大蔵映画

ページ名:大蔵映画

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大蔵映画(おおくらえいが)とは、ピンク映画・ゲイ・ポルノの製作・配給・興行を行う会社である。また、レジャー施設も経営している。

目次

概要・沿革[]

  • かつての映画会社「新東宝」の社長であった大蔵貢が設立。
  • 日本における2作目の70ミリ映画となった超大作「太平洋戦争と姫ゆり部隊」を、設立後の第1号作品として製作。しかし興行的に大失敗に終わる。
以後しばらくは、外国映画の小品の配給と、時折自社製作の一般向映画を発表する程度に、活動を留める。
  • そんななかで1962年、日本製ピンク映画の第1号作品とされる「肉体の市場」(小林悟監督)を配給し大ヒットさせる。
その影響のもと、さらに数本の成人向作品を製作・配給したところ、好成績を収めるものも出てきた。これらを機に、自社で製作・配給する作品の主力を、成人向映画に転換する。同時に、当時の関東地区での自社直営館を中心に、成人向映画の配給網「OPチェーン」を組織(現在は有名無実)。現在まで続く、ピンク映画の専門会社としての体制を固めていった。
  • その後、ピンク映画に関しても自社製作から徐々に撤退し、代わりに外注作品を配給する形態に変えていく。それに伴い、大蔵映画撮影所を規模縮小し、レジャー施設へ転換し始める。
  • 1974年、大蔵映画撮影所を閉鎖し、跡地を総合アミューズメント施設「オークラランド」として完全に再開発する。現在も、大蔵映画直営施設として営業中である。
  • 1978年9月15日、大蔵貢氏が78歳で死去。
  • 以降は、「エロ」のピンク映画の製作・配給・興行とレジャー施設経営の2本柱で現在も営業中である。
  • 2001年、製作・配給部門を系列子会社に分離し(後述)、興行部門のみを行う体制になった。

オーピー映画[]

  • 2001年、大蔵映画の製作・配給部門が「オーピー映画」として系列子会社に分離し、同社が大蔵映画の製作・配給を引き継ぐ事となった。
  • 同社のピンク映画は、濡れ場・ストーリーを重視したエンタテインメントを目指している事が多い。また、作品の上映時間は59-60分となっている。企画・製作において、娯楽作品としての性格が強く要求されるが、時としてはスプラッター(『コギャル喰い・大阪テレクラ篇』友松直之監督、1996年)など実験的な作品が作られる事もある。前掲の通り、現在、配給作品は下請けのプロダクションに発注して製作されている。
  • 古くは小林悟・小川欣也・市村譲・関根和美といった、旧新東宝系などのベテラン監督によるローテーションでプログラムピクチャーを維持してきた。小川と関根は現在も作品を発表している。また、最近ではエクセスや「的場ちせ」名義で新東宝で活躍している浜野佐知も登用している。
  • ここ10年ほどは中堅の池島ゆたかをはじめとして、国沢実・荒木太郎・山崎邦紀・竹洞哲也・吉行由実・樫原辰郎・加藤義一などの若手を積極的に登用し、いわゆるピンク四天王やピンク七福神の国映・新東宝のラインとは異なる新人監督を生み出している。ただし、これらと異なり、(エクセス・新東宝でも発表している池島やENKでゲイ・ポルノを発表した吉行を除いて)他社作品や一般映画への進出はほとんど無い(助監督、助手などとして他社作品やオリジナルビデオに関わる事は多い)。
  • 毎年行なわれるピンク大賞では作品賞や各賞を受賞する事も多く、池島や荒木、吉行作品などエンタテインメント性に秀でた作品が多い。ピンク四天王等を擁して古くから進出を図っていた新東宝・国映に比べ、一般映画館や映画祭での上映が少なかったが、最近では吉行や竹洞の作品がポレポレ東中野などミニシアターで特集上映されるようになった。
  • ピンク映画と並行して、ゲイ・ポルノの製作・配給も行なっている。ENKプロモーションと並ぶ数少ないゲイ・ポルノ製作会社でもある。監督・脚本は、オーピーのピンク映画とほぼ同じスタッフとなっている。ここ最近は東京国際レズビアン&ゲイ映画祭などに受賞・出品される作品も多い。
  • 一方、新東宝時代から続いてきた「エログロ」路線の象徴のひとつでもある「怪談映画」も忘れてはおらず、かつて作られた怪談映画が発掘され、ソフト化された。大蔵映画時代の1997年には、創立50周年記念作品として「色欲怪談・江戸の淫霊」が上映された。かつての大蔵怪談映画が松竹京都映画の製作協力でピンク映画の枠内で復活した豪華版だった。
  • また、1999年には、石井輝男監督の一般映画『地獄』の配給を行なった(製作は石井プロダクション)。製作総指揮には旧新東宝時代の後輩である小林悟が当たった。

会社データ[]

営業映画館[]

  • 目黒シネマ
  • 上野スタームービー
  • 世界傑作劇場
  • 日本名画劇場
  • 上野オークラ劇場
  • 宇都宮オークラ劇場
  • 大宮オークラ劇場・・・閉館
  • 横浜光音座

営業レジャー施設[]

  • オークラランド
  • 新飯田オークラボウル
  • 福島オークラボウル
  • 小田原バッティングドーム

関連項目[]

  • 新東宝
  • 近江俊郎

外部リンク[]

  • オーピー映画公式ホームページ
  • 大蔵映画公式ホームページ
  • オークラボウル公式ホームページ


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