召喚獣コキュートス

ページ名:召喚獣コキュートス

登録日:2021/04/29 Thu 23:27:52
更新日:2024/05/27 Mon 10:44:02NEW!
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遊戯王 遊戯王ocg 召喚獣 ドラゴン族 水属性 遊戯王デュエルリンクス 融合モンスター 守備表示 対象耐性 破壊耐性 デュエルリンクスでは禁止カード ブースターsp新規収録カード ブースターsp コキュートス 召喚師アレイスター



召喚獣コキュートスは、遊戯王OCGのカード。


「ブースターSP-フュージョン・エンフォーサーズ-」で登場した、【召喚獣】の1種。
召喚獣は属性に対応した融合モンスターを召喚するテーマで、コキュートスは水属性を担当する。




融合・効果モンスター
星6/水属性/ドラゴン族/攻1800/守2900
「召喚師アレイスター」+水属性モンスター
(1):このカードは相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない。
(2):このカードは表側守備表示のままで攻撃できる。
その場合、攻撃力の数値を適用してダメージ計算を行う。



いわゆるマジェスペクター耐性と、(攻撃力を適用して)守備表示のまま攻撃できる効果を持つ。
高い守備力と耐性で相手を防ぎながら、下級モンスターを戦闘破壊したり、直接攻撃で相手を削るのが得意。


壁として機能しながら相手に攻撃もできる器用な存在ではあるものの、
その攻撃力は下級モンスター級なので突破力が乏しいし、メルカバーやライディーンのように直接的に相手を妨害する力を持たない。
召喚獣が登場した第9期の高速化を極めた遊戯王では、「耐性が強いモンスターで様子を見る」などというのは悠長の極みである。
マジェスペクター耐性も強固なものには違いないが、除去能力のインフレした現代遊戯王ではそこまで場持ちに期待できないだろう。


明確な特徴は持っているため決して何かの劣化ではないのだが、
水属性の素材確保が難しいことや、EXデッキ枠が厳しい時勢なのもあり、純【召喚獣】で環境を見つつ超融合要員として採用するのがせいぜいで、召喚獣の中でも採用されにくいカードであるといえる。



ちなみに、コキュートスとはギリシャ神話で地獄の最下層に流れる「嘆きの川」を意味する言葉。
ダンテの『神曲』においては裏切り者が永遠に氷漬けとなっているとされる。


そのイメージからか、このモンスターに限らず、『ヴァンガード』のカード「氷獄の死霊術師 コキュートス」や、
デジモンアドベンチャー』に登場するメタルガルルモンの必殺技「コキュートスブレス」など、創作作品ではこの名前が氷・冷気と紐付けられていることが多い。






追記・修正をお願いします。



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この項目が面白かったなら……\コキュッと/
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このカード、OCGプレイヤーからすると意外かもしれないが、
遊戯王デュエルリンクスのプレイヤーにとっては脅威でしかない1枚であり、なんと禁止カードにまで規制されてしまった。




理由は単純で、「デュエルリンクスはOCGほどインフレしていない」ことに尽きる。



マジェスペクター耐性を破れるような効果が手軽に使えないため、戦闘破壊以外の手段を取ることが難しい。
だが守備力は2900と非常に高く、《青眼の白龍》に代表される3000ラインが必要。
しかも他のカードを組み合わせるまでもなくアレイスターの手札効果で1000強化が可能なので、スキルでなんとか3000を上回った程度では簡単に防がれてしまう。


その性質上、常に守備表示で出すことになるため、
リンクス環境で有用性の高い防御カードである、《クリボール》《分断の壁》《波紋のバリア-ウェーブフォース》などが通用しないのも特徴。



《クリボール/Sphere Kuriboh》
効果モンスター
星1/闇属性/悪魔族/攻 300/守 200
(1):相手モンスターの攻撃宣言時、このカードを手札から墓地へ送って発動できる。
その攻撃モンスターを守備表示にする。


《分断の壁/Wall of Disruption》
通常罠
(1):相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。
相手フィールドの全ての攻撃表示モンスターの攻撃力は、相手フィールドのモンスターの数×800ダウンする。


