龍田直樹
たつた なおき龍田 直樹ファイル:Replace this image JA.pngプロフィール配偶者高木早苗出生地日本の旗 日本・和歌山県岩出市血液型A型生年月日1950年9月8日現年齢72歳所属青...
テンプレート:Portal ディズニー
ズートピア | |
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Zootopia | |
Zootopia logo 英語版ロゴ | |
監督 | リッチ・ムーア バイロン・ハワード ジャレド・ブッシュ(共同監督) |
脚本 | ジャレド・ブッシュ フィル・ジョンストン |
原案 | バイロン・ハワード リッチ・ムーア ジャレド・ブッシュ ジョシー・トリニダード ジム・リアドン フィル・ジョンストン ジェニファー・リー |
製作 | クラーク・スペンサー |
製作総指揮 | ジョン・ラセター |
出演者 | ジニファー・グッドウィン ジェイソン・ベイトマン イドリス・エルバ |
音楽 | マイケル・ジアッチーノ |
主題歌 | 英語版 シャキーラ「テンプレート:En」 日本語版 Dream Ami「トライ・エヴリシング」[1] |
編集 | ファビアンヌ・ローリー ジェレミー・ミルトン |
製作会社 | ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ |
配給 | 日本の旗 ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ |
公開 | Flag_of_the_United_States.svg 2016年3月4日 2016年4月23日[2] |
上映時間 | 108分 |
製作国 | Flag_of_the_United_States.svg アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
製作費 | $150,000,000 [3] |
興行収入 | $1,023,784,195[4] $341,268,248[4]Flag_of_the_United_States.svg ¥7,680,000,000[5] |
表・話・編・歴 |
『ズートピア』(原題:テンプレート:En)は、2016年のアメリカ合衆国のコメディ・アドベンチャー映画である[6]。ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオにより3Dコンピュータアニメーション方式で製作され、2016年2月7日に初公開された。
2017年アニー賞、アカデミー賞(いずれもアニメ作品賞)受賞作品[7][8]。
ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオとしては『ベイマックス』に次ぎ、1937年公開の『白雪姫』から数えて第55作目となる作品で、動物の手で築かれ、肉食動物と草食動物が共に暮らす大都会「ズートピア」を舞台に、夢を信じる新米ウサギ警察官ジュディ・ホップスと、夢を忘れたキツネ詐欺師ニック・ワイルドの2人を主人公に据え、連続行方不明事件を解決する中で変わってゆく2人の関係を軸に、その中であぶり出される人種差別や欺瞞などといった大都市の社会問題を描いている[9]。
制作陣は、エグゼクティブ・プロデューサーにジョン・ラセター、プロデューサーにクラーク・スペンサー、監督に『塔の上のラプンツェル』のバイロン・ハワード、『シュガー・ラッシュ』のリッチ・ムーア、助監督にはジャレド・ブッシュと、ディズニーのみならずアメリカのアニメ製作において数々の業績を残してきた人物が起用された他、劇中の音楽は『カールじいさんの空飛ぶ家』でアカデミー賞を獲ったマイケル・ジアッチーノが担当する。構想はバイロン・ハワードが『ロビンフッド』(ディズニーが1973年に製作した映画)のような作品を作りたいと考えたことに始まり[10]、2013年の製作発表後より、1億5000万ドルの費用が投じられ、技術改良と長期のフィールドワーク、度重なる脚本の変更を経て、2016年2月7日にハリウッドのエル・キャピタン劇場でプレミアが行われた。その後ベルギーでの同年2月10日上映を皮切りに、同年3月4日には北米を始めとする世界各地で上映が開始された。日本ではゴールデンウィークに合わせて同年4月23日より公開された[11][12]。日本上映時のキャッチコピーは、「そこは、動物たちの〈楽園〉のはずだった・・・」[13]。
同時期に公開された『カンフー・パンダ3』『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』が全世界において数々の記録を更新する中、本作もそれに肩を並べた。最終的には10億2378万ドルの興収を上げ、2016年の映画としては全世界興行収入2位を記録した[14]。日本においても、公開3週目で初めて興行ランキング1位を取り、それ以降も動員数の増加が続く異例の傾向を見せた[15][16]。最終興行成績は76億8000万円となり、同年に日本で公開された映画としては4位となった[17][18]。
「#製作」も参照
本作は「人間が存在したことのない、動物[補 1]たちだけが暮らす別世界」[19]、即ち進化を遂げた動物が自ら高度な文明を築いてきた世界が舞台となっており[20]、タイトルにもなっているズートピアは肉食動物と草食動物(捕食者と被捕食者)が共存する巨大都市で、この世界の中心であり、本作の主要な舞台となっている。製作に当たっては、都市設計は動物の文明に基づくという点を重視する一方、細かな点やそこで起こる出来事は観客が身近に感じられるものとなるよう計算された[21]。
また、登場する動物は哺乳類に限られているが、これは制作チームが各分野の動物学者から情報を収集する中で決められたもので、脚本のジャレド・ブッシュは「作品の舞台となる惑星には爬虫類や鳥類などもいるが、今回はそれらが暮らす大陸の話ではなかっただけ」と語っている[22]。
田舎町バニーバロウに暮らすウサギの少女ジュディは、「よりよい世界を作るため」と警察官になることを夢見ていたが、両親を含めた周囲はウサギが警察官になることに否定的であった。しかし15年後、彼女は警察学校を首席で卒業し、ウサギ初の警察官が誕生したことを祝うライオンハート市長によって市中心部へ配属される。
初日、ジュディの所属課では肉食動物ばかり14人が行方不明となる事件の捜査を行うことになる。ズートピア警察署(ZPD)の署長ボゴは、サイやゾウといった屈強な署員を捜査に充てるが、ジュディには駐車違反の取締を命じた。不満を感じながら取締をしていると、ゾウの店で巨大アイスの販売を拒否されるキツネの親子ニックとフィニックを見かける。彼女はアイスを売るよう店に説得し2人に感謝されるが、実は親子ではなくアイスを転売して金儲けする詐欺師コンビであった。ジュディはニックを問い詰めるが、自身の生い立ちを否定する言葉を返される。
ある日、ジュディが駐車違反の取締をしていると、花屋で強盗事件が起こる。命の危険が迫るネズミの女性を助けつつ、犯人のデュークを逮捕するが、職務放棄に加え、ただの球根のために危険な追跡をしたとしてボゴに咎められる。彼女は警察らしい仕事をしたいと食い下がるが、ボゴは自分が配属を決定した訳ではないと更に責め立てる。そこへ、オッタートン夫人が夫エミットの捜索をボゴに直訴すべく、ベルウェザー副市長と共に来署する。これを見たジュディは自分がその捜査をすると言うが、これがボゴの逆鱗に触れ、「48時間以内に解決できなければクビ」と告げられる。
ようやく警察らしい仕事を得たジュディは、僅かな証拠からニックが事情を知っているとにらむ。彼を脱税の証拠で脅して捜査に協力させ、聞き込みの末、あるリムジンの車内でエミットの免許証を見つけるが、そこでホッキョクグマ達に誘拐され、車の所有者ミスター・ビッグの邸宅へ連れて行かれる。彼は不法侵入の制裁として2人を氷漬けにしようとするが、娘がジュディに助けられていたことが分かると、エミットがリムジンでミスター・ビッグの家に行く途中に失踪したことを明かし、当時の運転手マンチャスを紹介する。マンチャスの自宅へ赴いた2人は、エミットが「夜の遠吠え」と言い残して凶暴化し、彼を襲ってどこかへ行ったという話を聞く。ところが、マンチャスは彼らの目の前で凶暴化し、2人に襲いかかる。
ジュディの連絡でボゴ達が現場へ来るが、なぜかマンチャスは消えていた。「動物が野性に戻るはずがない」と言い張るボゴはジュディに改めてクビを言い渡すも、ニックの仲裁により難を逃れる。帰路、ボゴとのやりとりからジュディの境遇を知ったニックは、キツネとして差別を受けた幼少の記憶を語る。
2人は交通カメラでマンチャスの行方を追うことにし、ベルウェザーにその映像を見せてもらうと、マンチャスを捕らえて謎の施設へ向かうシンリンオオカミが写っていた。2人は「夜の遠吠え」は彼らのことだと考え、施設へ赴く。そこには捜索対象の14人とマンチャスが凶暴化した状態で収容されており、その主犯が肉食動物である自身の信用低下を恐れたライオンハートであることも判明する。ジュディの連絡により彼は逮捕され、市長を退く。行方不明事件を解決したジュディは、ニックの働きを見て警察官になるよう勧めるが、記者会見で図らずも肉食動物に対し差別的な発言をしてしまい、ニックに絶縁されてしまう。更に、凶暴化事件は止まらず、世論も街から肉食動物を追い出す方へ傾き、混乱に陥る。自分の中にも差別や偏見があったことに気づいたジュディは、これを後悔し故郷へ帰る。
