ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り

ページ名:ダンジョン_ドラゴンズ_アウトローたちの誇り

登録日:2023/04/09 (日) 12:58:40
更新日:2024/03/03 Sat 00:14:48NEW!
所要時間:約 12 分で読めます



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運命は、誰と組むかにかかっている。







『ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り(Dungeons & Dragons:Honor Among Thieves)』とは、2023年に公開された米映画。
アメリカのハズブロ社により発売されたTRPG(テーブルロールプレイングゲーム)「ダンジョンズ&ドラゴンズ」の実写化作品である。


D&Dは多数の異なる世界を舞台にしたシリーズを展開しているが、本作はその中でも特に人気が高く長い歴史を持つシリーズの一つである『フォーゴトン・レルム』の世界を舞台にしている。


2023年3月31日に日米同時で公開された。北米配給はパラマウント映画、日本配給は東和ピクチャーズが行った。
なお、2000年に公開された映画『ダンジョン&ドラゴン』との繋がりはなく、リブート作品として位置づけられている。


概要


『ダンジョンズ&ドラゴンズ』(D&D)はTRPGのみならずCRPG(コンピューターロールプレイングゲーム)にとっても原点、すなわち全てのRPGの始祖とも言うべき作品であり、あらゆる後年の剣と魔法のファンタジー作品の要素が全て詰まっている。
ダンジョンにおけるお宝探し、邪悪なオーク、浮世離れしたエルフなど、トールキン作品リスペクトの「ファンタジーあるある」のほとんどはここから来たと言っても過言ではない。
歴史の長い作品なだけあってゲーム化もされており、日本ではカプコンが制作したアーケード2作品が特に有名。また、『ダークエルフ物語』や『アイスウィンド・サーガ』『クレリック・サーガ』等、D&Dないしはフォーゴトン・レルムを舞台にした小説群も少ないながら邦訳出版されている為、未読の人はこの映画を機に触れてみる事を強くお勧めする。また、既に読了済みの諸氏はこれを機に読み返してみるのも良いかもしれない。


D&D自体の映画化は過去にも試みられていたものの2000年に公開された第1作「ダンジョン&ドラゴン」*1はあまり評価が芳しくなく、
2005年の2作目「ダンジョン&ドラゴン2(Wrath of the Dragon God)」、そして2012年の3作目「太陽の騎士団と暗黒の書」とシリーズは続いたものの、
以来『ダンジョンズ&ドラゴンズ』の映像化には手を付けられていなかった*2
しかし2013年より再映画化の計画が動き始め、パラマウント映画がその権利を獲得。
そして、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』などのジェレミー・レイチャムPを筆頭に、『レゴバットマン ザ・ムービー』のクリス・マッケイが製作、『お!バカんす家族』『ゲーム・ナイト』のジョン・フランシス・デイリーとジョナサン・ゴールドスタインのコンビが監督を務めることとなり、再映画化が実現した。


今作には、『ダンジョンズ&ドラゴンズ』のファンタジー世界観の魅力は壮大なロケーションと大迫力のアクションによって存分に描かれていることは勿論、キャラクターも大いに魅力的である。
策略家の吟遊詩人、パワフルな女闘士、ヘタレ気味な魔法使い、使命に燃える変身術師など、個性豊かなパーティメンバーとの掛け合いに感情移入すること間違いはなく、多くの観客から愛されることとなった。


批評家や観客からの評判も高く、早くも続編の製作の呼び声も大きい。


出演は、『スター・トレック』シリーズのクリス・パイン、『ワイルド・スピード』シリーズのミシェル・ロドリゲス、『ジュラシック・ワールド/炎の王国』『名探偵ピカチュウ』のジャスティス・スミス、『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』のソフィア・リリス、『ノッティングヒルの恋人』のヒュー・グラントなど、豪華俳優が集結。





ストーリー


元騎士団員だったが、妻の死をきっかけに盗賊となった男・エドガン。
彼は、妻を生き返らせるために「蘇りの石板」を盗もうとしたが、依頼主の裏切りにより捕まり、相棒のホルガと共に2年間刑務所に投獄された。
そして、脱獄した2人は娘のキーラに会いに行ったが、彼女を引き取った元仲間のフォージの狡猾な嘘により拒絶され、危うく処刑されかかってしまう。


