東京神田5大学

東京神田5大学(とうきょうかんだごだいがく)とは以下の５つの大学からなる連合体である。

1. 法政大学
2. 専修大学
3. 中央大学
4. 日本大学
5. 明治大学

概要[]

明治初期に大学令により私立の大学が認めれらる以前から東京大学の前身である東京開成学校が所在し（現在でも旧帝国大学の校友会組織である学士会館が所在する）、官庁街である霞ヶ関にも程近い立地であった神田には法律学校が集結し、このうち5校は五大法律学校（東京法学社、専修学校、英吉利法律学校、日本法律学校、明治法律学校）として認知されていたが、明治末期の頃には「神田五大法律学校」と称されることが多くなっていき、各学校の大学昇格後には正式な組織として「神田5大学」が結成された。正確にはどの時点から大学間の交流が始まったかは定かではないが、立地の関係やそれぞれの思想は違えど同じく法曹を志す仲間として大学令施行後に自然発生的に組織化されていったものとされている。後に神田の学生街は「日本のカルチェ・ラタン」とも称され、日本屈指の文教地区となるが、その中心的な役割を果たしたのもこの5大学であった。また戦後期においても各大学で大規模な学生運動が行われるなど社会的影響力を持っていた。

あくまで大学当局間で連携を取るための公的な組織体であったが、昭和時代に大学受験が大衆化する過程で進学指導の場で用いられるようになっていった。1960年代から1980年代には主に受験雑誌で「早慶、JAR(上智大学・青山学院大学・立教大学)、神田5大学」とクラス分けをしている様子が確認できる。この言葉が世間的に定着した時点ではいずれの大学も東京都の神田にキャンパスを構えていたが、法政大学の市ヶ谷移転、また中央大学が関東大震災の被害を受けて多摩へキャンパスを移転したことが決定的な契機となり、予備校や受験雑誌からは姿を消していった。しかし組織自体がなくなった訳ではなく、今日においても大学間の密接な交流は続いており、全国的な合同進学説明会を定期的に開催し、各大学が所蔵する資料を一般公開する展示会も不定期で行っている。各大学の公式ウェブサイトでも「東京神田5大学」の表記が確認できる。

東京12大学との関係[]

旧制大学による連合体である東京12大学広報連絡協議会は神田5大学を前身として位置付けており、この5校と関係の深い大学が加盟することで拡大・組織されたものである。神田5大学とは別個に全国的な合同進学説明会を開催している。

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