坂本太郎_(テレビドラマ監督)

坂本 太郎（さかもと たろう、1939年9月20日-）は、特撮テレビドラマ作品の監督・演出家である。岡山県出身。日本大学藝術学部卒業。

来歴・人物[]

1969年、『プレイガール』にて助監督として関わり、キャリアをスタート。以後『がんばれ!!ロボコン』や『特捜最前線』などで助監督を務めあげ、田中秀夫、奥中惇夫、野田幸男、天野利彦らアクション、刑事ものを数多く撮った監督達に師事した。

監督に昇進後は東映不思議コメディーシリーズ、スーパー戦隊シリーズ、『スケバン刑事』シリーズなどを手掛ける。2002年にはスーパー戦隊シリーズの海外制作版である『パワーレンジャー・ワイルドフォース』を手がけるため単身ロサンゼルスに渡米したこともある。同番組終了後に帰国。2003年に『爆竜戦隊アバレンジャー』より再び東映テレビシリーズに監督として復帰している。『仮面ライダー響鬼と7人の戦鬼』（2005年9月3日公開）では映画監督としてもデビューを果たした。特に脚本家・浦沢義雄とのコンビの作品が有名で、相性のよさもあってか傑作が多く、ファンからの人気も高い。この二人のコンビを「ゴールデンコンビ」と称する向きさえある。

東映特撮監督陣では最古参で長石多可男と並ぶ重鎮的存在だが、最新の参加作である『仮面ライダー電王』を18話を最後に降板。それ以降、1年以上に亘って監督作品がない状態である(ただしその間、書籍のインタビューにアンケートが掲載されており健在ぶりは窺えるが)。68歳という高齢も影響してかこのまま監督業を引退するのではないかと危惧する者も多い。

エピソード[]

• 大学時代は東條昭平、佐川和夫と日芸で同期。
• 監督に昇進したのは、1982年の暮れで当時43歳でかなりの遅咲きといえる。東映不思議コメディーシリーズ『バッテンロボ丸』で監督デビューを果たすが当時より異彩振りを発揮し、翌年の『ペットントン』では早くもメイン監督を任されることになる。
• 下記の作品以外の仕事としては、昔『パワーレンジャー』の特撮カットを日本で撮影していた際、素材関係で演出の補佐に携わっていたこと、また柴田理恵、佐藤正宏との付き合いが長かったせいか、WAHAHA本舗の舞台公演のショートコントの脚本を書いたことがある。
• 『パワーレンジャー・ワイルドフォース』を手掛けるために日本を離れるときに、助監督として坂本に師事したこともある田崎竜太監督が主催した壮行会が開催され延べ150人くらいが参加したとのこと。また長年の付き合いである日笠淳プロデューサーは坂本のことを「坂本師匠」と呼び慕うなど、坂本の人望の厚さが窺える。
• 撮影監督のいのくままさおとは同じ年で家族ぐるみの付き合いを行っているという。いのくまによると、坂本の演出スタイルは映像面はほぼ撮影技師に任せる昭和スタイルであるといい、撮影がビデオの作品でモニターチェックが容易であったとしても画面の構図などは撮影技師に一任する傾向にあるという。
• 第5話から参加した『仮面ライダー響鬼』ではシナリオで指定されていたミュージカルタッチのシーンを「必然性を感じない」という理由でカットした。第4話までは必ずあったシーンだが、以降同番組ではミュージカル演出は姿を消している。

監督作品[]

テレビ[]

