登録日:2022/01/03 Tue 10:48:00
更新日:2024/06/28 Fri 13:36:52NEW!
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シャングリラ・フロンティア〜クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす〜 ギミックボス ボスキャラ 七つの最強種 ユニークモンスター ドラゴン 隠しボス 生霊 オカルト ボスラッシュ オーケストラ 歌姫 コピー 複製 骨董品 付喪神 sf 道具 シャンフロ シャングリラ・フロンティア 主人公の天敵 冥響のオルケストラ 音楽プレーヤー 音楽端末 征服人形 エリーゼ・ジッタードール
『───私は、貴方を待っています。どうか、貴方の為に歌を』
冥響のオルケストラは、『シャングリラ・フロンティア~クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす~』の劇中作VRMMO「シャングリラ・フロンティア」に登場するボスモンスター。
「七つの最強種」とも呼ばれる、世界に7体しかいない「ユニークモンスター」のうちの一角である。
●目次
概要
旧大陸を統べるエインヴルス王国の王都「ニーネスヒル」にある王城図書館のとある書物に情報が一部記されていたユニークモンスター。
その書物の記載も「津波を操り、炎を纏い、雷を落とし、怪物を従える」という曖昧な情報のみで、シャンフロのサービス開始後約1年間一度も遭遇報告が上がっていない謎に包まれた存在としてプレイヤー間で知られていた。
その実態は、新大陸の各地に出没する機械人形型NPC「征服人形」と、征服人形自身が持つ目的を前提として「プロトコル*1『オルケストラ』」を結ぶ「歌姫」と「楽団」の姿を取るモンスター。
現実を「浸食」する能力を持ち、ゲームの舞台「惑星ユートピア」において超常現象の基となっている「マナ粒子」の原理に反する事象を引き起こすことから、征服人形の一体・エルマ=317ことサイナをして正真正銘の「オカルト」と言わしめた。
長らく正体不明とされていたが、サイナの契約者・サンラクに「招待状」が進呈されたことで事態が動き出すことになる。
出現条件
- 新大陸の各地に出没する機械人形型NPC「征服人形」と契約する。
- 暫定規約に基づいた旧人類知識(神代に関する情報)の一定保有。
- 規定ラインに到達する戦闘力の保有(隠しパラメータ「歴戦値」を一定以上にする)。
上記3条件を満たすことで、プロトコル「オルケストラ」の設定条件を満たすと見做され、契約している征服人形から「コンサート」への招待状が進呈される。
この招待状を受け取ることでユニークシナリオEX「あなたに捧ぐ旋律」が発生、オルケストラと戦う資格を得る。
征服人形の案内で新大陸奥地の樹海内にある「事務所」に行くと、更にオルケストラへと続く「門」に案内され、触れると招待状を受け取った者のみが吸い込まれる。
ちなみに、同行していた征服人形はそのまま付いていこうとしても弾かれてしまう。
吸い込まれた先にある「劇場」の壁の音楽プレイヤーを調べ、プレイリストに唯一収録されている楽曲「エリーゼ・ジッタードール」の「Your Orchestra」を再生すると、オルケストラとの戦闘が始まる。
戦闘の流れ
第一~第四楽章
オルケストラとの戦闘は第一、第二、第三、第四楽章及び最終楽章の全5つの戦闘によって構成されており、第一~第四楽章については同じ内容。
この楽章で何をしてくるのかと言うと、現実に存在する「シャングリラ・フロンティア」のMS「リヴァイアサン」に格納されている挑戦者の過去の戦歴を参照して隠しステータス「歴戦値」の蓄積率が高かったエネミーをランダムで再現してくる。*2
要するに「『お前という物語』における強敵を抜粋したボスラッシュ」だが、厄介になるのが攻略条件にHPを削る以外の条件として「かつての自分の状況再現が強制される」こと。
再現内容は「部分的な要所の再現」に留まっているが、敵によっては長期戦に及ぶことがあるし、内容によっては過去に使用した武器、または同じ武器種が必要となり、装備やアイテムの不足により再現できない場合は攻略不可能となってしまう。
再現される戦闘でかつて共闘相手がいた場合は「共闘」までも再現される。
また、当人にあまり関係のない状況は再現されることはない。
一応、同じ装備を破壊する必要がある戦闘が連続する場合は考慮され、装備の状態が回復する。
各楽章の戦闘中は「歌姫」により再現内容をモチーフとした詩が唄われる。
これはその楽章のクリア条件のヒントの役割を持つ。
再現されたモンスター
作中で実際に描写されたのはサンラクの挑戦のみなので、ここではサンラクの場合の再現内容を記載する。
『───墓守は、愛ゆえに、目を離し……英雄は、刃を、見据えて…』
『───風は雲を薙ぎ、雷に山海は荒ぶる。灰の帳を断つは天を征す者……』
『───枯れ朽ちて、されど消えぬ信念を。永遠に誓った愛の空隙を、月光が討つ……』
『───そして、墓守は、ようやく、永く、憩う……刹那、想うは、誰の顔……』
オルケストラと同じ「ユニークモンスター」の一角。歌の表題は【墓守は憩う】。
サンラクのオルケストラ挑戦で最初に登場した再現モンスターであり、最後の挑戦時にも登場している。
