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松本 零士 | |
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ファイル:Leiji Matsumoto2 cropped.jpg | |
本名 | 松本 晟 |
生誕 | 1938年1月25日(85歳) 日本の旗 日本 福岡県久留米市 |
国籍 | 日本 |
活動期間 | 1954年 - |
ジャンル | SF漫画 |
代表作 | 『銀河鉄道999』 『宇宙戦艦ヤマト』 他多数 |
受賞 | 第3回講談社出版文化賞 (『男おいどん』) 第6回星雲賞 (『宇宙戦艦ヤマト』(TVアニメ)) 第23回小学館漫画賞(『銀河鉄道999』『「戦場まんが」シリーズ』) 第7回日本漫画家協会賞特別賞 映画の日特別功労賞 紫綬褒章 旭日小綬章 |
公式サイト | 松本零士オフィシャルサイト |
表・話・編・歴 |
松本 零士(まつもと れいじ、Leiji Matsumoto、本名:松本 晟(まつもと あきら)、男性、1938年1月25日 - )は、日本の漫画家。福岡県久留米市生まれ、東京都練馬区在住。血液型はB型。
宝塚大学教授、京都産業大学客員教授、デジタルハリウッド大学特任教授を歴任。漫画家の牧美也子とは24歳で結婚。早稲田大学大学院教授で元三菱重工業長崎研究所主管の松本将は実弟。
代表作に『銀河鉄道999』など。SF漫画作家として知られるが、少女漫画、戦争もの、動物ものなど様々なジャンルの漫画を描いている。アニメ製作にも積極的に関わり、1970年代半ばから1980年代にかけては松本アニメブームを巻き起こした。
福岡県久留米市で、石ノ森章太郎と同じ年月日に生まれる。陸軍少佐の父親がテストパイロットをやっていた関係で、4歳から6歳まで兵庫県明石市の航空機メーカーの社宅に住んでいた。第二次世界大戦中は母親の実家がある愛媛県喜多郡新谷村(現在の大洲市新谷町)に疎開。このときアメリカ軍機動部隊の戦闘機や松山市へ空襲に向かうB29などの軍用機を多数目撃、この体験が後の作品に影響を与えたという。父親は特攻隊の少年兵の教官を務め、四式戦闘機(疾風)に乗って、終戦の日まで連合軍と戦っていたという。戦後、多くの元軍人パイロットが自衛隊入りしたのに対し、「敵の戦闘機には乗れない。」と言い、野菜の行商をしながら線路脇のバラックに住みその境遇を自ら進んで赤貧へと落とした。しかし、家族で父に反対する者はおらず零士少年も「俺の父親は最高だ、父親と一緒にいられれば俺は満足。」と行商のリヤカーを押したという。この「本当のサムライとしての父のイメージ」は、後にハーロックや沖田十三のモデルとして、松本の作品に生かされていった。また松本自身、進駐軍兵士がばら撒くキャンディーなどを「食べたくて仕方なかったが全部下駄で踏みつけて潰した。」という。
終戦後は福岡県小倉市(現・北九州市)に移る。小学生のときからの漫画少年で、高井研一郎らと同人グループ「九州漫画研究会」を結成し、同人誌「九州漫画展」を主宰。1954年、福岡県立小倉南高等学校1年生のときの投稿作「蜜蜂の冒険」が『漫画少年』に掲載されデビュー[1]。そのときから中央でも既に知られる存在で、手塚治虫が逃亡先の九州で原稿を描くときに高井、松本ら九州漫画研究会に手伝いを頼んだというエピソードもある。高校卒業後の1957年、毎日新聞西部本社版で連載をするはずだったが急に担当者が代わりその話は反故にされた[2]ものの、月刊少女雑誌『少女』の連載が決定して上京。『少女』と『少女クラブ』に不定期で描く少女漫画家で出発、少女漫画においてスランプに至った頃にはライターとしてタレントの取材などを手がけ、その後1960年前後から少年誌、青年誌にも進出。デビュー時は「松本あきら」名義を使用しており、「松本零士」を使うようになったのは1965年以降である(後述)。
少年時代から海野十三やH・G・ウェルズのSF小説を愛読して育ったため、SF漫画などを好んで描いていたが、不人気で打ち切りも多く、出世作となったのは1971年から『週刊少年マガジン』に連載した「男おいどん」である。同作は人気となり、1972年に講談社出版文化賞受賞。松本ならではの「四畳半もの」という独自のジャンルを開拓した。
