[ゴコクエリア ミチアト古生物研究所 12:24]
ふふーん、は引き分けが多かったわ、幸先良いわねぇ♪
[アーケードゲームの筐体の近くに、上機嫌そうな蛇のアニマルガールの姿があった]
ふふ、いっぱいカードも増えたし、ティニーもきっと驚くわ!
メアリー
[上機嫌なとこを肩にふと、とんとんと叩かれる]
順番さっきからずっと待ってるから、そろそろ代わって欲しいのだわ!
[水色の髪を揺らす少女は、心なしか頬が膨らんでいるようにみえる]
ティタノボア
ふえっ?あら、ごめんなさいね。
[少女の目の前から移動し、もうやっても大丈夫だと促し]
メアリー
ありが……あっ!
[意気揚々とゲームの席につこうとした瞬間、レイナの手に視線が飛ぶ]
ティタノボア
?
どうしたの?
[レイナの手元にはたくさんのカードが]
メアリー
コンプソグナトゥス!すごいわすごいわ!羨ましい!!
[そういう彼女の目はすっかり、羨望の眼差しに変わっている]
[ゲームのことなど既に頭にないようだ]
相沢 朱音
[一歩引いた距離からその様子をにこやかに見つめている]
(ふふっ、休憩時間を貰えたのでフレンズ観察と洒落込みましょう!)
ティタノボア
ふえっ?これの事?
[コンプソグナトゥスのカードを少女に見せ]
メアリー
ええ!『可愛い顎』の……レアではないけれど、まだ私持ってないの。
ね、もうちょっと近くでみてもいいかしら!?
[鼻息荒く、カードのほうへと釘付けになっている]
ティタノボア
ふふ、良いわよ?たんと見て行きなさい?
[自慢げなドヤ顔でカードを見せる]
メアリー
「貴きを見せるは女王の」。あなたは素敵な人だわ!
[顔を近づけてしばらく堪能したのちに、提案する]
そうだ!私と対戦しましょう?
ティタノボア
あら、良いわよ?
のワタシはとても調子が良いのよ!
[ふんふんと胸を張って]
相沢 朱音
(しかし、このゲーム。小児向けみたいですけど面白いんでしょうか。ちょっと対戦を拝見させてもらいましょう)
[興味を示して筐体へと近寄る]
メアリー
やったわ!じゃあ、早速始めましょう。
私のアロサウルスもとっても強いの!
ティタノボア
アロサウルス!アナタも良いの持ってるんじゃない!
でも、こっちにはテリジノサウルスが居るのよ?
相沢 朱音
(ボタンは三つ。グー、チョキ、パーが書かれていてカードを読み取る装置があると。あの手に持ってるカードを使うみたいですね)
[まじまじと観察する]
メアリー
[2台の並んだ筐体にジャパリコインをそれぞれ入れて、ゲームがスタートする]
テリジノにだって負けないわ・・・!
ティタノボア
ふふん、今回も引き分けを狙ってやるわ!
メアリー
(あれ?この人は勝ちたいっていうわけじゃないのかしら?)
[困惑しつつもカードをスキャンする、勇猛にアロサウルスのCGが画面内に現れた]
ティタノボア
頭の形かっこいいわね…でも、こっちは爪付きよ!
[カードをスキャンする。長い爪が特徴のテリジノサウルスのCGが画面に現れる]
相沢 朱音
(なんて精巧なモデリング……! 尻尾の慣性もかなり自然なモーションで表現されててすごい……!)
メアリー
[第一ラウンドが始まる、ボタンの入力時間だ](編集済)
先生は……対人戦ではグーがまず忌避されやすく、パーが最も確率が高いと言ってたわね……ならここはチョキよ!
[口に出す作戦というものには何の意味があるといえるだろうか]
相沢 朱音
(……!? これは所謂心理フェイズというもの!? 舌戦を通した壮絶な読み合い……!)
ティタノボア
(えっ、なんであの子自分の手を口に出してるの…?)