異常な速度を持つ技の脅威は変わらないが、当時レベル53で専用スキル「常在挑戦陣」の影響をほぼ受けなかったことから強制レベルダウン効果は再現されず*3、それに伴うステータス低下と装備制限がない上、当時は習得していなかった思考加速スキル「真界観測眼」の存在もあり、サンラクにとっては「当たり」の部類。
- 被弾回数5回以下。
- 上記条件を達成し、特殊技「晴天大征」の「天晴」を攻略する。
- 金晶独蠍
『───夜空、空に月光、照らし、蓄え、地に月の蠍』
『───月を穿つ刃、されど握るは拳、幸運が、月を貫く』
『───目覚め、波濤、同胞は、敵を呑む、故に、月光は、暁に消えゆく………』
『───暁の光、薄らぐ月光、消えゆく月光、朝日受けなお輝く月光……三の月輝く時、英雄は………月を断つ』
旧大陸のエリア「奥古来魂の渓谷」に生息する「水晶群蠍」が一定数以上集まると出現するレアモンスター。歌の表題は【夜空、地の月】。
水晶群蠍を襲うためより攻撃的となっており、様々なタイプの毒液を扱ったり、月の光を受けて回復したりと数々の特殊能力を持つ。
装備作成のために定期的に乱獲しているので動き自体には対応できるのだが、初戦の再現となっていたため仕様の変更をどう突破するかで苦労していた。
- 短剣「湖沼の短剣」、またはその強化武器で突き刺す。
- アクセサリー「格納鍵インベントリア」の「転送:格納空間」を用いて本来回避不可能な攻撃から避難する。
- 突き刺した剣でスキルによる追撃を行う。
- 貪る大赤依
『───赤い光、赤い炎! ぶつかる闘志、英雄は、三頭の竜と、肩を並べ視線を交わし……戦って!』
『───見上げ、大地、見下げ、深淵。天に土、地に闇。おお、世界は逆転する……!!』
『───駆け抜けて、炎の、道を!!』
『───二つ姿、闇に身を包み、乙女は墓標携え死を悼む……』
サンラクが新大陸で遭遇し、トットリ・ザ・シマーネやディープスローター、無理矢理巻き込んだ強力なモンスター「ドラクルス・ディノサーベラス"傷だらけ"」との三つ巴となったことで何とか撃破したレイドモンスター。歌の表題は【赤く、赤く】。
「要点がいつどのタイミングで来るか」を大まかにしか覚えていなかった上に、記憶違いで危うい場面もあったが、初見でどうにか切り抜けた。
サンラクの発言からして長期戦になる模様。
- 「ドラクルス・ディノサーベラス」と共闘する。
- 抉れた地の底へ落ちてくる地面を「転送:格納空間」で回避。
- アイテム「青色の聖杯」による性転換後、防具「黒き死に捧ぐ嘆き」を装備して両手剣「別離なく死を想ふ」で攻撃する。
- 黒死の天霊 + 亡国の亡霊群
ユニークシナリオ「愛故に哀、故にこそ死を」で戦うことになるモンスター。
歌の表題は【悲劇の終幕を、死後に改め】。歌詞は不明。
黒死の天霊は新大陸で「一定区域内のモンスターが短時間に狩り尽くされる」ことで登場する、対策を知らなければ倒すことのできないモンスター。
……ではあるのだが、序盤で対策を知った上にレアドロップ狙いで乱獲した事のあるサンラクにとっては「ボーナスゲーム」となっている。
- 「喪失骸将」と「黒死の天霊」を再会させる。
- 群体モンスター「亡国の亡霊群」に含まれる「亡国の悪姫霊」から「喪失骸将」の首を取り返し返還する。
- アトランティクス・レプノルカ
深海のダンジョン「深淵盟都ルルイアス」で戦った、深海に生息するモンスターの中でも食物連鎖の頂点に君臨する3体のうちの一体。
歌の表題は【泳撃の冥王】。歌詞は不明。
- ビームの反射。
オルケストラと同じ「ユニークモンスター」の一角。
詳細は不明だが、サンラクの発言からして長期戦になる模様。
Twitterでの追加情報によると、能力のうちの分身能力は本体と戦ってばかりだったサンラクと関係が薄すぎたために再現されなかった。
- 角の破壊。
オルケストラと同じ「ユニークモンスター」の一角。
詳細は不明だが、サンラクの発言からして長期戦になる模様。
- 戦術機を用いた上空からの攻撃。
- フォルトレス・ガルガンチュラ+トレイノル・センチピード
新大陸中央のエリア「シグモニア前線渓谷」で壮絶な縄張り争いをしている大蜘蛛と巨大百足。
戦闘に割り込む楽章の場合、当時の動きとは大きく異なっている可能性があることをサンラクは見つけている。
- 「フォルトレス・ガルガンチュラ」の砲塔を破壊する。
- 「トレイノル・センチピード」を勝利させる。
- FM'sクリサリス"戦災孤児"
『───ゆりかごは戦場、産声は戦火に霞み、されど赤子は独り戦場に叫ぶ……』
『───私はここだ、私はここだ。飛翔せよ、撃鉄を引け、幼子は銃を掲げて泣き叫ぶ……』
『───城に飛び抜け、砲を潜り抜け、光を突き抜けて、若子は戦士と相対する……』
『───広い世界、狭い戦場。独り戦士は地に伏せる。遥かなる亀を背に戦士を討つは赤、戦士を打つは拳……』
外気に触れる事で覚醒、羽化する虫型モンスター「FM'sクリサリス」のエクゾーディナリーモンスター。歌の表題は【眠れる孤児】。
当時パーティを組んでいたNPC・八番目のゴルドゥニーネことウィンプがシグモニア前線渓谷の隠れ家で暇つぶしに地面を掘っていたら発掘してしまった、二本角のカブトムシ。
先述の大蜘蛛と巨大百足を同時に相手取る強さを持っている。
- 同時出現する「アーミレット・ガルガンチュラ」を一定数撃破する。
- アイテム「暴血赤依骸冠」を使用する。
- 規格外戦術機亀【玄武】または戦術機による重量攻撃で撃墜する。
- 上記条件を達成し、格闘系スキルを使用して撃破する。
- 帝晶双蠍
