DNA(エピソード)

ページ名:DNA(エピソード)
現実世界
(制作視点での記事)

DNA 
"Unnatural Selection"

TNG シーズン 2
制作順No.40272-133
本国初放映1989年1月30日、第32話
Katherine Pulaski, prematurely aged.jpg
脚本ジョン・メイソン
マイク・グレイ
監督ポール・リンチ
宇宙暦/西暦42494.8/2365年

 インディア宇宙基地に向けて航行していたエンタープライズは、USSラントリーからの弱い救難信号に応じてコースを変更する。しかし、到着するとラントリーのクルーは全員が老衰で変死していた。ドクターキャサリン・ポラスキーはクルーを死に至らしめた病気の原因を探るため、最後にラントリーが訪れたとされるガガーリン4号星へと向かう。

目次

エピソード概要[]

プロローグ[]

 宇宙暦42494.8、USSエンタープライズDは、惑星連邦宇宙艦隊の医療大使と会合をするべく、インディア宇宙基地へと向かっていた。
 要件は緊急ということを除いて詳細を聞かされていなかったが、エンタープライズで勤務を始めてしばらく経ったドクターキャサリン・ポラスキーが、今回の会合で真価を問われる事になることは明らかだった。
 それに先駆けて、艦長ジャン=リュック・ピカード大佐は、カウンセラーのディアナ・トロイ艦長待機室に呼び出した。
 ピカードはディアナから見て、ポラスキーは医療部長として相応しいかどうかを尋ねてきた。
 ディアナは「相応しいと思う」と即答し、献身的で、仕事に対して情熱を持っている、と述べた。
 だが、ピカードは、その情熱が冷静な判断力の妨げになるのではないか、と懸念した。
 それに対し、ディアナは、「大丈夫です、そのくらいの分別は持ち合わせています。それに、彼女(ポラスキー)のことは、私の方がよくわかっているつもりです」と答えた。
 その時、オペレーション士官データ少佐がピカードに、弱い救難信号を受信したことを報告してきた。

 ブリッジに出てきたピカードは、信号の出所を調べさせた。
 そして、その発信源は、付近を航行中の宇宙艦隊所属クラス6補給艦USSラントリーであることをデータは突き止めた。

ピカードは救難信号に応えてラントリーを呼び出すが、「クルーが次々に死んでいる、もうダメだ、助けてくれ……」という返事を最後に、信号を出したまま、メッセージが途絶えてしまった。

第一幕[]

 ピカードは、ラントリーをワープ7でインターセプト、目視領域に入ったところで、操舵士官ウェスリー・クラッシャー少尉に減速を命じる。
 ラントリーがエンタープライズの目視領域に入り、ピカードは再度、ラントリーの艦長であるL・イサオ・テラカ大佐を呼びだそうとする。だが、依然として応答がない。
 スキャンの結果、ラントリーには生命反応が無く、ディアナは、ラントリーから思考の一つも感じ取れないという。
 ラントリーの周囲2パーセクには何もなく、戦闘による跡も無ければ、システムも全て正常であった。エンタープライズのクルーは、ラントリーに何があったのか、困惑するばかりだった。
 保安部長ウォーフ中尉は、乗船して調べることを進言したが、副長ウィリアム・T・ライカー中佐は、遠隔操作が可能であれば、ビュースクリーンを操作して、ラントリー側のブリッジの様子を写してみる方法を提案した。
 ピカードは艦長待機室に一旦戻り、安全補助装置を使用し、ラントリーのテラカ艦長の制御システムにアクセスを試みた。

全員が老衰で死亡していることを伝えるポラスキー

 ラントリー側のコンピューターはアクセスコードを受け入れ、エンタープライズのクルーたちは、まず、ラントリーのエンジンを停止させた。
 そして、ラントリーのブリッジを写すと、ラントリーのクルーたちは、全員、老人の姿で死亡していた。
 ポラスキーはラントリーのクルー全員が、老衰で死亡していることを報告するが、それは通常では有り得ない、不自然な死に方だった。

 観察ラウンジで、ライカーは、ラントリーの日誌をコピーし、テラカの最後の日誌を再生させた。

「艦長日誌[1]、宇宙暦42493.1。わずか6名になってしまった。いちばん近い惑星連邦[2]前哨基地を目指しているが、もう手遅れだろう。未だに何故こういう現象が起きているのかわからないまま、クルーが次々と急激に歳を取って死んでいっている。私も時間の問題だ。USSラントリー号艦長L・I・テラカ。」

 テラカは、ライカーと同い年であり、老衰で死ぬような年齢ではなかった。
 ポラスキーはラントリーの医療データを調べるが、つい8週間前にクルー全員が乗船前の健康診断を受けたばかりで、異常もなかったという。
 あとは、5日前、ラントリーの副長がテルジア風邪に掛かった記録が残っているだけであり、この風邪も、軽い鼻炎程度の症状であり、死に至ることは普通有り得ない。
 ラントリーの最後の寄港地は、ガガーリン4号星のダーウィン遺伝子研究所であり、ラントリーの副長がテルジア風邪に掛かってから2日後のことであった。
 ラントリーのクルー全員を死に至らしめた原因は、ラントリーか、あるいは遺伝子研究所のどちらかにあるため、ポラスキーは、遺伝子研究所に警告し、さらには隔離の必要もあることを述べた。
 ライカーは、ウォーフにラントリーを隔離状態とし、位置標識も付けるよう命じた。
 さらに、ウォーフは隔離状態となったラントリーから、全周波数での警告信号を出すように設定した。

そして、真相を確かめるべく、ピカードはエンタープライズをガガーリン4号星に向かわせた。

第二幕[]

助けを求めてきたキングズレー

 ガガーリン4号星に到着したエンタープライズは、早速、ダーウィン遺伝子研究所にコンタクトを取り、研究所所長のドクターサラ・キングズレーと会話した。キングズレーは、研究所内に急激な老化現象が発生していることを伝えてきた。最初の症状が関節炎であり、そこから急激に老化していくというのだ。その病気の影響か、先週35歳になったばかりのキングズレーの姿はやや初老の女性になっていた。キングズレーは、自分たちの研究成果である子供たちを避難させてほしい旨を懇願してくるが、現状では、何がこの現象を引き起こしているのか不明であり、安易に応じるわけにはいかなかった。

エンタープライズのクルーたちは、何よりラントリーの惨状を目撃している以上、助けようにも二次感染によるリスクが高すぎることを憂慮していた。そこで、ポラスキーは、子供の一人を仮死状態にし、さらにスティロライトの膜で包み、医療室の隔離シールド内で検査することを提案した。

Styrolite.jpg

転送収容されてきた仮死状態の「子供」

 それは実行に移されることになり、それに先駆けて、転送主任のマイルズ・オブライエン転送機の調整を行ない、スティロライトが子供よりも2マイクロ秒早く実体化するようにしていた。そして、隔離シールドも準備完了し、ピカードの合図で、「12歳の子供」が転送されてきた。
 だが、転送されてきたのはどう見ても成熟した男性だったことに、クルーは驚いたが、ポラスキーら医療部員たちによる検査が始まった。この時点で、トロイはこの「子供」から強い霊気を感じていた。そして、これがまさにキングズレーたちの遺伝子工学の研究成果であることをピカードたちは実感した。

第三幕[]

背景[]

注釈[]

  1. 吹き替え版では慣例だった「航星日誌」と訳出されている
  2. 吹き替え版では「宇宙連邦」とされている


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