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『ドンキーコング』(Donkey Kong)は、任天堂のコンピュータゲームに登場する架空のキャラクター。現在のドンキーコングといえば彼のことを指す。
当時では最先端の3DCGレンダリングでデザインされたゴリラ。初期の作品に登場していた先代ドンキーコング(クランキーコング)の孫息子であり、それまでのドンキーコングのイメージを残しつつ、極力本物の動物に近づけた設計がなされた、全く新しいキャラクター。頭のトンガリと「DK」というマーク(“Donkey Kong”のイニシャル)のネクタイがトレードマークである。
なお、2代目ドンキーは初代ドンキー(クランキー)の孫に当たるため、クランキーの息子であるドンキーコングJr.(ただし、Jr.と現・2代目ドンキーの関係は公式には発表されたことは無いため、父親なのか、それとも伯父(叔父)なのかは不明だが任天堂のホームページにてJrの息子と紹介されている)が2代目であり、実際は3代目となるはずだが、現在の「2代目ドンキーコング」とはこのドンキーコングを指す言葉となっている。
声優は、アニメ版『ドンキーコング』と一部のコマーシャルでは山寺宏一、ドンキーコングシリーズとしては『ドンキーコングジャングルビート』、マリオシリーズとしては『マリオテニスGC』以降の作品で長嶝高士が担当している(『大乱闘スマッシュブラザーズ』など一部作品はその後もサウンドエフェクトを使用)。それ以前のゲーム作品では、サウンドエフェクトや開発スタッフの音声が使用されている。
一人称はアニメ版及び『スーパードンキーコング』『ドンキーコング64』GBA版『スーパードンキーコング』では「ボク」、『マリオパーティ3』『ドンキーコンガ3』やGBA版『スーパードンキーコング2』では「オイラ」、それ以外の作品では「オレ」になっている(一部の作品、漫画では「オレ」あるいは「わし」の場合もある)。
現役時代は暴れることが多かったクランキーコングと違い、ヒーローらしく気は優しくて力持ちという言葉が当てはまる。ただし『スーパードンキーコング』のストーリーでディディーコングにバナナの見張りを頼んだり、先代のイメージも継承している。『マリオvs.ドンキーコング』シリーズでは玩具の「ミニマリオ」を工場から盗み出す、玩具が手に入らず癇癪を起こすなど、多少短気で強引なところがあるが、それは単に幼稚な面があるだけで本人に悪気はない。『マリオvs.ドンキーコング2』以降はポリーンを攫ってしまい、この点も先代のイメージを継承している。また、地元のジャングルでは支配者を気取っている。
「ドンキー(まぬけ)」という名前のとおり、ドジで頼りないところもあるため、よくクランキーコングからは説教されており、デビュー作『スーパードンキーコング』のオープニングではクランキーを怒らせてTNTバレル(要は爆弾)を投げつけられるなど、初期からこのような扱いだった。また同時に、過去に数回クレムリン軍団に誘拐されているというヒーローらしくない経歴を持ち、アニメでも周囲の仲間から酷い仕打ちを受けたことがある。さらに『ドンキーコング トロピカルフリーズ』ではザ・スノーマッズに彼の誕生日パーティを台無しにされただけでなく、島を乗っ取られ氷漬けにされてしまうなど散々な目にあっている。ただ、『ドンキーコング64』では初対面のクランジー(元々クレムリン軍団の一員だったが、作戦に反対した為牢に閉じ込められていた)を助けようとしたり、『大乱闘スマッシュブラザーズX』のアドベンチャーモード『亜空の使者』ではクッパの攻撃から自分を犠牲にディディーを助け、代わりに自身は戦闘不能になってしまうという2代目ドンキーらしい優しさを見せた。また、シリーズで活躍が増えるにつれ、近年の作品ではクランキーに褒められる方が多くなってきている。なお、「ヒーローである」という点は、性格や行動の結果だけでなく、自ら目指す人物像でもあり、特に高層ビルが立ち並ぶ大都会で活躍するのが夢である。