[若干困惑しながらグーを押し]
メアリー
[結果は火を見るより明らかである。テリジノサウルスの無慈悲な一撃がアロサウルスのHPゲージを削りこんだ]
ああ!なんでえ!?ハーマン先生のうそつき!!
相沢 朱音
(間接の可動範囲……ミチアト第1棟の論文と一緒! まるで生きてるみたいな動き!)
ティタノボア
(ええええ…)
[明らかに困惑した顔に成り、第2ラウンドが始まる]
メアリー
グーならパー!
グーならパー!
[半泣きで入力する]
相沢 朱音
え、えぇ……
[呆れ気味の顔で操作パネルの手元を見る]
ティタノボアえええええええ…
[そろそろとチョキを入力し]
メアリー
[デジャブ!アロサウルスはまたもや傷を負うこととなった!]
なーーんーでーー!?
相沢 朱音
[トントン、とメアリーの肩を叩く]
メアリー
んう?
相沢 朱音
出す手を声に出すと相手に読まれちゃいます。アカネと次の手を考えませんか?(編集済)
メアリー
[チラッとレイナのほうを見る]
ティタノボア
[うんうんとメアリーに向かって頷く]
相沢 朱音
[目線で“このままじゃつまらないでしょう?”と伝えたつもり]
ティタノボア
(いくらなんでもこんなので勝ったって嬉しく無いわよ!)
メアリー
そうね、「知恵は常に足ることなし」!お姉さんと一緒に考えるの。
[朱音に振り向いて、うなずく]
相沢 朱音
[メアリーが使用しているカードに軽く目を通す。ジャンケンにパーで勝った場合に相手の入力時間を減らす特殊カードが目に付く]
(相手の持ち時間を減らせばそれだけで心理的に圧迫して選択肢を誘導しやすくなります。まずはこれを決めるための布石として)
メアリー
(ええ、それで?)
相沢 朱音
(パーです。レイナ同じ手を連続で出すとは考えにくいので、次はグーかパーが出るかと思います)
メアリー
(それならそうね、どの道それが一番正しいと思うわ!おねえさん賢いの!)
相沢 朱音
(ふふふ、伊達に大学出てませんから)
メアリー
[思惑が入り混じりながらボタンが入力される]
ティタノボア
(さて、ここからが本番ね…必殺技のパーを出したいけれど……それで負けてるからグーね)
[考え込んだ後、グーを入力する]
メアリー-
[なんたること!3ラウンド目にしてついに、テレジノサウルスの無傷伝説が崩壊した!反撃の牙が食い込む!]
相沢 朱音
[ニヤリ、と口角を上げる。このカードが刺されば心理的にレイナの手を操作しやすくなるはずだ]
やりましたね! どんなもんです?
メアリー
[そして特殊効果が発動されるseが鳴り、「入力時間短縮」のテロップが表示された]
先生よりすごいの!次もお願いするわね!!
ティタノボア
(特殊効果…入力時間短縮ですって!?)
相沢 朱音
いや、その“先生”は悪くないと……えぇ……とりあえず次の手を考えましょう
メアリー
うん!
ティタノボア
(どうしよう…次の手を考える時間がないじゃないのぉ!)
[思わぬ効果に完全に焦り始め]
相沢 朱音
(テリジノサウルスはパーの技が強いみたいです。急な出来事で焦ったときはそういう技に頼りがちです)
次は、コレですね。
[手元のチョキを指す。こちらの手の選択時間にはまだ余裕がある]
ティタノボア
え、えいっ!
[時間切れが迫り、とりあえず必殺技のパーを入力し]
メアリー
(チョキはちょうど必殺技なのだわ!えいっ!)
ティタノボア
[4ラウンド目にして、アロサウルスの必殺技がテリジノサウルスに炸裂する!!]
[首を捕まえ後方へぶん投げる技の演出が挟まり、テリジノサウルスに大ダメージが入った!]
ウソぉ!?
メアリー
やったわ!!
相沢 朱音
[サムズアップする ]
ティタノボア
あわわわ…!