《波紋のバリア -ウェーブ・フォース-/Drowning Mirror Force》
通常罠
(1):相手モンスターの直接攻撃宣言時に発動できる。
相手フィールドの攻撃表示モンスターを全て持ち主のデッキに戻す。




戦闘以外でコキュートスを突破しようとすると、コキュートス実装時点では主に以下のようなカードが挙げられる。




若干パワーが低いカードも目立つが、
全体的にリンクス環境では、OCG環境で見られる《スキルドレイン》《マクロコスモス》などの広範囲メタカードがほぼ実装されておらず、
高打点モンスターを出すのもそう容易ではないため、コキュートスの壁はかなり厚かったのである。


また、コキュートス登場以降に実装されたカードには、レアリティが高くとも「コキュを戦闘破壊できないし、除去効果を持つがコキュを突破できるものではない」ものも少なくなく、
「ハピで止まります」がごとく、「コキュで止まります」という事態に陥っていった。





以下にコキュートスの登場から禁止となるまでの歴史を記載する。




2019/9/26

第23弾メインBOX「DARK DIMENSION」登場


劇場版「THE DARK SIDE DIMENSIONSワールド」の実装に伴い登場した新パック。
そうした経緯もあってか、【マジシャン・ガール】や【ガジェット】の新規実装、
墓守】の大幅強化に、テーマ化された【サンダー・ドラゴン】が融合体を差し置いて実装された。




その中に登場したのが【召喚獣】である。
地属性のメガラニカ、闇属性のカリギュラと共にコキュートスは実装された。


OCGでも名を馳せたメルカバーでもなく、それに匹敵する妨害力を持つライディーンでもない、言ってしまえば召喚獣の下半分という感じのチョイスであったが、
同時に実装された【エレメントセイバー】と組んだ【ES召喚獣】がリンクス環境に深い爪痕を残していくことになる。




【エレメントセイバー】は切り札の《エレメントセイバー・ウィラード》だけが実装されなかったが、
墓地にいる場合に属性を変更できる特性上、【召喚獣】との相性が非常に良い。



しかも、

  • 《エレメントセイバー・モーレフ》によるフリーチェーン月の書
  • 《エレメントセイバー・ラパウィラ》のパーミッション能力
  • 《霊神の聖殿》によるサーチ・墓地肥やし・全体強化

によって戦線維持が非常に楽だった。




《霊神の聖殿/Palace of the Elemental Lords》
フィールド魔法
(1):自分フィールドのモンスターの攻撃力・守備力は、自分の墓地のモンスターの属性の種類×200アップする。
(2):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。
デッキから「エレメントセイバー」モンスター1体を手札に加える。
その後、次の自分ターンのバトルフェイズをスキップする。
(3):1ターンに1度、自分の手札・フィールドの「エレメントセイバー」モンスターが効果を発動するために手札を墓地へ送る場合、代わりにデッキの「エレメントセイバー」モンスターを墓地へ送る事ができる。


《霊神の聖殿》の(2)のバトルフェイズを行えないデメリットも、
コキュートスを出し、手札にアレイスターを握っておけば相手の攻撃を1ターン凌ぐことなど簡単だったのであまり苦にならず、非常に相性のいい組み合わせだったと言えるだろう。




前述の通り、コキュートスの耐性を突破することは非常に困難であり、
なんとか引いた除去魔法・罠で処理できたとしても、そのコキュートスを融合素材に新しいコキュートスが出てくるため、
デッキ単位で厚みのある対策ができないと最悪詰みかねなかった。



コキュートス自体の打点は低いのがネックだったが、
アレイスターの効果や《霊神の聖殿》の全体強化のほか、高い守備力が《コンセントレイト》と好相性だったのもあり、困るようなシチュエーションは少なかった。


コンセントレイト/Concertrating Current》
速攻魔法
(1):自分フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターの攻撃力はターン終了時までその守備力分アップする。
このカードを発動するターン、対象のモンスター以外の自分のモンスターは攻撃できない。




ただ、コキュートスでは相手のコキュートスを突破することが困難であり、
自分のコキュートスが突破されてしまうと、それを素材に相手がコキュートスを……という状況に陥ってしまうなど、
膠着状態を引き起こし、デッキ切れを狙わざるを得ない状況になることもあった。
デッキ枚数が20~30枚のスピードデュエルのため、デッキ切れもそう珍しくなかったのである。



