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風の歌を聴け(かぜのうたをきけ)は
テンプレート:文学『風の歌を聴け』 (かぜのうたをきけ) は、村上春樹の第一作となる長編小説。
群像新人文学賞を受賞し、1979年6月、文芸誌『群像』に発表。同年、芥川賞上半期の候補作品にノミネートされている。「僕と鼠もの」シリーズの第一作。同名タイトルで映画化もされている。
神宮球場でヤクルトスワローズ戦を観戦中に思い立ち、真夜中1時間ずつ4か月間かけて書いたという、まったくの処女作である[1]。執筆当初の仮題は「ハッピー・バースデイ、そして、ホワイト・クリスマス」で、これは表紙の上部に小さく英語で書かれている。当時の村上春樹と同じく1978年に29歳になった「僕」が、1970年21歳の時の8月8日から8月26日までの19日間の物語を記す、という形をとり、40の断章と、虚構を含むあとがきから成る。
2005年現在、単行本・文庫本を合わせて180万部以上が発行されている。
群像新人賞を受賞し出版された当時、出版元になった講談社の編集内部や賞の審査委員からは非常に高い評価を受けると共に、小説として体をなさないという非常に低い評価も受けていた[2]。
テンプレート:ネタバレ
20代最後の年を迎えた「僕」は、アメリカの作家デレク・ハートフィールドについて考え、文章を書くことはひどく苦痛であると感じながら、1970年の夏休みの物語を語りはじめる。
「僕」は東京の大学の3年生で、故郷の海辺の街に帰省し、友人の「鼠」とジェイズ・バーでビールを飲みながら退屈な時間を過ごしていた。ある晩、「僕」はジェイズ・バーの洗面所で酔いつぶれていた小指のない女の子を介抱し、彼女の部屋で一夜を明かしたことで卑劣漢となじられる。数日後、ラジオのDJから電話で、高校時代のクラス・メイトの女の子からビーチ・ボーイズの『カリフォルニア・ガールズ』をプレゼントされたことを告げられ、そのLPを買いに行ったレコード屋で小指のない女の子と再会する。誤解は解け、やがて親しくなるが、彼女は行き先を告げずに旅に出る。一方、鼠は調子を悪くし、「僕」に何かを相談したがっていたが、なかなか切り出すことができない。鼠は大学をやめて小説を書こうとしていたのだ。再会した小指のない女の子は、旅に出たというのは嘘だと言う。彼女は堕胎してきたばかりだと語り、「僕」とは何もないまま別れる。そして夏休みは終わり、「僕」はバスに乗って東京へ帰る。
「僕」が次の休みに街に戻ったときに彼女の姿はどこにもなく、二度と会うことはできなかった。現在「僕」は東京で暮らしており、鼠は街に住んで小説を書き続けている。時はそのように過ぎてゆき、誰にも止めることはできない。
1981年製作。監督の大森一樹は、村上と同じ芦屋の出身で、中学校の同窓生でもある。原作小説のストーリーをなぞりつつも、神戸まつり事件や神戸行き高速バスの廃止[3]、双子の姉妹や鼠の女や父親など独自のエピソードを加えている。
声の出演
テンプレート:村上春樹ru:Слушай песню ветраth:สดับลมขับขาน
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