キーラを奪い返し、フォージの持つ宝と石板を盗むことにした彼らは、そのための計画を考える。
同じく元仲間の魔法使いサイモンと、変身術師のドリックを仲間に引き入れ、金庫を破るための「魔力破りの兜」を手に入れるための旅を始める一同。
だが彼らの下に、フォージの裏に隠れていた邪悪な魔術師レッド・ウィザードの魔の手が迫りつつあった。







登場人物


  • エドガン・ダーヴィス

演:クリス・パイン/吹き替え:武内駿輔
パーティのリーダーを務める吟遊詩人(バード)、得意楽器と武器はリュート。
何事にも用意周到な作戦を企てる策士であり、嘘やハッタリで困難を乗り越える天才。
反面、自身の戦闘に関してはからっきしであるが、作戦が失敗したらその度にまた別の作戦で窮地を脱することに長けている。
かつては清廉潔白な騎士団「ハーパー」の一員*3だったが、妻ジアを殺されたことを機に生きる希望を失い、偶然知り合ったホルガと共に盗賊に身を落とすことになる。
だが、「蘇りの石板」を盗もうとした際に捕まり、娘キーラと2年間離れ離れになってしまった。
フォージに騙されて自分を嫌うようになったキーラを奪い返し、蘇りの石板を使ってジアを蘇らせてかつての家族を取り戻そうと奔走する。
ジアを死の国サーイの暗殺者に殺されているため、死の国サーイとその工作員であるレッド・ウィザードたちを憎んでいる。
なおTRPG版の公式データでは味方を励ますことで一日に3回まで達成値を後付で1D8上昇させるという、神がかった支援能力の持ち主。



  • ホルガ・キルゴア

演:ミシェル・ロドリゲス/吹き替え:甲斐田裕子
エドガンの相棒の女戦士(バーバリアン)。
粗野で戦いが大好きで、一般的な「女性らしさ」からは遠い性格だが、他人への思慮に長け、キーラを実の子のように可愛がっていた。
かつては戦闘民族の一員だったが、よそ者のマーラミンと恋に落ちたため部族を追放され、愛に生きる決意をしたものの、互いのすれ違いにより離婚を言い渡され、天涯孤独の身となってしまった。
そこでエドガンと偶然出会い、彼の良き相棒として固い絆で結ばれている。
格闘戦は一騎当千の腕前であり、大勢の男相手でも全く引けを取らないどころか圧倒してみせるほど。
得意武器は斧*4だが、敵を倒せるなら何でもいいとばかりにその場にある瓦礫や鎖、飾られていた弓に鍛冶場のハンマー、おまけにジャガイモまで武器にする豪傑。
これは原作のTRPG的には、その場その場にあるものを咄嗟に「簡易武器」として扱うというもの。


  • サイモン・オーマー

演:ジャスティス・スミス/吹き替え:木村昴
盗賊時代、エドガンの仲間だった魔法使いの青年。
大魔導士エルミンスターの子孫ではあるが、自身の魔法の力は弱く、「草の香り」やら「灯り程度の火」やら「煙」やらばかりでせいぜいこけおどしにしか使えない。
そのため自信もなく、事あるごとに自分を卑下してドリックからは「一緒にいるだけで気が滅入る」と振られるほどのネガティブ思考である。
しかし、土壇場になると突如力を発揮し、優れた魔法を駆使する力を秘めている。
なおTRPG版においてウィザードは魔法を学問として習得するクラス、ソーサラーは直感的に魔法を扱うクラスと、性質が異なっている。
そしてエルミンスターはウィザードなのだが、サイモンは自分をウィザードだと思いこんでいるソーサラーなのだ。そりゃ呪文上手く使えねえよ



  • ドリック

演:ソフィア・リリス/吹き替え:南沙良
悪魔とのハーフだとされる種族「ティーフリング」の女性。自然の力を操り変身能力を持つドルイド。
人間の実の親から捨てられ、ウッドエルフの村に引き取られたが、部族をフォージの私兵に滅ぼされ、フォージに対抗すべく反乱活動を行っていた。
サイモンとは知り合いで過去に求愛されたこともあるが、彼の自信のなさに呆れてフッていて、名前すら覚えていなかった。
だが、サイモンの紹介をうけ、フォージを倒すためにエドガン達に協力することに。
その生い立ちから人間を「嘘つき」と信用していないが、パーティに加わってからは徐々に態度を軟化していく。
武器は両手の鉤爪と腕に装備したスリング。
得意魔法は変身能力であり、あらゆる動物に変身することが可能。一番のお気に入りはフクロウの頭を持った熊の「アウルベア」。
なおTRPG版のドルイドはアウルベアに変身できない。……ズルいぞ!



