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「柊郷の門」のガイド”1 幾世代にもわたり、中つ国のドワーフ達は夢見ていました。偉大なるカザド＝ドゥムの館への帰還と、モリアの坑道の再開、そして霧ふり山脈の地下にある荘厳な先祖代々の家――そしてその奥底に眠るミスリル――の奪還を。 第三紀には勇敢なるバーリンの悲運の一族から、破れかぶれの指輪の仲間に至るまで、複数の探検隊があえてモリアに足を踏み入れ、勇敢にもその深淵に立ち向かいました――あるものはモリアを征服するため、またある者はただ生きて通り抜けることのみを願って。しかし彼らはいずれも、その道中で恐るべき損失を被ることになったのです。そして今また、希望に満ちたドワーフ達の新たな探検隊が、勇敢にもこの深淵に挑み、そこに潜む悪を征服しようとしています。エレギオンが山と接する「モリアの壁」に築かれた、断崖と柊の木に囲まれし名高き「柊郷の門」――彼らはそこをくぐり抜け、伝説の館に足を踏み入れようとしているのです。 西門 (The West-gate)[]ドワーフたちは長きにわたり囚われていた――モリアの壁の奥、今は暗い湖に阻まれている、モリアの偉大なる館、ドワーフの掘った最高傑作であるカザド＝ドゥムへの帰還という夢に。 これがカザド＝ドゥムの西門です。かつてのこの門は、エレギオンから訪れたエルフの旅人たちをモリアの偉大な館へと迎え入れる場所でした。第二紀の幸福だった時代――サウロンが台頭し、力の指輪たちがエレギオンのエルフに滅びをもたらす前のことです。柊郷という呼び名は、この近辺に生い茂るたくさんの柊の木と、今も西門を挟んで立っているはるか昔に植えられた二本の柊にちなんだ人間たちの言葉です。 月光に照らされ、そして正しい言葉が発せられた時、門に刻み描かれた銀色の文字が浮かび上がります。旅人をドワーフの領土に歓迎し、中に入るための合言葉を促すものです。この文字はエレギオンのエルフにより、ミスリルより引き出されたイシルディンという素材を用いて、エレギオンとカザド＝ドゥムを行き来するのが普通だった――第二紀にサウロンが現れる前、エレギオンの指輪鉱炉が破壊される前のことです――時代に描かれました。正しい合言葉を唱えることで、扉は自ら開きます。たとえドワーフが見張りに立っていなくとも。 モリアに向かった旅の仲間たちを追って、あなたの英雄が柊郷の門にたどり着いた時、門は柊の丸太と、何かとてつもない力で投げつけられた巨石の後ろに埋もれています。重労働といつも通りの器用さを駆使して、新たにやってきたドワーフの探検隊は柊郷の門を掘り起こそうとしています。そのため鉱夫たちはあなたの助けを必要としています。 エレギオンに着いたら、まずは赤角山峠の南方、東にあるエハド・ドゥーナンに向かい、柊郷の門で瓦礫を取り除こうとしているドワーフの探検隊を探しましょう。その道程には驚嘆するような、高くそびえるモリアの壁と漆黒の暗い湖が待っています。寄り道をするのも良いですが、一刻も早くモリアに入りたいのであれば、ドワーフたちから引き受けた仕事をすぐにでも始めるべきです。あなたの運命に深くかかわるものですから。 暗い湖 (The Black Pool)[]「暗い湖」として知られる不快で不気味な沼が、モリアの壁に不吉な予兆のように打ち寄せている。 エハド・ドゥーナンでは大きなアーチ形の石門が見つかるでしょう。そこは柊郷の門のある谷への入口で、門の向こう側ではドワーフの探検隊がせっせと働いており、そしてあなたの英雄譚の次なる物語が待ち受けています。 道は門を抜けて東へと通じ、今や干上がってしまった段々滝を越えて、冷たく薄気味悪い「暗い湖」へと続きます。かつてはここからシランノンへと水が流れ込んでいたのです。この乾いた水路は今やクリバインとワーグたちが徘徊する地となっており、道すがらあなたは彼らに悩まされることでしょう。 