堕天使】【サブテラー】【水晶機巧】など、当時の環境デッキも負けず劣らずのパワーを有していたため、
必ずしも【召喚獣】の一強環境ではなかったのだが、
コキュを突破できない《デスペラード・リボルバー・ドラゴン》を主軸にした【デスペラード】など一部のデッキはコキュートス対策が必須だった。






・2019/10/28

リミットレギュレーション適用


【召喚獣】は登場してから間もないためか、リミット入りしたカードはなかった。
むしろ、【堕天使】【ネオス】などに規制が入って周りのカードパワーが落ち、相対的に強化を受けていたくらいである。



また、同時期に開催されていたRDGPイベントでは、
アニメ5D'sのようにライディングデュエルを行い、ターンごとに溜まるスピードカウンターでスキルを発動することができた。


このうち、遊星号が持つスキルの中に、「スピードカウンターを10個消費し、相手フィールドのカードを1枚破壊する」というものがあったのだが、なんとコキュートスも破壊することができた。


リンクスでのスキルはカードの効果とは別枠として扱われるため、
それどころか、「破壊された時に発動する効果」「効果で破壊される時、代わりにこのカードが身代わりになる」などの効果を一切無視して撃てるし、《亜空間物質転送装置》で逃がすこともできない。
なので《合神竜ティマイオス》ですら破壊できるし、そこから伝説の三騎士を召喚することさえもできない。学芸会も台無しになる。
コストは重いものの、除去としての性能は遊戯王最強だろう。



コキュートスを突破できないデッキにとっての活路だったが、
召喚獣デッキでこのスキルを使用すれば鬼に金棒だったため、以降は弱体化する方向で調整されていった。






・2019/11/12

第24弾メインBOX「AERIAL ASSAULT」登場


BF】【甲虫装機】【】などが強化されたパック。


URカードの中には《氷結界の龍 ブリューナク》や《ジェット・シンクロン》などOCGでも強力なカードが入っていたが、
その中に紛れ込んでいたのが《召喚獣プルガトリオ》である。



《召喚獣プルガトリオ/Invoked Purgatrio》
融合・効果モンスター
星7/炎属性/悪魔族/攻2300/守2000
「召喚師アレイスター」+炎属性モンスター
(1):このカードの攻撃力は、相手フィールドのカードの数×200アップする。
(2):このカードは相手モンスター全てに1回ずつ攻撃でき、守備表示モンスターを攻撃した場合、その守備力を攻撃力が超えた分だけ戦闘ダメージを与える。



OCGでは「召喚獣としてはまあまあだが現代遊戯王としては弱い」程度のこのカードだが、リンクス環境では普通に強いだけのカードであり、
ワンショットキルさえ狙えるそのアタッカー性能は召喚獣に更なる火力をもたらし、
耐久性能の高いコキュートスで戦線を維持しつつ、隙を見てプルガトリオで消し飛ばす戦法が確立され、召喚獣のカードパワーを環境最上位にまで押し上げた。



水属性と炎属性を入れれば安定してその高いカードパワーを引き出せるため、
ビークロイド】と組んだり、【グッドスタッフ】寄りの召喚獣の構築もされていった。


【ビークロイド】では、特にビークロイドの大型融合モンスターを出すわけではないが、
《メガロイド都市》で水属性の《サブマリンロイド》、炎属性の《レスキューロイド》をサーチして融合に繋げられた他、
当時のリンクス環境ではぶっ壊れの《カイトロイド》をサーチし、2回まで相手の直接攻撃を防げたため、非常に堅牢なデッキだった。



《カイトロイド/Kiteroid》(アニメ・ゲームオリジナル)
効果モンスター
星1/風属性/機械族/攻200/守400
相手モンスターが直接攻撃した場合、そのダメージ計算時に、このカードを手札から捨てて発動できる。
その戦闘によって発生する自分への戦闘ダメージを0にする。
また、相手モンスターが直接攻撃した場合、そのダメージ計算時に、墓地のこのカードを除外して発動できる。
その戦闘によって発生する自分への戦闘ダメージを0にする。