  • ゼンク・エンダー

演:レゲ=ジャン・ペイジ/吹き替え:中村悠一
元サーイ人の聖騎士パラディン
幼少時代サーイに住んでいたが、ザス・タムの国民大虐殺に居合わせ、両親や友人をアンデッドにされてしまう。
命からがらサーイから脱走した彼は、両親の仇とも言うべきザス・タムを倒す決意をし、以来数百年もの間戦い続けていた。
清廉潔白な性格であり、世のため人のために戦うことを信条としている。またハーパーの一員でもあるらしい。
皮肉を嫌っており、物事の言い回しを何でも素直に受け止めがちなため冗談が全く通じない。
その来歴含めエドガンが嫌いなタイプであるが、ゼンクの方はエドガンにも親切に接してくる。
魔力破りの兜の居所を知る者としてエドガンのパーティに協力し、行く先々で大活躍した。
しかし、正式なパーティメンバーというわけではなく、あくまでエドガン自身の戦いをさせるべく、最終決戦前に離脱する。
大虐殺の際の呪いによって寿命を捻じ曲げられてしまった事で、実年齢は外見以上の高齢。
そのためエドガンたちへ向ける目線や態度も祖父から孫に向けるようなもので、戦いを託したのも彼らに期待しての事である。
ちなみに脳味噌喰らいにこの人も襲われないのは、パラディンのPCは戦闘能力と魅力が重要なので、知力を切り捨てがちというあるあるネタ
武器は長剣へ変形させられるダガー「ダガーソード」で、それを使用したダガー乱舞などで戦う。ドララスとの決闘の際には全力を出しているのか刀身を光らせている(おそらく神聖なる一撃)。先端部は分離して投擲攻撃も可能。
胸元の空いたシャツ姿で登場するインパクトや、その溢れ出る品の良い色気から本作を観た人からは密かにセクシーパラディンと呼ばれている。
そして公開からしばらくして「セクシーパラディン」の文言が突如Twitterトレンドワードに浮上。
日本版公式、エドガンの中の人、そして演者のレゲ=ジャン・ペイジも反応を示した。


また製作陣からも、脚本執筆の段階では『ダークエルフ物語』の主人公であるドリッズト・ドゥアーデンをゲスト的に登場させる案だったものの諸般の事情から見送られ、
代わりにオリジナルキャラとして新しく作られたという事実が明かされてこちらも海外を中心に話題となった。
D&Dで最も有名でかつ人気の高いキャラクターの一人を雛型にしたというだけあって、
この裏話にはジンクの強い存在感に対して元々既視感を抱いていた多くの鑑賞者が納得したものの、
同時に「ドリッズト本人が登場して欲しかった」という意見も多数寄せられているという。


「善の心を持ったドロウ(ダークエルフ)の二刀流剣士」という、下手に登場させれば主役を食いかねない強いキャラクター性や
ドロウという種族そのものを取り巻く現実世界の諸事情を鑑みれば躊躇するのもやむ無しなのかもしれないが、
製作陣も決して諦めたわけではなく、むしろ本作の評判次第では続編へのドリッズトの登場を前向きに検討しているとの事。
原作ファンは今後に期待したい。



  • キーラ・ダーヴィス

演:クロエ・コールマン/吹き替え:逢田梨香子
エドガンの娘。
赤ん坊の頃に母を亡くし、父とホルガに愛情豊かに育てられ、自身も2人を愛していたが、蘇りの石板を盗む時に結果的に置き去りにされてしまう*5
そして、後を頼まれたフォージによって育てられるものの、裏切りものだった彼から「エドガンたちは金持ちになるために君を捨てた」と嘘を吹き込まれ、父を憎むようになってしまう。
しかしそれでも心の奥底では今もエドガン達を慕っており、父からプレゼントされた「透明になれるペンダント」は大切な宝物で、肌身離さず身に着けている。