相沢 朱音
(先ほどレイナはグーで負けました。同じ手も連続しないとすれば次は……)
(グーを避け、パーを避けたなら彼女が出す手は必然的に……!)
メアリー
(チョキね!グーを出せば勝てるのだわ!!)
ティタノボア
(どうしよう…何を出せば…!)
[焦るレイナの目に、テリジノサウルスの姿が映る]
(…こうなったら、アナタを信じるわよ、テリジノサウルス!)
[乾坤一擲の勝負、賭場は一度きり。一世一代の思いでボタンを押す]
メアリー
[賽は投げられた。運命の一瞬である]
相沢 朱音 -
[勝ちを確信した顔。しかし結果は――]
ティタノボア
[テリジノサウルスに表示されたのは、必殺技であるパー]
…!
[それを見た時、レイナは思わず手を握りしめ画面に食いついた]
(ちょっ、え?!もしかして行ける!?)
メアリー
[メアリーの表情はただひたすらに凍り付いていた、唖然としている]
相沢 朱音
!?
[顔が驚きに呑まれる。先ほどのゲージの減り具合からどれほど体力が残るかを即座に計算するが]
(のこ……らない?)
メアリー
う・・・そ?
相沢 朱音
あっ……
ティタノボア
え…!!
相沢 朱音
(……アカネの叡智も暁新世が育んだ野生の勘には届かず、ですか)
ティタノボア
[必殺技の演出が入る]
[テリジノサウルスの自慢の爪が、猛々しくアロサウルスに斬撃を加えていく]
いっけーーっ!!
[レイナが思わず叫んだと同時に、約束された勝利の爪がアロサウルスにトドメを刺す]
メアリー
[決着だ。勝利は、レイナに微笑んだ]
相沢 朱音
(人のような理知と、動物のような勘。ふふっ、これだからアニマルガールは面白いんです)
[自分の知恵が敗れた。だがそこに後悔はない]
ティタノボア
や…や…
[感極まってかぷるぷると震えだし]
メアリー
[しばらくはあっけに取られていたが、向き直る]
おめでとう!
相沢 朱音
(気持ちの良い敗北、ですね)
ティタノボア
やっっっっったぁぁぁぁっ!!
やったわーっ!やったわー!!
[初めての勝利。その衝撃は強く、そして大手を振って喜べるものだった]
メアリー
あなたの、勝ちよ!
[拍手を2,3回打つと握手を求めた]
ティタノボア
ティニー!ティニー!ワタシ勝った…あっ
[嬉しさのあまり大好きな騎士の名前を呼んだところでメアリーに気づき]
んっんん…な、中々やるじゃない。アナタたち?
その…た、楽しかったわよっ。
[息を整えてから、しっかりと握手を交わす]
相沢 朱音
[メアリーの隣でニコニコと笑みを浮かべ握手を見つめる]
メアリー
うふふ、今呼ばれたのは貴方の「太陽」かしら?
朱音さんもありがとう、いいところまで頑張れたわ!!(編集済)
相沢 朱音
いいえ、アカネもまだまだです。まだまだですから、次までにはもっと強く!
ティタノボア
…うふふっ
[自然と笑顔がこぼれる]
(すっごいドキドキしたけど勝てたわ、それも初めて…!)
(感謝するわ…テリジノサウルス)
メアリー
あ、そろそろカードが排出されるわ!何が出るかしら。
[考えに耽っているレイナに手を振って現実へ戻ることを促す]
ティタノボア
ふぇ…あっ!
[排出される二つのカードに注目し]
相沢 朱音
これは……まさか!
メアリー
私は・・・エオラプトルね。あなたはどう?
ティタノボア
あっ…見て!もう一つ出たわよ!
[コンプソグナトゥスのカードを掲げ]
メアリー
あら、2枚も!?
相沢 朱音
エオラプトル、最も原始的な恐竜の一つでその生物学的分類に関しては今ミチアトでも議論が……!