1974年から放映されたテレビアニメ『宇宙戦艦ヤマト』には企画の段階から参加。メカニックデザイナーとしての招聘だったが、かねてからアニメ作りを願望していた松本は全面的に携わった。本放送時には低視聴率に終わったものの、再放送によって人気を得、1977年の劇場版アニメ公開時には社会現象を巻き起こした。これがアニメブームのきっかけとなり、松本はアニメ制作会社の東映動画にイメージクリエイターとして起用され、テレビアニメ『惑星ロボ ダンガードA』『SF西遊記スタージンガー』にデザインを提供。また、自らも企画として温めていた『銀河鉄道999』『宇宙海賊キャプテンハーロック』がヤマト人気によりアニメ化が決定され、特に『銀河鉄道999』は大ヒットし、松本零士ブームが到来。以降数々の松本アニメが作られた。
1980年代後半からは、宇宙開発事業団などさまざまな団体の役職に就任。また、漫画の執筆では、自作の異なる作品に登場した人気キャラクターを同一の作品世界にまとめる作業を進める。往年の松本アニメブームで育ったクリエイターにより、1990年代後半以降、再び松本作品を原作としたアニメのリリースが活発となった。
2003年には、画業50周年記念作品として『銀河鉄道999』から派生した『銀河鉄道物語』が発表された。
2006年に宝塚造形芸術大学のメディア・コンテンツ学部の教授に就任。
自作品のパチンコ化にも精力的に取り組んでおり、大手パチンコメーカー三共とのコラボレーション "SANKYO×松本零士" としてCRフィーバー大ヤマト、CRフィーバー銀河鉄道物語、CRフィーバーキャプテンハーロックの3シリーズのパチンコ機が登場している。なお松本零士は宇宙戦艦ヤマトの著作権を保持していないことから「大ヤマト」では登場人物や乗り物をわずかに変えて "類似品" としての登場となったが東北新社から訴訟を起こされ、和解金2億5千万円を支払うことになった(後述の「宇宙戦艦ヤマト裁判」も参照のこと)。
デビューから1968年までは本名のひらがな表記である松本 あきらのペンネームを使用。松本零士名義は1965年から松本あきら名義と並行して使い始め、1968年に松本零士にペンネームを一本化した。ペンネームの由来は、“零歳児の感性をいつまでも忘れずに”というモットー、夜半―午前零時を過ぎないとアイデアが浮かばない事が度々あった事、“毎日夜零時まで働く士(サムライ)”から。
2008年5月に北九州で行われた『毎日フォーラム』では“零士の零は無限大の「れい」、士は「さむらい」、また本名である「あきら」とも読む”と語った。零士をローマ字で表記する場合、Reijiとはせず、Leijiとする。Lは百獣の王Lion(ライオン)のLを使用するとのこと。
松本零士作品には「ハーロック」や「トチロー」「エメラルダス」のように、複数の作品に登場するキャラクターが存在する。これは作品自体がクロスオーバーしていることもあれば、単に名称が同じという場合もある。またパラレルワールドのように「背景世界はつながっていないが、その世界における性格や役割が似たキャラクター」として登場する場合もあり、一種のスター・システムといえる。
自身の飼い猫をモデルにした「ミーめ」あるいは「ミーくん」というトラジマの猫と、首長で奇声を発する怪鳥「トリさん」は松本零士作品にしばしば登場する動物キャラクターである。なお、原作者の松本自身も自らのアニメ映画などでカメオ出演している。
原作がアニメ化されたもの、アニメの企画に関わったものを記す。アニメと並行して描かれたコミカライズ作品は前項に記す。
伊賀鉄道200系201号の運転台側乗務員用ドアの横に直筆サインが書かれている。車体デザインの提供も行っている。
西武3000系車内に書かれた直筆サイン
テンプレート:観点日本漫画家協会著作権部責任者やコンピュータソフトウェア著作権協会理事などの役職を持つ立場にあることもあって、著作権に対し敏感な面があり、過去に著作権関連のシンポジウムで「孫子の時代まで自分の著作権を守りたいというのが心情だ」と述べたこともあるほか、自らが過去に漫画の中で使用した台詞等の表現を『創作造語』と称し、それに似た表現を他者が無断で使うことに否定的な見解を示している[4]。
