笹船

笹船
ささふね

 

山麓に魚住の里を抱く、大枝山を流れる河川周辺を根城にする、猿の一族と共に暮らす娘。
共に暮らすと言っても、当人は専ら船上で暮らしており、猿の連中から逃げるように方々へのらりくらりと船を渡している。

笹船が、櫂に使っている竹に茂った笹を折って船を作り、それが手から離れると巨大化しながら着水する。

巨大化・着水する条件は、笹船自身と同乗者が乗れる程度の大きさを確保できる場所。

水がなくとも液状化し、笹船の持つ櫂で漕ぐことが出来る。
岩や木などの激しい凹凸に囲まれている場合は、一人乗り程度のサイズになるか、あるいは巨大化の異変を起こさない。

渡し賃は六文。
あなたは行きたい場所へ、どこへでも連れて行って貰えるだろう。
長く一緒に船旅を楽しむと、舟歌のリクエストを受けてくれるかも知れない。

7月7日は猿山の会合があり、普段の着物から一転して雅な和装を羽織る。
曰く、母の形見。

（かぐや姫の着物ともされる）

母は笹船を出産した際に『湧き水の石』を堕胎し、彼女に託して急逝した。
現在は通常目に見えない財産のような形で笹船が受け継いでいる。

残された父と、子の居ない母の妹（叔母）や一族にとても大切に育てられた。

性格：竹を割ったような性格
曲がった事が嫌いで、融通が利かない面がある。
それは仕事というか舟渡の面で顕著であり、その他では気の良い姉御肌で通っている。

口調：べらんめえな江戸っ子口調
『口を閉じていれば美人』とは、周囲に言われ過ぎたせいか、本人も耳にタコが出来ているらしい。

持ち物：手拭い
様々な柄を使いまわしている。
川で洗い、まとめて木にかけて干している。
色とりどりの手ぬぐいがかかっているなら、近くに彼女が根城を構えているかもしれない。

持ち物：櫂
笹の成る竹の棒を使って船を漕いでいる。
曰く、たけのこの頃からの相棒らしい。

持ち物：褌
父親の真似をして着けてみたところ、動きやすい事に気付いて使用している。
父や叔母に見つかると、口を酸っぱくして咎められるので、街などに下りた時にはたくし上げた着物を下ろして隠している。

好きな物：おにぎり
塩を主に好むが、釣った魚や海まで下って自ら採った具材を仕込んでいる事もある。
笹の葉でくるんで所持している。

好きな物：船旅
誰かを乗せていても、一人でも楽しむタイプ。

好きな物：自然
都会は苦手。

得意：唄
舟歌を教え込まれて、父譲りの落ち着く低音と、叔母譲りの澄んだ高音で伸びのある良い声で歌う。
現世の文化に直接触れてはいないが、亡者を渡す時に教えてもらう事もあるらしく、最近の曲も知っていたりする。

得意：船漕ぎ
父親仕込みの渡舟スキルで、船酔いするタイプの人も不思議としないと大好評。
乗客の多くがもうとっくに死んでるから体調不良にならないだけだったりして。

得意：洗濯
得意：裁縫
手拭いや着物は基本的に自分で手入れしている。

得意：炊事
川の湧き水で炊いた米は本人も自慢の逸品。
漬物や魚捌きもお手の物。

エピソード：
雪笹
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巨大タコ討伐
川を上って山を破壊しようとした大タコと大立ち回り、これを撃退した。