  • ジア・ダーヴィス

演:ジョージア・ランダーズ
エドガンの妻。
ハーパーになる前からエドガンを優しく支え、彼の帰る場所として献身的に待ち続けていた。
しかし、エドガンの留守中にサーイの暗殺者に襲われ、レッド・ウィザードの刃の呪いを受けて死亡してしまう。
そのことを悔いたエドガンは、彼女を生き返らせて元の生活を取り戻そうとするのだが……。



  • マーラミン

演:ブラッドリー・クーパー(ノンクレジット)/吹き替え:桐本拓哉
ホルガの元夫。
ハーフリング(小人族)であり、2人が恋に落ちた結果ホルガは部族から追放されてしまった。
しかし、戦いに明け暮れようとするホルガについていけず、2人は破局してしまう。
現在は再婚し、幸せに暮らしており、今もなお、友達としてホルガの幸せを祈っている。



  • ジャーナサン

演:クレイトン・グローバー/吹き替え:ケビン(Kevin's English Room)
刑務所の恩赦諮問会の一人。鳥人族。
しきりにエドガンが恩赦諮問会で彼が来るのを待っていたが、実は脱獄するために彼の飛行能力を利用したに過ぎず、まんまと2人を刑務所の外に出してしまった。
ちなみに映画製作前にスタッフ・キャスト間で行われたセッションにおける監督のプレイヤーキャラクター




  • 死体イエス

吹き替え:やま(Kevin's English Room)

  • 死体トーク

吹き替え:神谷浩史

  • 死体スタンハード

吹き替え:森川智之

  • 死体スヴェン

吹き替え:津田健次郎

  • 死体ヴェン

吹き替え:諏訪部順一
魔力破りの兜の在り処を聞き出すためにサイモンが一時的に生き返らせた過去の戦闘部族の死者達。
5つだけ質問に答えさせることが出来、死んだ後は再び魔法をかけることは不可能。
1人目は無駄な質問で5つ費やしてしまい、2人目は隊長が持っていたことを聞き出しただけ。
3人目は託した人を聞き、4人目は人違い(風呂から出て戦場に向かう前に滑って頭を打って死亡)、ようやく5人目でゼンクに託されたと分かった。
なお、5つ質問しないともう一度死ねないために他愛もない質問で死なせることになるのだが、最後の1人だけは違っていて……。



  • フォージ・フィッツウィリアム

演:ヒュー・グラント/吹き替え:森田順平
かつてエドガンの仲間だった詐欺師。
口ではエドガンの親友を装っているが、その本性は狡猾で保身と欲望のためなら口八丁手八丁並べ立てて仲間を平気で裏切るソシオパス。ちなみに吹き替え版では「床にハマって超ユカい!」といったオヤジギャグが得意。
2年前、エドガンが捕まったのも、ソフィーナと手を組んで彼を切り捨てたためだった。
キーラを託された後は彼女に嘘八百を吹き込んで親子の仲を裂き、ネヴァーウィンターの領主をソフィーナに病気にしてもらってその後釜に居座り、民を蹂躙する悪政を働いた。
そして、禁じられていたハイサンゲームを再開させ、ある計画のために国中の宝を城に集めるのだが……。



  • ソフィーナ

演:デイジー・ヘッド/吹き替え:沢城みゆき
フォージと協力している女魔術師。
かつて蘇りの石板を盗むようエドガンに依頼し、彼を裏切ってホルガと一緒に投獄させた。現在はフォージの右腕として彼の出世を手伝っている。
その正体は、死の国サーイのレッド・ウィザードの一員であり、実年齢は300歳。
サーイの王であるザス・タムに忠誠を誓っており、計画遂行のために従う振りをしているが、内心フォージの事は毛嫌いしている。
メテオスウォームやタイムストップといった極めて強力な魔法の使い手であり、パーティ全員でかかっても相手にならないほどである。
高位のアンデッドであるリッチに成り果てているのではないかと思わせる描写もある。



  • ドララス

演:ジェイソン・ウォン
死の国サーイの戦士。ゼンクの因縁の敵。
敵に対しては容赦なく、残虐な方法で処刑することを楽しむ。
魔力破りの兜を探索するエドガンたちの前に現れ、彼らを抹殺しようと襲いかかってくる。
曲刀が武器で、ゼンクとの決闘の際には緑色の炎を刀身に宿らせ、息の根を止めんと振りかざす。
アンデッドなので不死身の肉体を持っており、一度倒されても部下と共に蘇るが……。