松本が著作権に強硬なのは、自分のあずかり知らぬところで、第三者によって自分の創作が意図に反した使われ方をされるのが我慢できないからだという。
松本は『宇宙戦艦ヤマト』や戦争ものなどを描いており、戦没者や民族感情に敏感であり、2002年には自らが原作のテレビアニメ『SPACE PIRATE CAPTAIN HERLOCK』がダビデの星を敵のデザインに使ったことから、ユダヤ人感情に配慮して一時製作中止にさせたこともあった。
権利関係に非常にシビアである印象を持たれるが、作家に対する敬意があり無断で使うのでなければ他の漫画家やミュージックビデオ[5]、広告等に自作のキャラクターを使うことには寛容である。自作を笑いのネタにしたパロディ的な引用にも、むしろ松本自身が面白がって快く許諾する傾向にある。
松本はフットワーク出版の『宇宙戦艦ヤマト伝説』で、『スター・ウォーズ』の企画書のレイア姫の初期設定は『宇宙海賊キャプテンハーロック』の有紀蛍と類似しており、同作品の初期企画に自作が影響を与えたと発言しているが、松本が「自身の作品の影響を受けた」とする作品の中には、本当に影響を受けたものかどうか不明なものも含まれている。
また、『銀河鉄道999』劇場版第2作『さよなら銀河鉄道999 アンドロメダ終着駅』に登場する星野鉄郎の父親・黒騎士ファウストに関しては、『スター・ウォーズ』旧3部作に登場するダース・ベイダーとでいくつかの共通点が見られるが、宝島社の『完全版 銀河鉄道999 PERFECT BOOK』では、その子ルーク・スカイウォーカーと鉄郎の設定上の類似点などに言及した記述が見られる。
松本零士は1976年頃に、『宇宙戦艦ヤマト』の原作について、企画・原案はプロデューサーの西崎義展であり、自分は基本ストーリーやアイデアのほとんどを出したが共同作品でもあり、原作については判断できず曖昧であると述べていた[6]。『宇宙戦艦ヤマト』のタイトルも西崎がつけたものと認めていたが[7]、西崎が破産した1997年頃より、自らが『宇宙戦艦ヤマト』の著作権者であり、西崎はアニメ化の使用許諾権を得たプロデューサーに過ぎず、その使用許諾権も失効したと主張し始め[8]、次いで西崎が逮捕された1998年には新潮社や産経新聞社のウェブページにおいて、西崎は『ヤマト』とは無関係で、『ヤマト』の全ての権利は自分が持っていると述べるようになった[9]。そもそも『宇宙戦艦ヤマト』は自作『電光オズマ』の「宇宙戦艦大和の巻」が原型であるというのが松本の説明である[10]。そして、『ヤマト』の著作権を西崎から取得した東北新社との間で、1999年に「宇宙戦艦ヤマト等に関する合意書」を交わして[11]、2000年からは『新宇宙戦艦ヤマト』という新作を連載し、そのアニメ版の制作発表もした。
1999年になって『宇宙戦艦ヤマト』を作ったのは誰かという著作者を巡って西崎義展と裁判が行われた。松本側が原作と主張した『電光オズマ』『光速エスパー』、『ヤマト』の「創作ノート」、そして『冒険王』連載の漫画『宇宙戦艦ヤマト』のいずれも原作ではないと否定され、なおかつ松本はアニメの製作過程においても部分的にしか関わっていないとして、東京地方裁判所は西崎を著作者と認定し、松本側の全面敗訴となった[9]。控訴審中の2003年に法廷外和解して、松本と西崎の両者ともが著作者という合意を交わしたが、西崎が筆頭著作者であり代表して著作者人格権を有することになり、松本は西崎の同意なしに『宇宙戦艦ヤマト』シリーズの新作を作れないことになった[12]。
なお、この裁判で西崎に敗訴した際、「私がいなかったら、作品の1コマも存在しない」[13]テンプレート:要出典範囲とのコメントを一部マスコミに報道された。
裁判終結後の2009年公開のシリーズ続編『宇宙戦艦ヤマト 復活篇』にはスタッフとして参加せず、名前もクレジットされなかった。2010年公開の『宇宙戦艦ヤマト』シリーズの翻案作品にあたる実写映画『SPACE BATTLESHIP ヤマト』でも、西崎が原作者としてクレジットされ、松本の名は表示されなかった。
