登録日:2011/06/27(月) 00:26:17
更新日:2023/11/10 Fri 13:35:57NEW!
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最高さ!! こいつさえあれば百人力だ!!
―ミッキー・サイモン
F-14はグラマン社(現:ノースロップ・グラマン社)が開発・製造した艦上戦闘機。
アメリカ海軍の艦上戦闘機として活躍し、現在ではF/A-18にその任を譲ったが、イラン空軍では今なお現役だったり。
その独特なフォルムから映画・ゲームでもよく取り上げられる。マクロスシリーズの顔といえる名機「バルキリー」のモデルとなったのも、このF-14である。
▽目次
■ NICKNAME
通称「トムキャット (オス猫)」。
対地攻撃任務に使用された機体はしばしば「ボムキャット」と呼ばれたほか、最終型であるF-14Dは非公式ではあるが「スーパートムキャット」と呼ばれることもある。
「キャット」と「グラマン」でピンと来た人は鋭い。そう、こいつはF4Fワイルドキャット、F6Fヘルキャットら「ネコ族艦上戦闘機」の末裔である。残念ながらトムキャットで最後になってしまったが…
■ SPECIFICATIONS
- 製造 Grumman
- 原型機初飛行 1970.12.21
- 退役 2006.9.22
- 全幅 19.54m(後退角20度)/10.15m(後退角75度)
- 全長 19.10m
- 全高 4.88m
- 主翼面積 52.49平方m
- 最大離陸重量 33724kg
- 最大兵装搭載量 6577kg(ハードポイント10箇所)
- 主機 P&W製TF30-P-412A/-414A 2基(A型)
【推力】54.92kN/92.97kN(A/B使用時)
- 主機 GE製F110-GE-400 2基(B/D型)
【推力】62.27kN/102.75kN(A/B使用時)
- 兵装 20mmバルカン砲×1、ARH型AAM×6(最大)またはSARH型AAM×6(最大)
またはIR誘導型AAM×2~4(通常ARH、またはSARH型×4+IR誘導型×4)
…簡単にまとめると、「大きくて可変翼でエンジン強力でいっぱい兵器積める戦闘機」
A/B/DでC型は欠番なの? と思う人が居るだろうが、A型ベースで電子機器を更新した物が案として登場はしていた。しかし計画段階で却下され、一部はF-14Aの長期改修に合わせて組み込まれたり、D型の強化電子機器の中に組み込まれている。いわゆる発展的解消。
また、B型のエンジンはF401-PW-400を搭載した物が1機だけ存在した。しかしテスト結果が芳しくなく、一度TF30に戻され、その後F110に再換装されB型になった。
そのB型、登場当時はA+と呼ばれていたり。
■ DEVELOPMENT
トムキャットの開発のルーツは実に1950年代にまでさかのぼる。
当時米海軍はソ連の大型爆撃機から自軍の空母機動部隊に発射される長射程ASMの飽和攻撃に対抗するために、こちらも長射程のAAMを搭載し複数の目標に同時対処可能な防空戦闘機を求めてF-6D ミサイリアーを開発した。
…が、機動性が劣悪なためAAMを運ぶ仕事しかできなかった。後おまけと言っては何だが、AAM以外に搭載できる武装(機関砲など)もなかった。
これはつまり、「AAMを撃ち尽くしたら母艦に戻るまで敵への対処手段がない」「機動性が劣悪=格闘戦ができないのでその間に敵に撃墜されるリスクが高くなるので、護衛機を付ける必要がある*1」ということでもある。
前者も問題だが空母機動部隊を守るはずの機体が別途護衛機で守られなければならないというのは本末転倒であり、長射程SAMを運用できる艦艇が整備されていったこともあり、結局「当初の要求が間違っていた」ということでボツとなった。
しかも、ベトナム戦争で超音速機同士でもドッグファイトの重要性が再認識されたことで、やっぱ戦闘機は格闘戦できなきゃダメじゃん! と軍のお偉いさんも気づいた。