  • ザス・タム

演:イアン・ハンモア/吹き替え:岩崎ひろし
死の国サーイの現領主にして、レッド・ウィザードのリーダー。
かつては善良な魔術師の王国であったサーイの人々を生贄に捧げ、自らを永劫不滅の存在と変化させた最強の死霊術師。
その結果として恐るべき能力を備えた最高位のアンデッドであるリッチとなっており、ほぼ神話級の実力を備えている。
世界征服のためにアンデッドの軍勢を増やすべく、弟子であるソフィーナに指令を下す。
…ちなみに直接的な登場シーンはゼロ。前述の指令を下すシーンもおぼろげな影と声だけであり、あとはゼンクの回想シーンのみ。
なおTRPG版でも有名なNPCで、『死の国サーイ』のシナリオではPCたちは彼の魂が保管された経箱破壊のためサーイに潜入する事になる。
アニヲタwiki的にわかりやすく言うとみたいなイメージ。





キーワード

地名

  • フェイルーン

映画の舞台となる国。フォーゴトン・レルム(忘れられた領域)と呼ばれる世界に存在する。
ヒューマン系種族だけでなく、エルフ、オーク、半獣人、その他様々な種族が暮らすいわば「剣と魔法の世界」。


  • レベルズ・エンド

エドガンとホルガが投獄されていた刑務所。
極寒の僻地アイスウィンド・デイルの、高さ160フィートの崖の上に建設された、 140 フィートの塔という難攻不落の牢獄。
一応内部は魔法の力で常時20度になるよう温められているが、とてもそれでは追いつかないほどの寒さに晒されている。
基本的に往来も空路か海路、特別に誂えた囚人護送用の馬車が用いられており、自力で脱獄するのはほぼ不可能である。
もっとも、飛べれば別だが。


  • サーイ

フェイルーンで最も恐れられている地域。
かつては魔法使いたちの王国だったが、ザス・タムの反逆により国民のほとんどがアンデッドと化した。
現在では世界征服を目論む、血も涙もない獰猛な勢力と化している。


  • ネヴァーウィンター

フェイルーンの大都市。現在はフォージが領主を務めている。
かつては平和な都市だったが、前領主が呪いにより病に伏せてからはフォージが治め、他の地域を暴力で従わせようとする覇道の道を歩んでいる。
TRPG版ではもっとも著名なホームタウンの一つであり、この街を舞台にしたシナリオも多く存在する。
またCRPG『ネヴァーウィンター・ナイツ』の舞台でもある。
フェイルーンの北方にあるのだが、いかなる理由かこの街だけ常に温暖で過ごしやすく、「冬の来ない街」として知られている。


  • エメラルド居留地

森林地帯で、ドリックの住処。ウッドエルフたちの里でもある。
フォージの政治に異を唱えたというだけで伐採、蹂躙され、最早反乱の拠点となっている。


  • アンダーダーク

フェイ・ルーンの地下に広がる暗黒世界。
数々のモンスターが生息し、また古代遺跡と繋がってることも多いためトラップも無数に存在する。
主にドラウ(ダークエルフ)たちの居住地でもあるが映画では登場しなかった。


組織

  • ハーパー

弱者に味方し、悪を倒すことを信条とする正義の騎士団。団員たちの生活は質素で、回収した財宝等は厳重に管理している。
エドガンがかつて所属していたが、妻の死を機に脱退していた。実は彼のある「罪」に起因しており……。

実はあるレッド・ウィザードを摘発した際、誘惑に負けて*6こっそり財宝に手を付けてしまった。
しかしその財宝にかけられていた魔法のせいで自宅を特定され、不在の隙を突かれる形でレッド・ウィザードの報復の襲撃を受け、ジアを失ってしまう。
エドガンは自らの愚かさが招いたこの件で深く傷つき、ハーパーの誓いも捨てて落ちぶれてしまったのだった。


  • レッド・ウィザード

ザス・タムに仕える凶悪な魔術師の集団。
邪悪な魔法を駆使し、アンデッドを増やして世界征服を目論んでいる。



その他の用語・人名

  • ハイサンゲーム

ネヴァーウィンターで人気だったゲーム。
モンスターが出、数々のトラップを越えて迷路を進み、ゴールへと向かうといった危険なゲームをトーナメント方式で執り行う。
無論、多くの死者が出るため長らく封印されてきたが、フォージが復活させた。
会場付近にはフォージの顔が織り込まれたクソみてェな自己顕示欲丸出しの気球が浮かんでいる。