『───高く掲げた大王冠。旭に碧く、夜に紅く……』
『───絢爛なる宝石達は偏屈で、厳格……』
『───輝きの領土、駆け抜けるは御法度。踏み込むは光すらも許されない……』
『───光を避けて、光を弾いて、光よりも速く……』
『───その一歩を踏み出した者だけが栄光を掴み取る……』
シグモニア前線渓谷の中央部頂上、水晶の冠にのみ生息する水晶群蠍の亜種。歌の表題は【双つ輝く大王冠】。
昼と夜で性質の違うビームを放つ単独でも厄介な相手だが、複数で戦う時は素晴らしい協力プレーを見せる強力なモンスター。
- 反射光撃を一定回数回避する。
- 帝晶双蠍を一定回数変色させる。
- 上記条件を達成し、一定以上の速度による連続攻撃で撃破する。
- 金晶独蠍"皇金世代"
『───かの皇、亡骸の玉座にて敵を待つ……』
『───輝ける皇金振るいて敵を討つ……』
『───月よ、光よ、皇の剣舞を照覧あれ……』
『───世界を裂くは、月の刃光……』
『───されど深き冥海の結晶鏡、勝利を映して敵を断つ……』
先に紹介した金晶独蠍から派生したエクゾーディナリーモンスター。歌の表題は【水晶玉座の黄金皇】。
切断に特化した鋏と「聖剣」と呼ばれる尻尾を持ち、三段階の射程による変幻自在の戦法を剣聖が如き閃きと野性の冴えを両立させた異形の剣技によって行使する黄金の皇。
- 尾部「聖剣」の破壊。
- 「激昂月光態」に移行する。
- 特殊技「崩月閃」を反射する。
- 上記条件を達成し、反射によるダメージで撃破する。
最終楽章
『───私は観測者』
『───私は歌う、歌う。私は問う、問う。』
『紡ぐ旋律は命の螺旋、叫ぶ歌声は大いなる問いかけ、語る言葉は英傑となる』
『───私達は、貴方を見ている』
『───問いは、比較を経て結論に至る。だから、だから………!』
『───遠く、遠く、根無しの旅人。数多の世界を見つめる数多の眼。ならば貴方は「渡り鳥」………』
『…………』
『───立ち上がって、私の英傑。そして、歌うことしかできない私に代わって……』
───問いかけて。
第四楽章終了までの戦闘リザルトにより、現実のSS「オルケストラ」がMSに「正典」プログラムの使用を申請。
認可後、「オルケストラ」以外6つのSS間で決議を取り、その判定で最終楽章の内容が「正典」と「偽典」に分岐することとなる。
「正典」に進む条件は、「シャンフロという世界の中で何を成したか」……例えば、何かを突き詰めて頂点になったり、例えば人と竜の絆を育んだり、例えば勇者としての武器を振るったり……そういう偉業が正典に繋がる。
なお、「偽典」と「正典」でユニークシナリオEXそのものに優劣はなく、どちらをクリアしてもワールドストーリーは進行する。
- 偽典
「偽典」ルートに入るとプレイヤーの情報を基に生み出されるモンスターを倒すことになる。
登場するモンスターはWMの継久理創世が仕込んだ嫌がらせ込みの法則性があり、対象が心の中で思っている「自分はこういうやつなんだろうなぁ……」という部分がモンスターデザインに組み込まれる。
「正典」が歌姫の独唱なのに対し、こちらはフルオーケストラで挑むことになる。
- 正典:あなたに捧ぐ旋律
「正典」ルートに入ると舞台から演奏者が次々と退場。
「歌姫」はプレイヤーに二つ名をつけると、1人残った演奏者に二つ名にちなんだ仮面を渡す。
「歌姫」エリーゼ・ジッタードールの世界「羨望劇場」が展開される中、渡された仮面を装着した最後の演奏者は「再現体」としてプレイヤーの姿を形どり、プレイヤーに襲い掛かってくる。
この「再現体」はロード時点でのプレイヤーの装備を完全にコピーした上に、プレイヤーを上回るステータス調整*4が施されており、その上プレイヤーを徹底的にメタるための最適解を出し続ける。
装備品の扱いは本人より上手い事もあり、今のプレイヤーにとって余分となる装備を持っていくと思わぬ扱いをされてしまう。
「再現体」はNPCであることから、プレイヤーと違って「肉体的な疲れ」とは無縁であり、疲労が原因の判断ミスは望めない。
第一~第四楽章の長丁場を越えた先で、プレイヤーはこの難敵に挑むことになる。
極めつけに、どうにか攻撃を掻い潜って「再現体」や「歌姫」に有効打を与えようとすると、どこからともなく楽器が出現し、有効打を防がれてしまう。(サンラク曰く、「忖度ガード」)
「再現体」は正攻法ではどう足掻いても攻略不可能だが、攻略にはどうにかしてオルケストラのリソースを削り切らなければならない。
攻略
必ず単独で挑むことになるため、事前の準備、それも装備品関係が重要となってくる。
第一~第四楽章(正典・偽典共通)
「過去の再現」を強要されるため、攻略条件次第では「当時使っていた系統の装備」が必須となる。
戦闘中の歌が今後望まれる展開のヒントとなっているので、何度でも挑んで覚えることが出来るのが救い。
最終楽章:正典
オルケストラのリソースを削る方法はただ一つ、「歌姫」が世界の維持に回しているリソースを「再現体」の保護に割かせる事で「世界」の主導権を奪取すること。
先述した「忖度ガード」がまさに「再現体」を保護するためのそれで、「忖度ガード」が発生する度に「歌姫」が「世界」を維持する力が弱まっていく。
ざっくり言うと、「HPゲージを持っているのは『歌姫』や『再現体』ではなく『世界』の方で、『忖度ガードを引き出す』ことで『世界』のHPゲージを削れる」くらいに考えれば良い。
