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死の秘宝を3つすべて集められた者は「死を制する者」となると言われている
"真の死の支配者は、『死』から逃げようとはせぬ。死なねばならぬということを受け入れるとともに、生ある世界のほうが、死ぬことよりもはるかに劣る場合があると理解できる者なのじゃ"—アルバス・ダンブルドア[出典]
死を制する者（Master of Death）は死の秘宝と呼ばれる3つの品々、ニワトコの杖と蘇りの石、透明マントをすべて揃えた者を指す呼び名である。死の勝者（Vanquisher of Death）や死の征服者（Conqueror of Death）等とも呼ばれるが、呼称自体は重要ではない。「死を制する者」になることは、すなわち無敵になることや不死になることだと思われがちだが、アルバス・ダンブルドアによれば、“真の死の支配者”とは死を自ら受け入れ、死よりもはるかに悪いものが存在すると理解できる者のことだという。
歴史
"伝説によれば、三つの品すべてを集めた者は、真の死の征服者になると言われており、それは無敵になることだと、わしらはそう解釈した"—若き日の自分とゲラート・グリンデルバルドの思想について語るアルバス・ダンブルドア[出典]
死の秘宝の起源については、2つの異なる説がある。「三人兄弟の物語」に記されている伝説によれば、秘宝は『死』そのものによって制作され、死を免れた褒美としてペベレル兄弟に与えられたという。しかしアルバス・ダンブルドアはこの説を支持しておらず、おそらくペベレル兄弟こそ秘宝の制作者にして最初の所有者だと考えていた。
伝説で語られている出来事は13世紀に遡る。ペベレル兄弟は危険な川に魔法で橋をかけ、『死』の獲物になるのを免れた。彼らが溺れ死ぬことを期待していた『死』は腹を立て、橋の上で兄弟の前に姿を現した。『死』は別の方法で兄弟の命を奪おうと、それぞれが望む褒美を与えると持ちかけた。実際、長男のアンチオク・ペベレルと次男のカドマス・ペベレルは、それぞれ『死』から与えられたニワトコの杖と蘇りの石のせいで命を落とすことになった。しかし透明マントを与えられた三男のイグノタス・ペベレルは老人になるまで『死』を免れ、最終的に『死』を友人として迎え入れて共にこの世を去った。
やがて死の秘宝は伝説となった。多くの魔法使いが「三人兄弟の物語」はただのお伽噺だと考え、秘宝の存在を知る者自体が少ないため、探求者はさらに少なかった。こうした伝説のひとつに、死の秘宝をすべて揃えたら「死を制する者」になれるというものがあった。多くの人々が「死を制する者」とはすなわち不死になることだと誤解した。
確認されている秘宝の探求者
縦線でニワトコの杖、円で蘇りの石、三角形で透明マントを図式化した死の秘宝のシンボル
ゲラート・グリンデルバルドとアルバス・ダンブルドアは若い頃に死の秘宝をすべて集めて「死を制する者」になる野望にとりつかれた。2人はやがて仲違いしたが、それぞれ個別に死の秘宝の探求を続けた。グリンデルバルドはニワトコの杖をマイキュー・グレゴロビッチから奪い取ることに成功したが、残りの2つの品を見つけることはできなかった。3つの品をすべて所有したことがある人物は、知られている限りアルバス・ダンブルドアとハリー・ポッターの2人だけだが、いずれも同時に3つすべてを所有していたわけではない（ただしハリーは石とマントを所有し、その状態でニワトコの杖の忠誠心を獲得したため、杖の実物こそ手元にはないものの、秘宝の所有権を全て同時に有していたことになる）。ダンブルドアはハリーを“真に死を克服する者”と呼んだが、それはハリーが秘宝を全て揃えたためではなく、死を恐れることなく自ら受け入れることができたからである。
確認されている死を制する者
- イグノタス・ペベレルは秘宝のうち1つを所有していたに過ぎない。ただし、自ら進んで『死』を受け入れた彼は、ダンブルドアの解釈でいう“真の死の支配者”に値する。
- アルバス・ダンブルドアは全ての秘宝を所有したが、同時に揃えていたわけではない。彼はニワトコの杖をグリンデルバルドから勝ち取り、透明マントをジェームズ・ポッターから借り受けたまま所有し（のちにハリー・ポッターに譲渡）、蘇りの石をゴーント家の廃屋から発見した。ダンブルドアは自ら死を受け入れたため、彼自身の言う定義に照らせば、“真の死の支配者”ということになる。
- ただしダンブルドアは蘇りの石を使って家族を呼び戻す誘惑に負けており、自らを3つの秘宝を所有するに値しない人間だと考えていた。
- ハリー・ポッターは全ての秘宝を所有し、自ら死を受け入れた。彼は透明マントを父親のジェームズから受け継ぎ、蘇りの石をダンブルドアの遺品として相続した。また彼はマルフォイの館から脱出した際にドラコ・マルフォイを倒し、ニワトコの杖の忠誠を勝ち取った。彼はこの時点で杖の実物こそ持っていなかったが、3つの品の所有権を全て手に入れた（のちに彼は杖の実物も手に入れるが、その時すでに石を禁じられた森で失くしていた）。
登場作品
- ハリー・ポッターと死の秘宝 (言及のみ)
- ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1 (おそらく登場)
- ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1 (ゲーム) (おそらく登場)
- ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2 (おそらく登場)
- ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2 (ゲーム) (おそらく登場)
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