実家で両親の手伝いをしていると、幼少期に自分をいじめていたギデオンと再会し、和解の言葉を交わす。そこでジュディは昔から知る花が「夜の遠吠え」と呼び慣わされていることや、それを口にしたウサギが凶暴化して母を襲ったという話を聞く。凶暴化事件の原因が「夜の遠吠え」であると気付いたジュディは、ズートピアへ戻ってニックに過ちを詫び、事件解決へ再び手を組む。
ミスター・ビッグと共にデュークを問い詰めると、球根の買主ダグの存在が明かされる。彼は「夜の遠吠え」から抽出した毒薬を弾丸にして肉食動物へ撃ち込み、凶暴化させていた。2人は格闘の末ピストルと弾丸を証拠として持ち出すが、ZPD目前となったとき、ベルウェザーに行く手を阻まれる。不審に思ったジュディは、彼女が事件の黒幕であることに気付く。彼女は草食動物を虐げる肉食動物に憎悪を抱き、ダグを使って世間が肉食動物に対して恐怖を抱くよう仕向けていた。逃げ場を失った2人を見たベルウェザーはニックに毒薬を撃ち込み、発見者を装って警察に通報する。毒に侵されたニックはジュディの首に噛み付く。
しかしジュディはおどけた様子で死んだふりをし、ニックも何事もなかったように笑う。実はニックが弾丸をジュディが実家から持ってきたブルーベリーと入れ替えていたのである。2人の演技に騙されたベルウェザーはその場で逮捕され、オッタートン夫妻も毒の治療法が確立されたことで"再会"を果たす。こうして、肉食動物の凶暴化事件は無事解決された。
その後、ニックはジュディの勧め通りに警察学校を卒業し、キツネ初の警察官となる。勤務初日、ニックはボゴにジュディと共に暴走車の取締に向かうよう言い渡される。
「#声優」も参照
役名 | 英語 | 日本語 |
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ジュディ・ホップス | ジニファー・グッドウィン | 上戸彩 |
幼いホップス | デラ・サバ | 稲葉菜月 |
ニック・ワイルド | ジェイソン・ベイトマン | 森川智之 |
幼いニック | キャス・スーシー | 長谷川斗輝 |
ボゴ署長 | イドリス・エルバ | 三宅健太 |
ベルウェザー | ジェニー・スレイト | 竹内順子 |
クロウハウザー | ネイト・トレンス | 高橋茂雄 (サバンナ) |
ボニー・ホップス | ボニー・ハント | 佐々木優子 |
スチュー・ホップス | ドン・レイク | 大川透 |
ヤックス | トミー・チョン | 丸山壮史 |
ライオンハート市長 | J. K. シモンズ | 玄田哲章 |
オッタートン夫人 | オクタヴィア・スペンサー | 根本圭子 |
デューク・ウィーゼルトン | アラン・テュディック | 多田野曜平 |
ガゼル | シャキーラ | Dream Ami |
フラッシュ | レイモンド・パーシ | 村治学 |
フィニック | トミー・タイニー・リスター | 白熊寛嗣 |
ナンギ | ギータ・レディ | 込山順子 |
ジェリー・ジャンボーJr. | ジョン・ディマジオ | 遠藤純一 |
Mr.ビッグ | モーリス・ラマーシュ | 山路和弘 |
フルー・フルー | リー・レイサム | 近藤唯 |
マンチャス | ジェシー・コーティ | 河本邦弘 |
マッジ・ハニー・バジャー | ケイティ・ロウズ | 槇原千夏 |
ギデオン・グレイ | フィル・ジョンストン | 武田幸史 |
ダグ | リッチ・ムーア | 岩城泰司 |
ピーター・ムースブリッジ | ピーター・マンスブリッジ | |
マイケル・狸山 | 芋洗坂係長 | |
警察学校の教官 | トリシア・カンニングハム | 田村聖子 |
アパートの大家 | ジョシー・トリニダッド | 込山順子 |
バッキー・オリックス=アントラーソン | バイロン・ハワード | 白熊寛嗣 |
プロンク・オリックス=アントラーソン | ジャレド・ブッシュ | 河合みのる |
アングリームース | メリッサ・グッドウィン・シェパード | 厚切りジェイソン |
マクホーン | マーク・ライノ・スミス | 遠藤純一 |
プリシラ | クリステン・ベル | 近藤唯 |
テンプレート:Multiple image
通常、WDAS(ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ)では監督が発案部長のジョン・ラセターと社長のエドウィン・キャットマルに提案したアイデアの中から製作する映画を決定している[29]。この頃ラセターは、当時並行して製作が進んでいた『シュガー・ラッシュ』や『ベイマックス』のような新しい世界観のものに対し、『ピノキオ』などのような"クラシカルな"ディズニー映画を現代の観客向けに作ることを考えていた[30]。特に『ロビン・フッド』のような、擬人化され、服を着た動物が活躍する映画を好んでいた彼は、『塔の上のラプンツェル』で共同監督を務めたバイロン・ハワードの擬人化された動物の表現方法に共感し、ハワードを監督に起用してこれに沿った案を作ってもらうことにした[30]。ハワードもまた『ロビン・フッド』のような映画を作りたいと考えており、これに着想を得て[31][10]「擬人化され、服を着た動物が活躍する」物語の案を6つ提示した[29]。
ハワードの案を見たラセターは複数の案の中から世界観と登場人物を抜き出し、それを組み合わせるという形で、後に『Savage Seas(野生の海)』へと進化する案を提示した。『Savage Seas』はジェームズ・ポンドをイメージしたジャック・サベージというウサギのスパイを主役に建てた1960年代風のスパイ映画であったが、このストーリーについてラセターとキャットマルが実際に支持したのは序盤の「動物の都市」で展開される部分であった[29]。そこでハワードは「ウサギの主人公」「動物の都市」という要素だけを残し、都市に暮らす他の動物にもスポットを当てて更にイメージを膨らませてゆく。最終的には、ディズニー・ストーリー・トラスト(プロジェクト構想の際に必ず面会するWDASの上層部社員)の助言により、ニックが主役でジュディが脇役を演じる警察ものへと方向性が定まり[32][33]、WDAS第55作目の長編映画として『ズートピア』が誕生した[29]。
『ズートピア』の製作が初めて公表されたのは、2013年夏にディズニー公式ファンクラブ「D23」が開催したD23エキスポでのことであった[34]。ハワードの推薦によりジャレド・ブッシュを脚本家に立てた本作は、当初より2016年3月の公開と定められた[34][35](実際は公式発表に先駆けて2013年5月にジェイソン・ベイトマン出演の情報がマスコミに明かされていたが、その時は作品自体に関してはあまり語られなかった[36])。 ここでは、登場人物達が暮らす街も、人間ではなく動物が設計したと想定して作り[34]、『ズートピア』は他の「擬人化された動物が人間界や大自然の中で活躍する映画」とは違うものになるとされた。ジョン・ラセターはこの「動物が動物によって築かれた現代社会に暮らす」という考え方を大いに評価し、D23エキスポ発表の場で"赤ん坊のシンバを持ち上げるように"ハワードの名声を高めた[37]。
更に、2015年3月にはリッチ・ムーアが監督となり、その補佐には脚本のジャレド・ブッシュが就くことが発表された[38]。
アニメーターらによる動物の調査はサンディエゴ動物園サファリパークやウォルト・ディズニー・ワールドの「ディズニー・アニマル・キングダム」で行われ、さらにはハワードの提案で[39]ケニアへも赴いた。調査期間は合計8ヶ月におよび、様々な動物の歩き方から毛の色までも研究され[40][41]、映画に登場する動物たちは80万通りもの動きを見せることになる[41]。登場人物の毛並みをよりリアルに見せるため、取材は自然史博物館でも行われ、アニメーターらは様々な光の当たり方を確認しながらマイクロスコープを用いて間近で毛並みを確認した[41]。2010年代前半のディズニーが製作するアニメーション作品に出てくる動物の毛並みは2008年に公開された『ボルト』に使われた技術が基本となっていた。しかし、当時使用されていたコンピューターソフトウェアでは本作に必要とされる、よりリアルな毛並みに対応できなかった[41]ため、WDASの技術者がそれに向けて新ソフトウェア「iGroom」を開発した[41][42]。元々このような技術的に高度な表現はシーン別に特別な処理を行うことで対応していたが、今回は全編にわたってそういった表現が必要とされていた[42]。
これにより、毛並みの向き、成形、光の当て方などを正確に表現するだけでなく、各種の動物ごとにあらゆるポーズを表現できるようになった。iGroomでは更に、「仮想レイヤ」を用いた見えない部分の毛まで考慮した毛皮の表現をも可能にした[41]。この機能は大きな頭に境界のはっきりしない斑点模様を持つチーターのキャラクター(クロウハウザー)などに使われた[41]。各キャラクターには膨大な本数の毛が用いられ、2人の主人公、ジュディとニックにはおよそ250万本前後に及ぶ。他のキャラクターではキリンが900万本、アレチネズミは48万本で、その他の小さな齧歯類でも40万本が使われ、これは『アナと雪の女王』のエルサの髪の毛と同じ本数である[41]。このことについてジャレド・ブッシュは後に、「毛との戦いだった」と語っている[42]。
