後は作中の殺人事件解決の功績により室井と共に警視総監賞を受けるが、新たな事件の捜査の為にその授賞式をすっぽかしてしまう。
スピンオフ作品には登場していないが、変わらず湾岸署にいると思われ、『交渉人 真下正義』では、雪乃が真下とデートする為にすみれに当番を替わってもらったので、そのお礼に食事をおごろうとしたところ一緒について来たことや、『容疑者 室井慎次』では、「スリーアミーゴス」を通して「何やってんだ。我らの室井さんが」と発言している事など、その時点での動向が語られている。
『踊る大捜査線 THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ!』では湾岸署刑事課強行犯係長(警部補)に昇進したが、部下の1人(正確には青島の直属の部下ではない)になった恩田すみれ(演:深津絵里)からは相変わらず「青島君」と呼ばれている。
2006年5月にオリコンが行った「男性が選んだドラマに出てくる憧れの主人公の職業ランキング調査」において「青島俊作刑事」が第1位を獲得している。
青島のモデルとなったのは北芝健といわれている(踊る大捜査線#関連項目参照)。
劇中で吸っていた煙草はアメリカンスピリット・レギュラー。後に同銘柄メンソールライトへと変えた模様。放映された当時に話題を呼んだ。[7]
青島が警察官になったその日に購入したコートで、購入時に店の気さくな店主に安くしてもらったものである。それがあってか、青島は長年愛用している。『踊る大捜査線 THE MOVIE2』では、『THE MOVIE」で青島が刺された際に開いた穴の部分は綺麗に修繕されている。事件後はクリーニングに出された。ちなみに劇中で織田裕二が着用しているものは特注されたものでポケットの位置が一般に販売されているものとは違っている。『踊る大捜査線 秋の犯罪撲滅スペシャル』では、犯人護送中に立ち寄った店が強盗に襲われた際、その強盗の1人が青島のコートと色・デザイン共に似た物(M65 (フィールドジャケット)と思われる)を着ていたため、店に潜入した青島は隠れていた女性店員に犯人の仲間と間違われ、関節技をかけられる羽目になった。
米陸軍の放出のコートをレプリカした物を使っており、TV放送では最初中田商店製が使用された(スペシャル版では、別のメーカーが販売していた米陸軍M-51コートを小道具として使用している)映画版ではこのコートは3着(うち1着は血糊を付けたもの)用意され、交代で着用されている(「THE MOVIE 2」公開時のプログラムより)。
『THE MOVIE2』公開時、フジテレビ公式踊る大捜査線サイトで青島コートのレプリカが販売された。コートの背中部分にはシルエット、織田裕二のサイン等が印刷されている。暖かいインナーは取り外し可能。類似品も出回っているが、数回にわたってユニオントレーディング(旧マキノ)からも復刻版が販売されている。サイン・シルエットが入っているのは初回限り。なお、この作品よりコートの腰の部分が多少スマートになるようデザイン変更がされている。
人物設定などを収録した公式出版物
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