当たり前と思われるかもしれないが…
当時はいわゆる「ミサイル万能論」がはびこっていた。これはつまり
「超音速機同士の空戦なんてすれ違う時間一瞬だし機関砲で撃墜とか無理だろwwwwwミサイル積んどけばおkwwwww機動性求めるとか情弱乙wwwww」
ってことである。事実、あのF-4ファントムの初期型は機関砲非搭載、兵装はミサイルオンリーだった。メーカーであるマクドネル社は「距離を詰められた状況では機関砲は重要」と初期設計段階から散々に海軍を説得しており、空軍に正式採用される前年には機関砲搭載型の独自設計を開始している。
…が、上記の舐めプ甘い見通しに加えそもそも当時のミサイルの性能があまりよろしくなかった&熱帯雨林の湿気で誤作動が多発したため、ベトナム戦争の緒戦では案の定ミグにボッコボコにされた。
一応不慣れも原因ではあったためその後は盛り返している。決してF-4が弱かったわけではない。
ちなみに、この時後から採用され搭載された機関砲があのGE社の名機、M61A1「バルカン」である。
痛い目見た海軍では
◆海軍(´; −;`)「ふぇぇ…格闘戦にも強くて長射程ミサイルも積めて、ミグもツポレフもフルボッコにできる最強戦闘機が欲しいよぉ…」となりVFX計画をスタートさせる、だが
◆マクナマラ(´・3・`)「海軍と空軍の新型機をF-4 ファントムみたいに同一機種で統一したら安上がりじゃね?」
当時の国防長官が一瞬名案に見える案を提示し、本来戦闘爆撃機のF-111 アードヴァークを海軍戦闘機として使用することになってしまった。
…一見開発費や調達費が安上がりになり整備効率も良さそうに見えるが、兵器の設計は取捨選択が重要であり、アレもコレも取り入れる事などできないのだ。
案の定
F-111の空軍型(F-111A)は爆撃機や攻撃機として活躍したものの*2、海軍型(F-111B)は成功せず…というかボツになり、新たに新型機を設計することになった。
さすがにご立腹の海軍さんは
◆海軍(´☆ω☆`)「最近調子悪いけどねぇ…、悪いけど今回ミスると後ないよ?ほんと」
ジェット機時代に入り不振続きの海軍機の名門グラマンに依頼。
グラマンも社運と海軍戦闘機の名門のプライドをかけ当時の最新技術である可変翼を使用するプランを提出。見事コレがそのまま採用され、F-14となる。
かくして可変翼により全領域で良好な運動を持ち、強力なレーダーと長射程ミサイルを搭載可能なF-14 トムキャットが完成したのだ!!!
■ CHARACTERISTIC
F-14は就役当時、同世代機の中でも優秀なFCSと、唯一、多目標同時交戦能力を持ち、防空用戦闘機として比類なき能力をもつと評された。
その強力な攻撃力は300km前方の敵機24機をとらえ、うち6機をAIM-54フェニックス空対空ミサイルで攻撃できる。(←カタログスペックだけはチート級のミサイルなのだが、性能を生かし切る機会がないまま結局引退になってしまった。)
…しかしなんといっても最大の特徴は可変翼である。
主翼の後退角とアスペクト比を飛行状態に応じてコンピューターで自動的に変化させるので、常に高い空力効率で機動できるのだ。
初歩的な航空力学から話をすると、飛行機というのは、翼の面積が広いほど揚力(浮き上がる力)が大きくなり、遅いスピードでも離陸しやすくなる。
一方、離陸してスピードが乗ってくると、今度はこの翼の大きさが邪魔になってくる。大きい翼は空気抵抗も発生させるのだ。
揚力と抵抗は表裏一体のものであり、片方を上げればもう片方も上がってしまうのである。
滑走距離に制限がある艦載機としては揚力が大きい方がよいが、超高速でかっとぶ戦闘機としては空気抵抗が少ない方が良い。
この二律背反を解決するにはどうしたらよいか?
答え:翼の大きさを変えられるようにすればいいじゃない
早い話
【発着艦、急旋回時】
主翼広げて高揚力、安定性機動性バツグン♪
(画像跡)
↓↑
【高速飛行時】
主翼後退させて△翼に…HAEEEEEEEE!!!