  • エルミンスター

フォーゴトン・レルム最高の賢者として知られる偉大な魔法使い。極めて長命で現在も現役バリバリ。
本作の舞台となる地域の領主たちやハーパーの助言役も務めているが、基本的には自由気ままに次元世界を渡り歩いており、滅多なことでは他人のために働いたりはしない。
サイモンがそんな人物の末裔なのか疑問かもしれないが、実際エルミンスターは女好きで恋人も多く、結構な数の子孫もいるので……。
フォーゴトン・レルムの製作者エド・グリーンウッドが使用したプレイヤーキャラクターでもある。


  • モルデンカイネン

D&D世界における伝説にして最強の大魔道士。
あらゆる平行世界を行き来し、宇宙の均衡を保つために活動している偉大な存在。
彼の名を関した呪文やマジックアイテムも多数存在しており、今作では彼の制作した魔法の宝物庫が登場する。
テストプレイ時代にゲイリー・ガイギャックスが使用したプレイヤーキャラクターであり、あらゆるRPGの魔法使いPCの祖とも言える。
ちなみに好物はマウンテン・デュー。





マジックアイテム

  • 蘇りの石板

ハーパーの宝物庫にあった、死者を一人だけ蘇らせることの出来る石板。
D&D世界では死者蘇生の呪文もあるが、高位の聖職者しか使えず、魔法の呪いや毒に侵されていた場合はそれを取り除かないと蘇生することができない。
つまりレッド・ウィザードの呪いの毒剣で殺された者は蘇生魔法では蘇らせられないのだが、この石板の力はそれをも凌駕するのだ。


  • 魔力破りの兜

被ると周囲にあるあらゆる魔法の効果を消すことが出来る伝説の兜。
ドラゴンとの戦いで消失したかに思われたが、戦士たちに託されたゼンクによってアンダーダークに保管されていた。
サイモンが使う際は大魔導士の曾曾祖父の幻が現れ、彼に使わせることを妨害していたが……。

結局兜との同調が間に合わず、仕方なく別プランでフォージの元へ乗り込むが、絶体絶命の窮地に追い込まれたサイモンはヤケクソ気味に兜を被る。
案の定現れネガティブな言葉を投げかける曾曾祖父の幻に気弱なサイモンもついカッとなり思い切りグーパンしたところ、なんと曾曾祖父の幻はブッ飛ばされてサイモン自身の姿に。
そう、曾曾祖父の幻だと思っていたのは、サイモン自身の「弱気」そのものが形を変えたものだったのだ。こうして自分自身の手で弱気を克服したサイモンは兜と同調を果たし、大魔道士の子孫に恥じないソーサラーへと覚醒するのだった。

クライマックス戦闘で登場しないのはこのパワーが1日1回しか使えないため。万能の魔法のアイテムは早々無い。



  • ここ・そこの杖

ホルガがマーラミンから譲り受けた杖。正確にはかつて彼女がマーラミンに贈り、返却されたもの。
実は魔法の杖で、目の前の場所と別の場所を繋ぐポータルを開くことが可能。
ただし、ポータルを発射する都合上、目視できる(射線の通った)場所にしか繋ぐことができない。
ポータル発射自体の射程は450mだが、繋がった後のポータル同士の距離制限は無い様子。



  • 魔力封じの手枷

ハイサンゲームに参加させられる魔法使いが課せられる制約。
嵌められると一切の魔法を行使出来なくなる。



登場するモンスター

  • アウルベア

その名の通り梟の頭と熊の肉体を持った獰猛な怪物。
獰猛で貪欲で短気で攻撃的で凶悪で狂暴で目についたもの全てに襲いかかるため、あらゆる生物から恐れられている。
大昔に狂った魔術師が実験で生み出したと言われるが、真偽の程は不明。なんでこんなもん作ったんだ
ゲーム上のカテゴライズは魔獣のため、本来ならドルイドの動物変身能力では変身できない。ズルいぞ!