段々滝で道を離れ、探検隊を追って暗い湖の北岸へ通じる岩だらけの斜面に向かっていくと、荷車を使って働き、道を偵察し、あるいは仕事を怠けて陰気な水面に石を投げ込んでいるドワーフたちが見つかるはずです。彼らはあなたの仲間であり、柊郷の門が開かれるまでの間、あなたにクエストを提供します。 柊郷の探検隊の野営地にいる、ある熱心なドワーフが言います。 「真の栄光はモリアの壁の向こうに眠っている」 その栄光を手にし、そしてモリアそのものを目にするためには、入口を守る獣を切り抜け、モリアの壁からカザド＝ドゥムの王国へと入っていく方法を探さねばなりません。その道程は危険ですが、ドワーフたちにはある計画があります。 ここが柊郷の門、ロード・オブ・ザ・リングス オンラインで展開される第二部第一巻の中心地です。 柊郷の門 (The Hollin Gate)[]エハド・ドゥーナンの門の先には、危険なモリアの西門と、それを開いてカザド＝ドゥムに入ろうとするドワーフたちが待っている。 エハド・ドゥーナンの門と柊郷の門の間の谷は、ドワーフの探検隊を助けて安全にモリアの坑道へ入れるようにするエピッククエストを請け負うことができるパブリックインスタンスです。このエリアには敵意ある生き物の群れが住み着いており、またモリアへ向かう旅の荷馬車の周りで野営するドワーフたちが、エピッククエスト本編やそのサブクエストを通じて表情豊かに描き出されています。この混成クエストと出入り自由なインスタンスによって、あなたは柊郷の門が解放されモリアを目にするまでのインスタンスに、望むだけ滞在することができます。 インスタンス内のクエストには、半オークへの攻撃、涸れ果てたシランノンの岸に棲む恐るべき影狼の調査、探検隊の行動を見張るクリバインの密偵への攻撃、そして巨大な洞窟トカゲなど新生物との遭遇といったものがあります。その行程であなたは少しずつ、探検隊のドワーフたち――勇敢な者もいれば、愚かな者もいます――を知るようになり、そしておそらくはモリアの境界を守る巨大な獣を垣間見ることになるでしょう。それに新しい、ドラマチックなカメラアクションも。 柊郷の門でのあなたの偉業は、隠された史実ではありませんが勇壮なものです。並の武器ではそれを成し遂げることはできません。モリアの入口に立ちふさがる悪を一掃するため、伝説の武器を探し出すのです。そしてエレギオンに潜む敵軍との戦いで、彼らの気概がどの程度のものか試してやりましょう。 エレギオンに入る (Enter Eregion)[]エレギオンは竜の類や鳥の密偵、獲物に忍び寄る邪悪なワーグなどが棲むきわめて危険な地域だ。自由の民は前哨地を築き、荒野におけるわずかな平和を勝ち取るべく奮闘している。 指輪戦争の時代、エレギオンはまだわびしくも美しい荒野のままで、エルフの廃墟が柊の木々と凶暴な獣たちに囲まれて寂しげに取り残されています。目を上げればそこには、「無情なる」カラズラス――はるか昔の時代にはカザド＝ドゥムを通ることで、吹雪いて足場の悪いその道を迂回することが可能でした――そしてケレブディルの峰といった霧ふり山脈の峰々がそびえ立っています。 一方、山脈のふもとの谷には、甘い果実や天然の蜂蜜を産する険しい岩地に柊郷の門が建っていますが、敵のしもべはこの地のそこかしこに影を投げかけています。あなたはこの影の中で、あなたの武器と勇気の価値を証明しなければなりません。柊郷の門を抜けてモリアに入る旅のため、心を鋼と化してください。 白の手の手先 (The Servants of the White Hand)[]はるかな昔、多くの力の指輪が鍛造されていた、エレギオンにある優美なエルフの廃墟。しかし今や、そこには白の手の旗がはためいている。モリアに入るため、君はそこを占拠する敵軍に立ち向かい、打ち負かさねばならない。 柊郷の門の周りの土地は、沼くぐりや木トロル、竜の類があふれかえっています。