(画像跡)
初期はパイロットが手動で切り替えていたが、のちにコンピューター制御になり、飛行速度から計算して、常に最適な角度を自動で取ってくれるようになった。
しかしこんな無敵のトムたんも、可変翼のために構造が複雑になり整備が大変だったりする。
また、構造が複雑になるということは、その分だけ重くなるということでもある。
そのせいで耐G制限は「+6.5G/-3G」と相当低い。
軽さこそが正義な飛行機にとって、これはけっこう重大な問題であった。
また降着装置が弱く、フル装備だと発艦できてもそのまま帰ってくると着艦できないためミサイルを一部投棄しないといけなかったり、エンジンが不安定*3だったり、そもそも翼の部分に兵装を積めないため総搭載量が意外に貧弱だったりと割と洒落にならない欠陥もあり、運用には気を遣う代物だった。
特にエンジンの不具合はエンジン間隔が広いF-14では最悪フラットスピンする可能性もある。
あの映画「トップガン」で描かれた主人公の相棒グースが死亡した事故だが、あれは実際に起こっていたことで死者が出るかはともかくフィクションではない。
■ SEQUEL
海軍の期待を背負い颯爽と登場したF-14だが、参戦するはずだったベトナム戦争は直前で終了し軍は予算を減らされてしまった。
そして高性能故に馬鹿高いF-14は調達数を700機→300機にまで削減されてしまう。
さらに…
◆米政府(^* A*^)「冷戦終わって予算減ったな~。運用コスト高いのがまだ残ってるYO~。(チラチラ)」
◆トムたん(´・ω・`)「…」
◆米政府(^* ∀*^)「OH!超高性能じゃなくても多目的運用できる奴あったらそれ一種で大丈夫じゃね!?」
◆トムたん(´; ω;`)「…」
ソ連のミサイル爆撃機Tu-22Mバックファイアが搭載するスタンドオフ兵器で核弾頭型も存在する空対艦ミサイルKh-22(AS-4キッチン)に対抗するため、
E-2Cと連携した阻止戦闘空中哨戒(BARrier Combat Air Patrol)で空母の周囲1133.4km*4~1546.4km*5を防空圏内に収めていたのだが、
冷戦終結後に伴う軍縮で従来恐れられていたイージスシステムの対処能力を超える飽和攻撃を受ける可能性が減じたため、
「艦隊防空を担う艦載機」という存在意義が揺らいでしまったのだ。
また湾岸戦争の戦訓で空母航空団は対地攻撃能力の不足が指摘されており、ハード面の解決策として戦闘攻撃飛行隊を拡充する必要性に迫られていたせいもあった。
陳腐化したA-6イントルーダー引退に伴うストップギャップとして、一部が全天候下の低空侵攻能力と対地攻撃能力を付与した通称ボムキャットにこそ改修されたものの、
費用の問題から限定的な機能拡張に留まっていて空対地ミサイルや空対艦ミサイル等の運用能力が無く、爆装時の戦闘行動半径も後に登場したF/A-18E/Fより劣っている。
こうして
2006年9月22日、最後の運用隊の
VF-31トムキャッターズの解隊により、
グラマン最後の艦上機である野生の猫は
アメリカ海軍から姿を消し、
その座をF/A-18 ホーネットに譲った…
【VF-31のF-14と部隊証】
(画像跡)
【砂漠の猫】
アメリカ国外では唯一イランが国土防衛上AWACSも兼ねた戦闘機を欲しており、何より当時は親米政権であったこともあり導入された。
この導入のお陰でグラマン社は首の皮一枚つながったが結局その後も好転することなくノースロップと合併しノースロップ・グラマンとなった。
だがあまりにも欧米寄りな政治は国内の反発を招き革命により反欧米化したこともあって製造元(つまりアメリカ)からの部品供給を絶たれてしまった。
革命当時は当機のパイロットも欧米寄りとされて収容所に入れられたり、拷問にかけられるなど悲惨な目にあったといわれている。
だがその後の戦争では貴重な航空戦力かつ最新鋭の機体だったこともありパイロットたちは釈放され数々の戦争に参加し戦果を挙げた。
このため本家のアメリカよりも敵機撃墜数はイラン空軍機の方が遥かに多い。だが同時に撃墜された数も少なく、総数は減らしたものの、本家が2006年に退役したにも関わらず2019年現在でも現役なうえ一部情報ではF-14の部隊はエリート部隊とも噂されている。
近年のペルシャ猫
部品供給が途絶えているにも関わらず現役なのは、自前のオーバーホールセンターを立ち上げたことで部品の100%国産化が成功し供給されているということだが、