また、【グッドスタッフ】寄りの場合、
水属性としてバウンス効果の《裏ガエル》、炎属性として強力除去の《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム》など、相手のコキュートスを除去できるカードを採用し、
自分はアレイスター1枚から一気に攻撃に転じることもできるなど、OCGと同じように召喚獣を用いた構築の柔軟さを証明していった。


ほか、【マジシャン・ガール】とは、
魔法使い族サポートを共有しつつ、マジシャン・ガール側が高い防御性能とサーチ能力を有していたので好相性。
召喚獣関係と同じパックに収録されていたため、召喚獣を集めていれば同時に揃えられるのも利点のひとつだった。




同月に開催された、一大PVPイベントの「KCカップ 2019 Nov.」だったが、
2ndステージでは、メインデッキのモンスターカード採用率2位にアレイスターが入った。
(ちなみに1位はカイトロイド)
EXデッキにも1位メガラニカ、2位コキュートス、5位プルガトリオと、新参ながらそのパワーを裏付ける結果となっている。


以降のKCカップでも召喚獣関係は基本的に採用率トップ30以内に入っている。
誰でも参加できる1stステージではあまり採用率が高くなく、コキュートスも20位近くにまで転落しがちではあるが、
1stを突破したプレイヤーのみが参加でき、安定した勝利が求められる2ndステージでは大きく順位を上昇させている傾向にある。






・2019/12/11

リミットレギュレーション適用


【召喚獣】からはコキュートスがリミット1、メガラニカがリミット2に入った。


OCGとは異なり、リミット1のカードはデッキに1枚だけ、リミット2は2枚だけ……となるため、コキュートスをデッキに入れられる枚数は1枚のみに。


リミット1に入るカードは、スピードデュエルでは驚異的なバーンの《革命》《リーフ・フェアリー》や、
対処が難しくオーバーパワーな《アマゾネスの急襲》や《空牙団の豪傑 ダイナ》などが挙げられ、コキュートスについては後者に分類されるだろう。


これによって、コキュートスを素材に新しいコキュートスを出すことができなくなり、
なんとかして処理できれば、そのデュエル中ではもう顔を見ることもなくなった。



また、メガラニカと同時に、《カイトロイド》《コンセントレイト》もリミット2に入ったため、
融合先・防御・攻撃のいずれかを捨てざるを得なかったが、
プルガトリオの存在によって火力面は安定していたので、環境内での地位は揺らがなかった。
とはいえ、《エネミーコントローラー》など汎用的なリミット2のカードを組み込みにくくなった面では影響が大きい。




「召喚獣関係のカードを全部リミット2にすればよくない?」となる話だが、
リンクスはDCGのソーシャルゲームという関係上、そうすることがどうしても難しくなっている。


+ -

リンクスのガチャは、中身が完全に決まっているボックスガチャのタイプであり、同じ種類のSRカードは1箱に1~2枚、URカードは1箱に1枚しか入っていない。
同じURカードを3枚投入したい場合、運にも左右されるが同じパックを3周分剥く必要がある。
そうやって苦労してURカードを3枚入手した直後に規制されてしまえば、ユーザーの不満は一気に噴出しかねず、騒動も起こりかねない。


現物があるOCGのカードとは異なり、使用不可になったからとショップに売却して処分することもできず、
CPU戦でも使用不可となってしまうため、使用される場が極端に限られてしまう。
他のDCGと違い、要らないカードはアイテムにしか変換できない。



この関係で低レアカードは簡単にリミット入りするのに対し、高レアカードは見送られやすい。
また、デッキに1枚あればいい大型エースは低レアになりがちで、3枚必須な下級やサーチカードは高レアになりがちでもある。


コキュートスのレアリティはR(1箱に6,7枚)、メガラニカはSR(1箱に2枚)なのだが、
アレイスター、召喚魔術、エレメントセイバー・モーレフ、プルガトリオはすべてURであり、またプルガトリオのみが別のパックに入っている。
なので、【ES召喚獣】のためにこれら4種を3枚ずつ欲しければ6箱分を開封することになり、もっともかかる場合で54,000ジェムが必要。
(リンクスでのジェム保有の上限は9,999まで)


