ドゥラエレーデ(競走馬)

ページ名:ドゥラエレーデ_競走馬_

登録日:2023/07/17 Mon 21:39:48
更新日:2024/07/11 Thu 13:37:53NEW!
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競走馬 サラブレッド ノーザンファーム 黒鹿毛 牡馬 ドゥラメンテ産駒 23年クラシック世代 オルフェーヴル dura erede ドゥラエレーデ



ドゥラエレーデDura Eredeとは日本の競走馬


目次


【データ】

誕生:2020年1月29日
父:ドゥラメンテ
母:マルケッサ
母父;オルフェーヴル
調教師:池添学 (栗東)
馬主:スリーエイチレーシング
生産者:ノーザンファーム
産地:安平町
セリ取引価格:1億1,000万円
主な勝鞍:22'ホープフルS(G1)
特記事項:'23 チャンピンオンズカップ(GⅠ) 3着、'23 東京大賞典(GⅠ) 3着


【誕生】

2020年1月29日生まれの黒鹿毛の牡馬。
父は社台グループ*1が生んだ日本競馬の結晶体ともいえる超名血馬にして、2015年のクラシック二冠馬ドゥラメンテ
母のマルケッサはサトノダイヤモンドの半妹にして父が三冠馬オルフェーヴルと言う超良血。
その血統が評価され2021年のセレクトセールでは一億越えで落札された。


【戦歴】


2歳

管理調教師は癖馬マイスター池添謙一騎手の弟である池添学調教師。
デビュー前の調教の動きが極上だった事から注目を集めるものの、デビュー戦となる6月の阪神新馬戦では一番人気に推されるも5着とまさかの敗北。ちなみにこのレース、勝ったカルロヴェローチェがファルコンステークス2着、2着のチャンスザローゼスがアイビーステークス制覇、そして6着のデルマソトガケが全日本2歳優駿とUAEダービーを制覇、BCクラシックで2着とかなりの数の出世馬、素質馬が集まっていた。
3戦目となる8月の札幌2歳未勝利戦で漸く勝ち上がり。初の重賞となる東京スポーツ杯2歳S(G2)でも名手と呼ばれるライアン・ムーア騎手*2を乗せながらも4着に終わる。


ホープフルステークスまでが4戦1勝、馬場状態等から先行脚質不利、掲示板は外してないけど勝ち上がりはダートで芝未勝利と人気になる要素がなかった事から本番では単勝90倍の14番人気と人気薄。
しかしトップナイフと共に前半1000m61秒5のスローペースを演出ると、最後まで脚色が止まる事なく直線では逃げ2頭の追い比べに。
これをハナ差制して押し切ると母父オルフェーヴルに母父として初参戦したG1でいきなりのタイトルとなるG1制覇を捧げると共に3連単246万馬券の大波乱の立役者となった。なお、鞍上のバウルジャン・ムルザバエフ騎手*3もJRAGI初勝利となると共にJRA芝初勝利となった。
なお、彼の勝利で中央2歳GIは2/3がドゥラメンテ産駒の制覇。残る1戦である朝日杯もルーラーシップ産駒が勝利する、と完全にキングカメハメハ×エアグルーヴ(ダイナカール)一族種牡馬の独壇場となった。


3歳

年が明けて3歳となり、一躍クラシック戦線へ…ではなくなんと海外遠征してドバイのUAEダービーに出走。
皐月賞への出走を蹴ってまで海外へ出て、ダートに出戻るという判断に疑問の声は少なくなかったが、1着馬のデルマソトガケに5馬身1/2を付けられるも2着入線の好走。
しかもこのレースでは1着から4着まで日本馬が独占、何れも3馬身以上差をつけるという波乱のレースとなった。
ケンタッキーダービーにも出走可能だったが、レース後に生じた球節の違和感によりこちらは辞退。
米クラシックはデルマソトガケとコンティノアール(とサンタアニタダービー2着マンダリンヒーロー)に託し、自身は日本ダービーに向けて調整を行うこととなった*4