アメリカは単なる大見得と見ており、事実アメリカでF-14が退役後にアメリカ国内で展示されていたF-14がいくつかの部品撤去が不十分で、その機体がイランへ流れる寸前で差し止めを食らった件がある上、アメリカのシステム不備を逆手にとって部品を入手したりもされている。
事実、稼働機体数は一時十数機にまで落ち込んだにも関わらず、アメリカでF-14退役後は稼働数は飛躍的に増加し、フェニックスミサイルのレストアや
新型レーダーを搭載するなど改良を続けて2030年まで使い倒すと言っている。
またロシア製の最新ミサイルを搭載しているとされ、それが事実であればロシアからの技術支援を受けていると見て間違いない。
ただロシアもあくまで技術提供やMiG-29などの提供は行っているものの、F-14の後継になりえるMiG-31やSu-27などは提供していないなど極度な肩入れはしていない。
…しかし実際魔改造もいいとこなので、中身はもう所謂「トムキャット」とは別物と考えるべきだろう。
もっとも見方を変えれば、1970年代当時の先端技術であればイランの工業力で問題なくモノにできるほど時代が進んだことの裏返しでもある。
ただイランは産油国なため資金は持っており親米政権下ではアメリカの最新鋭機を次々導入できるだけの余裕はあったので、技術提供する国があれば十全な見返りをできるためか、
魔改造のみならず独自の戦闘機開発に成功するなど工業力も付けている節が見受けられる。
事実イラン核合意で欧米との取引が緩和された際には、ボーイング・エアバス両社にイラン航空の機材を総入れ替えするために日本円で兆単位の大量発注をしていた。
そもそも某国のような極端な方針でもなければある程度の技術・資金力がなければ核開発なんてできないわけだが…。
とか言ってたら遂にペルシャ猫の部品生産計画が完成しちゃった。
まさかの「ロシア系戦闘機の部品と現役機の部品の型を取って作っちゃえ!」とか言うすんげえ事を実現。
なんなら猫の個性たるフェニックス長距離空対空誘導弾まで…往時のホーク地対空誘導弾を改造してた頃よ今何処。
レーダー性能で言うとトムキャットはF-35とタメを張れるレベルという点から早期警戒任務に付いている。
別にF-35がダメなのでは無い、F-14とかいう冷戦期に金を注ぎ込めるだけ注ぎ込んだコイツがイカれてるのである。
ガンバスターとジムカスタムを比べてはいけない…。
■ CONCLUSION
本機は機体の推力重量比の低さにより格闘戦が意外と不得手であったりしたが、
イラン・イラク戦争ではイラン空軍機が撃墜159機と大勝利をおさた。
また本機の爆装型「ボムキャット」は1995年以降、各作戦に参加、航続距離の短いF/A-18に替わって高い攻撃精度による爆撃で最後まで戦い続けた。
艦隊防空戦闘機として本機は間違いなく名機である。大型機ゆえの長大な航続距離・大搭載量能力をもって活躍したことも確かだ。
が、
同クラスのF-15 イーグルが各国で採用されたり発展機が生産されてたりすることと対比すると、時代に遅れた感があるのも、また事実だろう。
退役して10年以上経つが、最強の艦載機という肩書、スクリーンで見せた雄姿、そして何より可変翼というロマンから、
この雄猫のファンは後を絶たない。
前述のように現在はモニュメントと化した猫がアメリカ各地に存在するが、かの飛行機最大の墓場として有名な「デビスモンサン空軍基地」にも少数ながら猫の存在が確認されている。*6
追記・修正は、今は亡きトムキャットの感慨にひたりながらお願い致します。
敵地、中東で迎えた空爆作戦
先発F/A-18Eが大量爆撃、F-15Eも勢いを見せ快勝だった
基地に響く地上員の歓声、どこからか聞こえる「時代はマルチロールファイターだな」の声
堂々と帰還する攻撃隊をよそに、往年の防空戦闘機F-14は独り格納庫で泣いていた
冷戦時代に手にした栄冠、喜び、感動、そして何より防空戦闘機の存在意義…
それを今の非対称戦で得ることは殆ど不可能と言ってよかった
「どうすりゃいいんだ…」F-14は悔し涙を流し続けた
どれくらい経ったろうか、F-14ははっと目覚めた
どうやら泣き疲れて眠ってしまったようだ、冷たい格納庫の感覚が現実に引き戻した
「やれやれ、帰って埃をはらわなくちゃな」F-14は苦笑しながら呟いた
立ち上がって翼を広げた時、F-14はふと気付いた
「あれ…?出撃命令が出ている…?」
格納庫から飛び出したF-14が目にしたのは、甲板まで埋めつくさんばかりのF-14だった
千切れそうなほどに誘導灯が振られ、地鳴りのようにKenny LogginsのDanger Zoneが響いていた