この3種については、言ってしまえば「必須カードなのでURに設定してしまったため、直接規制することができなくなった」というところだろう。
こうした運営の姿勢やゲームシステムは賛否をよく招くが、とりあえずURがコキュートスではなくて良かったと言うほかない。






・2020/3/24

リミットレギュレーション適用


《霊神の聖殿》と《コズミック・サイクロン》がリミット3に入った。
これまでリミット3のカードは存在しなかったため、今回のリミットが初となる。



《コズミック・サイクロン/Cosmic Cyclone》
速攻魔法
(1):1000LPを払い、フィールドの魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを除外する。



サイクロン》の実装が21年3月となったリンクスでは信頼できる汎用除去で、そのライフコストによってスキルの発動条件も満たすことができた。
パック入手のURカードなのに規制されてしまったが、登場が17年11月と古かったのと、1回限りで1枚購入することができたのでそこまでの騒動とはならなかった。



同時に、闇遊戯のスキル「魔導招来」も調整された。


元々は「LPが1000減った後、通常のドローの際にランダムで魔法使い族をドローできる」というスキルで、
《霊神の聖殿》でエレメントセイバーを駆使しつつ、
《コズミック・サイクロン》で魔法・罠を除去し、支払ったライフコストからスキルを発動してアレイスターを引いて一気に攻撃!


……というのが【ES召喚獣】の戦法のひとつだったが、
スキルの発動条件が「LPが1000減った後」→「LPが1500減った後」と変更されたために成立させにくくなり、若干安定性を損なうようになるなど、デッキ構築を考える必要が生まれてきた。



同時期に環境トップに躍り出た【不知火】だったが、
打点の高さでコキュートスがあっさり突破されたり、逆に向こうが墓地に落としたモンスターを素材にプルガトリオを出す光景はよく見られた。






・2020/5/21

リミットレギュレーション適用


長期にわたって【ES召喚獣】が環境で活躍していたという理由で、《エレメントセイバー・マロー》がリミット1入りする。


マローは固有効果として墓地肥やしが可能で、素で炎属性のため、《霊神の聖殿》からサーチしてすぐにプルガトリオを融合召喚できた。
リミット1の枠をコキュートスと食い合う形となったが、
「替えが効かないパワーカードのコキュートス」と、「役には立つが、そこまで重要ではないマロー」は二者択一でもなんでもなく、
【ES召喚獣】においてのマローの採用率は急落というか、0%になった。




また、このころになると、【サイバー・ドラゴン】【ブラック・マジシャン】【青眼の白龍】【ドラグニティ】【ライトロード】【月光】【HERO】【ウィッチクラフト】……など、全体的にカードパワーの高いデッキが増加傾向にあり、
コキュートス1枚程度であれば簡単に突破できることも少なくないので、安易にコキュートスを立てた程度では安心できないケースが増えてきた。


ただ、どうしても突破が困難なデッキも存在しており、
たとえば【ブラック・マジシャン】は一度場に出たコキュートスを基本の動きで突破することが不可能だったため、
《ティマイオスの眼》か《黒魔導強化》など、コキュートス処理用のカードの搭載が必須だった。



とはいえ、【召喚獣】はメインデッキのモンスターが少なめでも動けるのが特徴なので、
空いたスペースにがっつり汎用罠を詰め込んで相手をいなすことは容易だったため、環境トップの座から大きく転落することはなかった。



今回の規制以降、召喚獣関係が新規にリミット入りすることも減っていき、環境で安定した地位を保ち続けるが、
その間にも、相方をエレメントセイバーやビークロイドに頼らず、様々な出張先を探していった。


「攻め手はないが回転力・防御力はある」「水属性と炎属性のモンスターが入っている」「メイン・EXデッキに少々空きがある」の条件を満たせば、
召喚獣はその高いポテンシャルを発揮することができたため、【エーリアン召喚獣】【E・HERO召喚獣】【森羅召喚獣】、
さらには《鏡像のスワンプマン》《量子猫》が属性を自由に選べるのを活かした【罠モンスター召喚獣】など一風変わった派生デッキも構築可能だった。



