コンテンツ病

コンテンツ病（コンテンツびょう）とは、架空言語・架空地図などを始めとする架空世界創作において、作者が以下の状態になっていることを示す用語である。

1. 言語や地図という創作の本筋から外れたコンテンツを作りたくなること。
2. 言語や地図という創作の本筋から外れたコンテンツまでにも手を広げること。
3. 言語や地図という創作の本筋から外れたコンテンツまでにも手を広げた結果、本筋である言語や地図の制作が停滞すること。

概要

架空言語でも架空地図でも、世界観を設定するためには様々な「設定」と「もの」を作る必要があり、その意味ではこの種の創作活動は自嘲的ではなく積極的に「設定厨」を称する場合がある。しかし、「設定」が充実しているだけでは大衆受けが難しい（商精反比）。そこで、様々なコンテンツを作って資料や教材を充実させることによって、利用者の増加や知名度・評価の向上に繋がったり、あるいは「芸術作品」として歴史に名を残す機会を得る可能性が高くなる可能性があると考えられる。

しかし、あまりにも広範囲のコンテンツに手を出すと、「本筋」である架空言語や架空地図の製作が滞ることが弊害となる。また、一人の作者が様々なコンテンツに手を広げすぎることで、それぞれのコンテンツの質が下がるという問題も起こりがちである。

一方、コンテンツを専門家に外注することは難しい。なぜなら、世界観を含めて「個人の脳内にあるこだわりの強い設定」を外部の専門家に理解させることは簡単ではなく、時間をかけて他人に理解させた上で作らせるよりも自分で作ってしまった方が速いためである。また、外注した場合は資金もかさむという理由もある。

こういった諸問題を解決するには、全てを一人で製作するのではなくチームで製作するという方法が有効と思われるが、脳内イメージを共有することの難しさや、そもそも架空言語や架空地図と言った創作活動を行う人々は「こだわりが非常に強い」という特性を持っている場合が多い。そのため、「作りたいもの」がチーム内で一致しなかったり、あるいは折衝能力に問題があったりする場合が少なくない。そのような点で、チームでの制作という方法は必ずしも簡単な方法ではないだろう。

関連項目

• 設定厨
• じゃがいも警察
• 商精反比
• 娯楽の哲学化
• 架空世界創作における埼玉仮説

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