本作ではベイマックスに次いで2度目に3D描画システム「Hyperion(ハイペリオン)」が使用された。今回はHyperionに新たな描毛パラダイムが付加され、密集した毛でも比較的容易にリアルな描写ができるようになった[41]。シュガー・ラッシュ製作に向けて開発されたリアルタイム3Dモデラーの「Nitro(ニトロ)」も使用され、より思い通りに、自然で緻密な毛並みをスピーディーに出力出来るようになった。Nitroでは更に、ある状態から次の動作における毛並みの変化とポーズ、シルエットを同時に予測することができる[41]。『アナと雪の女王』で初めて使用された草木ジェネレーター「Bonsai(盆栽)」も使用され、熱帯からツンドラまで様々な気候の、多種に渡る樹木の葉一枚一枚に至るまでの詳細な描画を実現した[41]。
当初はニックを中心にズートピアの街を描くストーリーで、肉食動物と草食動物は街の中でほとんど関わりを持たないという設定であった[43]。その核となる設定に、草食動物を肉食動物から守るための「制御首輪(tame collar)」があった[44]。ズートピアに暮らす全ての肉食動物にはこの制御首輪が取り付けられ、本人の興奮度によって緑→黄→赤と首輪のランプの色が変わり、最高潮(赤)に達すると電気が流れるというものである。この設定で製作されたストーリーの下で4ヶ月おきに映画業界向けの内部上映会が行われたが、寄せられた意見は総じてズートピアを「抑圧的な警察国家で、希望がない」「誰が見ても惨めで、新たな発見などない」などと評するもので、首輪には非常にネガティブなイメージがあることが判明した[44]。「製作スタッフがよく貢献してくれた」と評された[32]ストーリーではあったが、5~6回ほどの上映会を繰り返した後、フィル・ジョンストンを新たに脚本家として呼び、従来の制作陣との合意の下で2014年11月に制御首輪の設定を廃することとなった[44]。
公開予定までおよそ1年半を切った2014年11月[33]、ジュディとニックの立ち位置を逆転させ、「平等主義の是非が住民自らの先入観により脅かされる大都会」ズートピアへやってきた「純真でヒロイン気質のあるお上りの女の子」ジュディに主眼を置き、それに反駁するキャラクターとして「街の平等を冷笑し不安定を助長する地元民」ニックを置くという現在のストーリーへと変更された[33]。ジュディを主役に置くという発想について、制作陣は「観客はズートピアという都市をジュディの視点、即ち『都会への憧れ』という目で見られる作品になった」と評した。通常の子供向け映画では、登場人物が自らの不遇を歌で表現するが、ジョンストンは現実味を持たせるためにあえてこのようなミュージカルシーンを採用せず、ジュディが遭遇する様々な試練や彼女の両親でその代わりとした[44]。
2015年5月6日、ジェイソン・ベイトマンとジニファー・グッドウィンがそれぞれニック・ワイルドとジュディ・ホップスの役を務めることが明かされた[45]。制作陣はこの選定理由について、ベイトマンが「狡猾ながらもドライな知的さを感じられる声で、可笑しくも心のこもった演技を出来るから」と発表した。 ベイトマン本人は自らを「狡猾で皮肉な陰謀家」とし、このニック・ワイルドも彼が12歳の頃から演じてきた数々の役と似ていることについて触れた。また彼は「監督に『キミ達は、僕にどんな声を求めてるんだ?』と言ったところ、あっけにとられた顔で『やりたいように、ただ喋るんだ』と返された」とも話した[46]。
一方のグッドウィンについて、ムーアは「ブレのない優しさと大きな心、そしてユーモアたっぷりの演技ができる」と語り、また人間性についても「少女ポリアンナにフュリオサ大隊長を混ぜたような女性」「人はよく優しさを単純さやマヌケさと紙一重というが、彼女は『良い女性』を地で行っている。マヌケなウサギじゃないけどね」などと評している[46]。同年7月には、アラン・テュディックも声優に加わることが発表され[47]、同時に彼が演じるキャラクターが"デューク・ウィーゼルトン"であることも明かされた[48]。
擬人化された動物が登場するアニメ作品が多くある中、制作陣や本作の企画を受けたWDASは、本作がそれらとは違う、他に類を見ない作品となること――即ち、単に人間を動物に置き換えただけのものではなく、動物特有の要素を色濃く出し、それでいて観客に共感を得られるような作品となることを期待していた[30]。この実現にあたっては、登場人物や動画技術のみならず、作品舞台やその他細かな設定についても綿密に考察する必要があり、制作陣は「誰がこの世界を作ったのか?」という命題を設定し、その下に様々な案を出していった[31]。最終的に本編で使用されなかった設定も数多く存在するが、これについてハワードとムーアは、「心の中にあるズートピアという都市は、1つの映画には収まりきらないほど大きな場所です。映画では語られていないストーリー、場所、動物はまだまだ存在します。」と語り、本作はあくまで作中世界の一部分を切り取ったものに過ぎないことを示唆している[31]。
美術監督のマティアス・レクナーと制作設計のデヴィッド・ゲッツは、大まかな美術方針としてネズミからゾウまで様々な動物の大きさをデザインに反映させることが重要と考えた。これにより家具や洋服などあらゆる物について様々な設定案が出されたが、最終的にextra small, small, regular, jumboの4段階が基準として定められた。このうち主人公であるニックはregular、ジュディはsmallに相当し、彼らを標準サイズ(=人間と同じ大きさ)として、それより大きいか小さいかで各所のデザインが決められていった[19]。例えば洋服であれば素材や仕立ての過程まで想像しながらデザインを決め、ネズミ用の自動車はネズミでが作ったものと想定して細部の形状を変更する、あるいはネズミが暮らすリトル・ローデンシアの街灯はクリスマスツリーの装飾電球にするなど[49]、単に縮尺が違うだけのものと構造自体が違うものを適宜使い分け、質感やデザインから大小を感じ取れるよう工夫を凝らした[19]。
都市としてのズートピア[]当初、制作陣はズートピアを理想的な未来都市にしようと考えていたが[50]、ハワードとムーアは都市がその歴史や人々の暮らしの積み重ねであることに着目し、「ズートピアも都市である以上は人間の都市と同じような発展をしてきただろう」という仮定の下で都市景観を築くこととなった[50]。このように架空世界でありながら真実味を深めようとする動きの狙いは、観客自身の経験を呼び起こすことでスクリーン上のあらゆる出来事に共感させ、ストーリーに没入してもらうことにあった[50]。実際に、脱税[51]や免許センター[52]、渋滞[53]などといった人間社会でも身近な出来事が物語のキーポイントとして登場する[54]。
ズートピアという街を特徴付ける設定が、「市内は気候や暮らす動物のために12のエリアに分けられている」というもので、その中でもサハラ・スクエア、ツンドラ・タウン、レインフォレスト地区、リトル・ローデンシア、サバンナ・セントラルの5つの主なエリアが作中に登場する。
サハラ・スクエア(Sahara Square)砂漠の動物たちが暮らすエリアで、地域の中心部はモンテカルロとドバイを元にデザインされている。砂漠の暑い昼間を避けて夜行性となる動物たちのためにカジノ付きホテルなどのナイトアクティビティを充実させているという設定で、街の見た目やネオンには赤や橙色などといった暖色系の色合いが用いられている。オープニングには巨大なヤシの木を模したホテルが登場するほか、その他の地形や建物は砂丘と砂城をモチーフにした構造物で構成されている[55]。後述のツンドラ・タウンと隣接しているが、境界の壁には大きな空調設備を有し、ツンドラ・タウンを冷やした廃熱でサハラ・スクエアを熱するという設定になっている[56]。ツンドラ・タウン(Tundratown)寒冷地域の動物たちが暮らすエリア。ロシア建築を模したタマネギ状のドームを持つ建物や、ホッキョクグマの住処である氷の洞窟をモデルにした氷雪マンション、動く歩道の代わりとなる流氷ブロックがあり、そのほとんどが雪と氷によって構築されている。降雪量を降雪機により周期的に調節することで気候を調整し、決して雪が溶けないように設計されている他、街の彩りはCGデザイナーにより巧みに配置されたネオンサインで賄われる。プロダクション・デザイナーのデヴィッド・ゲッツによると、作中の登場人物でマフィアのボスであるミスター・ビッグに触発されてイメージを作り上げたという。 サハラ・スクエアとの境界には巨大な空調の壁が配置される(前述)[56][57]。レインフォレスト地区(Rainforest District)その名の通り、熱帯雨林をモデルとしたエリア。川から吸水して湿気を生み出す巨大な人工樹木を中心に構成され、周辺には根のようなパイプが張り巡らされる。