ほか、スキルを主軸に据えたリンクスならではの召喚獣派生デッキも登場。


【ボクモンキャバルリー】は初手にモンスターカードを引き込みやすくなる、遊戯のスキル「ボクのモンスターカード」を用い、
コキュートスや《超魔導騎士-ブラック・キャバルリー》を高速で展開するデッキ。


【バレットネオス】は、LPが1000減った後、手札を1枚デッキに戻してドローするキースのスキル「スリカエ」を用い、
《ネオス・フュージョン》で《ヴォルカニック・バレット》を墓地に落とし、それとスキルのシナジーで高い安定性を生み出すデッキ。
そこにアレイスターを差し込んでおけば、そこからプルガトリオなどに繋げることもできた。


頑張って召喚獣関係を集めておけば、多数のデッキを使用することができるため、プレイの幅を広げる利点もあった。






・2020/9/29

第30弾メインBOX「SHINING HOPE」

遊戯王ZEXALの「ZEXALワールド」の実装に伴い、エクシーズモンスターが実装された初のパック。


初のエクシーズモンスターということで、カードパワーは若干抑えめであったが、
それゆえに高い守備力と堅い耐性を持つコキュートスの突破がかなり困難だった。
単体で突破できるスペックを持つのは《ズババジェネラル》《覚醒の勇士 ガガギゴ》くらいのもの。


以降のパックでも《No.50 ブラック・コーン号》《恐牙狼 ダイヤウルフ》など除去効果を持つエクシーズモンスターは実装されるものの、
コキュートスを突破できる除去はできないという傾向が続いていった。


ただ、コキュートスを突破できるエクシーズモンスターとなると、OCGでも
ライトニングアーゼウスといったOCG屈指のパワーカード達が主な候補であり、リンクスで実現しないのもさもありなんという感はある。



また、同月に開催されたKCカップ Sep.の2ndステージでは、
メインデッキのモンスターではアレイスターの採用率が1位、EXデッキではプルガトリオが1位となっている。






・2020/10/14

リミットレギュレーション適用


ついに召喚獣関係からはアレイスターがリミット3入りした。
初登場から1年のため、いよいよと言ったところ。


デッキにアレイスターと《霊神の聖殿》を計3枚までしか入れられなくなったため、【ES召喚獣】は構築が困難になった。
とはいえ、他にも多くの環境デッキのカードがリミット入りして周りのデッキパワーも落ちてきていたため、組む相手を変えればまだまだ戦うことは可能だった。



また、リンクス初の禁止カードに《隣の芝刈り》と《デビル・フランケン》が入った。
2枚とも入手に金銭の絡む余地があるパック購入のカードではなく、ゲーム内通貨のみで入手可能な無料カードだったため、
「コキュートスはパック産のカードなので、禁止カードにする予定はないのでは?」という憶測が生まれた。



その陰でひっそりと《エレメントセイバー・マロー》はリミット解除された。
《霊神の聖殿》はリミット3のままだったが、これによって純【エレメントセイバー】は構築しやすくなった。






・2020/12/15

リミットレギュレーション適用


今回のリミットレギュレーションにてコキュートスは禁止カードとなり、使用することができなくなった。


その理由はずばり、「このカードの攻略難易度の高さにより、デッキ選択の余地が狭くなっているため、禁止にします。」とのこと。
やはり今後ZEXAL関係の展開が続いていくのにもかかわらず、肝心のエクシーズモンスターではコキュートスの突破が難しく、環境での活躍が厳しかったのが影響だと考えられる。


また、合わせて《召喚魔術》と、アレイスターのサーチとして用いられた《融合準備》がリミット3入りし、
長きにわたってしのぎを削っていた【不知火】も非常に重いリミットが課せられて構築困難になるなど、
DSODワールドで登場して長期間環境で活躍したこの2デッキは、今回の規制を境に大きく弱体化していった。




これにより、水属性と炎属性さえあればどこにでも出張できたアレイスター自体の採用率が大きく落ち、炎属性モンスターが入っているデッキのみにしか採用しにくくなった。


主な採用先は炎属性メインの【炎王】【陽炎獣】のほか、
《ヴォルカニック・バレット》を使う【バレットネオス】もスキルの「スリカエ」が弱体化してしまったが、まだ採用することができた。
とはいえ、先に挙げた【ビークロイド召喚獣】や【マジシャン・ガール召喚獣】などはかなり苦しい立場となってしまった。



















