堀久作

堀 久作（ほり きゅうさく 1900年7月8日 - 1974年11月14日）は、日本の実業家。映画会社日活の元社長。

長男は元日活社長堀雅彦（1931年7月27日 - 1988年5月29日）、義彦の妻（義娘）は江の島水族館・新江ノ島水族館・アクア・トトぎふ館長で江ノ島マリンコーポレーション代表取締役会長の堀由紀子、孫に江ノ島ピーエフアイおよび江ノ島マリンコーポレーション代表取締役社長の堀一久がいる。

経歴[]

久吉の長男[1]。

8歳のとき父を亡くす。父の死後、母親一人の手で育てられ、そのうえ財産といって別にあったわけではないから生活は楽でなかった。[2]。

苦学の末、大倉高商（現・東京経済大学）を卒業。

山王ホテル社長を経て日活に入社し、1930年代に常務取締役に就任。経営危機に陥った同社を立て直すべく、東宝の小林一三と手を携えたが、蛸配当の容疑にかかり逮捕される。釈放後は、日活の再建に奔走する。その後社長となり、終戦直後に日本国内で民間航空輸送が認められていたノースウエスト航空から支援を得て、日比谷交差点角に「日活国際会館」を1952年に竣工。日活本社と日活国際ホテルを構えていた。1950年代に石原裕次郎、赤木圭一郎、笹森礼子らを起用し、戦後日本映画の黄金時代を築いた。1952年に江ノ島水族館を創設（開館は1954年）。

その反面、日活における堀ワンマン体制はたびたび物議を醸した。映画部門は好調であるにもかかわらず、過剰な不動産部門の投資の失敗により、1962年には無配に転落した。同時に映画斜陽も始まり、映画部門も徐々に業績が悪化させる中、1967年初頭には日活の映画製作を推進していた江守清樹郎専務、山根啓司撮影所長ら、1954年の映画製作再開時からの主要役員と対立、彼らを退陣に追い込んだ。同夏には、裕次郎と三船敏郎による『黒部の太陽』の製作に強硬に反対し、監督に就任した日活社員の熊井啓に解雇通知を送ったり（のちに撤回）、翌年には日活作品『殺しの烙印』の内容に大きな不満を持ち、監督の鈴木清順を解雇した。

1969年春に撮影所、秋には日活国際会館の売却を決定した（日活国際会館は三菱地所管理の日比谷パークビルへ改称後、2004年に建て壊され2007年にザ・ペニンシュラ東京が竣工している）。1970年3月には、同じく苦境の大映と手を組み、ダイニチ映配を組織するも、業績は好転しなかった。

1971年6月に社長を退陣。日活がロマンポルノに切り替わる半年前の出来事であった。その後は表舞台に出ることなく、1974年11月14日に死去。享年74。

人物像[]

趣味は囲碁、ゴルフ。住所は東京都千代田区平河町。[3]。

参考文献[]

• 『第廿一版 人事興信録 下』昭和36年（1961年）、ほ一八

脚注[]

1. ↑ 『第廿一版 人事興信録 下』より
2. ↑ 『私の履歴書 経済人2』より
3. ↑ 『第廿一版 人事興信録 下』より

外部リンク[]

• 相場師鑑三昧境「相場に生きる・相場師列伝・堀久作」

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