地区内は常にスプリンクラーのような装置で濡らされ、湿気の多く汚い環境は、ストーリー・ヘッドのジョシー・トリニダードによると、ここに住む登場人物の一人、マンチャスの内面をも反映しているという。この地域は直上方向に形成されているため、高低差は300mにもおよび[56]、作中で出てくるレインフォレスト地区の道路もループ橋が多用されている他、跳ね上げ橋も登場する。前述の通りズートピアの他地域に比べて複雑な環境を有し、ミステリアスな雰囲気も有する。コンピュータグラフィックの製作に当たっては、複数のレイヤに分けて作業したり、枝をグループ分けするなどの工夫が取られた[58]。リトル・ローデンシア(Little Rodentia)齧歯類など小動物が暮らす地域で、街はミニチュアの様相を呈し、大きな動物が誤って入り込まないよう、高い柵と小さなトンネルで囲まれている。街並みはブルックリンを参考にして考案され、前述の地域とは違い、気候ではなく居住する動物のサイズを考慮して構築されている[56]。ズートピアの中心部にほど近い位置に所在。製作に当たっては、他の地域とのサイズ差を演出するために、街並みの原寸大の模型を配置した上でロサンゼルスの街並みを背景として写真に撮り、それを更にコンピューターグラフィックで再現するという手法をとっている[59]。サバンナ・セントラル(Savanna Central)ズートピアの中心都市エリアで、ダウンタウンを含む。様々な種類の動物が暮らすサバンナがモデルとなっており、劇中の鉄道駅「セントラル・ステーション」はその中でも肉食動物と草食動物が隔てなく集まる水飲み場をイメージして作られ、ズートピア内外から様々な動物が集うエリアという設定になっている[56]。駅とその周辺は監督のバイロン・ハワードが最も好きだと語る場所で、ヨーロッパと北米を組み合わせた先進的なデザインとされている。ダウンタウン地域は動物が種類関係なく混在する場所で、オープニングには出て来ず、主人公ジュディの「初仕事」の場としてようやく登場する。デヴィッド・ゲッツは、ダウンタウンのスケール感が統一されず、ざわついた大都会の雰囲気は、様々な時代の歴史を含ませることで表現出来るとした[60]。この他、主人公ジュディの故郷でズートピアから340キロ離れた農業が盛んな田舎町「バニーバロウ(Bunnyburrow)」や、ゾウが経営するジャンボサイズパーラーの「ジャンボウ・カフェ」、謎の施設クリフサイドの建つ人気の無い地域「MeadowLands」など、劇中に登場するあらゆる舞台においてズートピアという街の特徴を際立たせるための詳細な設定と共に構築されている。製作段階で脚本が変わる中で設定が使用されなかった地域や建物もあり、ジュディの実家で275匹の兄弟姉妹が暮らす様子[61]や、「捕食者と被捕食者が区別される」という当初の案の下で考案された、束縛される肉食動物たちが本来の自分に戻れる彼ら専用の脱法アミューズメントパーク「ワイルド・タイムズ」[62]などが設定図画に残されている。
テンプレート:Infobox Albumスコアの作曲は、アカデミー作曲賞受賞作家のマイケル・ジアッチーノが担当した。主題歌である「Try Everything」はシーアとスターゲイトが作曲し、劇中でガゼル役のシャキーラが歌った。テンプレート:Tracklist日本盤には、冒頭と末尾に以下のボーナストラックが収録されている。テンプレート:Tracklist日本語吹替版ではオープニングが『トライ・エヴリシング』日本語版、エンディングクレジットは同曲の英語版となっている。その後のスタッフロールの冒頭には『トライ・エヴリシング(ズーラシアン・フィルハーモニー・バージョン)』が流された後、サウンドトラックのメドレー(『ラミフィケーションズ』のアレンジ版、『スイート・フロム・ズートピア』の途中から)となる。
英語版のスタッフロールは冒頭からサウンドトラックのメドレー(『チケット・トゥ・ライト』、『スイート・フロム・ズートピア』の冒頭、『ラミフィケーションズ』のアレンジ版、『スイート・フロム・ズートピア』の途中から)が流される。
本作はディズニーデジタル3-D(RealD)作品として公開された。北米ではIMAX3D方式での上映も行われ、ディズニーのIMAX作品はトレジャー・プラネット以来14年ぶり、2作目となる[63][64]。
一部の国ではタイトルが変更され、イギリス等欧州各国では、metropolisを由来とする"Zootropolis(ズートロポリス)"に変更され、欧州公開分は音声が英語(字幕版含む)でも劇中のZootopiaが全てZootropolisに直されている[65][66] 。また、ドイツでは"Zoomania(ズーマニア)"というタイトルで公開された[67][68] 。ディズニーは変更理由について、スポークスマンが「イギリスの観客にも関心を持ってもらえるように」と述べるに留めたが[69]、アイリッシュ・タイムズ紙(アイルランド)はデンマークの動物園がEU域内で"Zootopia"を商標申請しているのが直接の理由ではないかとしている[70] 。中国では国家新聞出版広電総局により海外映画の劇場公開は30日間のみとされているが、本作については2週間延ばされるという異例の対応が取られ、合計44日間公開された[71]。日本での劇場上映は他地域より大幅に遅れて2016年4月23日に始まり、『ファインディング・ドリー』公開前日の7月15日[72]に一斉終了した。
ティーザー動画が最初に公開されたのはウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオが2015年6月11日にYouTubeで公開した予告編で[73] 、ピクサーの『インサイド・ヘッド』公開時からこの映像が劇場予告として流されるようになった。2つ目は同年11月23日にYouTubeで(劇場予告は『アーロと少年』から)[74] 、本編中で主人公2人が免許センターへ赴きナマケモノの職員とやりとりをするシーンが公開された。本格的な予告映像は同年12月31日にYouTubeで公開された。更に、2016年3月1日にはディズニー・インフィニティ3.0用のフィギュアが発売された[75]。
また、変わった形のバイラル・マーケティングも行われた。デジタルマーケティング会社のAllied Integrated Mediaは、ディズニーからの契約を受け、SNSサイトMeetup上のファーリー・ファンダム会員に、映画のハッシュタグを付けて自分のファースーツを着た写真をTwitterやInstagramで公開するキャンペーンを推進した[76][77]。
日本では、上映開始前後の2016年3月25日から5月8日にかけて神奈川県横浜市とのタイアップが実施され、よこはま動物園ズーラシアと横浜市交通局により「横浜市営地下鉄スタンプラリー」と「横浜市営バス×ズーラシア クイズラリー」が実施された他、本作の広告ラッピングを施した路線バス車両も1台運行された[78][79]。
『ズートピア』の家庭向けソフトはBlu-ray、Blu-ray 3D、DVDなどのデジタルHD形式で発売され、北米版は2016年6月7日、ボーナストラックとして「Scoretopia」やTry EverythingのMVなどの映像を収録したものが発売された[80]。日本版に関しては、吹替/字幕版のデジタル先行配信が同年8月10日に開始され、その後MovieNEX版(Blu-ray、DVD、デジタルダウンロード権限同梱)は8月24日に『ズートピア MovieNEX』として発売開始された。内容は北米版と同じで、本編は劇場字幕/吹替版の両方、特典映像は字幕版として収録されている[81]。
本タイトルは発売初週にして販売枚数18万枚を記録し、9月5日付(8月22日~28日)の売上ランキングにて『ARASHI LIVE TOUR 2015 Japonism』(27.8万枚[82])に続きBD総合2位、BDアニメ部門では1位を獲得した[83]。また、BDアニメ部門で洋画が1位を取ったのは2015年12月14日付ランキングの『ミニオンズ ブルーレイ+DVDセット』以来8ヶ月ぶりで、この時点で2016年の洋画アニメBDの暫定1位となった[83]。翌9月12日付(8月29日~9月4日)のランキングでは、販売枚数3.8万枚で『ARASHI LIVE TOUR 2015 Japonism』(1.5万枚[84])を抜きBD総合1位を獲得した[85]。洋画がBD総合1位を獲得するのは2016年度(2015年12月14日~)のランキングでは6作品目で、アニメでは同年度初となった。
レンタルはBD/DVDともにMovieNEX発売と同日の8月24日に開始され、1週目(8月22日~28日)、2週目(8月29日~9月4日)の2週にわたりレンタル回数1位を獲得した[86][87]。
北米での上映が終了した2016年8月4日時点で、『ズートピア』の興行収入は、制作費の1億5000万ドルを大きく上回り、北米で約3億4126万ドル(米ドル、以下同じ)、その他の国と地域では約6億8251万ドルの興行収入を記録し、合計で10億2378万ドルとなった[3][4]。ディズニーのアニメーション映画で10億ドルを突破したのは、『トイ・ストーリー3』、『アナと雪の女王』に次いで史上3番目である[88]。
