登録日:2011/06/24(金) 07:25:34
更新日:2023/08/11 Fri 16:52:52NEW!
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第2次ビジュアル系バンドブームとは90年代後半に起こった音楽業界のブームである。
バンドブーム期にX JAPANやBUCK-TICKなどを中心に起きたビジュアル系バンドブームがバンドブームの終焉と共に終わりその数年後に起こった。
〇ブームができるまでの背景
ドラマなどのタイアップ曲が全盛期の94年にLUNA SEAがタイアップ無しでオリコンシングル1位を獲得。
翌95年に黒夢がオリコンアルバム一位を獲得。
さらにその翌年にはL'Arc~en~CielとGLAYがシングル曲でオリコンTOP10ヒットを記録。
こうして徐々にビジュアル系ブーム再燃と思われた矢先事件は起きた。
X JAPAN解散。
人気・実力共にビジュアル系のトップとして君臨したXであったが、ボーカルのToshI君が本格的に『癒し』を追求しはじめたため解散。
この解散は世の人々に衝撃を与えた。
これを境にポストX JAPANは誰なのか?という話題が盛り上がりそれを狙ったかのごとく多くのバンドがデビュー→ヒットという事態が発生し、
第2次ビジュアル系バンドブームは始まった。
〇ブーム期
本格的にブームが起きたのは97年。
X JAPANの解散とLUNA SEAの活動休止。
これと共に多くのバンドが台頭し始めた。
主な出来事は
- GLAYがアルバム歴代1位の売上を記録
- SHAZNAの大ブレイク
- L'Arc~en~Cielの復活劇
などなど。
この年にはビジュアル系をプッシュした深夜番組BREAK OUTのような番組も放送していた。
翌年LUNA SEAが活動再開。
L'Arc~en~Cielのリリースラッシュ&紅白出場。
GLAYの年間1位を筆頭にシーンはさらに盛り上がる。
多くのバンドがTOP10ヒットを記録しブームは頂点を迎えた。
その一方、カリスマ的な人気を誇ったhideの死は多くの人々に衝撃を与えた。
◆主なバンド
† GLAY
ブームの象徴その1。
「グロリアス」がCMタイアップに起用されると一躍人気バンドに。
当時のアルバム売上歴代1位、
シングル年間1位、
ビデオシングルで1位獲得などなど桁違いの人気を誇った。
当時JIROに惚れた女性は数知れず。
事務所トラブル等に見舞われたりしながらも活動を続け、現在も変わらぬ人気を保っている。
- 代表曲:『BELOVED』(1996年)、『HOWEVER』(1997年)、『誘惑』(1998年)、『Winter,again』(1999年)
† L'Arc~en~Ciel
- メンバー:hyde(Vo.)、ken(Gu.)、tetsuya(Ba.)、yukihiro(Dr.)
ブームの象徴その2。
シングル「flower」のロングヒットを得て発売されたアルバム「True」がミリオンを記録し人気バンドになったが…
97年に事件を乗り越えパワーアップして復活しGLAYと人気を二分した。
2000年以降はメンバー各々のソロ活動とバンド活動が並行して行われている。
- 代表曲:『虹』(1997年)、『DIVE TO BLUE』(1997年)『HONEY』(1998年)、『READY STEADY GO』(2004年)、『DAYBREAK'S BELL』(2007年)
† LUNA SEA
- メンバー:Ryuichi(Vo.)、SUGIZO(Gu.)、INORAN(Gu.)、J(Ba.)、真矢(Dr.)
ブームの象徴その3。いわゆる「黒服系」と呼ばれるジャンルを確立した。
バンドブーム末期にデビューしてセールスを伸ばし、ブームを作るきっかけを作り活動休止。
ブーム絶頂期に復活し大ヒットを連発したが、ブーム終焉期である2000年に終幕。
それから10年後に再結成した。
- 代表曲:『ROSIER』(1994年)、『STORM』(1998年)、『I for you』(1998年)、『TONIGHT』(2000年)
† BUCK-TICK
- メンバー:櫻井敦司(Vo.)、今井寿(Gu.)、星野英彦(Gu.)、樋口豊(Ba.)、ヤガミトール(Dr.)
