登録日:2020/06/12 (金曜日) 21:54:16
更新日:2024/05/17 Fri 13:29:24NEW!
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漫画 庭 庭師 ガーデニング モーニング 講談社 マンガ図書館z 庭師一代 たがわ靖之 モーニングマグナム増刊 日本庭園
死んでいる…
この庭は死んでるってんだよ
1985年から1986年にかけて、『モーニングマグナム増刊』に掲載された漫画。
作者はたがわ靖之。全1巻(全8話)。
無料電子書籍サイト「マンガ図書館Z」でも公開されている。
例えば、料理漫画に代表されるような、職人が自分の磨きあげた技術を競い合う漫画は数あるが、この作品は世にも珍しい庭師が日本庭園を造り上げる技術を競う『庭師バトル漫画』である。
ノリとしては『TVチャンピオン』の「日本庭園職人選手権」のようなものだろうか。
おおざっぱな展開としては、主人公の東快道が業者の造った金にものを言わせた庭に対して、一見見当外れな庭に見えるが実は緻密なギミックが隠された庭で対抗するというもの。
審査をするのは庭造りの依頼人だが、昔の作品という事もあって近年の料理漫画のようなオーバーリアクションは控えめ。
まるでそうは見えない奇天烈な格好の庭師なども登場しないが、材料が手に入らないように妨害したり、コンピューターで庭を設計する業者などは登場する。
無理難題な仕事を勢いで引き受けたり、観客席に紛れていた謎の人物がいきなり解説を始めるといった技術バトル漫画の定番はしっかり守られている。
●登場人物
◆東快道
この作品の主人公で、「庭一造園」に住み込みで勤める若手の庭師。29歳。
職人らしく一本気な性格で、庭造りに対してひたむきな情熱を持つ青年。
祖父に大財閥山倉公の邸宅といった数々の名庭を手掛け、イギリスの造園研究会ハーバート・ロン博士をして造園の神様と言わしめた名人・東陽道を持つ。
勢いで無理難題な仕事を引き受けるなど豪快な面もあるが、仕事の時にはきちんと図面を引き、お金をかけずに遠近感を利用して庭を広く見せるなど、その造園技術は確かなもの。
しかし、自分の仕事に誇りを持つが故に依頼人に言われるがままに庭を造る「御用庭師」になる事を嫌い、メインの主石をハンマーで叩き割るという暴挙に出たため庭一造園を破門され、各地を巡って技術を磨く放浪の旅に出た。
ちなみに、この石割り事件は広く響き渡ったらしく「石割り快道」として知られるようになった。
最終回にて、名人と言われる黒田邦月に認められた事で庭一造園の一人娘、加代と結婚し、二人で新たに出発した。
●加代
庭一造園の一人娘。
物語前半では、快道とは友人のような関係だったが快道が破門されて旅に出た時に同行し、一緒に各地を巡る事になる。
最終回で仕事をやらせてもらえず、クサって出て行こうとした快道を引きとめて立ち直らせ、快道と結婚した。
●親方
快道の勤める庭一造園の親方。
時に無茶をする快道を見守り、ゆくゆくは後を継がせようと考えている。
依頼人の庭の主石を割るという暴挙に出た快道を破門してしまうが、見捨てたわけではなく快道が名人に認められる仕事をした時には加代との結婚を許して激励した。
●登場した庭
◆不全の庭
本阿弥光悦作の京都・本法寺で初めて表現された庭。
完全なものよりその一歩手前の不全なものを造る事により、自分で手を加えたくなる気持ちにさせるというもの。
◆秘伝・隠れ見の配石
地上に見える根張りの形で庭石を配置し、地下に埋めた部分を心眼で悟らせて実在のものより大きさを感じさせる。
◆変幻の庭
庭を囲う垣の高さを変える事で目の錯覚を起こさせ、狭い庭を広く見せる。
◆激潮の石庭
白砂で荒れ狂う海、岩で浮かぶ島々を、松で嵐を呼ぶ黒雲を表現した。
もう一つ仕掛けがあり、二階で寝たきりになっている老人が鏡で二階から見ると配置が空を飛ぶ零戦に見えるという仕掛けがある。
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▷ コメント欄
- マイナーなジャンルの漫画もあるんだなぁ… -- 名無しさん (2020-06-13 08:13:25)
- こういったマイナー漫画が読める漫画図書館Zに注目を集めた連ちゃんパパの功績は大きい -- 名無しさん (2020-06-13 20:09:10)
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