どういうことか分からずに呆然とするF-14の背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた
「F-14、ミグのお出ましだ、早く行くぞ」声の方に振り返ったF-14は目を疑った
「ま…マーベリック?」 「なんだトム、居眠りでもしてたのか?」
「ハ…ハーモン?」 「なんだF-14、かってにマッコイ特売のミサイルをつけやがって」
「ミッキー…」 F-14は半分パニックになりながらスコアボードを見上げた
1番:ファイナル・カウントダウン
2番:犯罪捜査官ネイビーファイル
3番:エリア88
4番:トップガン
5番:アフターバーナー
6番:超時空要塞マクロス
7番:タミヤ1/32モデル
8番:沈黙の艦隊
9番:エースコンバット
暫時、唖然としていたF-14だったが、全てを理解した時、もはや彼の心には雲ひとつ無かった
「勝てる…勝てるんだ!」
整備員からフェニックスを受け取り、カタパルトで全力疾走するF-14、その目に光る涙は悔しさとは無縁のものだった…
翌日、デービス・マンサン基地でスクラップになっているF-14が発見され、吉村と村田は病院内で静かに息を引き取ったそしてそのスクラップのパーツはイランに横流しされた
なお改変コピペみたいなことがトップガン・マーヴェリックで起きた
時は流れ、2019年。サンディエゴに入港したニミッツ級空母セオドア・ルーズヴェルトが一機のF-14を搭載している様子が確認され、全世界のどらネコファンに衝撃を与えた。
そして、誇りをかけて、飛び続けた男のために…
■創作での活躍
◇映画
ートップガン(映画)
詳しくは項目参照。トム・クルーズ演じる主人公・マーヴェリックをはじめとする主要人物たちの乗機として登場。最初から最後まで画面狭しとばかりに飛び回る。
ーファイナル・カウントダウン
1980年の米映画。
原子力『ニミッツ』の艦載機として登場。零戦*7とのドッグファイトをこなすが、速度差がありすぎて撮影には苦労していそう…というのが通説。
ートップガン マーヴェリック
30年以上の時を経た続編にも序盤で登場!…写真だけど。
敵国の第5世代戦闘機と同じ基地に配備されていると説明されるが「過去の遺物」として一笑されている。
今回マーヴェリック達は練習や作戦決行時もF/A-18に乗っており、会話中でも脅威は第5世代戦闘機と対空ミサイルでF-14には全く触れられていない。これが時代か…
予告では、マーヴェリックがゲートガードにされたかつての乗機を見上げるシーンがあったがカットされてしまった。
…で、この後は?…本気ですか?
終盤、撃墜されたマーヴェリックとルースターは命こそ拾うも敵地のど真ん中で孤立してしまう。
救援も望めぬ中、敵地脱出のためにマーヴェリックが思いついた方法とは敵基地の格納庫に駐機してあるF-14を奪取することであった。
敵基地は米軍の爆撃による滑走路潰しで未だに混乱しており、隙を突いたマーヴェリックとルースターは難なくF-14に乗り込むことに成功するが、当然滑走路はまともに使えない状態。
しかしマーヴェリックは可変翼を最大限利用して離陸を敢行。降着装置の前輪を破損するも見事離陸に成功する。
そのまま味方のフリして敵地を脱出しようとするが、上空を巡回中だった2機の第5世代戦闘機に捕捉され、一転危機に陥る。
相手は第4.5世代戦闘機のF/A-18ですら、まず勝ち目が無いと劇中で散々言われてきた機体であり、それよりさらに旧式な第4世代のF-14では機体の性能差は歴然。
ルースターを何としても死なせたくなかったマーヴェリックは、機体を捨てて脱出しようとするが…
「勝敗を決めるのはパイロットです」
◇小説
ー『塩の街』
クライマックスで登場。生命を塩へと変える「塩害」の元凶たる「結晶」を破壊するため、日本の自衛官によって使用された。
裏事情
最初は「普通に航空自衛隊の機体を借りればいいんじゃね」だったのだが、破壊任務を担うパイロットが(政府機構が麻痺した荒廃状況で)自衛隊が単独で事態解決したことで過剰に色々なものを背負い最悪軍閥化する事を厭ったため、
あえて「在日米軍基地からF-14を強奪してそのまま結晶攻撃を敢行」という、強奪時の米軍との対戦等にかなり危険が伴う分自衛隊の一人勝ちにはならなそうな方法が実行されることに。
…そのせいで、パイロットによって救われ彼を愛する主人公の少女が思い悩んだ末、物凄い形で彼に発破&帰還祈願を行う事を選ぶのは別の話。
なおエピローグでは無事任務を終え空を舞うF-14の姿が描かれており、判型や一部文章が異なる単行本版・角川文庫版でもぴったり原版の電撃文庫版と同じタイミングでイラストが挿入されている。