その行動を引き出すにはユニークシナリオEXを発生させるために契約し、「事務所」に入る際に弾かれた「征服人形」をオルケストラの「劇場」内部へと持ち込む必要がある。
征服人形が場にいる事で、オルケストラと征服人形の間で混線が起こり「再現体」のAIが弱体化、プレイヤー側にも勝ち目が見えてくる。
その状況を起こすためには、隠しダンジョンでもある恒星間航行級アーコロジーシップ「リヴァイアサン」「ベヒーモス」で入手可能な征服人形を収納できるアクセサリー*5を装備してあらかじめ収納しておくか、召喚転移系魔法最上位の「門魔法」を習得する必要がある。
アイテム完全コピーの「穴」として、「プレイヤー以外の人物」の所有物はコピーできない。
このため持ち込んだ征服人形の装備がコピーされることはない。
また、特殊な例として、世界観的に特殊過ぎる装備もコピー不可の対象となる。
サンラクの装備では兇嵐帝痕・極、そしてヴァイスアッシュに貸し与えられた災浄大業物「覇国兇嵐」が該当する。
戦闘の流れは「前半フェーズ」「後半フェーズ」「最終フェーズ」に分かれる。
- 前半フェーズ
「歌姫」エリーゼ・ジッタードールの世界「羨望劇場」を9割以上制圧することで、後半フェーズに移行する。
- 後半フェーズ
「歌姫」が再度「世界」を5割制圧するので、前半フェーズと同様に戦う。
ただし「再現体」のCPUレベルがプレイヤーに対応される強化を受けているので、こちらも一筋縄ではいかない。
「世界」を9割以上制圧することで最終フェーズへ移行する。
- 最終フェーズ
「歌姫」の世界がそれを象徴する物に集約する。
最終フェーズに入ると「再現体」への保護が行われなくなるので、「再現体」を撃破することで第五楽章攻略完了となる。
正典において「再現体」を倒した後、プレイヤーと征服人形はバー「マスカレード」に転移する。
そして、床に落ちている「仮面」を拾うことでクリアとなる。
……が、実は「正典」ルートにはいくつかの「選択肢」が存在しており、条件をすべて満たすと「トゥルーエンド」が解放される。
トゥルーエンドへの道
- (1)オルケストラの「正典」ルートに入る。
- 事前準備として征服人形をオルケストラ戦で呼び出せるようにしておく他、隠しダンジョン「ベヒーモス」で征服人形に「『N』パッチ」をインストールしておく。
- (2)「正典」ルートの最終楽章直前で、「『N』パッチ」をインストールした征服人形を呼び出す。
- すると、最終楽章の後半フェーズ開始時点で、「歌姫」がエリーゼ・ジッタードールから、契約している征服人形の原型となった、過去のアイドルグループ「シュテルンブルーム」のメンバーに変更される。
- (3)戦闘終了後、「マスカレード」で「歌姫」の出現を待つ。
- バー「マスカレード」に転移した後、床に落ちている「仮面」を敢えて拾わずに暫く待つ*6ことで「歌姫」が出現。
そこで「歌姫」へ真実を突きつけ、その上で彼女の「歌」を聞く事でトゥルーエンドが解放。
なお、正典トゥルーエンド以外のエンディング(偽典含む)に到達したプレイヤーは、「討伐報酬の仮面を招待状代わりに返却」という形で使用することで、難易度は上がるが再挑戦することが可能。
そしてトゥルーエンドに到達したプレイヤーは獲得報酬の仮面を装備した状態で入場することで、いつでもバー「マスカレード」でエリーゼの歌を聞くことが可能となる。
おまけの攻略法
バハムート内で、「オルケストラ本体」歴代所有者の中から誰かの情報を集めることで作成可能な「情報集積体」を使用することで征服人形を用いずに第五楽章を戦うことも出来る。
後半フェーズでは「情報集積体」によりエリーゼ・ジッタードールが強化される。
ただし、征服人形と比べると「再現体」の反応が低下することがなく、最終フェーズ後に報酬が貰えてもトゥルーエンドには辿り着かない。
また、ユニークシナリオEXを発生させる際に既に征服人形と契約しているのだからやる意味はほぼない。
報酬
- 冥響正典:○○
正典ルートのクリア者に共通する確定報酬。正典での「再現体」が装備している仮面そのもの。
各プレイヤーのログを参照してサーバーAIが生成した、そのプレイヤー専用のユニーク頭防具。形状は「仮面」固定。
他プレイヤーへの譲渡不可、所有者のHPが0になると破壊され、HP1以上になると同時に復活する共通効果を持つ。*7
ただし、辿ったルートに応じて性能に制限が掛かるようになっており、全解放するためにはトゥルーエンドに辿り着かなければならない。
サンラクの仮面
- 冥響正典:渡り鳥
サンラクが獲得した冥響正典。黄金のペストマスク。
装備することで装着箇所から炎が吹き上がり、さながら炎の仮面と黄金の嘴のような姿となる。
炎の部分には多数の「炎眼」が浮かんでおり、どれか一つでも機能しているならば本来の眼が潰れていても視界が塞がれることはない。
加えて、条件を満たすことで「眼に関するスキル」を強化する能力と、体力が5%以下になると追加されるカウンターを消費して一定時間ステータスを向上させる「金の黒羽」という能力を持つ。
- バー「マスカレード」のキープグラス
正典ルートのクリア者に共通する確定報酬。
サンラクは「世界観的なフレーバーアイテム」と認識しているが、Twitterの追加情報によると「絶対に破損しない条件付き無敵オブジェクトであるが、戦闘に使おうとすると非物質化する」とのことで、戦闘で役に立つものではない。
「酒がちょっと美味しくなる」というテキスト外効果がある。
その情報が明かされた時、シャンフロ酒飲み勢に電撃が走る……っ!!