  • インテレクト・ディヴァウラー(脳味噌喰らい)

アンダーダークに生息する、脳みそに四足歩行用の脚がついた気味の悪い生物。
犠牲者の脳を乗っ取り、意のままに操る危険な生態を持ち、また自身の知能も高い。
日本語版のTVCMでは「脳みそ君」というまんまな名前をつけられているが、本編では表記の通りの名前で登場する。



  • テンバーシャウド

アンダーダークに生息する火を噴く巨大なレッド・ドラゴン。
何を喰ったのかと思わんばかりのでっぷりした巨体をしている。動きづらそうだが、なんとアザラシめいて転がって攻撃してくる。
もともとは公式シナリオ3.5版などに登場したキャラクター。
第5版の公式シナリオではあるドワーフの工業都市と契約して炉に焚べる炎を提供する見返りに報酬を得て食っちゃ寝暮らしていたのだが、
その都市がマインド・フレイヤーに乗っ取られた挙げ句、テンバーシャウドが邪魔になったら殺して、彼の持つ卵*7の火竜と交代させようと画策。
ある冒険者たちの協力を得て契約解除に成功し、彼らを食べたりしないという確約を報酬として何処かに去っていった。
その後ゼンクが魔力破りの兜を封印した遺跡を、ゼンク不在の間に「新しい巣穴」としていた様子。
ちなみに本編の後は念願のお風呂を手に入れる事ができてご満悦だったとのこと。かわいい。
米国ではぬいぐるみも販売されている。かわいい。



  • ディスプレイサー・ビースト

ハイサンゲームのトラップの一つ。
黒豹の背中に二本の触手のようなモノがついたデザインのモンスター。
外見通りの獰猛な性格で、迷路の中を巡回し挑戦者たちに襲いかかる。
また、触手から放たれる光で自身の幻影を生み出し、相手を罠にはめる。
ちなみに元ネタはSF小説『宇宙船ビーグル号の冒険』に登場する人造生物「クァール」で、
日本の『ダーティペア』や『ファイナルファンタジー』にもこの名称で登場する。



ハイサンゲームのトラップの一つ。
ご存じ、宝箱に化けた人食いモンスター。
古典的な方のミミックなので手足が伸びて飛び蹴りしてきたりはしない。



  • ゼラチナス・キューブ

ハイサンゲームのトラップの一つ。
いわゆる巨大な立方体の形状をしたスライムで、ほぼ半透明のため視認が極めて困難。
ダンジョンの罠や掃除屋として設置(飼育?)されている事が多く、嵌ってしまうと、中でゆっくり溶かされてしまう。
TRPG版では騎乗生物としてPCが乗ることもできなくはなかったりする。
米国ではフィギュアも販売されている。好きなフィギュアをゼラチナスキューブの中に入れて飾れる仕様。











「あんたはWiki籠り?」「はぁ~い」
「追記修正はあと4回?」「はぁ~い」
「いや、あんたに言ったんじゃない。今のも追記修正に数える?」「はぁ~い」
「違う!聞かれたことにだけ追記修正しろ!分かったか?」「はぁ~い」
「なんで追記修正を疑問形にしちゃうの!?」「はぁ~い」バタッ


