作品＃２：美幼女戦士森鴎外

美幼女戦士森鴎外

メッセージ

「形にすることの大切さ」

　2017年11月当時、11月祭の統一テーマが政治的だなどとして避難を浴びていた。私自身は別にテーマに賛成も反対もしていなかったが、「11月祭の時に自分の好きなフレーズをあたかも統一テーマであるかのように立てまくろう」とTwitterで言っている人がいるのを見たとき、「どうせ口だけでやらないんだろうなあ」と少し残念な気持ちになった。
うーん、でもそれじゃあ私が作ろうかなと何やかんやで一念発起し、没テーマ候補「美幼女戦士森鴎外」の8枚看(3.6m四方)を作ることにした。このサイズは、例年11月祭事務局が作成する公式統一テーマ立て看と同じ大きさである。文字も含めて全て絵の具で塗っている。「美幼女戦士森鴎外」の原画は市立芸大の人に描いてもらい、それを板に模写して作った。当初の予定では、東一条沿いに立っている公式テーマ立て看の横に同サイズの美幼女戦士森鴎外を設置するつもりであった。しかし、11月祭事務局が作成した公式テーマ立て看はなぜか例年より小さい6枚看であり美幼女戦士森鴎外の方が大きいという事態になった。さらに京大からの圧力があったとかで公式テーマ立て看が吉田南グラウンド横に移動してしまったため、「美幼女戦士森鴎外」のみがあたかも統一テーマであるかのように東一条に設置されることとなった。
「よくぞあの公式統一テーマを葬ってくれた！」とおじさん(教授?)が言ってくれたり、美幼女戦士森鴎外を見たプロの漫画家の方がTwitterに美幼女戦士森鴎外のイラストを投稿してくれたのは嬉しかった。
実は私の当初の気持ちに「実際の形にすることの素晴しさを伝えたい」というものがあったのだが、込められたその思いに気づいた人はおそらくいないだろう。それでも私は美幼女戦士森鴎外を作って良かったなと思っている。

作成年月

2017年度11月

作者

京都太夫

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