肉づきの面(犬夜叉)

『犬夜叉』に登場した能面の姿をした妖怪。

元々は戦国時代で飛び散った四魂の玉のかけらの一つが宿った大桂の木を材料に能面として作られたもの(おそらく四魂のかけらによって妖怪化したと思われる)。

顔だけであることが嫌なのか生身の体を欲しており、一度つけると二度と取れず、体を奪われてしまう。

所謂「序盤に登場する雑魚」であり、最終的に犬夜叉によりあっさり倒されてしまうが、この妖怪の魅力は強弱にあるのではない。

この肉づきの面が登場するエピソードは、「犬夜叉」では珍しくホラー風の内容になっており、

読者及び視聴者のトラウマとして今なお記憶に根付いているのである。

っていうかまずデザインが怖い。ただでさえ能面は不気味なデザインなのに、ところどころに入った傷により不気味さが増している。

因みに漫画版によると壊そうとすると不吉な死に方をするらしい。

◆漫画での肉づきの面

ある日、日暮神社に1人の女性がやってきた。

彼女は肉づきの面の所有者で、お祓いをしてもらう為にやってきたのだが、

かごめの持つ四魂のかけらに肉づきの面が反応したのか突如覚醒した肉づきの面にとりつかれてしまう。

とりあえず女性の体を手に入れた肉づきの面は、夜中に顔面を伸ばしてかごめの部屋を覗き込み、四魂のかけらを発見するが、それも束の間、脇見運転の自動車に撥ね飛ばされてしまう。

肉づきの面本体は無事であったが、女性の体は壊れてしまった。

「この体は……もう使えぬ……壊れた……」

「なっ……なんだこいつ……」

「ありがたい……いつの世にも悪しき魂があるものよ」

ビシビシビシ

シャッ

バキッ

そこで肉づきの面は、たまたま居合わせたオヤジ狩りをしていた数人の学生に襲いかかり彼らの首を次々と捕食。

最初の女性の体をその場に放置し新たな肉体、肉塊に学生たちの体が張り付いたバイオハザードもびっくりな不気味な姿になった。

その後かごめの自宅を襲撃し四魂のかけらを狙う。

◆アニメでの肉づきの面

CVは弥永和子。

始めから日暮神社に封印されていた。しかし復活を果たし火事を引き起こす。

なお、この時かごめの祖父の体を狙ったが、かごめの祖父が口の中にお札を敷き詰めた為失敗に終わっている。

かごめの祖父に霊力があったのか、お札に力があったのかは不明。

そして消防士の1人の体を奪うことに成功し、消防車を強奪する。

漫画では体は奪ってもそのままだったが、アニメでは奪った体は黒くてドロドロした何かに変わってしまう。

「朽ちる……体が、朽ちるぅ……」

更には交通事故を起こし、スライムのようになった体を伸ばして巻き込んだ一般人や警察官を捕食して巨大化した。この時は触れた相手が直ぐ様消えたように見える。

しかしいくら人間を取り込んでもドロドロの肉体はすぐに朽ちて崩れてしまい、それを防ごうと四魂のかけらを狙いかごめの自宅を襲撃する。

なお、漫画に比べ襲撃方法も派手になっており、奪った消防車で神社に突撃し更に梯子を伸ばして二階にあるかごめの部屋に突っ込んでくるというダイナミックな流れになっている。

その後の展開は漫画とほぼ同じで、四魂のかけらを狙いかごめを追って建設途中のビルまで行くが、犬夜叉に倒された。

現代で妖怪などが騒ぎを起こす話はいくつかあるが、

ここまで多くの一般人を巻き込み事件を起こした奴は居らず原作・アニメ共にかなりの凶悪なキャラとなっている。

余談だが、こいつの四魂のかけらは現代で回収されて戦国時代に持ち込まれている。

そして最初から戦国時代にあった方は最後まで回収された様な描写がない。

おそらく四魂の玉が消滅した最終回後もこいつのかけらだけは現代で犬夜叉に回収されるまで残り続けるものと思われる。

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