その日本ダービーでは8枠17番の枠順に収まり、新たな鞍上として坂井瑠星騎手を迎える。何気にこれでデビュー以降鞍上が全て異なる騎手となり、また海外が前走の3歳馬のダービー出走そのものが初めてのことだった。
かくしてレース本番では8番人気に推された...のだが、スタートで思いっきり躓いた結果坂井騎手が落馬して競走中止に。ダービーでの落馬競走中止は1993年*5以来30年ぶりの出来事だった。
それでもカラ馬と化しながらレースでは他馬に迷惑をあまりかけることなく走っていき、無事2400mを完走。他馬と共にゆっくりと地下馬道の入り口まで行ったところでスタッフによって確保され、地下馬道へと入っていった。
ちなみにこの一部始終を捉えていた動画があるのだが、地下馬道の入り口に自分だけ先に行こうとしたものの、そこで立ち止まってきちんと待つというような賢さも見せている。
このダービーでは2番人気に推されていた青葉賞馬スキルヴィングが大差で最下位入線後急性心不全で死亡するといった悲劇も起きたが、ドゥラエレーデ自身は落馬した坂井騎手と共に無事であることがアナウンスされた。


肝心の次走だが、陣営は「特に外傷はなく、歩様も問題ない」ということでファン投票選出を条件に何と宝塚記念に挑むことを発表した。この謎ローテに巷では「ウイポローテ」とか「ウイポで中距離・芝〇ダート〇が付いている」とか「ホープフルステークスとUAEダービーの賞金で好き放題やってる」という声が上がっている
宝塚記念本番では2012年のマウントシャスタ以来11年ぶりとなる3歳馬の宝塚記念出走となるが10着に沈んだ。
更に秋に行われるアイルランドのアイリッシュチャンピオンステークス、フランスの凱旋門賞への予備登録も済ませており、芝・ダート双方をこなすオールラウンダーな彼が今後どうなるか注目されていた。
結局秋初戦はこの陣営にしては真っ当なローテでセントライト記念を選択、5番人気に支持されるも最後は苦しくなり8着に敗れた。
この敗戦で距離不安が出たのか賞金で出走可能だった菊花賞を回避。次走はチャンピオンズCへ出走することに。好走したUAEダービー以来のダート出走。しかも、鞍上にはホープフルSで共に勝利を分かち合ったムルザバエフ騎手が戻ってきた。
チャンピオンズカップでは番手につけ直線粘るも逃げたレモンポップを捉えきれず、後方一気にかけたウィルソンテソーロに並ぶ間も無く交わされ3着に終わるも、ミトノオーとミックファイアを欠いた3歳勢としては大健闘との声が高かった。
%%なお先行して粘るこいつに後方一気のウィルソンテソーロはやっぱりお前ら父親逆だろ*6と突っ込まれたのは言うまでもない。%%
この後は地方ダート適正確認のためか東京大賞典に出走。
が、事前登録馬にウシュバテソーロとミックファイアの名前が連なっていたため、中央、地方を問わず回避馬が続出。
わずか9頭立てとなり、しかもミックファイアが出遅れてウィルソンテソーロがハナを切るまさかの展開に。
前走同様番手集団につけたもののジリジリとしか伸びずウィルソンテソーロに首差まで迫るのが精一杯。
2頭まとめてゴール前でウシュバテソーロに交わされてまたも3着に終わり3歳シーズンを終えた。
この2レース好走したことから、芝G1を勝った馬でありながらダートの方が適正が高そうだと陣営は感じたのか、これ以降はダートに路線に専念していくこととなる。また、コロコロ変わり続けていた鞍上に関しても、ムルザバエフが一番相性が良さそうであるということもわかってきた。


4歳

4歳の始動戦はフェブラリーS。しかし、ここでドゥラエレーデの陣営に問題が発生する。
ムルザバエフ騎手が帰国した後に別の外国人騎手が日本にやってきたため、JRAの短期免許の枠が埋まりきっていた。
そのため鞍上未定の状態になってしまったのだ。これまで乗った日本人騎手が再度手綱をとるのか、あるいは他の外国人騎手か...と、動向が注目されたが、短期免許を取得した騎手の中から早期帰国者が出たことからムルザバエフ騎手の再来日が叶い、コンビを継続することになった。
しかしフェブラリーSは13着とダートで初めて大敗。この後は、大阪杯と川崎記念の両睨みを予定していた。