- 世界の真理書「冥響編」
ユニークシナリオEXに共通する確定報酬。
運営が想定していた攻略方法や背景ストーリーが記述された攻略本のようなもの。
クリアした最終楽章の内容によって「正典」と「偽典」の対応する方が獲得できる。
「偽典」は一見正確なようで、正体については起源も過程も書かれていない等、真相についてはぼかされた内容となっている。*8
また、正典の方も第五楽章の展開からボス戦の説明等で一部オンリーワンとなっている。
関連キャラクター
NPC
- サイナ/エルマ=317
サンラクと契約している「征服人形」の一機。エルマ型317番機。
オルケストラ戦で呼び出されてオルケストラと混線して以来、自身のアイデンティティについて思い悩むようになる。
- エリーゼ・ジッタードール
オルケストラと戦う前に触れることになる音楽プレイヤーに唯一楽曲が記録されている人物。
オルケストラのルーツを知るために、サンラクは彼女が何者かを知るために世界を駆けることになる。
本編ネタバレ
後述するアンドリュー・ジッタードールの叔母。
だが、アンドリューが問題あれど神代に名を残す科学者であったことに対し、場末の酒場みたいな娯楽施設で小規模なライブを開く程度の歌い手であったらしい。
アンドリューが「シュテルンブルーム」を知るきっかけとなった人物。
売れない歌手だったが、地球に関するワードに厳しい制約がかけられていた放浪の時代において、幾何かの熱心なファンを獲得する程度の歌声を持っていた。
大衆に向けて歌うのではなく「ただ貴方のために」と語りかけるような歌声であると評された。
アンドリューが10歳になる前、急性アルコール中毒で死亡した。
- アンドリュー・ジッタードール
シャンフロの世界観における重要人物の一人で、神代でのアンドロイド学の権威。
ジークヴルムの誕生に関わったジーク・リンドヴルムとは対照的なようで共通点も多いが、当人同士は「別に嫌ってるわけじゃないが徹底的にソリが合わない」という奇妙な関係性で関わっていた。
実は重度のドルオタであり、アンドリューが知った時には既にメンバーが天寿を全うしていたアイドルグループ「シュテルンブルーム」に傾倒。
技術交流時にメイドロボを見て、「推しのロボットを作って未来永劫その素晴らしさを保全したい!!」と考案。
首脳陣が死んでベヒーモスの代表になった際に、権力のゴリ押しでシュテルンブルームそっくりの人形……「征服人形」の大量生産ラインをベヒーモス内に製造した。
最期は松永久秀よろしく大量の最推しを詰めた小型宇宙船と共に爆死。
神代史上最大の謎死因に、その時点で生き残ってた全員が「えっ」てなったとか。享年33歳。
本編ネタバレ
上記から察せられる通り本編の時間軸では既に故人であるが、「ベヒーモス」第八階層に彼のラボが残されている。部屋一面アイドルグッズで埋まっているラボ内では、生前に彼が遺した限りなく本人に近い思考をするAIホログラム「アンサーコード・トーカー Type アンドリュー・ジッタードール」がおり、ラボに辿り着いた征服人形に感情の上限を解除するプログラムである「『N』パッチ」を渡している。
- ヴァイスアッシュ
ラビッツの長を務めるヴォーパルバニー。
オルケストラで「正典」に挑むことになったサンラクの苦戦を知っており、所有する三振りの災浄大業物の一つ「覇国兇嵐」を貸し与えた。
結局はこれ無しでもクリアは可能だったのだが、ヴァッシュ含むNPCのAIを司るSS達は「せっかく貸したんだから使わないなんてもったいない!」ということでわざわざ忖度ガードを追加発生させてまで使用を促した。
作中での活躍
旅する狼よ、大志を抱け
この時は情報だけが登場。
web版ではあとがきに記載されていたが、漫画版ではキョージュが語る形で紹介された。
響けグレイトフルレガシー
話が動き出すのは、世界的格闘ゲーム「ギャラクシア・ヒーローズ:カオス」でサンラクが「顔隠し」としてアメリカの強豪ゲーマー、アメリア・サリヴァンとの激闘後になる。
久々にシャンフロに復帰したサンラクに対し、サイナからオルケストラの「招待状」を渡されたことでユニークシナリオEXが発生。
シナリオの発生条件が難しくないことから、クランリーダーのアーサー・ペンシルゴンと相談した上でクラン「ライブラリ」に情報を売った後、オルケストラとの戦いの舞台となる「事務所」へ向かう。
手探りの状態からオルケストラの戦闘に入り、特殊な勝利条件に戸惑うも第一楽章から第四楽章まで何とか初見で突破。
このまま初見撃破かと思いきや、最終楽章に登場した「再現体」の圧倒的な強さの前に敗北。
2回の挑戦でおおまかな「再現体」の実力を掴むも、このままではどうにもならないと悟る中、対抗策を練るために道場破りしたり、レイドモンスター「彷徨う大疫青」にルチャ叩き込んだり、アラバに話を聞いたり、新大陸の前線基地に出来た巨人族の居住区で英雄譚を語ったりとあちこち寄り道するが、目ぼしい解決策は見当たらずにオルケストラの元へ戻る。
情報を売ったライブラリの面々とやり取りをした後にオルケストラに挑むも、途中でインベントリアから呼び出したサイナの挙動が怪しくなり、戦闘行動に移れなくなる。
そのまま「再現体」との戦いになるのだが、「再現体」の動きが甘くなっていたことに気付いたサンラクは、事情は分からずとも千載一遇のチャンスとばかりに攻め込み、遂に決定打を打ち込めたと思ったその矢先……床から大量の楽器群が横槍として飛び出し、決定打を防がれてしまう。
そのまま納得のできない事態を受け入れる間もないまま押し切られて敗北、入口に戻されたサンラクは中にいたライブラリの面々を無視し、エムルを拾い上げて事務所の外まで出ると、
「クソゲーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッッッッッッッッ!!!!!!!!!」