裁判に至る前から西崎義展との仲は険悪だったと思われ、TV番組のロケ取材の際、松本の事務所に西崎から電話があったが電話を取り次いだアシスタントに一言「切れ」と命じたのを現場でインタビュアーとして取材していたタレントの北野誠が目撃しているテンプレート:要出典。
作詞家として1作目から関わっていた阿久悠は最晩年に産経新聞内で連載していたコラム『阿久悠書く言う』にて「松本がヤマトの著作権者を名乗れるのなら、他のスタッフ達や私だって著作権者を名乗れる」、「西崎さんの熱意と情熱無しに『宇宙戦艦ヤマト』は存在しなかった」と書き残している。
テンプレート:未検証2006年10月に、槇原敬之がCHEMISTRYに提供した楽曲『約束の場所』の歌詞の一部が、1996年より再開された新展開編『銀河鉄道999』の作中のセリフの盗用であると、松本零士は女性週刊誌やワイドショーに出演し槇原敬之を非難した。これに対して槇原は記者会見で否定し、同年11月7日付の公式ホームページにて「『銀河鉄道999』は個人的趣味で読んだことが無く、歌詞は全くのオリジナルであり、本当に盗作だと疑っているのなら(自分を告訴して)裁判で決着していただきたい」旨のコメントを発表している。松本が問題にしている漫画の台詞のみで盗作とする根拠は、「10年間講演などでこの言葉を幾度も語ったことがある。」と述べている。テレビでのコメントで松本は「槇原さんに電話した際、ゴメンと一言いってくれればそれで済ますつもりだった」と述べたが、槇原は「盗作してもいないのに謝るのは(盗作を)認める行為だ」と否定した。
2006年11月11日放送分のテレビ番組『プライスバラエティナンボDEなんぼ』(関西テレビ)内で討論があり、その際に国際弁護士・八代英輝が、裁判になったら、槇原が「盗作をしました」と明確に表現しない限り、松本の側が敗訴するのではないかという見方を示した。また2006年10月22日放送のテレビ番組『アッコにおまかせ!』(TBS)内でも法律家の意見を交えた回答でも松本側敗訴の見解を示されている。
2007年3月22日、槇原敬之が松本に対して、盗作だと言っている部分に対して証拠を示して欲しいと著作権侵害不存在確認等請求を東京地裁に起こした。裁判で松本側が盗作だという証拠が示せなかった場合は、CMソングの中止などにより、2,200万円の損害賠償請求も行った。これについて松本は3月26日のトークショーで「男たるもの、負けると判っていても戦わなければならない時がある」(この台詞は、劇場版999でハーロックが鉄朗に使用した)と述べ、また一連の訴訟について口頭弁論などに立つ気はないとも語った。
2008年7月7日、東京地裁で槇原、松本が口頭弁論のため、事件以降、初めて顔を合わせた。槇原はニュースやマスコミなどで取り上げられ、「泥棒扱いされて非常に不愉快だ」「問題の歌詞の部分は、仏教の因果応報の考えに基づいて独自で考えたもの」「謝れば許すつもりといっているが、それは罪を認める行為だ」と弁論、直後に松本の反論を聴くことなく退廷した。松本は「セリフと歌詞は座右の銘でとても大切なもの」「10年間講演で何度も語った」「一言謝ってくれれば許すつもりだったのに謝罪の一言すらない」「偶然に歌詞が似通うこどなど決してありえない」と反論した。
同年12月26日、東京地裁は「原告表現が被告表現に依拠したものと断定することはできない」と認定した上で、槇原に対する名誉毀損を認め、松本に220万円の損害賠償支払いを命じる判決を下した[14]が、その後双方とも控訴している。
2009年11月26日、東京高裁で控訴審が開かれ、松本が「槇原さんの社会的な評価に相当な影響を与えた」と陳謝する内容を和解条項として、和解が成立した(金銭支払なし)。
テンプレート:雑多な内容の箇条書き
テンプレート:宇宙戦艦ヤマトテンプレート:宇宙海賊キャプテンハーロックテンプレート:銀河鉄道999
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