バンドブーム及び第1次ビジュアル系バンドブームの頃から活動し続けたビジュアル系の大御所。
HMよりニューウェーブやテクノに影響を受けたオルタナ的な音楽が特徴。
音楽性は今井寿の嗜好を反映してるためインダストリアルからガレージ・ロック調まで多種多様である。
若手が台頭する中変わらぬ人気を保ち健在ぶりを発揮。
現在も変わらぬ活躍を見せている。
- 代表曲:『悪の華』(1990年)、『JUPITER』(1991年)、『見えない物を見ようとする誤解 全て誤解だ』(1995年)、『残骸』(2003年)
† 黒夢
- メンバー:清春(Vo.)、人時(Ba.)
1994年にデビューし、LUNA SEAと共にブームのきっかけを作った。
メジャーデビューに前後してメンバーが相次いで脱退したため2人しかいないが、本人たちはそれでもバンドであると名乗っている。
デビュー当初はいわゆる「耽美系」と呼ばれる、官能的なサウンドを主流とした音楽性だったが、
後期では『少年』のような激しいロックサウンドへと方向転換している。
人気が絶頂期だった99年に活動休止。
T.M.Revolutionの西川貴教兄貴と仲の良いボーカルこと清春はカリスマ的な人気を誇った一方、
サウンドは外国のロック色が強くDQNなんかからも人気があった。
活動休止から10年後に正式な解散ライブを行ったが、その一年後に復活し現在も変わらぬ人気を誇る。
- 代表曲:『優しい悲劇』(1995年)、『Like @ Angel』(1996年)、『少年』(1997年)、『ミザリー』(2011年)
† SOPHIA
- メンバー:松岡充(Vo.)、豊田和貴(Gu.)、黒柳能生(Ba.)、赤松芳朋(Dr.)、都啓一(Key.)
ブレスオブファイアⅢのCMに使われた街がロングヒットし有名になる。
上記5組とは異なるポップなサウンド。
GLAYやラルクに比べると人気はなかったものの、若者の視点で歌ったパンクな曲でコアなファンを獲得。克己ちゃん松岡充の濃いキャラ、ROCKIN'ON JAPANがプッシュするなど、他のバンドとは随分違うカラーで人気を博した。
- 代表曲:『街』(1997年)、『黒いブーツ~oh my friend~』(1998年)、『-僕はここにいる-』(2003年)、『cod-E~Eの暗号~』(2011年)
† SHAZNA
- メンバー:IZAM(Vo.)、A.O.I(Gu.)、NIY(Ba.)、Raychell(2nd Vo.)、夏芽(Dr.)、Asuka(Sax.)
「女形ビジュアル系バンド」の触れ込みでデビュー。ヴィジュアル四天王の一角。
デビューシングル『Melty Love』は累計88万枚の大ヒットとなり、一躍人気者になった。
しかしその後は人気が低迷し、98年後半にはスッカリ名前を聞かなくなった。2000年頃から数年休止状態になり、2006年に復活後2009年に正式解散。
ボーカルIZAMは当時CMで巨大化したり吉川ひなのとのスピード結婚&離婚など話題は多かった。
現在は鬼嫁に振り回されるイクメン。ギターのAOIはアコースティックの活動をしつつこちらもパパに。ベースのNIYはバツイチとなり舞台俳優の方に。
2017年にメンバーを3人追加して再度復活した。
なお、新メンバーのうち、Raychellと夏芽の2人はメディアミックス作品『BanG Dream!』内のバンドユニット・RAISE A SUILENとしても活動している。
- 代表曲:『Melty Love』(1997年)、『すみれ September Love』(1997年)、『SWEET HEART MEMORY』(1998年)
† CASCADE
- メンバー:TAMA(Vo.)、MASASHI(Gu.)、MAKKO(Ba.)、HIROSHI(Dr.)