バナナが大好物で、あきれるほどのバナナ好きと言われており、実際にもバナナを大量に貯蔵していたり、奪われたり潰されたりすると怒るなど、バナナへの思い入れはこの上なく強い。また、力比べや勝負事が好きで『スーパーマリオスタジアム ミラクルベースボール』では自らのパワーを誇示していたり、『いただきストリートDS』では『ドラゴンクエストVI 幻の大地』のキャラクターであるハッサンと力比べをしたりしていた。その怪力は尋常ではなく自身よりも巨大な敵を軽々投げ飛ばしたり、月を片腕で殴り飛ばす程である(いずれも素手で行なっている)。蔓やロープを使った空中アクションも得意であり、日常生活でも地に足が着いていないと例えられるほどである[1]ほか、水中でも呼吸が可能な技能を持っている。見かけによらず器用であり、パンチ・蹴り・投げ等で吹っ飛ばした敵は狙った箇所へぶつけられる。『ドンキーコング64』のオープニングでは、ラジオの音楽に合わせながら片腕や足を浮かせながらの腕立て伏せを披露している。音楽はロックが好きらしく、ラジオから流す音楽は決まってロックやラップである。『ドンキーコンガ』シリーズでは、ディディー共々タルコンガの演奏で有名になりたいと思っている。アーケード版ドンキーコングを攻略したり、DSや3DSを持ち歩いてプレイするなど、ゲームも得意としてる様である。
マヌケなキャラクターと扱われることも多いが一方で、発想力や技術力に優れた面もある。『マリオvs.ドンキーコング』では、戦闘用ロボット(木製)を建造し操縦するなどしている。『ドンキーコング リターンズ』では機転が利く一面も見せた。
初登場の『スーパードンキーコング (1-3) 』や『マリオパーティ(1-4)』ではディディーやディクシー程度の小柄な体格であり、『マリオカート64』以降(マリオパーティ(1-4)を除く)は巨大化されている(クッパよりやや小さい)。ただ、『ぶらぶらドンキー』や『ドンキーコング ジャングルクライマー』などでは、アートワークでは大柄であるがゲーム上ではグラフィックの関係で小柄な体格に見える。このように、具体的な大きさは決まっているわけではない。
クランキーにしかられたり、ドジな一面と呑気さで周囲をあきれさせることがある一方、実力や仲間想いもあってコングファミリー内でリーダーとして認められている。特に相棒であるディディーコングとは仲が良いが、喧嘩することもある模様。ファミリーの一人であり同じゴリラ仲間のキャンディーコングのことが好きとされるが、近年は人間のポリーンがその対象となって持ち前のドジで勘違いし、彼女をさらうなどしている。
元々は『ドンキーコングシリーズ』から初登場したキャラクターであり、ヨッシーやワリオと違って『マリオシリーズ』から初登場したキャラクターではない。主に『マリオシリーズ』においてのドンキーは多くの作品で味方サイドの扱いであり、その他の作品でもマリオ達の味方についている事がほとんどである。後述のように『マリオパーティ』シリーズでは『5』以降、クッパに対する「正義のヒーロー」という位置づけでマリオたちに味方している(そのかわり、プレイヤーキャラではなくなった)。ただし、『マリオシリーズ』においては基本的にバラエティ作品にしか登場しておらず、本編のアクションゲームの『マリオシリーズ』には一切登場していない。マリオ以外のマリオファミリーとの詳細な関係もあまり描写されてはいない。
一方、先述したようにクランキーからの影響や、『大乱闘スマッシュブラザーズX』でのスネークとオタコンの会話でライバル視しているという会話があったりと敵対関係とされる場合もあり、『マリオvs.ドンキーコング』シリーズではマリオと敵対するものの、実際のところはマリオも彼が悪気があってやっているわけではないことを知っているので、マリオと一緒にミニマリオやミニDKを作ったりどの作品でも最終的に誤解を解いたり、ミニマリオやミニポリーンなど彼が欲しがっているのをプレゼントして仲直りするなど、基本的には仲が良い。ポリーンもドンキーのことを理解しているため嫌いではなく、むしろ非常に好意的であり、ドンキーも彼女が好きなのでさらう以上の危害は加えず紳士に接している。