公開二週目の3月18日には、ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ作品としては『アナと雪の女王』『ベイマックス』に続き3作連続で興行収入5億ドルを突破し[89][90]、同年4月5日には、2016年に北米で公開された映画の中としては初めて国際興行収入が8億ドルを越え[91]、4月24日には更に9億ドル突破を果たした[92]。6月5日には10億ドルを突破した。国際興収10億ドルという記録は、アニメーション映画としては史上4番目、ディズニー映画としては11番目(ディズニーアニメーション映画では3番目)、そして映画史上では26番目となる[93]。
全世界では『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』に次ぎ2016年中2番目の興行収入を上げており、アニメーション映画としては1位[94]である。また、歴代でも同スタジオ作品としては『アナ雪』に次ぎ2番目の全世界収入[91][95]、全アニメ映画としては4位[96][97]、原作映画(小説などの原作や前作を持たない映画)としては『アバター』に続き2位[98]、更に全映画の中でも26位の成績となっている[93]。
アメリカ合衆国とカナダでは、公開前予想は3827スクリーンで初週末興行収入6000万~7000万ドルとされていた[99][100](予想スクリーン数の内訳は3D版が約3100スクリーン、IMAX版が365スクリーン、プレミアム・ラージ・フォーマット版が325スクリーン[100])。2016年3月31日に行われた公開前週の事前上映で既に170万ドルの収入があり、同様の公開方式ではピクサー作品を除く夏休み期間[補 12]以外のディズニー映画としては最高記録[63][101]、またアニメ作品としては歴代7位を記録した[102]。
事前公開の評判は口コミで広まり、公開初日となる4月3日だけで1950万ドルの興行収入を記録し、『アナ雪』の記録を破った[63]。また、3月公開のアニメーション映画としては『アイス・エイジ2』についで歴代2位となる[103]。 更に、初週末興行収入は当初の予想を上回る7510万ドルで、全ディズニーアニメーション映画では『アナ雪』を破り1位[補 13]、3月公開のアニメーション映画では『ロラックスおじさんの秘密の種』を破り1位、アニメーション映画としては4位、3月公開の映画全体としても8位の記録となった[104][105][106]。更に、原作映画の初週末興行収入としては『インサイド・ヘッド』『アバター』に続き歴代3位となった[107]。IMAX方式では初週末366スクリーン520万ドルで、 トイ・ストーリー3の840万ドルに続き2位となった[105]。
2週目の週間興行収入は5130万ドルで全体の31.6%まで下がったが、アニメーション映画としては初週終了後の占有率下降が最も少なくなった(『シュガー・ラッシュ』は2週目で占有率32.7%を記録しているが、同週に27%を記録した『LEGO ムービー』より下降率が大きい)[108]。3週目の週間興行収入も占有率28%で3720万ドルと3週連続で週間1位を記録し、同時にそれまでの総興行収入が2億ドルを突破することになった[109]。 公開後3週間目の記録としては、『アバター』の6800万ドルに次ぎ2位となり、『007 スカイフォール』の3500万ドルを越える結果となった。4週目も本作の占有率は微減に留まったが、本作より3週間遅れで公開された『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』に抜かれ、最終的に北米ではV3となった[110]。
2016年6月時点では、域内にて『キャプテン・アメリカ』『デッドプール』『ジャングル・ブック』に次ぎ4位の累計興行成績を記録しているほか[111]、13週連続でトップ10入りを果たし、『アナ雪(16週)』と『アバター(14週)』に迫る結果となった[112]。
北米での劇場上映は8月4日に終了し、計154日間に渡って上映された[4]。最終的な興収記録は、WDAS作品として『アナ雪』に次ぎ史上2番目[113]、2016年北米公開映画として7位[114]、またアニメーション映画としては史上10番目となった[115]。
日本では2016年4月23日から7月15日までの83日間に渡り公開され、最終興行成績は動員数約580万人、収入約76億8000万円となり[116][5]、2016年に日本で公開された映画としては4位となった[5]。本作は累計興収70億円突破まで62日要したが(『アナ雪』は23日、『ベイマックス』は37日)[72]、次々と新作が上映開始される中でも安定した興行収入を上げ、上映期間中全ての週末興行ランキングにおいて4位以内に残った。
字幕版(2D)と吹替版(2D・3D・4DX・MX4D)にて全国471スクリーンで公開された[117]が、他地域からはかなり遅れての公開となった[118]。初週末(4月23日・24日)の合計動員数は32万9513人、興行収入は4億4580万4900円となり、1週間前の4月16日より公開されていた『名探偵コナン 純黒の悪夢』に次いで初登場2位を記録した[117]。更に、ディズニーアニメーション映画としては『アナ雪』『ベイマックス』に次ぎ第3位のオープニング興収を記録した[92]。
その後、公開2週目までは『名探偵コナン』に続き2位となっていたが、公開3週目となる5月8日までの興収が29億8776万4600円、動員は235万6413人となり、7日・8日の成績(週末興行ランキング)では『名探偵コナン』を抜き初の1位となった[119][120]。公開2週の後に週末興行ランキングが2位から1位に上がったというケースは世界的にもまれである[15]。4週目(5月14日・15日)の週末興行ランキングでは前週に続き1位を獲得、更に動員数前週比121.8%を記録したが、この週の動員数は公開初週を越えており、『アナ雪』国内公開当初と同様の動きを見せた[15][16] 。5週目の週末(5月21日・22日)でも2日間で動員37万5137人、興収5億0407万3100円を記録し、1位を維持した(両日2位の『殿、利息でござる!』は動員10万9248人、興収1億3522万8600円)。また、この週は前週より25スクリーン減少となったが、前週興収比は118%[121]となり、スクリーンアベレージ(1スクリーンあたりの平均着席率)も16.7%上昇した[122]。6週目(5月28日・29日)では、前週に比べ興行成績は下がったが、同週初登場の『オオカミ少女と黒王子』を抑えて4週連続1位となり、国内の累計興収が50億円を突破した[123]。
7週目(6月4日・5日)は動員26万3766人、興収3億5060万9200円となり、国内累計興収は60億を越えた。同週初登場の『植物図鑑 運命の恋、拾いました』(動員26万4270人、興収3億4204万0700円)に僅差で及ばず2位となり、国内では最終的にV4となった[88]。ただし、興収1位は6月1日開始の『デッドプール』(24万8473人、3億8333万2900円)で、『植物図鑑』は興収3位となっている[88]。また、公開当初から成績争いを続けていた『名探偵コナン』も同日に累計興収60億円を突破したが(6月5日時点で60億2048万7600円、471万7855人)、興収では本作が上回る一方、動員数では若干後を追う形となる[124][補 14]。その後8週目(6月11日・12日)の動員数は同週初登場の『64―ロクヨン―後編』に続き2位[125]、9週目(6月18日・19日)は『植物図鑑』『ロクヨン後編』に続き3位となったが、興収では再び1位を獲得した[126][127]。
6月23日には累計興収が70億円を突破[17][127]する。公開10週目(6月25日・26日)の動員数は、同週初登場の『TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ』に続く2位となり、再び動員数の順位を上げたが[128]、公開11週目(7月2日・3日)にはそこへ同週初登場の『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』が1位に入り、本作は3位[129]となった。週末興行ランキングの集計対象としては最終週となる公開12週目(7月9日・10日)は、再び同週初登場の『インデペンデンス・デイ: リサージェンス』に1位に付かれ、更に順位を落として4位となったが、同週末の上位10作品で公開5週を越えているものは本作の他に『植物図鑑』(6週目)のみであった[130]。その後、予定通り7月15日に劇場上映は一斉終了となった。