打ち込みによるテクノサウンドと、バンドの生演奏を融合させた独特な音楽性で知られる。
ボーカルTAMAのあどけない歌声は激しく好みが分かれるところ。
周囲からは「ヴィジュアル系」にカテゴライズされることが多いが、本人らはヴィジュアル系とは名乗っていない。
一度解散するが、後にベース以外のメンバーで復活する。
金田一少年や学校の怪談の主題歌を歌っていた。
- 代表曲:『S.O.S.ロマンティック』(1998年)、『FLOWERS OF ROMANCE』(1998年)、『コングラッチェ』(2000年)、『Sexy,Sexy』(2000年)
† SIAM SHADE
- メンバー:栄喜(Vo.)、KAZUMA(Vo.、Gu.)、DAITA(Gu.)、NATCHIN(Ba.)、淳士(Dr.)
インディーズ期はメイクをしていたが、メジャーデビューと共にスッピン化。
サウンドはハードロック色が強いバンドだったが、『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』のEDを歌って大ブレイク、男からの人気も高くヒット曲を連発した。
各々が非常に高い演奏技術を有していることで知られており、
当時は彼らの曲をどれだけ正確にコピーできるかが、アマチュアバンドマンの間でブームになっていた。
音楽性の違いから解散し、以降はソロ活動やサポートミュージシャンとして活躍。
ギターのKAZUMAは『機動戦士ガンダムSEED』のOPでビビアン・スーとコラボ。
- 代表曲:『1/3の純情な感情』(1997年)、『グレイシャルLOVE』(1998年)、『曇りのち晴れ』(1999年)、『せつなさよりも遠くへ』(2000年)
† PENICILLIN
- メンバー:HAKUEI(Vo.)、千聖(Gu.)、GISHO(Ba.)、O-JIRO(Dr.)
東海大の軽音楽サークル内の学生バンドあがり。ブーム初期はソロで曲を出したりもした。
すごいよマサルさんOPのロマンスは誰しもが1度は真似しただろう。
これ以外に目立ってヒットした作品はないが、現在も活動を続けているだけでなく、当時のヴィジュアル系としての音楽性をそのまま維持し続けているある意味稀有なバンドである。
BaのGISHOのみが企業経営のため引退したが、他3人は事務所トラブル等を乗り越え、様々な掛け持ちバンドをこなしつつ音楽活動を現役で続行中。余談だがSHAZNAのAOIとは東海大の軽音サークル繋がりの旧知。
- 代表曲:『ロマンス』(1998年)、『make love』(1998年)、『ウルトライダー』(2000年)
† MALICE MIZER
- メンバー:GACKT(Vo.)、Mana(Gu.)、Közi(Gu.)、Yu~ki(Ba.)、Kami(Dr.)
あのGACKT(彼は2代目Vo)がかつていたバンドである。ヴィジュアル四天王の一角。
『ベルサイユのばら』『FINAL FANTASY』から飛び出た様な妥協なきスタイルは当時最もインパクトがあった。
楽器隊が楽器を弾かずに踊り、叫ぶ等の演劇的演出はインパクトがあり、鬼龍院翔がこれを見たことがゴールデンボンバーにつながっている。
ブーム初期からヒットを連発したが99年にGACKTが脱退、さらにドラムのKamiの急死により、活動の縮小を余儀なくされる。
その後新たにボーカルを迎えるもほどなくして無期限活動休止。
リーダーのMana様が99年より運営するゴスロリブランド「Moi-même-moitié」は現在まで続くゴスロリ少女御用達ブランドとして定着。
音楽活動もMana様によりコンセプトの一部を受け継ぐ形で「Moi dix Mois」として地道に活動している。
- 代表曲:『au revoir』(1997年)、『月下の夜想曲』(1998年)、『ILLUMINATI』(1998年)、『Le Ciel~空白の彼方へ~』(1998年)
† PIERROT
- メンバー:キリト(Vo.)、アイジ(Gu.)、潤(Gu.)、KOHTA(Ba.)、TAKEO(Dr.)