キングクルールとは常に対立した仲であるが、『ドンキーコング64』の真エンディングでは何故か彼と遊んでおり、GBA版『スーパードンキーコング』のエンディングでは気軽に会話している場面がある。『ドンキーコングジャングルクライマー』のスタッフロール画面では、バナナ星で倒した彼を連れ帰っていることがわかる(ただし、彼の体に紐を付け、宇宙船に繋げたまま飛行するといった扱いである)。
各作品の項も参照の事
『スーパードンキーコング』(1994年)それまでの初代ドンキーの孫として登場し、主役となった。キングクルール率いるバナナ泥棒団クレムリンを相手に、ジャングルのヒーローとして冒険を繰り広げた。地面に両手を打ち付ける「ハンドスラップ」という技で小規模な地震を起こせる程の力を持ち、地面に埋まったアイテムを見つけることもできる。その一方でジャンプ力、素早さもまずまずで、ヒーローとして申し分ない能力を持つキャラクターだった。『スーパードンキーコング2』(1995年)ヒーローとして活躍した前作と打って変わって、キャプテンクルールに捕まりディディーとディクシーの助けをひたすら待つという情けない役回りとなってしまった。しかし、彼らの戦闘中に自力でロープを解き、キャプテンクルールを倒すことができたため、なんとか面目は保つことができた。『スーパードンキーコング3』(1996年)今度はディディーと共にバロンクルールに捕らえられ、2作にも渡ってクレムリンにさらわれることとなってしまった。最後にはやはりディクシーとディンキーによって二人揃って無事に助けられた。その際には二人を褒めており、同時にゲーム中で初めてテキストで喋ることになる。『マリオカート64』(1996年)この作品でマリオシリーズに初参戦を果たす。重量級として巨大化され、その体格を生かしたパワフルなプレイで以降のマリオシリーズになくてはならない定番キャラクターとなっていった。その後も『マリオパーティ』(1998年)、『マリオゴルフ64』(1999年)、『マリオテニス64』(2000年)といった様々なシリーズに登場していき、本格的に2代目もマリオファミリーのメインキャラクターの一人として出世街道を歩く事になる(だが逆に初代やドンキーコングJrはマリオシリーズに登場しなくなった)。『大乱闘スマッシュブラザーズ』シリーズにも出演し、ますます幅広く活躍するようになる。ただし、『マリオパーティ』シリーズにおいては当初はプレイヤーキャラクター扱いだったが、5作目(2003年)以降は司会、進行などのサブキャラクターに格下げとなってしまった(敵としては登場しない)。『ドンキーコング64』(1999年)主役として登場。多彩な技とココナッツ・キャノン等の強力な武器が与えられ、以前にも増して力強く、頼れるリーダーキャラクターとなっている。ただ、「パワー」という点においては、より力強いチャンキーコングの登場により発揮する機会が少なかった。ちなみにこの作品においては従来と異なり常時二足歩行となっている。2002年、レア社がマイクロソフトへ買収される。しかし、ドンキーとその仲間であるコングファミリーは任天堂が版権を所有し、引き続き活躍を続ける(クルール達クレムリン軍団も同じく登場している)。2003年の『マリオゴルフ ファミリーツアー』でマリオシリーズに初出演した相棒のディディーとの共演を果たし、以降も『マリオカート ダブルダッシュ!!』や『マリオテニスGC』などで彼と出演するようになる。『ドンキーコングジャングルビート』(2004年)王の中の王を目指すという理由で旅立つ(Wii版では、ジャングルの住民を助ける為に悪者を退治するという話になっている)。珍しく他のコングが登場せず、誰とも組むことなく単独で冒険することになる。パンチやキック、宙返りや壁ジャンプを繰り広げ、ドンキーシリーズの中でもパワーや身軽さを存分に活かしている。