• バッテンロボ丸10本担当※監督デビュー作品（1982-1983年、東映・フジテレビ）
• ペットントン19本担当(月曜ドラマランドのスペシャル含む)※初のメイン監督作品&最多演出（1983-1984年、東映・フジテレビ）
• どきんちょ!ネムリン12本担当※最多演出（1984-1985年、東映・フジテレビ）
• スケバン刑事 (実写版)10本担当※第一話を演出（1985年、東映・フジテレビ）
• 勝手に!カミタマン12本担当（1985-1986年、東映・フジテレビ）
• スケバン刑事 (実写版)Ⅱ2本担当（1985-1986年、東映・フジテレビ）
• もりもりぼっくん15本担当※最多演出（1986年、東映・フジテレビ）
• スケバン刑事 (実写版)Ⅲ2本担当（1986-1987年、東映・フジテレビ）
• おもいっきり探偵団 覇悪怒組18本担当※最多演出（1987年、東映・フジテレビ）
• じゃあまん探偵団 魔隣組18本担当※最多演出（1988年、東映・フジテレビ）
• 魔法少女ちゅうかなぱいぱい!10本担当※メイン監督&最多演出（1989年、東映・フジテレビ）
• 魔法少女ちゅうかないぱねま!10本担当※メイン監督&最多演出（1989年、東映・フジテレビ）
• 美少女仮面ポワトリン16本担当(1990年、東映・フジテレビ）
• 世にも奇妙な物語「親切すぎる家族」脚本・浦沢義雄、主演・古尾谷雅人(1990年、セントラルアーツ・フジテレビ）
• 不思議少女ナイルなトトメス10本担当（1991年、東映・フジテレビ）
• 鳥人戦隊ジェットマン4本担当※初の戦隊シリーズ演出作品(1991-1992年、東映・テレビ朝日)
• うたう!大龍宮城10本担当※第一話を演出（1992年、東映・フジテレビ）
• 恐竜戦隊ジュウレンジャー10本担当(1992-1993年、東映・テレビ朝日)
• 世にも奇妙な物語「ハイ・ヌーン」主演・玉置浩二(1992年、セントラルアーツ・フジテレビ）
• 有言実行三姉妹シュシュトリアン8本担当（1993年、東映・フジテレビ）
• 五星戦隊ダイレンジャー12本担当※最多演出(1993-1994年、東映・テレビ朝日)
• 世にも奇妙な物語「ガード下での出来事」主演・菅原文太(1993年、セントラルアーツ・フジテレビ）
• 忍者戦隊カクレンジャー12本担当(1994-1995年、東映・テレビ朝日)
• 重甲ビーファイター16本担当※初のメタルヒーローシリーズ演出作品&最多演出(1995-1996年、東映・テレビ朝日)
• 激走戦隊カーレンジャー12本担当(1996-1997年、東映・テレビ朝日)
• ビーロボカブタック14本担当※メイン監督(1997-1998年、東映・テレビ朝日)
• 電磁戦隊メガレンジャー2本担当(1997-1998年、東映・テレビ朝日)
• テツワン探偵ロボタック10本担当(1998-1999年、東映・テレビ朝日)
• 燃えろ!!ロボコン14本担当※メイン監督(1999-2000年、東映・テレビ朝日)
• 未来戦隊タイムレンジャー8本担当(2000-2001年、東映・テレビ朝日)
• 百獣戦隊ガオレンジャー8本担当(2001-2002年、東映・テレビ朝日)
• パワーレンジャー・ワイルドフォース12本担当(2002年、ルネサンス・アトランティック・エンターテイメント、東映、MMPRプロダクション)
• 爆竜戦隊アバレンジャー14本担当※最多演出(2003-2004年、東映・テレビ朝日)
• 特捜戦隊デカレンジャー8本担当(2004-2005年、東映・テレビ朝日)
• 仮面ライダー響鬼11本担当(2005-2006年、東映・テレビ朝日)
• 轟轟戦隊ボウケンジャー6本担当(2006-2007年、東映・テレビ朝日)
• 仮面ライダー電王6本担当(2007-2008年、東映・テレビ朝日)

映画[]

• 仮面ライダー響鬼と7人の戦鬼2005年(脚本・井上敏樹)

オリジナルビデオ[]

• 激走戦隊カーレンジャー VS オーレンジャー1997年
• 燃えろ!!ロボコンVSがんばれ!!ロボコン ロボット学院の秘密2001年
• 特捜戦隊デカレンジャー VS アバレンジャー2005年

関連人物[]

• 日笠淳
• 高寺成紀
• 白倉伸一郎
• 鈴木武幸
• 塚田英明
• 浦沢義雄
• 大原清秀
• いのくままさお
• 松村文雄
• 大沢信吾

関連項目[]

• スーパー戦隊シリーズ
• メタルヒーローシリーズ
• 東映不思議コメディーシリーズ

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