「異常サンドスター」の風説を唱える者の存在耳にした、私はこれを断固として否定する。
これは聡明たる、また生物学において博士号さえ所持する諸君にはもはや言うまでもないであろうことだが。
生物の形質とは環境に応じた適性の発現に過ぎず、特異な形質とは原型種から少し外れた亜種であるということに過ぎない。例えば。脊索動物は脊椎動物へと進化したとき脊椎を進化で得たのか、あるいは脊索を退化によって失ったのか?
答えはどちらでもある、だ。退化とはある一つの視点に着手した進化の一側面にしか過ぎない。
ゆえにサンドスターは形質の一つを手に取り、それを模倣した。それだけのことだ。
だからそのような考えの下で、誰も彼女を憐憫してはならない。彼女はそれを望まなかったのだから。
私達に必要なことは、彼女の自由の一つ一つに絡められた茨をちぎり捨てることだけだ。
どうか、私の言葉が君たちの旨に届くことを願う。
【『雲海』画・ナギ】
基底種:ホソヌタウナギ 旧称を「メクラウナギ」っつう。まあ、俺のこたあそういうことさなあ。
愛称:「なぎ」「ナギ」最初は流石にセンスねえなあって思ってたけど今は俺ぁ気に入ってるよ。本当だぜ?
所属:医務局付属病院
管理権限:1
容姿:2対の髪留めが頭頂部と側頭部に付属、鎖の切れた首輪、八目の仮面、古びれた襤褸の着物、2本の筆
誕生と所属の経緯:該当個体は古代魚のAG化試験において、先行する予備検証として実行された無顎類のサンドスター接触実験によって誕生した個体の一つです。その中でも特異な形質発現が多くみられたため、水族館などの施設に送還されることなく臨床試験と経過観察を兼ねて医療病棟に残っています。
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