98年にデビューするとすぐさまブレイクし武道館でライブをしたのは当時の勢いを表している
バンドサウンドに独特なシンセサイザーを融合させた特徴的なサウンドは、PIERROTのお家芸といえる。
ボーカルキリトの社会風刺の色が強い過激な歌詞と、それに相反するかのようなポップなメロディーを組み合わせた曲の数々は、
当時のヴィジュアル系ファンに衝撃を与えた。
デビューが後述のDir en greyと重なったこともあり、ヴィジュアル系の双璧とあだ名される。
ブーム衰退後も根強い人気を誇っていたが、2006年にシングル『HELLO』のリリースをもって突如解散。
キリト・KOHTA・TAKEOは「Angelo」を結成、潤がLa'cryma ChristのKOJIと「ALvino」を結成。アイジが結成した「LM.C」はアニメタイアップを多数もぎ取り一番の成功を納めている。
2014年9月に再結成された。
- 代表曲:『クリア・スカイ』(1998年)、『ハルカ・・・』(1999年)、『薔薇色の世界』(2003年)、『HELLO』(2006年)
† DIR EN GREY
- メンバー:京(Vo.)、薫(Gu.)、Die(Gu.)、Toshiya(Ba.)、Shinya(Dr.)
インディーズで大ヒットを記録しYOSHIKIプロデュースという鳴り物入りでメジャーデビュー。
当時Mステでの残-ZAN-の演奏は子供達にトラウマを与えた。
初期は黒夢のパクリだなんだと散々に言われていたが、キャリアを重ねるごとに自分たちの音楽性を開拓。
ライブでも過激なパフォーマンスを行うことで知られ、ブームの衰退と共にメタル色が強くなりシーンの評価も高くなった(今も作品を出せばTOP10入りが確実)。
特にボーカル京の描く独特な世界観の歌詞と、幅広い歌唱法による表現力の広さは、他の追随を許さない。
現在は最も世界で通用する日本のアーティスト。
後発のヴィジュアル系バンドにも、彼らの影響を色濃く受けている者たちは多い。
- 代表曲:『残-ZAN-』(1999年)『Cage』(1999年)、『Agitated Screams of Maggots』(2006年)、
『激しさと、この胸の中で絡み付いた灼熱の闇』(2009年)
† Janne Da Arc
- メンバー:yasu(Vo.)、you(Gu.)、ka-yu(Ba.)、shuji(Dr.)、kiyo(Key.)
ブーム末期にビジュアル系の最終兵器という触れ込みでメジャーデビュー。
SIAM SHADEと比肩するほどの高い演奏技術を持ち、加えてyasuのクリスタルボイスによるボーカルが特徴的である。
初期はヒットを連発しブームの終焉と共に一時は売上が落ちたが2002年頃から売上と人気を確実に増やし、
2005年にTVアニメ『ブラック・ジャック』のOPとなった『月光花』の大ヒットにより、トップアーティストの仲間入りを果たす。
2007年より活動を休止し、各々がソロで活動中だったが、2018年ごろから起こったベーシストka-yuの素行問題*1により2019年に正式に解散した。
このうちyasuのソロプロジェクトである「Acid Black Cherry」で、史上初のオリコン週間ランキングTOP1入りとなる作品を発表した。
- 代表曲:『Shining ray』(2002年)、『DOLLS』(2004年)、『月光花』(2005年)、『振り向けば・・・』(2006年)
† La'cryma Christi
- メンバー:TAKA(Vo.)、HIRO(Gu.)、KOJI(Gu.)、SHUSE(Ba.)、LEVIN(Dr.)