と心の丈をぶちまけ、サンラクはシャンフロからログアウト。
それから3日後、サンラク以外のプレイヤーによってオルケストラを攻略された事が、アナウンスで報せられることになる。
それから1週間後、即ちサンラクが最後にログアウトしてから10日後。
久しぶりにログインしたサンラクはキョージュ達の前に現れると、異様なハイテンションのまま巨人族の居住区で発見した「世界地図」を叩きつけ、さらに「1週間後の『祭り』に参加する為のファストパス」という条件でライブラリの全面協力を取り付け、オルケストラ打倒を宣言するのであった。
謳えスカイスクレイパー:上
話は巻き戻って前章の10日前、サンラクが叫んでログアウトした直後まで遡る。
攻略に全く糸口が見えなくなったことで楽郎は一時的に心折れながらも、オルケストラについて考えを巡らせていた。
そんな折、楽郎に想いを寄せる斎賀玲からの誘いで現実のゲームイベント「ジャパン・ゲーミング・エキスポ(JGE)」に参加するのだが、イベント会場でオルケストラが攻略されたことが発表され、少なからずショックを受ける。
ショック状態の楽郎を煽る合流した永遠と心配する玲に対し、気分転換も兼ねて1週間ほどシャンフロから離れることを宣言。
JGE後はクソゲーから良ゲーに変貌した事を知った「ギャラクシートラベラー」をプレイ。
その1週間で行われたプレイヤー間の大規模戦争に参加していたのだが、戦争の最終盤で得た閃きから、オルケストラはウェザエモンのように「倒せば終わり」ではなく、クターニッドのように「正体を知る過程で条件を満たさないと完全クリアとならない」相手であることを悟る。
そしてオルケストラの暫定本体が「音楽端末」であることから、オルケストラの正体を知るにあたって、その音楽端末の「持ち主」について調べることに。
久々に様子を見に行ったゴルドゥニーネの「分け身」であるウィンプを紆余曲折の末に「蛇の林檎」の料理人とした後は、オルケストラの正体を探るに当たって、ジークヴルムとの戦いの中でサンラクが開放した隠しダンジョン「リヴァイアサン」の攻略に着手。
当初はサバイバアル、後にサイガ-0、ヤシロバード、ルスト&モルドと合流して、怒涛の勢いでリヴァイアサン完全攻略を達成。
リヴァイアサン最深部で管理AIの「勇魚」に「オルケストラ」の暫定本体である「音楽端末」の詳細について尋ねるも、分かったのは音楽プレイヤーが「この星における神代の歴史の更に前、宇宙を旅していた頃よりも更に更に前、つまり地球から人類が逃げ出す前に作られた超超超骨董品」という情報だけであった。
そして暫定の持ち主と考えらえた「エリーゼ・ジッタードール」については、「ジッタードールについてはベヒーモスを当たってください」と回答を貰う。
謳えスカイスクレイパー:下
目的地のファステイアへ向かう途中のサードレマにて、ペンシルゴンとその弟のオルスロットとの間でひと悶着あったものの、ファステイアに眠っていた第二の「バハムート」こと隠しダンジョン「ベヒーモス」を解放。
オルケストラ戦の影響と「ベヒーモス」内における同型機の扱いから、自身のアイデンティティが揺らぐサイナをショック療法(金晶独蠍"皇金世代"との死闘)で立ち直らせつつも怒涛の勢いで「ベヒーモス」を攻略、遂にアンドリュー・ジッタードールのラボに辿り着き、アンドリューの思考をトレースしたAI「アンサートーカー」のアンドリューと邂逅。
自分が創造主にとって望まれた「人形」だと認められたサイナが「N」パッチを受け取る一幕がありつつも、音楽端末について聞いてみた所、エリーゼ・ジッタードールについては自身の叔母であること、音楽端末については「“愛着のあった道具”でしかなかった」と回答を受け、逆になぜ今もこれが残っているのかと質問を返されるなど、望んだ回答は得られなかった。
完全に手詰まりになったかと思いきや、突破口は意外な形でやってきた。
クソゲーフレンズである武田インゲン氏の頼みで「デスゲーム・リベリオン・オンライン」のβ版を玲とプレイした翌日、ゲームで盛大にバグった玲との会話で源氏物語に出てくる「六条御息所」の話となった時、サンラクの中でオルケストラの真相に辿り着く「仮説」を見出す。*9
「仮説」の正しさを証明するため、ライブラリのキョージュと毘猩々磐斎、そして協力者のエターナルゼロと共に、情報が眠っていると考えられる「ベヒーモス」の最奥に辿りつき、確証を得た後は準備を整え、遂にオルケストラとの雌雄を決する戦いに赴く。
対策を講じてなお強く、さらには初見となる「後半フェーズ」では「歌姫」としてサイナ(=エルマ型)の原型である「エルマ=サキシマ」が登場。
サンラクの持ち札を総てぶつけ合う死闘となったが、遂に勝利。
バー「マスカレード」に転移後も、長年のゲーム勘から聖杯で女性化+バニースーツに着替えつつ、トゥルーエンドに辿り着き、「正典」の完全クリアを成し遂げたのだった。
『───私は観測者』
『───私は歌う、歌う。私は得た、得た。』
『紡ぐ旋律は命の螺旋、叫ぶ歌声に答えが返る、響く言葉に英傑を見た』
『───私は、貴方を見届けた』
『───問いは、比較を経て結論に至った。だから、だから………!』
『───遠く、遠く、明日を眼差す旅人。数多の世界を見つめる数多の眼。ならば貴方は「渡り鳥」………』
『───さぁ進んで、サンラク。そして、人ならざれど人の輝きを持つ貴女も……』
───ありがとう。
シナリオクリア後の影響
サンラク以前にライブラリのミレィにより偽典が攻略された結果、ワールドストーリーが第5段階に移行。
新大陸の亜人種達の処遇に関する問題で父王トルヴァンテを失脚させてエインヴルス王国の権力を握った新王アレックスと、王位簒奪を認めないサードレマ大公との間で内戦が勃発。