ところが、陣営はその予定を覆してなんとドバイワールドカップに出走。サウジカップ2着のウシュバテソーロや、BCクラシック2着のデルマソトガケに話題が集中している中でのレースとなった。ホープフルSの再現を狙ったものの、結局5着。それでも、サウジカップで好走した馬たちを相手に掲示板に入り込み、デルマソトガケに先着したのだから、頑張ったほうだろう。これにより、36万ドル(おおよそ5500万円)の賞金を持って帰って来ることもできた。


帰国後の初戦は武豊騎手と新コンビでエルムS(GⅢ)の予定。


【余談】

ドゥラエレーデの特徴の一つがデビュー以来1年以上全レースで騎手が乗り替わり、これといった主戦騎手がいないこと。なにせ

  • デビュー戦:北村友一騎手*7
  • 未勝利戦:横山和生騎手*8
  • 未勝利戦(2回目):池添謙一騎手
  • 東京スポーツ杯2歳ステークス:ライアン・ムーア騎手
  • ホープフルステークス:バウルジャン・ムルザバエフ騎手
  • UAEダービー:クリスチャン・デムーロ騎手*9
  • 東京優駿(日本ダービー):坂井瑠星騎手
  • 宝塚記念:幸英明騎手

と、宝塚まで8戦全てで騎手が乗り替わっていたため「次は誰を鞍上にレースに出るのか」といった点からも注目されていた。
セントライト記念で落馬でレースはしてないため判断基準が微妙だが坂井騎手が騎乗したことで全レースで騎手乗り換わりは途絶えた。前述のように負けたことで坂井騎手が今後主戦になるかは微妙な所


その前代未聞のローテから面白ホース、言葉を選ばず言えばネタ馬扱いされがちな彼だが、実はダート実績は2023年終了時点で[1-1-2-0]で馬券外0。
ひとつ上のダービー馬ノットゥルノや、元中距離王者のテーオーケインズ、メイショウハリオなんかにも先着しており、その実力と実績は文句無しに現役屈指の強豪馬である。



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  • なんで立てた時点で宝塚記念前までの情報しか記載されてないんだ? -- 名無しさん (2023-07-18 02:45:32)
  • ↑最近の競走馬項目は父の種牡馬としての代表産駒部分の文が長い奴を分割してるだけで、まだそっちで追記されてなかったはず -- 名無しさん (2023-07-18 05:22:47)
  • 何故かダート3歳最強議論に名が上がっている馬。確かに戦績的には上がりそうだとはいえ。 -- 名無しさん (2023-07-18 19:25:17)
  • さすがに3歳最強は圧倒的にデルマソトガケだと思うけど、今日大井功者古馬のノットゥルノや南関三冠馬のミックファイアに先着してるあたり、次点としては充分説得力あるな。 -- 名無しさん (2023-12-29 17:25:00)

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*1 日本最大の競走馬生産牧場集団。ここに書ききれない程の幾多の名馬を生産し、現代の日本競馬に絶大な影響力を誇る存在である。競走馬生産牧場では「社台ファーム」「ノーザンファーム」「白老ファーム」などが、一口馬主クラブでは「社台レースホース」「サンデーレーシング」「G1サラブレッドクラブ」がこのグループに属している。
*2 冷静沈着な騎乗を持ち味とするイギリスのトップジョッキー。シャイで無口な性格の持ち主で、あまり物事を語らないことでも有名。
*3 カザフスタン出身。3年連続でドイツリーディングジョッキーに輝いた名手で、短期免許で初来日したばかりだった。
*4 なおケンタッキーダービーはコンティノアールが出走回避し日本馬2頭が出走するもデルマソトガケ6着・マンダリンヒーロー12着に敗れた。
*5 南井克己騎手騎乗のマルチマックス
*6 ウィルソンテソーロはキタサンブラック産駒
*7 主な騎乗馬は牝馬2頭目の春秋グランプリ連覇を成し遂げたことで知られるクロノジェネシス。
*8 メジロライアン・セイウンスカイなどの主戦として有名な横山典弘騎手の息子の一人で、エフフォーリアなどで有名な横山武史騎手の兄。主な騎乗馬はタイトルホルダー、ウシュバテソーロなど。
*9 日本でもお馴染みなイタリア出身の名手、ミルコ・デムーロ騎手の弟。日本での主な騎乗馬はシャフリヤールやジェラルディーナなど

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コメント

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