中華人民共和国では、『疯狂动物城(Crazy Animal City)』のタイトルで公開され[68]、ハリウッド映画で中国において最も人気となった『ジュラシック・ワールド』(中国での総興収は2億2900万ドル)に並ぶという国内各メディアの予想を更に越える結果となった[131][132]。中国では劇場公開終了までの総興収が公開初日の62倍以上を記録し、直前に公開された『夏洛特烦恼』での最高記録61.9倍を上回った。アニメ映画では『西遊記 ヒーロー・イズ・バック』の53.1倍が最高記録だった[133]。公開初日の興収は『葉問3』に続き2位の340万ドルだったが、3日目までの累計は2380万ドルに達し、 前後作を持たないアニメ映画の開始3日間の興収としては史上最高記録となったほか、アニメ映画全体およびIMAX方式のアニメ映画としては、いずれにおいても『カンフー・パンダ3』に続き開始3日間の興収が国内史上2位を記録することとなった(本作のIMAX版は278スクリーン、300万ドルの興収を記録)[68][134]。
公開9日目となる土曜日には、アニメ映画として国内史上最高単日興収となる2500万ドル(前の土曜日は1060万ドルだった)となり、早々に『ベイマックス』の最終興収を抜き、中国におけるディズニーアニメ映画全体の興収トップに躍り出た[135][136]。 2週目の週末興収は5650万ドルと前週に比べ139%増加し、10日目の時点で『カンフー・パンダ3』『西遊記 ヒーロー・イズ・バック』に続き中国で公開されたアニメ映画として史上3番目に1億ドルを突破した。これはアニメ映画の週末興収としては単独1位となる数値である[137]。しかし、一部のメディアでは6000万ドル以上と報じている[138]。
3月中旬には『カンフー・パンダ3』とともに国内で公開された米国アニメ映画の記録(2014年、2億8600万ドル)を突破した[139]。公開17日目となる3月27日には、国内で公開されたアニメ映画全体として初めて総興収が2億ドルを突破し、全ディズニー映画としては『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』に続き2番目、ハリウッド作品としては6番目である[140][141]。
最終的には15億3000万元で『アベンジャーズ』の14億6400万元を抜き、全ディズニー映画で1位、また国内映画史上7位となった[142][143]。
本作は、ウォルト・ディズニー・モーション・ピクチャーズが長期休み商戦を狙う目的から、各国で日にちをずらしながら公開された。2016年2月第2週には3カ国で封切りされ、最初の週末(公開1週目)である2月14日までに450万ドルの興行収入を上げた[144]。翌週には全体の36%にあたる22カ国を加え、2月21日(公開2週目)までに更に3120万ドルの興収を上げた[145]。 更に翌週の2月第4週(公開3週目)では新たに公開された国はなかったが、2月28日までに3300万ドルの追加興収を上げた[146]。公開4週目となる3月第1週にはアメリカと中国を含む45カ国で新たに公開が始まり、週末までに6470万ドルの追加興収を上げ、当時の週間国際興収ランキングで香港映画の『葉問3』に続き2位に躍り出た[134]。なお、このうち330万ドルがIMAX方式公開分にあたる[134]。 3月第3週には、前々週新規公開の45カ国だけで8930万ドルの追加興収を上げ、3月第2週比25%の増収となり、『葉問3』を抜いて1位となった[137] 。翌週も同ランキングで1位を獲得したが[147] 、その次の週には『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』に抜かれ、最終的に公開5週目と6週目の結果で全世界V2となった[140]。その後4月第1週(公開第8週)には北米外総興収が5億ドルを突破した[148]。
国ごとに公開1週目の結果はばらつきがあり、スペインでは310万ドル、ベルギーとデンマークでは合計170万ドルとなった。ベルギーでは、オープニング興収は全ディズニーアニメ映画の中で最高額を記録した[144]。また、中国では2360万ドル、フランスでは870万ドル、ロシアでは790万ドル、ドイツでは680万ドル、香港では190万ドル、ポーランドでは160万ドルを記録し、以上の各国ではピクサーを除くディズニーアニメ映画としてオープニング収入最高記録を出した[145][134][140][149]。このほか、イギリスとアイルランドでは730万ドル、メキシコでは460万ドル、オーストラリアでは360万ドル、ブラジルでは260万ドル、イタリアでは長期休みに含まれない週末での封切りながら330万ドルとなり[145][147][140]、その内オーストラリア、スイス、ポルトガル、南アフリカ共和国では開始週の興収で国内1位を記録した[134]。
イギリスとアイルランドでは公開週から『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』『カンフー・パンダ3』との接戦を強いられる中で本作は579スクリーンで760万ドル(うち事前公開250万ドル)の興収を上げるも、『ジャスティスの誕生』と僅差でオープニング興収2位に付き、国内のウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオのオープニング興収の記録にも一歩及ばなかった[150][151]。2週目は『ジャスティスの誕生』のほか『イーグル・ジャンプ』に後塵を拝して3位となったが、それでも占有率24%を維持した[152]。
国別の興行収入では北米が最大(3億3720万ドル)となっており、その後に中国(2億3610万ドル)、更に日本(4840万ドル)、フランス(3600万ドル)、ロシア・CIS地域(3440万ドル)、イギリス(3360万ドル)、ドイツ(3220万ドル)、韓国(3110万ドル)が続く[153][154][155]。 ロシアでは『アバター』の36億ルーブルに次ぎ23億ルーブルで全映画中史上2位となった[156]。日本ではV4で最長、ロシアとドイツではV3[153][157]、中国と韓国ではV2を記録した[153][158]。
本作は多方面から評価を受けた[159][160][161][162]。ロッテントマトではコメントのうち肯定的評価が98%を占め、8.1/10点(加重平均)を獲得し、2016年の映画としては最高評価を受けた[163]。ロッテントマトの総評コメントでは「『ズートピア』は、技術面・ストーリー面ともに素晴らしくまとめられている。その華やかで技術の粋を集めたとも言える映像により描かれる内容は、重厚で現代情勢をよく捉え、観客に様々な思考を巡らせる。それでいてテンポの良さと高いコメディ性を有し、若い観客にもずっと楽しんでもらえる作品」[注 7]とされている[164]。これは原作映画としては史上2番目に高い評価(100%評価の『ピノキオ』に次ぎ『白雪姫』『101匹わんちゃん』と同率)で、全ディズニーアニメ映画の中でも8番目に位置する(『トイ・ストーリー』『トイ・ストーリー2』が100%、『トイ・ストーリー3』『ファインディング・ニモ』が99%、『インサイド・ヘッド』『カールじいさんの空飛ぶ家』が98%)。メタクリティックでは、78/100点(39レビューに基づく偏差値)を獲得し、総評では「概ねよい評価」[注 8]とされた[165][166]。「シネマスコア」では、A+からFの8段階評価のうち、2段目のA評価を与えられた[167]。
アメリカの有名批評家ネイル・ゲンツリンガーは、米ニューヨーク・タイムズ紙面上で「面白可笑しく、抜け目なく、いろいろなことを考えさせてくれる」[注 9]と評した[168]。大衆文化誌『ローリング・ストーン』では、本作のコメディ性と共に、公開時点で世を席巻する先入観の一つ、"外人嫌いを暗に肯定する政治的レトリック"の有害性を顕わにするそのメッセージ性を評した上で、「2016年で最も破壊的な映画かもしれない」[注 10]としている[166]。米エンタメ産業専門誌『バラエティ』のピーター・ディブルージは「スタジオの"強さ"を体現している」と述べた[169]。IGNの映画評論家エリック・ゴールドマンは本作を10点中9.0点(Amazing)と評価し、「『ズートピア』は、ディズニーが本気を出せば、現代と過去を如何にクールで自然に融合させられるかを象徴している。動物が立って歩いて、喋って、人間のように振る舞うのは使い古された技法だが、そこにユーモアと作品スタイル…あとは見入るように、含蓄たっぷりに時事情勢を描くそのテーマで、現代的な風を送り込んでいる」[注 11]と述べた[170]。
映画評論家のマーク・ケルモードは英オブザーバー紙面上にて、本作を「とても面白くて、とても素敵な"休暇のお楽しみ"」[注 12]としている。更に、「一見すると、脅かされる存在としての草食動物が隣人にさえも恐れを感じる傍らで、肉食動物はその本能を抑えているという話だが、実際は『信頼と寛容』と『混乱と先入観』の対立を描いた"寓話"で、さも完璧な交響曲のように上手くまとめられている。憎悪に溢れ先行きも見えない世界の中で、指揮棒を振りかざすが如く愛と多様性の存在を鼓舞激励し、歓迎している。美辞麗句を並べ立てているだけのように見えるかもしれないが、決してそんなことはない。劇中でキャラクターが見せるジョークの数々は面白いし、映像技術という観点からしても素晴らしい」[注 13]とし、最後は「正真正銘、どんな年齢でも楽しめる、ファミリーにぴったりな作品。最高!」[注 14]と締めている[171]。