各街の領主達は新王派と大公が庇護する旧国王派に分かれ、戦力として開拓者を巻き込んだ大規模PvPイベント「王国騒乱」が開催されることになった。
一方、サンラクの方は大問題が発生。
ライブラリの協力の見返りとして、先日全プレイヤーに配布された配信用アクセサリー「別天津の隕鉄鏡」を用いた「冥響のオルケストラ正典ルート攻略のプライベート生配信」を実施していたのだが、これが設定ミスによりパブリック配信となっていた。
ミレィ達は直ぐに気づいたものの、攻略中のサンラクにこの事実を伝える術はなく、事態を察知したディープスローターにより配信ページのURLがネット上に大規模拡散。
結果、該当のライブ配信「オル検証」は同時接続300万人以上を記録、生配信のために作った映像チャンネル「Sun Luck Channel」は登録者数56万人に達することに。
なお、クリア後のストーリーのネタバレ部分に関しては規制処置がされていたため配信されていない。
想定外すぎる事態を知らされたサンラクからはオルケストラ戦の余韻や達成感など軽く消し飛び、外道仲間から大量の煽りメールが届く中、頭を抱える羽目になってしまうのであった。
一方、レベル150になったことでサンラクにサブジョブ「神秘」をもたらしたNPC「覚醒の導師アーカヌム」が登場し、「神秘」の効果をひっくり返してしまう「逆位置イベント」が発生。
これが後々足を引っ張ることになるのだが、それはまた別の話。
オルケストラ攻略の様子が大規模で配信された結果、これまで噂程度でしか伝わっていなかったサンラクの変態性プレイヤースキルや未知の武器達が周知された他、攻略後のバー「マスカレード」での「バニーガールとなったサンラクの衣服が、最後に(刻傷の効果で)破裂したシーン」については「BB」(Bomber Bunnyの略称)としてMAD動画が作られるほどのインパクトを与えた。
加えて、キーパーソンとしてゴリゴリに目立っていたサイナがネット上で絶大な人気を獲得。
征服人形の中でもサイナと同型である「エルマ型」の人気が爆発的に高まり*10、こちらも海外で「ID」(Idol Dollの略称)として切り抜きのMAD動画が作られるほどだった。
時間的に視聴していた大半が海外の視聴者が多かったらしく、世界規模で「おすすめ動画」のトップ画面に出てきたとのこと。
シャンフロは日本でしかプレイできないため、わざわざサイナと会いたいがために日本へ渡った剛の者も現れることとなった。
設定
オルケストラのストーリー背景
冥響のオルケストラは、三つの「意思」によって運営される多重意思交差型音楽プレイヤーである。その由来を辿れば神代人類がこの惑星を見つけるよりもさらに前、まだ地球から脱出する前に製造されたひとつの音楽プレイヤー「ポケットアリアG型10-82119」にまで遡る。
音楽プレイヤーは善人、悪人、賢者、愚者、老人、幼子、男、女………人種を問わず、時代を問わず多くの人々の手に渡り、多くの音楽を奏でてきた。そして人類が惑星ユートピアにたどり着いた時、その音楽プレイヤーはある種の「意思」のようなものを宿していた。果たしてそれがユートピアの「マナ粒子」によって具現化したものなのか、それとももっと別のオカルト摂理が生み出したものなのか……それを解き明かす術はないが、事実として音楽プレイヤーはかつてそれを保有していた人々の意思のようなものを、そして何より音楽プレイヤー自身の意思を獲得するに至った。
そんな音楽プレイヤーを最後に所有することになった人物、すなわち征服人形を創り出したアンドリュー・ジッタードールの意思だけはより色濃く残っているため、本来は数多の人々の意思に混ざるはずだったアンドリューの「文化を、音楽を次世代の人類に伝えたい」という意思だけは独立してオルケストラを形成する一部となり、オルケストラを形成する三つの意思の一つとなった。
初めて手にした者からアンドリューの直前まで所有していた者たちの「意思」と、アンドリュー・ジッタードールの「意思」。
それらと並び、三つのうちの最後の一つを形成する「意思」こそがエリーゼ・ジッタードール………ではない。何故なら、歴代のオルケストラの所有者の中に、エリーゼは含まれていないのだから。
では、歴代の所有者の中には人気アイドルであった「シュルテンブルーム」のメンバーもいる中、あえて無名であったエリーゼの歌を記憶し、さらにはオルケストラの劇場で「再現」させたのは誰の「意思」なのか。
それこそが、音楽プレイヤー「ポケットアリアG型10-82119」という一存在の「意思」である。
気の遠くなるほどの時間を、元のパーツが一つも残らない程に改修と修理を繰り返してきた音楽プレイヤー、その存在は……「誰かの持つ音楽プレイヤー」としての存在は長い年月の中である一つの意思を確立するに至るが、その決定打となったのがエリーゼ・ジッタードールの歌であった。
「この歌を広めたい、この歌を過去のものとして失わせたくない」という想い故に、オルケストラの代弁者たる「歌姫」はエリーゼ・ジッタードールの姿を取っており、そういった出自故にオルケストラの宿す「意思」の中にエリーゼ・ジッタードール本人の意思は存在していない。
ユニークモンスターは問うモノ、自らの存在を賭して答えを求めるモノ。
不特定多数の所有者達は途絶え、それでも続いた人類の輝きを見せてくれと問いかけ。
アンドリュー・ジッタードールは征服人形という「芸術」の感想を求めている。
そして、小さな音楽プレイヤーは過去の、ただ一人の歌姫が歌い響かせる旋律の素晴らしさを理解してほしいと叫んでいるのである。
余談
- 各楽章について
第一~第四楽章については、サービス開始前の段階ではWMである継久理創世の意向で「当時の性能据え置き」としていたが、天地律が頑張ったことで「部分的再現」にナーフされた。
