冬物語_(漫画)

テンプレート:漫画『冬物語』（ふゆものがたり）は原秀則の漫画。1987年から1990年までヤングサンデーにて連載された。第33回小学館漫画賞を受賞。

あらすじ[]

森川光は日東駒専レベルを含む5つの私大を受験したものの、偏差値が最低レベルといわれる八千代商科大まで全て不合格となり、浪人生になる。予備校へ通うため、受付で順番を待っていた際、前列に居た雨宮しおりに一目惚れをしてしまい、雨宮と同じコースを選択することを決める。そこが東大専科コースとは知らずに…。

登場人物[]

森川光 （もりかわ ひかる）本作の主人公。5つの大学を受験するも全て落ちてしまい、当時付き合っていた彼女にまで捨てられた末、浪人生活に突入する。性格は典型的な優柔不断であり、場の雰囲気に流されやすいタイプ。予備校で偶然出会った雨宮しおりに恋をしており、当初は無謀にも、東大専科コースにて東大合格を目指していた。だが、しおりに東大生の彼氏が存在するなどの事実を知ってしまい、私大文系コースに移る。一浪の末、前年度に不合格となった八千代商科大学に合格し、不本意ながらも入学する。だが、日東駒専に対する未練があり、八千代商科大学を休学し、実質的に二浪の末、専修大学に補欠合格して入学する。雨宮しおり （あまみや しおり）本作のヒロイン。おとなしめで思いやりのある性格。北海道より上京。恋人がいる東大を目指してひたすら勉強していたが、浪人生になってしまう。全国模試において連続1位をとってしまうほどの秀才。光とは友達以上恋人未満の間柄であるが、高校の先輩であった田代圭一という彼氏が存在する。二浪の末、東大へ入学する。倉橋奈緒子 （くらはし なおこ）もう一人のヒロイン。勝気な性格だが、実は情が深い。私立文系コースを受講。慶應大を目指してはいるものの、仲間と毎日遊んでばかりの日々を過ごす。ひょんなことから光と出会い、だんだんと意識していくようになる。二浪の末、慶大医学部医学科に合格するものの、入学することはなかった。年齢は光やしおりの一つ上である。高山淳 （たかやま じゅん）奈緒子と同じアルバイト先で働く高校生。早慶クラスの大学へ現役合格する事を約束に、奈緒子に近づこうとする。奈緒子と同じで傲慢な性格であるが秀才で、現役合格の約束もはったりではなかった。慶大に現役合格を果たすものの入学せず、後期日程にて合格した東大に入学する。

作品中に登場する大学について[]

主人公が目標とする日東駒専や、ヒロインが目標とする東大や慶大などについては作品中で実名で登場するが、偏差値が最低レベルと嘲笑の対象にされる大学についてはさすがに「八千代商科大」という架空の名称にされている。

この「八千代商科大」のモデルについては、八千代国際大学（現在の秀明大学）や、高千穂商科大学（現在の高千穂大学）など諸説ある。

「八千代国際大」説は「八千代」の名称が共通していることから来ているが、同大学が開学したのが1988年なのに対し、本作品の連載が開始されたのが1987年で、八千代商科大は第1話から登場しているなど時制的に微妙な面がある。

一方「高千穂商科大」説は、作品中に登場する八千代商科大が商学部の単科大学であることが当時の同大学と共通している上に、当時の偏差値的にも日東駒専の下に位置し、嘲笑の対象とされながらも東京23区内に在住する主人公やその家族など周辺人物が皆その大学の名前を知っているなどある程度の伝統と知名度もあり、君が代の歌詞にも登場する「八千代」と天孫降臨の地である「高千穂」とどちらも日本神話を連想させる名称であるなど共通点も多い。

また、作者の出身地兵庫県明石市に隣接する神戸市垂水区にあった八代学院大学（現在の神戸国際大学、02年東灘区へ移転）がモデルとする説もある。

いずれにせよ、作品中での「八千代商科大」のイメージは良いものではないので、真相が明らかにされることは難しいと思われる。

映画版[]

1989年に東宝にて映画化された。

スタッフ[]

• 監督：倉内均
• 脚本：前田順之介
• 製作：東宝映画、フィルムフェイス

キャスト[]

• 山本陽一（森川光）
• 水野真紀（雨宮しおり）
• 宮崎萬純（倉橋奈緒子）

関連事項[]

• 原秀則
• ヤングサンデー

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