狂歌百物語(髪切) - いにしえwiki
006.元結の 箍たがもはじけて ばらばらに 盥巻さへ 落つる髪切(弓の屋)007.惜しみつゝ 猶も悲しむ 秋の夜に 落ちて驚く 月の丸髷(星屋)008.無一物 達磨返しの 結び髪 切らるゝ事は さとり得ぬ妹いも(春交)009.髪切の 神ならぬ身ぞ たらちねの かゝれとてしも 延
006.元結の 箍たがもはじけて ばらばらに 盥巻さへ 落つる髪切(弓の屋)007.惜しみつゝ 猶も悲しむ 秋の夜に 落ちて驚く 月の丸髷(星屋)008.無一物 達磨返しの 結び髪 切らるゝ事は さとり得ぬ妹いも(春交)009.髪切の 神ならぬ身ぞ たらちねの かゝれとてしも 延
)012.根の朽ちて 光るも怪し 五月雨の 古き軒端に 立つ逆柱(秩父 小松)013.物事も 逆さ柱の 祟りかと 家鳴りに騒ぐ 上を下へと(星屋)014.なさけなや 竈かまどのすみの 逆柱 抜くに抜かれぬ 所以ゆえんあらなん(青梅 旧左)015.荒れはてし 凄き野寺の 逆柱 見て
は本編の主人公である屑屋その人。ゆめみのメモリーを抜き取ったは行方知らずとなっていたが、右足を失う重症を負いながらも生還。以降は屑屋ではなく星屋として星空の素晴らしさを伝え歩いていたようだ。自分の宝物として防水ケースに入ったゆめみのメモリーをいつも持ち歩いていたが、それをレビ達の
子)004.雪女 粧ふ櫛も 厚氷 差す笄かうがいや 氷なるらん(文昌堂尚丸)005.雪女 見てはやさしく 松を折り 生竹ひしぐ 力ありけり(星屋)006.寒けさに ぞつとはすれど 雪女 雪折れのなき 柳腰かも(龍斎正澄)007.恐しとぞ 思へば襟も ぞつと冷え 雪女さへ 消えぬ寒
急度きつと請合うけあひ 直すのは これぞ名医の 離れ業なる(柏木)012.離魂病 似たとはおろか 其儘に 瓜実顔うりざねがほの 二つ並ぶは(星屋)013.薄にも ます穂真赭ますをの 離魂病 かたちの小野の 見分け兼ねけん(神風屋青則)014.稲妻の 影の病の 右左みぎひだり ある
)016.二ツ玉 うつてかはつて 狩人は けだもの店だなへ 送り狼(末のや)017.狼の よく心より 転んでも たゞおこさじと 人送るらん(星屋)018.大口の 真神の原を 送りけり 臆病神を 先へたゝせて(江戸橋 緑樹園)019.つき来きたる 恩は思はで 別るゝを 嬉しとぞ思ふ
すきと なりて人をや 招くらん 秋草寒み 小野の野ざらし(蓬洲楼惟孝)004.ばらばらに なりて凝りたる 骸骨は 今に心の とけぬなるらん(星屋)005.骸骨の ありしと聞きて 医学館 わざわざ行けど 見所はなし(南在居美雄)006.埋み得ぬ 恥を知らでも 晒せるは 世にもはかな
ょう?…」「どんな時も…決して…」「消える…」「ことの、ない………」「美しい……」+ 星の人/系譜-ゆめみの願いを受け継いだ屑屋――いや、「星屋」となった男は、彼女を蘇らせるため、そして人々に星の素晴らしさを伝える旅に出た。数十年にも渡る旅の果て、滅びゆく世界で「星の人」と呼ばれ
らなく 石に躓つまづき 旅人の 横ほり臥せる 小夜の中山(駿府 松径舎)002.あたりなる 銀杏の乳も 出かねけん 夜鳴のやまぬ 中山の石(星屋)003.わけ聞きて 我さへいたく 泣き出しぬ 躓く石の 小夜の中山(神風や青則)004.夜鳴きする 声をこそ聞け 中山に 石てふ文字に
016.沈みては 浮かむ瀬のなき 幽霊の 青錆見ゆる 新中納言(南寿園長年)017.沖遠く たゞよふ船は 幽霊に 取らす柄杓も 底しれぬ海(星屋)018.南無三と 逃げる船足 早けれど 船幽霊も やはり足なし(近江日野 淡海あふみのや敬喜)019.大物の 浦みの浪に 友盛の 怒り