仮に現在の環境(2021年4月)でコキュートスが使用できた場合、
新規実装された《青眼の双爆裂龍》や、リミット緩和された《アマゾネスの急襲》などで何もできずに除去される可能性も高いのだが、
最新除去カードの《ライトニング・ボルテックス》も《月の書》も通さず、現環境トップの【オノマト】【ハーピィ】の動きを止められるため、禁止カードに相応しい強さは保ち続けている。



また、コンセントレイト+コキュートスや倒しても倒しても湧いてくるコキュートスに涙を呑んだ決闘者も多く、
「なんでリンクスに召喚獣なんて実装したんだ」とはかなり指摘されてきたが、
少なくともこの《召喚獣コキュートス》というカードは、カードプールが狭いスピードデュエルという特殊な環境のために、OCGでの目立たなさから一躍脚光を浴びることができた最たる例の1つとして挙げられるだろう。




(1):この項目は相手の追記の対象にならず、相手の修正ではページ更新されない。
(2):この項目は表側守備表示のままで攻撃できる。
その場合、所要時間の数値を適用してダメージ計算を行う。



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  • インチキ効果もいい加減にしろ! -- BF使い (2021-04-29 23:52:51)
  • こんなたくさんよく書いたなって感想だけど、OCGコキュートスには冒頭以外ほとんど触れてないし、リンクスの記述はコキュートスメインの項目とするには記述が広すぎるし、いっそ召喚獣(遊戯王デュエルリンクス)ってした方が良かったのでは -- 名無しさん (2021-04-30 00:22:24)
  • 何にせよ遊戯王項目は末尾に(遊戯王OCG)と付けるのが慣例なのでこの記事もそれに従った方が無難かなと -- 名無しさん (2021-04-30 01:00:56)
  • 裏ガエルで除去しても、裏ガエル素材に出てくるからなコイツ -- 名無しさん (2021-04-30 01:13:37)
  • 深淵の宣告者はリリースではないのでは? -- 名無しさん (2021-04-30 01:19:19)
  • マローがリミ1になった理由って墓地肥やしよりも、聖殿でサーチ後即プルガトリオ出せたことが原因だと思う。 -- 名無しさん (2021-04-30 01:29:53)
  • OCGでも活躍できる召喚獣ギミックをリンクスに出したこと自体がおかしいと今でも思う -- 名無しさん (2021-04-30 02:32:47)
  • メルカバー実装しなきゃ大丈夫でしょとでも思ったのかね -- 名無しさん (2021-04-30 09:04:59)
  • アブソルートZERO「水属性の融合モンスターって陸な奴がいないな」、沼地の魔獣王「・・・」 -- 名無しさん (2021-04-30 10:44:30)
  • ↑ノーデン「そんなことはない!」 -- 名無しさん (2021-04-30 11:14:18)
  • OCGのコキュはそれなりに硬い程度で水属性が素材を自分で調達するにも相手の墓地から調達するにも微妙な立ち位置だったからあまり採用されない奴なんだけどあっちだとあれだけ硬いなら自分から出したくもなるか -- 名無しさん (2021-05-01 07:16:35)
  • 相手のカード割るのって遊星号じゃなくてホイールオブフォーチュンじゃなかったっけ -- 名無しさん (2021-05-01 12:57:08)
  • ↑6 これがリンクスで実装されたのって5D'sキャラが出始めた頃で大体ocgだと6,7期辺り カードプールに差はあれどそこに9期出身の現ocgでもバリバリ活躍してる召喚獣投入したらそりゃぶっ壊れるよなって -- 名無しさん (2021-05-10 12:04:54)
  • まあトリシューラが実装されれば解決するんだけどね... -- カブトムシ (2021-08-17 15:24:55)
  • OCGで召喚獣の中で一番微妙な存在なのに -- 名無しさん (2022-07-10 22:31:15)
  • トリシューラ無事実装されましたね 尚リミ1 -- 名無しさん (2023-02-03 13:47:59)

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