ヴィジュアル四天王の一角。
98年『With you』『未来航路』がロングヒットしたそれをピークに徐々に目立たなくなり、音楽性をハードロック方面にシフトしたらますます売れなくなり、売れた曲を書いていたKOJIが脱退後はジリ貧に拍車がかかり解散。
楽器隊の演奏力が高い。特にツインギターの絡みは非常に美しく、「偏西風」や「Sanskrit Shower」はスコアを投げたくなるほどである。2009年のイベントでKOJIが戻って5人で復活し、各メンバーのソロやバンド活動と並行する形で散発的に活動していたが、2022年4月15日にKOJIが食道がん*2で逝去。5人での活動は叶わぬことになってしまった。
ギターのHIRO,ベースのshuseはジャンヌダルクのyasuのソロプロジェクトであるAcid Black Cherry のサポートで活躍中。
- 代表曲:『With-you』(1998年)、『未来航路』(1998年)、『永遠』(1999年)『LIFE』(2000年)
† FANATIC◇CRISIS
- メンバー:石月努(Vo.)、和也(Gu.)、Shun(Gu.)、Ryuji(Ba.)、徹(Dr.)
ヴィジュアル四天王の一角。
黒夢やLaputaと同じく名古屋系出身のヴィジュアル系バンド。
97年後半から台頭し始めてアニメ主題歌になった『Maybe True』が大ヒット。
以降も2002年頃まで息の長い人気を誇った。
氷川きよしとコラボしたこともある。
解散後、石月はジュエリーデザイナーとして数年活動後ソロとして音楽業界に戻って来た。
- 代表曲:『月の花』(1996年)、『火の鳥』(1998年)、『Maybe True』(1998年)、『7[SEVEN]』(1999年)
† ∧ucifer
- メンバー:MAKOTO(Vo.)、YUKI(Gu.)、ATSURO(Gu.)、TOWA(Ba.)、SANTA(Dr.)
当時物議を醸しつつも人気を博した新條まゆ原作の漫画『快感フレーズ』のアニメ版からデビューした異色バンド。
デビュー当時は自分たちで作った楽曲が一つも無かったという、他のバンドと比較してもその移植ぶりは際立っていた。
アニメ終了後も活動を続け2003年の解散までに出したシングル全てがオリコンTOP20入りしていた。
解散後も各々ソロ活動やサポートミュージシャンとして活躍している。
ちなみにYUKIはSound Horizonの『ヴァニシング・スターライト』(2014年)に参加した際、何とサンホラサポメン仲間のSIAM SHADE淳士共々自分がイラスト化された(同作漫画版にも台詞こそないが登場)。
- 代表曲:『堕天使BLUE』(1999年)、『Cの微熱』(1999年)、『ハイパーソニックソウル』(2001年)、『Realize』(2002年)
† D†SHADE
- メンバー:HIBIKI(Vo.)、KEN(Gu.)、YOSHIHIRO(Ba.)、YUJI(Dr.)
98年にセカンドシングルの『ENDLESS LOVE』がロングヒットを記録したが、
99年後半から売上が落ち始め、最後はボーカルがレーサーになるといいだし活動休止、そのまま解散した。
当の本人はレーサーを止め、サラリーマンになっている。。
- 代表曲:『BELIEVE』(1998年)、『ENDLESS LOVE』(1998年)
† cali≠gari
- メンバー:石井秀二(Vo.)、桜井青(Gu.)、村井研二郎(Ba.)、武井誠(Dr.)
リーダーの桜井青の強烈なキャラクターを中心に回っている異色バンド。「密室系」の元祖。
メンバーチェンジの回数が非常に多く、現在オリジナルメンバーは桜井しかいない。
ネクロフィリア、カニバリズム、虐待、近親相姦等の強烈なテーマを明るくポップな曲調で表現する。
メンバー各々のバンド活動と並行し、活動休止と再開を繰り返している。
- 代表曲:『嘔吐』(1996年)、『君が咲く山』(2000年)、『エロトピア』(2000年)、『マグロ』(2002年)
† Psycho le Cemu
- メンバー:DAISHI(Vo.)、Lida(Gu.)、AYA(Gu.)、seek(Ba.)、YURAサマ(Dr.)
