象印出版社

象印出版社はかつて台湾の台北に存在した出版社。海賊版全盛期に『ドラえもん』・『パーマン』・『忍者ハットリくん』など藤子・F・不二雄や藤子不二雄Ⓐの多くの漫画を刊行した、海賊版出版社のひとつ。他社にない特徴として、藤子作品のⒶ・Fにまたがり複数の作品においてオリストを制作していたことが挙げられる。

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オリストといえば青文出版社の『青文海賊版ドラえもん』が有名であり、実際に青文はドラえもんのオリストを大量に制作したり、ドラえもん以外の藤子作品をドラ化改変したりしていたが、ドラえもん以外の藤子作品についてオリストを制作することはなかった。この点で青文とは一線を画している。また象印出版社の刊行物に収録されたオリストを、青文がリライトしたうえで『青文海賊版ドラえもん』に収録することもあった。

巻によって標緻書局、天風企業社といった企業名も奥付や叢書名において用いているが、同じビルの1階が象印出版社、2階が天風企業社、4階が標緻書局だった。いずれも現存しない。

初期の巻では象印出版社と書かれていないものも多いが、刊行物であると比定できる根拠として

• 表紙デザインの類似
• 題字が手書きで字体デザインが独特

以上2点が挙げられる。象印出版社の刊行物の表紙デザインを模倣した他社の海賊版も存在するが、他社はみな題字にもコンピューターフォントを使っているため容易に区別できる。

初期[]

1984年後半～1986年ごろに「36k判型」 (170 x 115 mm) で刊行した作品群。21エモン以外はオリストも収録している。

• 機器貓小叮噹（『ドラえもん』）
• 忍者小叮噹（『忍者ハットリくん』）
• 小叮噹與小精靈（『ドラえもんとQ太郎』）
• 超人小叮噹（『パーマン』）
• 機器貓小叮咚（『ドマえもん』）
• 機器貓小叮鈴（『ドラミちゃん』）
• 21世紀小叮噹（『21エモン』）

中期[]

1987年ごろに文庫版より少し大きい判型で刊行した作品群。オリストは収録していない。

• 機器貓小叮噹（『ドラえもん』）
• 忍者小叮噹（『忍者ハットリくん』）
• 叮叮噹噹（『パーマン』）
• 超能少女小叮伶（『エスパー魔美』）
• 嘟嘟小叮噹（『ポコニャン』）
• 叮噹小毛球（『モジャ公』）
• 叮噹外星人（『ドビンソン漂流記』）
• 宇宙小叮噹（『ウルトラB』）
• 泰山小叮噹（『ジャングル黒べえ』）

後期[]

1992年ごろにビッグ・コロタンほどの厚さと判型で刊行した作品群。オリストは収録していない。

• 機器貓小叮噹（『ドラえもん』）
• 超人小叮噹（『パーマン』）

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