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▷ コメント欄
- 時代遅れでも…コスパ劣悪でも構わない、私の中では至高の航空機!! -- ドラ猫 (2014-07-28 19:59:22)
- フェニックスは別にチートミサイルなんて言うほど大したもんじゃないよな。対爆撃機・巡航ミサイルに特化しているから空対空戦闘じゃ役立たずだったし -- 名無しさん (2014-09-03 18:44:56)
- エンジン強力ってTF30装備機は出力不足だったはずだけど -- 名無しさん (2014-11-07 22:48:44)
- ↑出力はまだしもデリケートでちょっとでも気流が乱れるとコンプレッサーストールを起こすという艦載機としては割と洒落にならない欠陥が… -- 名無しさん (2014-12-17 05:26:34)
- ↑3 ある意味冷戦という時代を象徴する装備だな -- 名無しさん (2015-07-03 10:08:37)
- 一応指摘しておくけどF-6Dの愛称はスカイウォーリアじゃなくてミサイリアー。スカイウォーリアは核攻撃機A-3の愛称。 -- 名無しさん (2016-03-19 21:54:24)
- フェニックスをフル装備した場合着艦不可能なのでいつもは少なめに積んでた -- 名無しさん (2016-05-23 22:02:33)
- そこで内川コピペは卑怯w -- 名無しさん (2016-07-06 22:16:43)
- 可変機構にフェニックスやら詰みすぎて滅茶苦茶重くそしてあまりにも大きすぎた まさにドラゴン殺し -- 名無しさん (2017-05-29 12:46:28)
- 最後、泣かせるじゃねぇか……畜生っ(つ_; -- 名無しさん (2017-05-29 12:56:45)
- どれだけ高性能な機体が出ようと、どれだけ時代に合わないだろうとも、機体後部の2枚の垂直尾翼の魅力の前には関係ないのだ -- 名無しさん (2018-02-01 13:38:59)
- 最後のコピペさえ無ければ良項目だっただけにただ惜しいとしか言いようが無い -- 名無しさん (2018-02-01 13:59:39)
- 翼だけじゃなく全身に可変機構を導入した結果VF-1が誕生した -- 名無しさん (2019-10-28 16:08:32)
- 冷戦という名の狂気が生き長らえさせた金食い虫、といったら残酷 それにしてもイランのはアメリカから部品どうやってちょろまかしていたんだろうか、それだけでも話になるな -- 名無しさん (2020-08-28 15:26:00)
- 最後のコピペワロタ -- 名無しさん (2021-07-20 19:00:44)
- トップガン新作で割と最後のコピペになってしまってて感慨深かったわ -- 名無しさん (2022-05-28 00:58:27)
- 最後のコピペに出てくるマーヴェリックとミッキーは知ってるがハーモンが誰かわからん -- 名無しさん (2022-06-15 13:40:49)
- 光る部分も多いけど問題児って感じ。まるでマーベリックのような機体。 -- 名無しさん (2022-07-07 02:03:18)
- CVW-5で厚木に配備されるって聞いたときは興奮した -- 名無しさん (2023-03-21 03:43:49)
- ハーモンは犯罪捜査官ネイビーファイルの主人公で元F-14のパイロット -- 名無しさん (2023-11-09 18:43:36)
#comment
*2 それでも格闘戦能力が低かったので「戦闘爆撃機」としては失敗だった。
*3 F-111と同系統のエンジンなのだが、実質爆撃機だったあちらと違い戦闘機なのでより高いレベルの安定性が求められていた
*4 F-14AのAN/AWG-9とE-2CのAN/APS-120を併用した場合。
*5 F-14D/D(R)のAN/APG-71とE-2CのAN/APS-145を併用した場合。
*6 他にも墓場として有名なモハーヴェ空港同様厳密には乾燥地帯の特性を生かした長期保管施設、部品取りなどで解体されることも多いが海上自衛隊が導入したC-130が海兵隊から退役しモスポール保管されていた中古機を導入したように、再び復帰するケースも存在するため「墓場」は適切ではない
*7 撮影に使われたのはT-6「テキサン」の改造機である
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