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ゴルダーは、特撮テレビ番組『ウルトラマン』の没シナリオ『怪獣用心棒』に登場する予定だった怪獣。一峰大二氏のコミック「ウルトラマン」に登場する。別名「用心棒怪獣」
一峰大二氏のコミック『ウルトラマン』に登場したゴルダー[]
- 身長：不明
- 体重：不明
- 飛行能力：ゴルダーは体の殆どが翼のため、高速で空中を飛行できる
- 熱線：ゴルダーは通常のレーザー光線銃の1,000倍の威力があり、ウルトラマンとほぼ同じ硬度の金属で作られた実物大のウルトラマン像を、たやすく溶かしてしまう
- ゴルダー・ドリル：翼の羽ばたきで真空波の空気ドリルを作り、対象物に突き刺して破壊する。ビルや山の中腹に穴を開ける威力がある。
アリーナの町に、突如怪獣ゴルダーが出現する。ゴルダー＝ドリルと放射熱戦を武器に暴れまわるゴルダーにより、アリーナの町は一瞬にして全滅した。ゴルダーは忽然と姿を消し、その後２年間の間、その行方は杳として知れなかった。
海に浮かぶある島で、サン＝ダスト団の集会が行われていた。ゴルダーは世界征服を目論む秘密結社で、その守護神がゴルダーであった。総統のヒラーはウルトラマンと科学特捜隊の打倒を宣言する。
ある霧の日。街をパトロールしていたハヤタ、フジ、ホシノの一行は霧の中で重いトランクを持ってあえぐ老人に出会う。親切心からトランクを持ってあげようとしたハヤタはトランクに仕込まれた手錠で拘束されてしまう。老人は、実はサン=ダスト団の総統ヒラーの変装だった。フジとホシノの眼前で、ハヤタは拉致されてしまった。
科学特捜隊本部では、当初フジとホシノの証言をたちの悪い冗談だと一笑に付していたが、サン＝ダスト団の紋章からゴルダーを想起したムラマツによって対策が講じられることとなった。
その頃サン=ダスト団の本拠地では、ハヤタが拷問機にかけられ、ウルトラマンの所在の明示を強要されていた。ヒラーは、既にハヤタがウルトラマンと一番関係が深いことを知っていたのだ。あくまでも黙秘を続けるハヤタの心を折るために、ヒラーはハヤタの眼前にウルトラマンの等身大の鉄の像を引き出す。その像はただの鉄ではなく、ウルトラマンの体とほぼ同じ硬度で作られていて、最初にサン＝ダスト団のレーザー光線銃で傷一つつかないことをデモンストレーションした後、ゴルダーに命じて熱線を照射させる。熱線を浴びたウルトラマンの像は一瞬にして原型を留めずに溶け去ってしまった。その直後、不審な電波が発信されているとの報を受けたヒラーは、発信源であるハヤタの科特隊バッジを破壊するが、バッジに仕組まれていた煙幕が作動し、秘密基地は混乱に陥る。
その頃、ビートルで電波を追っていた科学特捜隊は、バッジが破壊されて発する煙幕を探知するスモークガン＝ロケットを使用してサン＝ダスト団の本拠地にたどり着くことに成功。ムラマツ達は団員に変装して牢獄につながれたハヤタを救出するが、急に団員たちが日食が発生するとのことで騒ぎ始めた、ゴルダーは皆既日食の日に凶暴化する性質を持っており、それを利用して世界中を破壊させるというのだ。待機していた科学特捜隊のビートル全機が攻撃に向かうが、ゴルダーにはロケット弾も歯が立たず、逆にゴルダー・ドリルの突風に巻き込まれてきりもみ状態となってしまう。
いよいよゴルダーが空中に飛び上がろうとするその時、ハヤタは岩陰に隠れてウルトラマンに変身し、ゴルダーを地上に引き戻す。ウルトラマンの出現に怒るヒラーはウルトラマンを倒すようにゴルダーに命令。ウルトラマンはゴルダーの熱線の連続攻撃を避けて接近し、ゴルダーの頭部にチョップを見舞う。さらに喉元にキックと畳み掛けるが、近距離から放たれたゴルダーの熱線をかわしきれずに左足、続いて右足に食らい倒れ込む。両足の自由を奪われたウルトラマンにゴルダーはとどめの熱線を発射するが、なんとかスペシウム光線で熱線を相殺するウルトラマン。ゴルダーはゴルダー・ドリルでの攻撃に切り替える、幾条かのゴルダー・ドリルを空手チョップで切断するウルトラマンだが、かわしきれなかった一条のゴルダー・ドリルにわき腹を削られる。一瞬ひるんだウルトラマンの正面からゴルダー・ドリルが迫ってくるが、ウルトラマンは体をくの字に曲げ、ドリルの向きを反射させる。自らのドリルに翼を削られるゴルダー。初めてゴルダーにダメージを与えたウルトラマンだが、自らも焼けただれた満身創痍の状態で、カラータイマーが点滅を開始する。決着をつけんと巨大なゴルダー・ドリルを発射するゴルダーに対し、ウルトラマンはエネルギーを結集して作った巨大な八つ裂き光輪を発射。光輪はドリルを切り裂いて、ゴルダーの胸に直撃。すかさずウルトラマンは光輪が刺さったままのゴルダーの胸めがけてスペシウム光線を発射する。ゴルダーの爆発と同時に、エネルギーを消耗しつくしたウルトラマンも消えていった。
サン・ダスト団[]
総統ヒラー（ナチスのヒトラーを模したと思われる）に率いられた、世界征服を目的とする秘密結社。日食の時に凶暴になる性質のゴルダーを飼育し、生物兵器として利用する。ゴルダーを利用してアリーナという都市を一瞬にして全滅させた実績もある。海上に浮かぶ無人島の地下に神殿のような構造物を建造し、ゴルダーを守護神として崇めている。世界征服のためにはウルトラマンと科学特捜隊が最大の障害と考えており、彼らを打倒する戦略を綿密に練っていた。ウルトラマンの体の硬度も熟知しており、それとほぼ同じ硬度・大きさのウルトラマン像を構築する科学技術力も有している。
「ウルトラマンに敵対する勢力が地球人」という設定が、ウルトラマンという特撮番組の世界観から外れるために没となったが、たとえば地底人（テレスドンを操った地底人や、帰マンに登場するキングボックルのような地底人）という設定なら十分あり得た設定といえる。
Gallery[]
ウルトラマンと等身大・同等の硬度を持つ金属像を、いともたやすく溶かし去るゴルダーの熱線
ゴルダーの熱線に両足を焼かれるウルトラマン
ゴルダー・ドリル
ゴルダー・ドリルにわき腹を削られるウルトラマン
関連項目[]
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