これらの生き物のいくらかは、長年にわたってこの荒れ果てた荒野で繁栄し、その権利を主張しています。他のものは闇の主人の圧力におびえながら過ごしています。たとえばサルマンの半オークたちは土地のワームと結託し、自由の民への攻撃に備えてワームを繁殖させています。 白の手の工作員はこの地を我が物顔で歩き回り、エリアドールの自由の民に対抗して、サルマンがアイゼンガルドで描いた邪悪な計画の手先となっています。モリアは自由の民の希望と力の要塞になるかもしれませんし、あるいは敵によって新たな苦しみを生みだす源となり、オルサンクの主人に忠誠を誓う場所になるかもしれません。そのすべては、運命と生命を賭してカザド＝ドゥムの扉を開き、その奥底を探索する人々が、成功を収めることができるかどうかにかかっているのです。 すでに敵の手先は、この地のあちこちに拠点を確保しています。白の手の旗はすでに、自由の民にいつでも手を延ばせるところにまで迫っているのです。モリアは外からも内からも、永遠に暗闇の中につなぎとめんとする敵によって包囲されているのです。 柊郷での戦い (Fighting through Hollin)[]柊郷の門を突破しモリアに達するため、英雄はエレギオンの獣だけでなく、多彩なるサルマンの残忍な手下にも勇敢に立ち向かわねばならない。 長き闇の中にあるモリアへの旅を始めるには、勇気だけでは不十分です。冒険者や賢者たちのために柊郷の門を開いておこうとするならば、敵の手下たちを遠ざけておく必要があります。これはつまり、サルマンのねじれた半オークと戦うだけでなく、モリアそのものを守っている独自の、ぞっとするような脅威にも打ち勝たなければならないということです。 そう、何者かが柊の木と巨石でモリアの西門を塞いだのです。誰も暗い沼の恐ろしい気配を否定できません。その不気味な水をなにかがかき回しています。普通の手によってふるわれる普通の武器では、カザド＝ドゥムへの道を切り開くことはできません。これは真の勇気ある英雄にのみ成しうる仕事なのです。 最後の覚悟ができたなら（できたと思ったら）、あなたは柊郷の門へ戻り、モリアの坑道に入るための最後の戦いに打ち勝たねばなりません。 柊郷の門をめぐる最後の、そして命がけの戦いがあなたを待っています。それを打倒するためには伝説的な品物が必要となるでしょう。しかし強力な武器と確固たる意志があれば、きっと戦いに勝利し、モリアの坑道の扉を開け放つことができるはずです。この古のドワーフの王国の運命はあなたにかかっています。 モリアに入る (Into Moria Itself)[]柊郷の門を越えた英雄に与えられる褒賞は、息を呑むようなドワーフの館。それはモリアの坑道を取り戻す、偉大なサガへの入口だ。 モリアに入って最初に目にするであろう光景は、それ自体が報酬といえるでしょう。西門の狭い階段は、メランコリーな美しさを漂わせる荘厳な入口から、誇り高いドワーフの館へと通じています。カザド＝ドゥムはもはや元のままではないでしょうが――時の流れと建築者の恐ろしい敵により、傷つき、ひび割れ、擦り切れていますから――しかしいまだに驚異を保っています。 中に入り、テントと馬小屋に近付いていくと、見知ったドワーフの探検隊の顔ぶれを見つけることができるでしょう。あなたの勝利のおかげで、彼らもあなたと同様に、モリアの通路を歩くことができるのです。 が、その荘厳さは謎と恐怖に抑えられ、その気高さは敗北に打ち消されており、モリアはいまだ本来の――いまだ終わらぬこの伝説的な物語にふさわしい――広がりを取り戻したとは言えません。 モリアの坑道の物語はまだ終わっていません。が……そびえるような高みや水晶に照らされた広間でも、暗い穴やパチパチと燃える鉱炉の中でも、あなたの助けがあれば――きっと不可能はないはずです。 |
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