FN Five-seveN

ページ名:FN Five-seveN

登録日:2011/02/24(木) 09:40:33
更新日:2023/11/09 Thu 13:41:14NEW!
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軍事 拳銃 自動拳銃 兵器 fn 特殊部隊御用達 ベルギー ポリマーフレーム ハンドガン 次世代 キリト ファブリクナショナル fabriquenationale



FN Five-seveN


カタログデータ
全長 208mm
重量 635g
口径 5.7mm×28
使用銃弾 SS90⇒SS190
装弾数 10/20/30+1
銃口初速 690m/s
作動方式 銃身遊動遅延ブローバック
メーカー FN社



専用弾薬「SS90」(後に改良型のSS190)を用いるFN社の自動拳銃
同社のP90のサイドアームであり、弾薬の共用が可能となっている。
2000年に登場したポリマーフレーム拳銃で P90と同じようにかなり異色の銃器となっている。
名称は5.7mm弾を使用することに由来している。FとSではなくFとNが大文字なのは社名に由来する。


同様のコンセプトを持つHK社のP46(MP7と弾共用)があるが、こちらは開発が凍結された。




○新規開発の銃弾
使用弾薬はライフル弾を拳銃弾並のサイズにしたボトルネック形状になっている。
拳銃弾のようなドングリではなく鋭利な円錐形をしており初速が早く貫通力に優れている。
人体などの柔らかい物体にあたると銃弾が横転する為、ストッピングパワーも高い。つまり、ボディーアーマーを貫通し、人体に入ったら横転し傷口を広げるのである。
銃弾そのものが軽くなっており、FN社曰くは9mmパラベラムと比べて反動が60%に抑えられたとしている。
他の拳銃の項目の初速を見比べて頂くと良く分かると思うが、並みのモノと比べて倍近く違う。



拳銃・SMG枠の弾としては破格の性能である。
さすが銃弾開発において定評のあるFN社。


しかし、新規開発の為コストが高い。
更に弾自体が前後に長く、マガジンが長くなる=それを差し込むグリップが太くなるという難点にもつながっている。




○破格のマガジン容量
拳銃弾と言えば9mmパラベラム弾.45ACP弾が代表的である。これらの銃弾より細長い形状の為グリップの前後幅は増したものの、装弾数はノーマルサイズでも破格の20発となっている。ちなみにコルトガバメントは7発、ベレッタM92が15発である。
ちなみに上記データの装弾数の「+1」というのは薬室に入れた一発も込みの数字。自動拳銃はリボルバーと違い弾倉と薬室が分離している為である。




○プラスチックとデザイン
初期型はトリガーガードがピーナッツ型になっており注目を浴びた。
プラスチックはフレームだけでなく、スライド部分も覆っており過熱や冷却による張り付きに備えたものである。
お陰でスライドを引くときも熱くて触れない! なんてことは起きない。プラスチックの多用で重量がとても軽い。
当初はストライカー式のみだったが、後に特殊部隊からの要望で内部ハンマー式のモデルも開発された。恐らくそれまでの実績と信頼性の差からなのだろう。
ちなみにどっちもハンマーレスタイプなので、素人目からはどっちがどっちなのか判らない。


セイフティは従来のと違い人差し指で操る為、より自然に動作出来る。


また、通常分解した際の部品点数が少ない(フレーム・スライド・銃身兼リコイルスプリングユニット)ため、野外での点検時に部品を無くす危険性が少ない。


2013年にはスライドとフルアジャスタブル式照準器のデザインを変更し、各レバー類を黒くしたMk2モデルが登場している。




○現実世界での活躍
イギリス陸軍のSASが採用。
ボディーアーマーをも貫通してしまうので当初は政府機関、軍隊向けの販売だったが、2005年に貫通力を落とした民間モデルが発表された。


採用した機関が少ない為コスト面で難がある。
弾薬自体もFN社以外の採用例が非常に少なく、大衆にも全く人気がない。
支持者もその理由が「公的機関での採用例が少ないため、情勢変化による供給減のリスクが少ない」というあんまりなものだったりすることも。
鋭いがとてつもなく軽いリコイルで、連射しても中距離のターゲットにまとめて当てられる……スペックはあるのだが、
実際はマズルフラッシュが大きいのでなかなかうまくいかないらしく、競技用銃としてもあんまり売れていない。



ベルギー空軍はパイロットに装備させていたりするけどね!




○架空世界での活躍




エアガンでは現在、東京マルイとマルシン工業、そしてサイバーガンよりガスブローバックでモデルアップされている。
外観上の大きな違いとして、マルイは公的機関仕様である固定式の背の低い照準器、他2社は民間仕様のフルアジャスタブル式照準器を採用している。


マルイ製はマルイ製らしく良く飛び良く当たり、同社のデザートイーグルに次ぐリコイルの強さを有している。マガジンも他と比べてかなり冷えに強いと文句なし。
通常のマガジンポーチに納められないのが欠点と言えば欠点か。
実物の外装が金属製でないため、見た目や手触りもほぼ瓜二つと言っていいだろう。
刻印は架空のものとなっているため、気になるなら社外品のリアル刻印外装に換えてしまうとよいだろう。


マルシン製はマルイ製に先駆けて発売された通常型と、2014年に発売された炭酸ガスボンベ内蔵型「EXB2」の2種類が存在する。
通常型は使用弾で6mmBB弾と同社の伝家の宝刀・8mmBB弾の2仕様、材質でABS樹脂とヘビーウェイト樹脂の2仕様、計4仕様が発売されていた。
実射性能や装弾数(薬莢不要のエアガンでは珍しく、実物より少ない)ではマルイに譲るが、重量感ではこちらが上。
(実は両者とも実物より重かったりするが…)
通常型生産終了後に発売されたEXB2モデルは装弾数や実射性能も改善されたうえに、トップクラスのリコイルの強さと氷点下でも正常に作動する異次元の耐寒性を誇る。
サプレッサー装着の可否、ブローバック機構のセッティング(反動重視とスピード重視の2仕様)、成型色によるバリエーション展開が存在する。
FN社との正式契約によって実物と同じ刻印が再現されているのも見逃せない。
しかし、高圧ガスを用いるために競技のルールによっては使用できないことが多々あり、
不正改造防止処置が厳重に行われているためにユーザレベルでのマガジン修理が不可能と一長一短である。
ガスカートリッジを使いきるまで外せないこと、ガス代が1発当たり1円と高価であることも欠点として挙げられるが、
後者は炭酸ガスは代替フロンよりも温室効果が極めて低い*1上に工業分野等に広く利用されていることから、将来的には温室効果ガス規制の進行によって代替フロンの単価が上昇し、他モデルとの差は埋まっていくものと予測される。


サイバーガン*2製はマルシン製通常型・6mmBB弾仕様のコピー品と見られるが、各刻印の字体はより実物に近くなっている。生産元は台湾にあること以外は不明。


なお、どのメーカーのモデルもスライドやフレーム、各種ボタン・レバー類のパーティングラインが一切処理されず、ゲート跡も堂々と残っているが、これは実物どおりである。





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  • トイガンだとサイバーガンとか言う企業もこれを出してる -- 名無しさん (2018-04-12 23:37:52)

#comment

*1 HFC134Aの1/1300、HFC152Aの1/140
*2 同社は生産設備を持たない販売代理店であり、マルシン製EXB2モデルも日本国外ではサイバーガン名義で販売されている

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