また、拍手することによって手から音波を発する新たな技を見せている。様々な表情も見ることができる。『マリオvs.ドンキーコング』マリオとは初めて敵対関係となり、以降のシリーズではかつての祖父のようにマリオと闘う機会が多くなった。『ぶらぶらドンキー』(2005年)キングクルールに盗まれたウィナーメダルを取り戻すために旅立つ。主人公であるためか、ミニゲームでは誰でも扱いやすいバランスキャラとなっている。声は『ドンキーコング64』のものと同じ。『ヨッシーアイランドDS』(2006年)今作ではドンキーコングではなく、ベビィDKが登場する。2代目との関連性は明らかになっていないが、見た目は2代目に似ている。なお、このベビィDKは他にも2008年の『スーパーマリオスタジアム ファミリーベースボール』にも出演している。『ドンキーコング たるジェットレース』(2007年)今作では彼専用の装備「ネオジェット」(全性能が最高値のマシン)が与えられるなど、主人公らしい扱いを受けている。アタックはパンチで攻撃する。『ドンキーコング ジャングルクライマー』さんさん島で皆と一緒にバカンスを楽しんでいたが、クレムリン軍団にクリスタルバナナ奪われて困っていたバナナ星人に協力して旅立つ。終盤では、異次元やバナナ星等今までにない大規模な冒険をする。最終的にキングクルールから宇宙を救うという大役を果たし、バナナ星人が住まうバナナ星の英雄になる。『マリオvs.ドンキーコング2 ミニミニ大行進!』人間のポリーンに一目惚れをし、勘違いからさらってしまうが優しい態度をとる。以降のシリーズでは彼女をさらってマリオと対決し、真のエンディングで仲直りするというパターンになっている。『マリオ&ソニック AT バンクーバーオリンピック』(2009年)前作にあたる『マリオ&ソニック AT 北京オリンピック』ではマリオ側の隠れキャラとして登場する予定ではあったものの結局登場せずじまいであったが、今作では晴れて新キャラとして登場することになった。アドベンチャーツアーズではマリオとソニックの仲間キャラの1人として登場し、バナナを崖に落とし、困っていた所、マリオとソニック達と同行しているシルバーの超能力で拾ってもらい、そのお礼に仲間になる約束をするがシルバーの実力を知るために、勝負する。敗北後、シルバーの実力を認め、シルバーから「俺たちは仲間だろう」といわれ、改めて仲間になる。その後、木登りを勝負を申し込むが断られた。『ドンキーコング リターンズ』(2010年)動物達を催眠術で操ることができる謎の魔物「ティキ族」にバナナを奪われてしまい、ドンキーもティキ族の一体に催眠術を施されるが、二代目のドンキーコングは催眠術で操ることが出来ない特別なゴリラらしく、催眠術が全く効かなかったドンキーはそのままティキ族の一体を殴り飛ばし、バナナを取り戻すために旅立つ。ジャングルビート同様、様々な表情を見ることができ、以後のシリーズでも受け継いでいる。操作を放っておくとDSで遊ぶ。ディディーはピーナッツ・ポップガンを使えるにも関わらず、何故かドンキーはココナッツ・キャノンを使用できない。『ドンキーコング トロピカルフリーズ』(2014年)ザ・スノーマッズによって乗っ取られたドンキーコングアイランドを取り戻しに行くことになる。ディディーに加え、初めてディクシーやクランキー(彼の場合はプレイアブルキャラとして)と旅を共にする。ボスとの戦闘開始時には水中でもお構いなしにドラミングをする。またもやココナッツ・キャノンを使用することはできない。『スーパーマリオRPG』ではドソキーユングというドンキーコングそっくりの敵キャラクターが登場した。ちなみに本物はゲーム中に一切登場しない。ちなみに、英語版では「ゴリラ」をもじった「ゲリラ」という名前である。
『マリオ&ルイージRPG』では、幽霊船でのタルを使ったミニゲームに、ドンキーコングの骸骨のようなキャラクターであるビィンキーが登場した。
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