女囚さそりシリーズ

『女囚さそりシリーズ』（じょしゅうさそりしりーず）とは、篠原とおるの漫画「さそり」を原作とした東映制作による映画シリーズ。のちにVシネマ版、ドラマ版も製作された。ここでは劇場版とVシネマ版について記述する。

概要[]

恋人に裏切られた挙句、冤罪によって収監された女囚「松島ナミ（さそり）」を主役とした女囚映画。収監された刑務所内での看守や女囚による陰惨な私刑（リンチ）や陵辱に超人的な精神力と忍耐力で耐え、「怨み」を蓄積していき、最終的には自分を陥れた男達へと復讐を遂げると言ったストーリー。さそりを陥れる男達は刑事や代議士、看守と言った権力に属する者が殆どで、権力へのアンチテーゼとも見て取れる。

魅力[]

このシリーズに必須なショックシーン（暴力、陵辱、嫌がらせ）は凄惨でインパクトが強く、それ故に無表情で耐えながら「怨み」の冷たい炎をたぎらせるさそりの魅力を高め、ただでさえ印象の強い70年代東映作品の中でも特別なイメージを与えている。

ポイント[]

• 田村正和、舘ひろし、浅香光代等の意外な俳優が、現在では考えられない配役で出演している。
• 無限の住人の作者、沙村広明の短編集「おひっこし」の劇中で度々、本作品が登場することから、沙村もファンであることが窺がえる。

オマージュ[]

この作品のオマージュ作品は数限りなく存在する。

• キル・ビル
• 逃亡者おりん

等

• 梶芽衣子の熱狂的なファンの1人であるクエンティン・タランティーノは、「キル・ビル」シリーズで梶の歌う「怨み節」を使用したことは有名。

女王の教室（日本テレビ）[]

2005年7月2日から放送された土9ドラマ、女王の教室の演出家である大塚恭司は、女王の教室に置いてのタイトルバック、主人公の設定等に対し「演出において影響を受けた映画（梶芽衣子主演の初期３部作）」であると述べている。

劇場版作品[]

1. 女囚701号 さそり(1972年8月25日公開)監督：伊藤俊也　主演：梶芽衣子
2. 女囚さそり 第41雑居房(1972年12月30日公開)監督：伊藤俊也主演：梶芽衣子
3. 女囚さそり けもの部屋(1973年7月29日公開)監督：伊藤俊也主演：梶芽衣子
4. 女囚さそり 701号怨み節(1973年12月29日公開)監督：長谷部安春　主演：梶芽衣子
5. 新女囚さそり 701号(1976年11月17日公開)監督：小平裕主演：多岐川裕美
6. 新女囚さそり 特殊房X（エックス）(1977年6月18日公開)監督：小平裕主演：夏樹陽子

Vシネマ版作品[]

1. 女囚さそり 殺人予告（1991年）監督:池田敏春 主演：岡本夏生
2. SASORI IN U.S.A. （1997年）監督:後藤大輔 主演：斎藤陽子
3. サソリ 殺す天使 （1998年）監督:新村良二 主演:小松千春
4. サソリ 女囚701号 （1998年）監督:新村良二 主演:小松千春

関連項目[]

• さそり (テレビドラマ)

de:Sasori – Scorpionfr:La Femme scorpion

Smallwikipedialogo.png

このページには、クリエイティブ・コモンズでライセンスされたウィキペディアの記事が使用され、それをもとに編集がなされています。使用された記事は女囚さそりシリーズにあり、その著作権者のリストはページの履歴に記録されています。

特に記載のない限り、コミュニティのコンテンツはCC BY-SAライセンスの下で利用可能です。