[目を輝かせてカードを見つめながらブツブツと言葉を紡いでいく]
ティタノボア
この子どうしようかしら…
[カードを見つめて、眉を顰めて思案し]
メアリー
(うわあ……博士みたいに語り始めたのだわ……めちゃ長いやつね)
ティタノボア
…
[メアリーを見上げ、ふとさっきの話を思い出して彼女に歩み寄る]
ね、ねえ?
メアリー
あら!何かご用かしら?
[首をかしげて尋ねる]
ティタノボア
アナタ、さっきコンプソグナトゥス持ってないって言ってたわよね。
その…2枚目の子、あげるわ。
[純朴な心情を抱えながら、コンプソグナトゥスのカードを差し出し]
メアリー
えっいいの!?
[目を煌かせながら受け取る]
……それなら!私も今引いたェゥ……なんだっけ、お姉さんが今語ってるやつを代わりに渡すわ!交換しましょう?
相沢 朱音
……受け取ってあげてください。(これでも彼女、少し寂しがりやの節がありますから)
ティタノボア
い、良いの?
[その提案に驚き、メアリーの事を見つめる]
メアリー
もちろんよ!「施しはただ預かるに能わず」。ね、どうかしら?
ティタノボア
アナタがいいなら…それで行きましょうかっ。
[彼女の意思を聞いて納得し、交換しようと近づく]
メアリー
[にっこり笑ってカードを差し出す]
ティタノボア
[同じくカードを差し出し]
メアリー
ありがとう、おねーさん!
[交換を済ませると、満面の笑みで礼をした]
ティタノボア
…〜〜っ。
[カードをしっかりと受け取り、そのままメアリーに抱きつく]
メアリー
んう?えへへ~~
[抱きつかれるがままに受け入れる]
相沢 朱音
[その様子を手帳を取り出してスケッチを始める]
(決してやましい気持ちではありません。これは観測。これは観測)
[ものすごい勢いでペンを走らせる]
ティタノボア
アナタっ、次も絶対ミチアトに来なさいよっ。
それで、またこれで遊びましょうっ?
[要はメアリーとも友達になりたい、という意思表示であり]
メアリー
もちろんよ!
あなたとはこれでお友達だもの!すぐまた来るわ!!
[幼いメアリーに彼女の真意が汲めていたかは不明だが、結果としては真を突いた返しとなった]
相沢 朱音
[ニヤニヤ]
ティタノボア
っっ!!
[素直に伝えられなかった筈の意思が伝わり、もっと抱きつき始める]
あ、か、感謝する、わ…///
相沢 朱音 - 12時28分
[ニヤニヤ]
(これは3棟の人たちにいい土産話ができました)
メアリ-
あはは、流石に強すぎてちょっと苦しいよー
そうだ、大事なことを忘れてたの。
ティタノボア -
んぇっ…なあに?
メアリー
お名前がまだだったわ!
ティタノボア
あっ…そうね…!
わ、ワタシは、ティタノボアのレイナよ!
ミチアトと、蛇の女王なんだから!
メアリー
女王さま?あら、あなたとーーーってもすごいすごーーい人だったのね!
レ、イ、ナ、名前覚えたわ。それでね、私の名前は……
「マヨイアイオイクラゲのエミリー」、の「メアリー」よ。これからもよろしくね!
お姉さんも、上の名前が知りたいな?
相沢 朱音
アカネは、相沢 朱音ですよ。
█曜日はここで解説員をしているから、そのときならきっと会えると思います。
メアリー
わかったわ。相沢お姉さんもよろしくね!
ティタノボア
メアリー…いい名前ねっ。
ワタシからも宜しくね…?
メアリー
うんっ!
[力強い返事とともに、抱きつき返す]
ティタノボア
きゃっ…!っふふ…♪
[内心凄い嬉しいのを堪え、優しく抱きしめる]
[その日は、彼女に立て続けに良いことが起こった]
[引き分けへの前進から、初めての胸を張れる勝利。そして、自身の友達]
[何かと新しく、しかも嬉しい事に満ちていたレイナは、ティニーにも幸せそうな顔で自慢しまくったという]
fin.
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