英デイリーテレグラフ紙ではロビー・コリンが「ライオンはただヒツジにひれ伏し続けず、共に市政を司る座に就き、共生への歩みを進めた。これこそが夢にまで見た真の多様性であり、彼らの世界におけるその夢は叶った――はたしてそうだろうか。(中略)チャイナタウンのように人で溢れる街を考えて欲しい。本作は動物の世界を描いたアニメ映画としては精査に基づき『極めて現実に則った』世界を描いているのだ」[注 15]と記し、更に「『48時間』の中のニック・ノルティとエディ・マーフィのように、たとえジュディとニックが見た目に愛らしさを振りまき、陽気に動き回り、観客を引き込むダブル主人公の様相を呈していたとしても、声優のグッドウィンとベイトマンの並外れた演技力に勝るものはない。2人の演技は、まるでビバップの名曲のスナップとスイングを聞きながら映像を見ているような気分になれる」[注 16]とした。そして「この映画を見れば、我々も内にある中途半端な人種観念に気付けるはずだ――それを特に強く感じる場面がある。豚がチーターに向かって『森へ帰れ!』と言い放ったのに対し、チーターが『私はサバンナ出身よ!』とうんざりしながら返すシーンだ。こうは書いたが、物語そのものは決して堅苦しいものではなく、この映画の強みの一つは、多様性の価値という複雑で微妙なテーマを若い観衆にもわかるよう噛み砕いて示しているところだ――『実際は、素敵な言葉のように簡単に行くとは限らない』――これはジュディがラストシーンで語る台詞で、更に『現実は厳しい』と断言していた。そう、その通りなのだ。だからこそ、あらゆることがもっと面白く、ハチャメチャで、美しいと感じられるのだ。この感覚を味わいたければ、『ズートピア』が一番だ」[注 17]と締めている[172]。
このほか、同紙ではローザ・プリンスが登場人物のひとりであるジュディ・ホップスに着目し、ディズニープリンセスに代表されるようなディズニーアニメ作品に登場する女主人公のイメージに喜ばしい変化を与えたとし、ジュディは、ロマンスや家柄に注目されるようなキャラではなく、彼女が夢に見た職業「街に尽くす警察官」を見るべきという旨を述べた。また彼女は「本作は通常のディズニー映画に比べて女性の登場人物は少なく、せいぜい全人物の1/3程度。しかしジュディはそうした型を破った。白馬の王子様に助けてもらおうなんて思ってはおらず、むしろ自分が他人を助けることで忙しいのである。二児の母であり、ジュディの声を担当したジニファー・グッドウィンは『もし娘がいたら、ジュディを見本にさせたいくらい。あと、二人の息子にも彼女を見本にしてほしいわね』と語っている。(中略)もしかすると、今こそ女の子たちにはジュディの制服を買い与えて、お姫様ドレスなんて着せないようにした方がいいのかもしれない。もし反対されたらボゴ署長の言葉を思い出そう――『人生はミュージカル映画とは違うんだ!歌えば夢が叶う、そんな甘いもんじゃない。いい加減受け入れろ、ありのままに』――」[注 18]とも記した[173]。
米エンターテインメント誌『ハリウッド・リポーター』は、日本での大ヒットについて、強力な口コミ、字幕版と吹替版あるいは3D版と4DX版のいずれも観た観客が多いこと、そしてDream Amiによる主題歌を大きな要因として挙げている[174]。また、スタジオジブリのプロデューサー鈴木敏夫は、本作の高い映像技術やわかりやすいストーリー、奥深いメッセージ性等の総合的な観点から、「ディズニー映画の中でもずば抜けた傑作」と評している他、インタビューでは鑑賞直後すぐに宮崎駿の元へ「すごいの見ちゃった!」と報告しに行ったことも語られた[175]。
南京政治学院の教授である王伝宝は、中国人民軍機関誌『解放軍報』[176]にて、劇中の肉食動物と草食動物の役割の逆転を「子供でさえも理解できる常識がハリウッドによって真逆にされている」とし、本作はエンターテインメント(見えざる手)を用いた西洋的道徳とアメリカのプロパガンダの押しつけであると批難した[177][178]。
賞と結果の一覧 | |||||
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賞 | 式典日 | 部門 | 受賞者 | 結果 | 出典 |
ゴールデン・トレイラー・アワード | テンプレート:Sort | 楽曲TVスポット部門 [注 19] | "Try Everything Voice 3 Days – IMAX" | テンプレート:Nom | [179] |
オリジナルTVスポット部門 [注 20] | "Oscar Review" | テンプレート:Won | |||
劇場チェーン別上映前広告部門 [注 21] | "Popcorn Club" | テンプレート:Nom | |||
ティーン・チョイス・アワード | テンプレート:Sort | チョイス・ミュージック(TV/映画)[注 22] | 『トライ・エヴリシング』(シャキーラ) | テンプレート:Nom | [180] |
ハリウッド映画賞 | テンプレート:Sort | ハリウッド・アニメーション賞 [注 23] | 『ズートピア』 | テンプレート:Won | [181] |
ハリウッドメディア音楽賞 | テンプレート:Sort | オリジナル音楽賞(アニメ映画) [注 24] | マイケル・ジアッチーノ | rowspan="2" テンプレート:Nom | [182][183] |
歌曲賞(アニメ映画) [注 25] | 『トライ・エヴリシング』(シーア、スターゲイト) | ||||
英国アカデミー児童賞 | テンプレート:Sort | 長編作品部門 [184] | バイロン・ハワード、リッチ・ムーア、クラーク・スペンサー | テンプレート:Won | [185][186] |
キッズ・ボート [注 26] | 『ズートピア』 | テンプレート:Won | |||
ニューヨーク映画批評家協会賞 | テンプレート:Sort | アニメ映画賞 | 『ズートピア』 | テンプレート:Won | [187] |
ワシントンD.C.映画批評家協会賞 | テンプレート:Sort | 声優演技賞 [注 27] | ジェイソン・ベイトマン | テンプレート:Nom | [188] |
ジニファー・グッドウィン | テンプレート:Nom | ||||
長編アニメ賞 [注 28] | 『ズートピア』 | テンプレート:Nom | |||
アメリカン・フィルム・インスティチュート | テンプレート:Sort | 今年の映画トップ10 [注 29] | 『ズートピア』 | テンプレート:Won | [189] |
サンフランシスコ映画批評家協会賞 | テンプレート:Sort | 長編アニメ賞 [注 28] | 『ズートピア』 | テンプレート:Nom | [190][191] |
トロント映画批評家協会賞 | テンプレート:Sort | アニメ映画賞 [注 30] | 『ズートピア』 | テンプレート:Won | [192] |
放送映画批評家協会賞 | テンプレート:Sort | 長編アニメ賞 | 『ズートピア』 | テンプレート:Won | [193] |
サンディエゴ映画批評家協会賞 | テンプレート:Sort | アニメ映画賞 [注 30] | 『ズートピア』 | テンプレート:Nom | [194][195] |
ダラス・フォートワース映画批評家協会賞 | 2016年12月13日 | アニメ映画賞 [注 30] | 『ズートピア』 | テンプレート:Won | [196] |
シカゴ映画批評家協会賞 | テンプレート:Sort | アニメ映画賞 [注 30] | 『ズートピア』 | テンプレート:Nom | [197] |
セントルイス・ゲートウェイ映画批評家協会賞 | テンプレート:Sort | アニメ映画賞 [注 30] | 『ズートピア』 | テンプレート:Won | [198] |
米女性映画記者連盟賞 | テンプレート:Sort | アニメ映画賞 [注 30] | ジャレド・ブッシュ、バイロン・ハワード、リッチ・ムーア | テンプレート:Won | [199][200] |
女性キャラクター賞 [注 31] | ジニファー・グッドウィン | テンプレート:Won[補 15] | |||
フロリダ映画批評家協会賞 | テンプレート:Sort | アニメ映画賞 [注 30] | 『ズートピア』 | テンプレート:Draw | [201] |
オースティン映画批評家協会賞 | 2016年12月28日 | アニメ映画賞 [注 30] | 『ズートピア』 | テンプレート:Nom | [202][203] |
オンライン映画批評家協会 | 2017年1月3日 | 長編アニメ賞 [注 28] | 『ズートピア』 | テンプレート:Nom | [204] |
ヒューストン映画批評家協会賞 | テンプレート:Sort | 長編アニメ映画賞 [注 32] | 『ズートピア』 | テンプレート:Nom | [205][206] |
ビレッジボイス映画投票 | テンプレート:Sort | アニメ映画賞[注 30] | 『ズートピア』 | テンプレート:Draw | [207] |
ゴールデングローブ賞 | テンプレート:Sort | 長編アニメ映画賞 [注 33] | 『ズートピア』 | テンプレート:Won | [208] |