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  • 死体の声が豪華 -- 名無しさん (2023-04-09 14:27:02)
  • タイトルから感じ取れるB級タイトル臭 -- 名無しさん (2023-04-09 16:43:31)
  • 金自体は普通にアベンジャーズ以外のマーベル作品ぐらいかかってる大作映画なんだけどなんか配給がね -- 名無しさん (2023-04-09 19:27:53)
  • 早い段階でアニヲタwikiに項目作成された映画はハズレなしだから見に行くかな 評判を見るに吹替の方がよさそうだ -- 名無しさん (2023-04-09 20:08:44)
  • ファンタジーの世界観がしっかり作りこまれている上に、雰囲気が重苦しくなく気軽に笑って楽しめるのが良いと思った。アクションもなかなか見応えあったし中々の掘り出し物かもしれん -- 名無しさん (2023-04-09 20:45:33)
  • D&DというかTRPGやったことある人が観ると、中の人ならぬ外の人の奮闘とGMとの口プロレスっぷりが想像できて別の意味でも面白いんだよねこれw -- 名無しさん (2023-04-09 21:07:37)
  • まっとうな剣と魔法の世界における冒険を体現したお話だった。あと、ペテン師のフォージが憎まれ役だけどどこか憎めない、良い味出してました -- 名無しさん (2023-04-09 21:34:18)
  • 終盤の潜入工作するシーンで、サイモンを引っ張り上げようとするホルガを見た護衛の兵隊があらぬ誤解をするシーン好き -- 名無しさん (2023-04-09 22:05:32)
  • 言い方が悪いけど21世紀にこんな世界の命運とか関係ない地に足ついたファンタジー映画が見られるとは思わなかった -- 名無しさん (2023-04-10 02:00:00)
  • >配給がね 収入が見込めないかジャンルが日本じゃニッチすぎるのか知らないけどパンフレット未発売らしいのがね…ホント残念 -- 名無しさん (2023-04-10 02:31:49)
  • ドリックかわいいよドリック -- 名無しさん (2023-04-10 09:16:36)
  • 評価いいのか。ちょっと気になってきた -- 名無しさん (2023-04-10 09:27:27)
  • ↑↑センスが絶妙にドB級なだけで、声優とか(嫌う人は多いけど)日本語版主題歌とかつける辺り結構配給は気合入れてる気はするんだよ。パンフ未発売はD&Dが権利関係に厳しいからじゃないかっていう見方がある -- 名無しさん (2023-04-10 11:51:38)
  • こう、変なポリコレ要素も感じないんから本当爽快感あるんだよね。TRPG知ってると「このくらいのキャラ付けあるある」程度。 -- 名無しさん (2023-04-10 15:11:27)
  • フォージは切羽詰まるギリギリまではいい父親を演じてくれてたんだよな……キーラを不自由させず邪な欲望も向けず闘技場からも連れ出して -- 名無しさん (2023-04-10 19:54:14)
  • 「古き良きRPGのシナリオを現代ハリウッド基準の演出で見れる映画」 それ以上でもそれ以下でもない -- 名無しさん (2023-04-10 23:24:36)
  • 映画館で上映していた予告編は失敗じゃね。あのダサい予告編を見たせいで新しいPVを知るまで見に行く気が起きなかったよ -- 名無しさん (2023-04-11 11:06:53)
  • サンプルキャラを使ってルルブ掲載のキャンペーンシナリオ遊んでるなって位分かりやすくファンタジーやってた -- 名無しさん (2023-04-11 17:29:13)
  • ↑6パンフの代わりにプロダクションノートが公式に掲載されたね -- 名無しさん (2023-04-11 20:02:33)
  • ゼンクという名前が馴染まないからって、セクシーパラディンがトレンドに載る事ってあるのかwww -- 名無しさん (2023-04-11 22:35:03)
  • サイモン出目が腐りすぎで嘆く外の人が見えるレベル -- 名無しさん (2023-04-12 02:22:24)
  • 面白いって話題になった3週目のタイミングで、都心のシネコンでも上映回数が昼夜1回ずつに減ったせいもあって、この土日はほぼ満席だったみたいね -- 名無しさん (2023-04-16 19:41:29)
  • 3週目で上映終わりそうと聞いて慌てて見に行ったけど滅茶苦茶に面白かったな… ただパンフとか20面ダイスとかの記念品グッズを売って欲しかったなって -- 名無しさん (2023-04-18 19:28:38)
  • 映画館で予告編見て昔のと同じみたいだなぁと思ってたが評判聞いて見に行ったら全然クオリティ違って愕然としたよ 滅茶苦茶面白いじゃん -- 名無しさん (2023-04-21 02:15:23)
  • DVD借りて視聴したが劇場で見るべきだったなこの映画面白いわ 続編の可能性があんましないみたいだけど -- 名無しさん (2023-08-01 23:15:14)

#comment

*1 誤記に非ず。映画界の和訳の慣例として複数形を省くせいでこんなんになってしまった。なので原題はちゃんとDungeons&Dragonsである。
*2 念のために述べておくと、どれも決して「駄作」というわけではない。版権問題やスポンサーの横槍、予算の都合などの様々な事情を抱えながら、各々のアプローチで「TRPGっぽさ」「D&Dっぽさ」を表現している。本作制作陣もそれを踏まえてか、一作目に登場したのとまったく同じ「沈む絨毯の罠」を本作でも登場させている。
*3 情報収集や現地での工作などを担当。
*4 序盤で処刑人から奪い取ったもの
*5 もし失敗した場合、ぬか喜びさせてしまうからという彼らなりの親心だった。
*6 キーラが産まれたばかりで何かとお金が必要な時期だったが、前述の通りハーパーは名誉職に近く、生活は苦しかった。
*7 テンバーシャウドの子供というわけではなく、彼が持つ財宝の一部。

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