デビューシングルでいきなりオリコンTOP10に入る実力を見せつけた。
メンバー全員が奇抜なコスプレをしており、「スーパーコスプレバンド」として人気を博した。
ブームが下火に向っていた中でもそこそこ人気があったが、ボーカルが覚醒剤で捕まったため活動停止。2006年・2009年の一時復活を経て2014年から本格的に再活動している。
LidaとYURAサマがユニット「Dacco」、AYAとSeekが「Mix Speaker's Inc」で活動していたが後にPsycho le Cemuとして復活。
Psycho le Cemuとの両立ができずにMix Speaker's Incの解散が決まってしまい、そちらのファンからは複雑な反応も多かった。
- 代表曲:『愛の唄』(2002年)、『激愛メリーゴーランド』(2003年)、『浪漫飛行』(2003年)
† Deshabillz
- メンバー:Shun(Vo.)、SHI-NO(Gu.)、美歪(Ba.)、KAZUKI(Dr.)
グロテスクな衣装と独特な世界観を持つ歌詞で、非常にマニアックな層の間で人気を博した。
シングル作品の副題が異常なまでに長いのが特徴。
X JAPANのhideの葬式に向かう途中、機材車が事故に遭いベースが亡くなったことをきっかけに活動規模を縮小。
2008年に一度復活する。
† Laputa
- メンバー:aki(Vo.)、Kouichi(Gu.)、Junji(Ba.)、Tomoi(Dr.)
名古屋系出身のヴィジュアル系バンド。
名前の由来はガリヴァー旅行記に登場する「空飛ぶ島」。パヤオより先輩。
透き通るようなボーカルと高い演奏力を武器に活動したが、ブームの低迷と共に解散。akiはソロ活動、リズム隊はバンド「C4」に加入。
- 代表曲:『硝子の肖像』(1996年)、『meet again』(1997年)、『Breath』(1999年)
† ROUAGE
- メンバー:KAZUSHI(Vo.)、RIKA(Gu.)、RAYZI(Gu.)、SHONO(Dr.)
名古屋出身のヴィジュアル系バンド。
名前の由来はフランス語で歯車。
LUNA SEA直系の黒服スタイルとハードなサウンドにメロディアスな楽曲により正統派ヴィジュアル系という評価を受けるが、結成時からの中心人物であるRIKAの脱退により活動停止。
残る3人により新バンドを結成するも次々にメンバーが抜けた為、現在はKAZUSHIのソロバンドとなっている。
- 代表曲:『Queen』(1996年)、『Insomnia』(1996年)、『白い闇』(1997年)、『ever [blue]』(1997年)
† Raphael
- メンバー:YUKI(Vo.)、華月(Gu.)、YUKITO(Ba.)、HIRO(Dr.)
デビュー当時の年齢は全員16歳。
「等身大の自分たち」をコンセプトに、当時の若者から絶大な支持を受けた。
元横浜少年合唱団員だったYUKIの高い歌唱力をはじめ、メンバーのスキルも非常に高く将来が期待されたが、リーダーの華月が鎮静剤の飲み過ぎ*3で急逝しわずか4年で活動を停止。
その若者が青春を駆け抜ける様な早過ぎる活動の軌跡は「伝説」と呼ばれることさえある。
残されたメンバーの内YUKIとHIROは新バンドriceを結成し、YUKITOはBLACK LOVEを結成した。
2012年に一時的に復活したものの、2016年YUKITOの音楽界からの引退を契機に正式な解散を発表した。
- 代表曲:『夢より素敵な』(1999年)、『花咲く命ある限り』(1999年)、『eternal wish~届かぬ君へ~』(1999年、2012年)、
『Evergreen』(2000年)『秋風の狂詩曲』(2000年)
〇ブームの終焉
99年インディーズで桁違いの人気を誇ったDir en grey、Janne Da Arcのメジャーデビューがあったがこの頃から路線変更するバンドが続出。
徐々にセールスが落ち始めるバンドも増えていった。
さらに追い討ちをかけたのがMISIA、宇多田ヒカルを機に起きた女性ソロシンガーブーム、
Hi-STANDARDやSNAIL RAMPを中心に起きたメロコアブーム、