ゴールデントマト賞 | テンプレート:Sort | ベスト・ワイド・リリース[注 34] | 『ズートピア』 | テンプレート:Won | [209] |
アニメ映画賞[注 35] | 『ズートピア』 | テンプレート:Won | |||
デンバー映画批評家協会賞 | テンプレート:Sort | アニメ映画賞 [注 30] | 『ズートピア』 | テンプレート:Won | [210] |
ピープルズ・チョイス・アワード | テンプレート:Sort | フェイバリット・ムービー [注 36] | 『ズートピア』 | テンプレート:Nom | [211] |
フェイバリット・ファミリー・ムービー [注 37] | テンプレート:Nom | ||||
フェイバリット・ムービー・ボイス [注 38] | ジェイソン・ベイトマン | テンプレート:Nom | |||
ジニファー・グッドウィン | テンプレート:Nom | ||||
アメリカ映画編集者協会エディー賞 | テンプレート:Sort | 長編アニメ映画編集賞 [注 39] | ジェレミー・ミルトン、ファビエンヌ・ロウリー | テンプレート:Won | [212] |
アメリカ映像製作者組合賞 | テンプレート:Sort | アニメ映画賞 [注 40] | クラーク・スペンサー | テンプレート:Won | [213] |
アニー賞 | テンプレート:Sort | 長編アニメ作品賞 [注 28] | 『ズートピア』 | テンプレート:Won | [214][215] |
特別賞:長編アニメにおけるアニメーション効果 [注 41] | トム・ウィックス、ヘンリック・フェルト、ピョン・ドンジュ、ラッタニン・シリナルエマーン、サム・クロック | テンプレート:Nom | |||
特別賞:長編アニメにおけるキャラクターアニメーション [注 42] | デイヴ・ハーディン | テンプレート:Nom | |||
チャド・セラーズ | テンプレート:Nom | ||||
特別賞:長編アニメにおけるキャラクターデザイン [注 43] | コリー・ロフティス | テンプレート:Won | |||
特別賞:長編アニメ監督 [注 44] | バイロン・ハワード、リッチ・ムーア | テンプレート:Won | |||
特別賞:長編アニメにおける製作設計 [注 45] | デイヴィッド・ゲッツ、マティアス・レクナー | テンプレート:Nom | |||
特別賞:長編アニメにおける脚本構成 [注 46] | ディーン・ウェリンズ | テンプレート:Won | |||
特別賞:長編アニメ声優 [注 47] | ジェイソン・ベイトマン | テンプレート:Won[補 16] | |||
特別賞:長編アニメにおける構想 [注 48] | ジャレド・ブッシュ、フィル・ジョンストン | テンプレート:Won | |||
特別賞:長編アニメにおける編集 [注 49] | ファビエンヌ・ロウリー、ジェレミー・ミルトン | テンプレート:Nom | |||
AARP年間成年映画賞 | テンプレート:Sort | 子供のままでいたい大人のための映画 [注 50] | 『ズートピア』 | テンプレート:Nom | [216] |
視覚効果協会賞 | テンプレート:Sort | 長編アニメ視覚効果賞 [注 51] | デイヴィッド・ゲッツ、スコット・カーサベッジ、エメスト・J・ペティ、ブラッドフォード・S・サイモンセン | テンプレート:Nom | [217] |
長編アニメ効果シミュレーション賞 [注 52] | ニコラス・バーカード、モー・エル=アリ、クラウディア・チュン・サニー、トム・ウィックス | テンプレート:Nom | |||
アフリカ系アメリカ人映画批評家協会賞 | テンプレート:Sort | アニメ映画賞[注 30] | 『ズートピア』 | テンプレート:Won | [218] |
英国アカデミー賞 | テンプレート:Sort | アニメ映画賞[注 30] | バイロン・ハワード、リッチ・ムーア | テンプレート:Nom | [219] |
ブラックリール賞 | テンプレート:Sort | 声優演技賞 [注 53] | イドリス・エルバ | テンプレート:Nom | [220] |
グラミー賞 | テンプレート:Sort | 映像メディア楽曲賞 [注 54] | 『トライ・エヴリシング』(シーア、スターゲイト) | テンプレート:Nom | [221] |
映画音声協会賞 | テンプレート:Sort | 映画音声ミキシング賞(アニメーション)[注 55] | スコット・カーティス、デイヴィッド・E・フラー、ガブリエル・ガイ、ジョエル・イワタキ、ポール・マクグラス | テンプレート:Nom | [222] |
サテライト賞 | テンプレート:Sort | アニメ/メディアミックス映画賞 [注 56] | 『ズートピア』 | テンプレート:Nom | [223] |
国際映画音楽批評家協会 | テンプレート:Sort | アニメ映画音楽賞 [注 57] | マイケル・ジアッチーノ | テンプレート:Nom | [224] |
アカデミー賞 | テンプレート:Sort | 長編アニメ映画賞 | バイロン・ハワード、リッチ・ムーア、クラークスペンサー | テンプレート:Won | [225][226] |
日本アカデミー賞 | テンプレート:Sort | 優秀外国作品賞 | 『ズートピア』 | テンプレート:Nom | [227][228] |
キッズ・チョイス・アワード | テンプレート:Sort | フェイバリット・アニメーテッド・ムービー[注 58] | 『ズートピア』 | テンプレート:Nom | [229] |
フェイバリット・フレネミーズ[注 59] | ジェイソン・ベイトマン、ジニファー・グッドウィン | テンプレート:Won | |||
アメリカSFファンタジー作家協会 | テンプレート:Sort | レイ・ブラッドベリ賞 | ジャレド・ブッシュ、フィル・ジョンストン、バイロン・ハワード | テンプレート:Nom | [230] |
サターン賞 | テンプレート:Sort | アニメ映画賞 [注 30] | 『ズートピア』 | テンプレート:Nom | [231] |
日本語の主要書籍のみ掲載。特記が無い限り全て2016年刊行。
ディズニーアニメ小説版 108 ズートピア本編の内容を小説化したもの。スーザン・フランシス著、橘高弓枝訳、偕成社刊、4月19日発売。B6版、ペーパーバック、全222頁。ISBN 978-4-03-792080-7。DISNEY ズートピア ビジュアルガイドキャラクター、ストーリーを詳細に解説したもの。KADOKAWA刊、4月21日発売。AB版、全96頁。ISBN 978-4-04-104369-1。角川アニメ絵本 ズートピア幼児向けに翻案し、本編のカットを用いて絵本にしたもの。KADOKAWA刊、4月26日発売。AB版、全89頁。ISBN 978-4-04-104139-0。ジ・アート・オブ・ズートピア設定画集。英語書籍'The Art of Zootopia'の全編を日本語に翻訳したもの。ジェシカ・ジュリアス著、徳間書店刊、6月21日発売。A3変版、ハードカバー、全157頁。ISBN 978-4-19-864164-1。CD付ディズニーの英語 コレクション14 ズートピア本編の内容を平易な英語で解説した英語学習本。石原真弓監修、KADOKAWA刊、7月14日発売。A5版、全192頁。ISBN 978-4-04-601436-8。角川アニメまんが ズートピア(上/下)本編のカットを利用して漫画にし、MovieNEX版Blu-rayのチャプターに沿って節分けしたもの。角川書店刊、7月30日発売。全191頁。ISBN 978-4-04-104690-6 / ISBN 978-4-04-104691-3。ジュディとニックのズートピア警察署事件簿 盗まれたくさ~いチーズの謎児童向けスピンオフ小説。英語書籍'Zootopia: The Stinky Cheese Caper (And Other Cases from the ZPD Files)'を日本語に翻訳したもの。本編直後の時間軸でジュディとニックが捜査した事件に関する短編を4話収録。グレッグ・トライン著、おおつかのりこ訳、講談社刊、9月29日発売。B6版、全191頁。ISBN 978-4-06-199585-7。英語シナリオで楽しむ[ズートピア]英語版本編の全セリフとその日本語対訳、語彙などを紹介したもの。高橋基治監修、学研プラス刊、12月27日発売。A5版、全251頁。ISBN 978-4-05-304597-3。テンプレート:放送前の番組2018年6月15日、日本テレビの『金曜ロードSHOW!』で地上波初放送の予定(二か国語放送 / 文字多重放送 / データ放送あり。21:00 - 23:04)[236]。
テンプレート:ディズニーの長編アニメ映画テンプレート:2016年日本週末観客動員数1位の映画テンプレート:オリコン週間BD総合チャート第1位 2016年
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