最終楽章の「正典」シナリオだが、実はサービス開始前の段階では律によってオミットされたはずのモードであった。
「シナリオを進行させていく」という戦闘方式が特殊すぎてゲーム向きじゃないのと、単純に難しいのでカットしたのだが、創世はこのことを根に持っており、ジークヴルム戦後にシャンフロのデータをいじくる中で「正典」シナリオを復活させた。
最終楽章の「偽典」についてだが、こちらは「新人類の強さを神代以前人類の意思に見せる為」という目的があるとのこと。
- 旅狼メンバーがオルケストラに挑んだら
「正典」か「偽典」か
- ペンシルゴン:「正典」
複数の顔がリボルバーの様に入れ替わる回転マスクを持った、ドチャクソに強い聖槍使いと戦う羽目になる。
- サイガ-0:「正典」
メイン武器とメイン防具がコピー不可に該当する装備のため、凄く有利に戦うことが出来る。
- オイカッツォ:「偽典」
ネカマだから仕方ないとはいえ「自分モチーフの女神像」と戦うことになる。
- 秋津茜:「正典」
ギミック必須となるくらいに強化される模様。
- 京極:「偽典」
「二足歩行のキツネ剣士」が立ち塞がる。
バトルスタイルは猪なので割と簡単に勝てる。
……ただ、自分もこんな感じなのかと後で気づいて凹む。
- ルスト:「偽典」
現在リアクターを保有しているせいで「巨大ロボ」との戦いになる……が、本人的に得意分野な模様。
- モルド:「偽典」
「木の怪物みたいな巨人」と魔法の撃ち合いになる。……地味。
- 主要プレイヤーのオルケストラ偽典If
内訳
「」内の文章は判明している「自分から見た自分自身」。
- サンラク
凄そうな武器を雑に使い捨てるイナゴ。
「定住しないもんなお前」
- ペンシルゴン
多少違いはあるけど、全部同じ顔した笑顔の仮面を浮遊させる、のっぺらぼうのマネキン。
「大事なのは服だけで顔なんてどれでも一緒だよね?」
- サバイバアル
浮遊する腕と脚。
「暴力を為す部分以外出す価値も無い」
- ヤシロバード
全身から銃が生えてるけど絶対にこっちに向かないハリネズミ。
顔はとても固く、攻撃し続けてると首が取れるが、首のあった場所から砲身が出てきてフルバーストをかましてくる。
「人は撃っちゃダメだから、とツラの厚い笑顔で言う」
- Animalia
トラバサミや猟銃など、明らかに動物を遠ざけるもので構成された巨人。
その隙間から、女性の手が一本だけ伸びてる。
「手を伸ばして求めても貴方は動物に近寄るべきではない」
- キョージュ
鉄球部分が脳味噌になってるモーニングスターを振り回す、顔に女の子が描かれた紙を貼り付けた人型。
「知性なんて二の次、みんな顔を見てる」
- ディープスローター
ネタバレになるため作者が秘匿。ただ、作者の言及によると「偽典を見たら吐く」らしい。
歯車で出来た牛。歯車の隙間から重油っぽいヘドロで形作られたウジが湧いている。
「歯車の間で潰れて潤滑油になる」
- ミレィ
全長3mほどある歌う人魚の怪物。作中で実際に対決した。
漫画版でユニークモンスターについて語られるシーンでは、ユニークモンスター達がシルエットで登場する中、オルケストラは人魚のシルエットで登場した。
「気持ちよく自分だけ歌って楽しいかい?」
追記、修正は契約した征服人形から招待状をいただいてからお願いします。
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- 改めて記述のまとめをみると、紛れもなくクソボスですね。だがそれだけに各キャラ攻略のifを見てみたくなる。 -- 名無しさん (2023-01-03 14:39:08)
- 偽典見ると本当性格悪いよねって…ヒイラギが偽典出したらどうなるんだろなこれ -- 名無しさん (2023-01-03 14:59:01)
- 偽典ifのオイカッツォのところサバイバアルじゃない? -- 名無しさん (2023-01-03 20:06:52)
- ↑修正しました。しかし今回も難産でした…情報が単純に多いのもあったのですが、並べる順番がなかなか決まらなかったです… -- 初期投稿者 (2023-01-03 20:09:27)
- 実際やるとしたら半日位はまとまった時間無いとクリア出来なさそうなイメージ…… -- 名無しさん (2023-01-05 01:07:52)
- こいつだけがユニークモンスターの中で唯一の完全なるイレギュラーってのが好き -- 名無しさん (2023-01-22 21:21:51)
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*2 ただし、プレイヤーへの影響が少なかったことは再現されない。
*3 厳密に言うと当時レベル50以降のステ振りをしていなかった。ちなみに当時レベル99だったペンシルゴンの場合はがっつり影響を受ける模様。
*4 サンラクの体感だと「約2割増」。
*5 具体的には「収納鍵チェストリア」並びに「格納鍵インベントリア」。
*6 言わばコンサートのアンコール待ちに相当する時間経過が必要。
*7 つまりPK・PKKで略奪されることはない。
*8 ミレィ曰く、「速さ重視の突貫工事で作られた攻略本みたいないい加減さ」。
*9 なお、この時ヒントをくれた玲に感謝したのだが、玲はその言葉がきっかけで高熱を出した。
*10 「サイナとは別のエルマ型に花束抱えて求婚した」「エルマ型と契約した人がRMT持ちかけられた」「前線拠点にアイドル活動しに来たエルマ型に半裸の群れが群がり、全員がうっかりサイナちゃん呼びして全員フラれた」というエピソードも多数生まれた。
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