Dragon Ashを発端にRapの再注目。
これによりメディアの注目を失ったうえに翌年には平井堅、ゴスペラーズといったアーティストによるR&Bブームが勃発。
一部バンドを除き完全に勢いを失ったビジュアル系ブームは静かに幕を閉じたのだった。
メディアの注目が全盛期に比べて激減したため、現在でも人気を保ってて活動を続けているバンドも興味がない人からは「消えた有名人」扱いされてしまう事も。
当然ファンはいい顔しないので思ったとしても口に出さない方が良い。
その数年後シドやナイトメア、the GazettEの台頭により三度ビジュアル系人気が再燃した。
上記のブーム時に乗り損ねながら地道に活動を続けた三十代メンバーのバンドや、上記のバンドの元メンバーが結成したバンドの一部が続々とメジャーデビューし、動画サイトやSNSの普及もあり海外人気も手伝って活路を広げるバンドも多く出た。
†第二次ブームに乗り損ねたメンバーによる遅れブレイク型バンド
†BREKARZ
VoのDAIGOのタレント性でブレイク。DAIGOだけでなくGのAKIHIDEも90年代に一度メジャーデビューして挫折経験がある。
†Versailles
VoのKAMIJOはLAREINEで一度デビューしたが色々ゴタゴタでうまくいかず、他のメンバーも高い演奏力がありつつマイナーバンド止まりだった者達。こちらになってから海外や男性ファンにも高い人気を得たがしばらく休止。また最近復活した。
†D
インディーズでそこそこいいとこまで行っていながら2年前後で解散したインディーズ人気のメンバーにより結成。
GのRuizaが元関西ジャニーズJrの中浜慶幸。
†第二次ブームでブレイクしたバンドの元メンバーのバンド
†LM.C
元PIERROTのアイジが故郷の後輩mayaと結成。立て続けにアニメタイアップでブレイク。
†THE MICRO HEAD 4N'S
FANATIC◇CRISISの竿隊のうち2人が参加、初代VoはRicky(現在は3代目)、リズム隊の前バンドD'espaureRayの海外人気を引き継ぐ形で、海外公演も多い。Drが最上川司として演歌歌手デビュー。
現在は当時より人気は落ち着いた感じはあるが、ビジュアル系は日本の音楽シーン特有のジャンルとして確立されたと言ってもよいだろう。
追記・修正はルックスに誘惑されハートに火をつけられた方からお願いします。
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▷ コメント欄
- ニューアルバム聴いてて思い出したが、LUNA SEAの個別項目って無かったっけ? -- 名無しさん (2013-12-14 16:21:08)
- LaputaとかROUAGEはブーム直前にデビューしたせいで、イマイチ波に乗れなかったな。セールスだけなら今のバンドとさほど変わらないのに勿体無い -- 名無しさん (2014-10-17 14:47:00)
- ブックオフとかでこの頃のV系CD買って聴くと、意外と良いのが多いから嬉しい -- 名無しさん (2015-02-18 18:28:04)
- マリスミゼルは金爆とは違い本当に楽器は演奏してる。音楽番組で鬼龍院がそう言ってた。 -- 名無しさん (2018-09-11 18:07:36)
- THE MICRO HEAD 4N'Sの初期の曲はFtCを彷彿とさせるメロディで、FtC好きだったからゾクゾクした。ボーカル変わってから曲の雰囲気も変わってきたけど、こちらはこちらでまた良い。 -- 名無しさん (2018-09-12 16:09:19)
#comment
*2 発見されたのはその1年半ほど前だったが、亡くなる2ヶ月ほど前の本人のコメントで抗がん剤がほとんど効かないタチの悪いタイプのガンだったことが公表されている。放射線治療で脳の転移が食い止められたので逝去ギリギリまで音楽活動ができた模様
*3 完璧主義な上に若い年齢で売れてしまったことでメンタルに問題を抱えていたことが死後にYUKIらから明かされている
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